クロスカルチャー コミュニケーション

ホイアン

ベトナム迷走記 ホイアン編(ミーソン遺跡)

満月の夜、古都ホイアンは、幻想的な雰囲気に包まれる。電灯、照明が落とされ、代わりにランタンが軒先に吊るされ、淡く暖かい光が灯される。情緒ある古民家や寺が、ランタンの明かりで照らされている路地を歩けば、時間が遡ったような錯覚にとらわれた。

ランタン
ランタン売り場
灯篭
灯篭流し

かつてホイアンが国際交易都市だったことを示す「貿易陶磁器博物館」、らせん状の大きな線香が印象的な中華会館「福建會舘」、旧家の「廣勝家」、17世紀初頭に日本人、ベトナム人と中国人が共同で建設したとされる「来遠橋(通称日本橋)」をフエで出会った旅の道連れと巡った。古い木造家屋が軒を連ねるホイアンの旧市街は、世界遺産にも指定されている。

福建會舘
福建會舘
らせん状の大きな線香
らせん状の大きな線香
福建會舘
福建會舘
福建會舘
福建會舘
ホイアン旧市街
ホイアン旧市街
来遠橋(通称日本橋)
来遠橋(通称日本橋)
睡蓮
中庭 
睡蓮
睡蓮
睡蓮
工房 刺繍
工房 刺繍

旧市街の名所、旧跡をすっかり満喫した後、トゥポン川沿いのレストランに入った。ホイアン名物のカオラウ、ホワイトローズ、揚げワンタンとビールを注文して、キャンドルの灯る薄暗い店内からトゥポン川を眺める。豊作祈願のために流された多くの灯篭が緩慢な流れの中で頼りなく漂っていた。蓮の形をした色とりどりの灯篭は、日本のものと趣が異なる。対岸の空き地では、伝統的な遊戯が催され、人垣ができていた。どこからか音楽も流れてきて、いい雰囲気のなかで食事を楽しんだ。ちなみにカオラウとは、少量の甘辛スープに米粉から作った太目の麺、いろいろな香草、細かく切ったチャーシュー、揚げワンタンなどをからめて食べるもの。ホワイトローズは、米粉の皮で海老のすり身を包み蒸したもの。ニョクマムなどのたれをつけて食べる。皮の形が白いバラのように見えることからホワイトローズと名付けられたのだとか。揚げワンタンは、ひき肉を包んで揚げたワンタンの上に、甘酸っぱい野菜の炒め物がかけられていた。どの料理も日本人の口に合い、つい食べ過ぎてしまった。

カオラウの写真
カオラウ
ホワイトローズの写真
ホワイトローズ
揚げワンタンの写真
揚げワンタン
焼肉とサラダ菜のライスペーパー巻き

焼肉とサラダ菜の
ライスペーパー巻き

翌朝、ホテルのフロントで2日後のダナンからホーチミンまでの航空券とダナンまでのタクシーを予約した。その時、ミーソン聖域(遺跡)へ行くツアーバスを待っていることを伝えると、予約した旅行会社に電話をかけてくれた。その後、待つことしばし、小雨のなか、なぜかバイクが迎えに来て、雨に打たれながらバスまで連れて行かれた。そして、車内を見渡すも、いるはずの知ってる顔がなかった。


ミーソン聖域(遺跡)は、ホイアンの南西約50キロ、トゥポン川の上流、聖なる山マハーパルバタのふもとに、たたずんでいる。東南アジアで早い時期に建国されたチャンパ王国のヒンドゥー教文化を今に伝える貴重な遺跡で、千数百年の歴史を持つという。世界遺産にも指定されている。


1時間ほどでミーソン聖域(遺跡)に到着し、ガイドの説明を聞きながら、7世紀から13世紀に築かれた多くの伽藍をめぐる。ただ残念なことに、ベトナム戦争の爪あとは深く、遺跡のほとんどが崩れかけていた。B52の爆撃で破壊された塔の残骸、積み重なった煉瓦のなかに巧みな彫刻を見るのはやるせなかった。


その後、休憩所で捜していた旅の道連れの一人と再会した。どうやら皆別々のホテルに泊まっていることが災いして、別のツアーグループに割り振られたらしい。そして、一緒に申し込んだもう一人はどこに?分からないまま別々のバスでホイアンへ戻った。


