2009年1月5日

2009年1月1日

2009年を迎えて

中陣 唯夫

 定時制高校と通信制高校に関わる皆さん、いつもこのホームページにアクセスいただいている皆さん、そして「考える会」会員の皆さん、2009年の年頭を大きな希望と抱負をもってスタートされたことと推察いたしております。
 会を代表して、謝意をこめ一言挨拶申し上げます。

 本会「かながわ定時制・通信制教育を考える会」はこの春、皆様のお力添えにより、発足19年、会の機関紙として発行してきた『ニュース』も100号を迎えます。この間、その時々に県立夜間定時制高校をめぐる問題を指摘し、提言を発表してまいりました。

 しかし、この10年間本県の高校教育は末期的状況を呈するに至っています。全日制高校進学率は急降下、ついに08年度は全国47都道府県のなかで46位となってしまい、小中学生のいじめ・暴力・不登校は全国最多の状況が続いています。こうした現状の大きな原因のひとつが、高校大リストラ計画ともいえる「県立高校改革推進計画」の実施であり、競争教育を煽っているところにあることは明らかです。

 この「計画」の失敗を糊塗するように昨年の4月、 全国でも例を見ない大規模な通信制単独校(県立横浜修悠館高校)を開設して、県ならびに教育委員会はともかく「進学先を設ければいいんでしょう」といった姿勢をみせています。

 私たちは、この大規模通信制単独校の開設を通して、本県の教育行政は公教育全体を破壊的に再編し始めたととらえ、通信制教育の側面からも高校教育を捉えなければならないと考え、昨年夏の総会で本会の名称を「かながわ定時制教育を考える会」から「かながわ定時制・通信制教育を考える会」に改めました。

 ところで、昨年末からよく耳にする言葉に「非正規労働者」があります。労働政策は、そのまま教育政策と重なっている点があると考えますが、本県の教育行政がこのスタンスで教育の名の下に、「非正規労働者」を準備する「非正規高校教育」や「非正規高校生」を生み出すようなことがあってはならないし、私たちもそれを黙過してはならないと思います。今年はこうしたことも念頭に置きながら、「考える会」の活動を進めたいと思います。よろしく協力共同方お願いいたします。

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    会代表が中陣唯夫から保永博行に代わりました。中陣唯夫の退任挨拶を紹介します

これまでの「代表あいさつ」を紹介します
「2008年を迎えて」

    「憲法や教育基本法と要求とを結びつけて、課題の実現をはかる」

「再々度代表を務めるに当たって」
「『考える会』代表、三期目を務めるにあたって」
「代表に再任されて」  
「考える会の代表を務めるにあたって」