ミーソン遺跡
ミーソン遺跡
ミーソン遺跡
ミーソン遺跡

ホイアンは洋服や靴などの仕立屋が多いことでも知られている。ミーソン聖域(遺跡)で会えなかった一人が昨日ワンピースを注文したことを思い出し、その店に寄ってみるとちょうど彼女が現れた。置いてきぼりを食らったとのこと。きれいに仕上がったワンピースを手にしても、怒り心頭に発する彼女とともにカフェに入った。カツオのグリル、トマトソースがけなどをほおばりつつ、昨晩から彼女の身に起こった不幸と過去にベトナムで交通事故に遭い大怪我をした話を聞く。そこに通りがかった日本の男の子から、ぼられまくられている話も聞く。もっとも男の子はそれほど打撃を受けていなかったので、笑って立ち去るのを見送った。個人でベトナムを旅するのは、なかなか骨が折れる。


夕方、旅の道連れ3人揃って再会、ミーソン聖域(遺跡)で知り合った韓国人の女の子も交えて、雰囲気の良さそうなレストランを探索した。旧市街には、外国人が好みそうなレストラン、カフェ、バーが集まっている。明るい感じのレストランに入り、ブイヤベース?魚貝鍋?ほか、新鮮な海の幸に舌鼓を打った。


喉の渇きで目を覚ませば、朝の9時。昨晩の飲みすぎ、食べすぎがたたり、胃も重い。フロントで冷えたミネラルウォーターを買い、甘露甘露と飲み干すとようやく体も目覚めた。もう、旅の道連れ2人はハノイに着いたかなぁと思いつつ、シャワーを浴びて外にでる。この日も雨雲が空を覆っていた。


地元の人が屋台に並んでいたので覗きこむとサンドイッチを作っていた。何をはさむのか興味津々で見つめていたら、作っているおばちゃんと目が合ってしまった。言葉がまったく通じなかったので、身振り手振りで1つ注文。いくらか分からなかったので、大きめのお金を出し、おつりをもらった。2千ドン(約15円)だった。30センチほどの細いフランスパンにおばちゃんおすすめのパテや香草がはさんである。おそるおそるかぶりつくと意外にもおいしかった。香ばしいフランスパンと塩味のきいたあん肝のようなパテが絶妙に調和していた。トゥポン川沿いを少し歩いて市場へむかうと活気ある人々の声が響いてきた。河口ゆえか、カツオや太刀魚など、海の魚が多く売られている。珍しい魚も多くすっかりはまってしまった。その後、野菜売り場で大きなスターフルーツを2個、千ドン(約8円)で買い、市場に隣接した屋台でフォー(米麺)4千ドン(約30円)をすすった。実際、これだけ物価が違うと適正価格はまったく分からない。

福建會舘
民族衣装の制服が残っていた 
福建會舘
雑貨店 朗らかなおばあちゃんとワンコ
福建會舘
市場
福建會舘
鮮魚市場
福建會舘
青果市場 
福建會舘
漁師
フォー(米麺)
フォー(米麺)
市場・屋台
屋台

激しくなった雨を避け、ホテルで昼寝をしていたら日が差し込んできたので、自転車を借りてビーチまで行くことにした。一本道を走ること30分、海岸線に沿った道にぶつかった。自転車でビーチに入れるところをさがし、砂浜へおりる。ちょっと南国気分を味わい、寄り道をしながらの帰路についた。ちょっと路地に入ると牛を引いた人や農作業に勤しむ人を目にする。養殖池に道を阻まれ引き返したりしながらも、のんびりと田園風景を楽しんだ。その途中で、ベトナム人の客が多いレストランに寄ってみた。たまに外国人がくるのかローカルフード1万ドンと言うのだけれど、なんだかさっぱり分からない。とりあえず頷いてみたら、薄皮の巨大煎餅と何やら細かい炒め物らしき品が運ばれてきた。目を凝らしつつ口に運ぶと小さな物体はシジミの剥き身だと判明した。こんもりと盛られたシジミの炒め物を前にして、殻からはずす労力に感服してしまった。ぱりぱりの煎餅と塩味のシジミを食べていたら、無性にビールが飲みたくなった。そして、ビール?と訴えてみたら1万ドンとの返事。どうやら、英語で知ってる数字はTen thousandのみらしい。これも頷くと大瓶のベトナムビール333とコップが運ばれてきた。斜め前の店で、牛一頭がまるまる串刺しにされ、焼かれている姿を眺めながら、シジミを煎餅ですくい、ビールで流し込んだ。シジミはしみじみ懐かしい味がした。

しじみセット
しじみセット
しじみ
しじみ