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(仮想ですのでお許しを…)

 ナンシー関(享年39才 平成14年6月12日死去)、消しゴム版画家・コラムニストであった。「辛口の批評が評判の」などといった分かりやすい紹介のしかたでは、おさまるはずのない彼女(もちろん面識もないし、だいぶ年上なのに失礼ですが)の仕事はこれからその意味がさまざまに議論されて行くのだと思います。
 つい先日もその連載を読んでいたのに、それを書いた著者はもういない。
 連載の主な対象であったテレビ界は残酷なもので、ワイドショーの一ネタとして淡々と(いろいろなリアクションがあったみたいですが実際には見ていません)彼女の死を報じ、今週末にはもう忘れられそうな気配すら感じる。そんなことではいけない。いけないに決まっている…というか忘れられるものではない。(自分勝手な思い入れではないはず)
 ここでは、ナンシー関の死後に起こった彼女に関する言葉、ニュースなどを記録していきたいと思います。微弱で情報量は少ないでしょうが…

 情報収集には巨大掲示板サイト「2ちゃんねる」を主に使用しています。従来あったナンシー関関連のスレッドでその死を悼んでいたのはもちろん、死去以後、数多くの彼女関連のスレッドが立っていました。2ちゃんねるには珍しく、彼女の死を素直に悲しみ、素晴らしい言葉が多く贈られていました(一部相変わらずの書きこみも見られたが)。死んだことを自らネタにした偽装ナンシー関の文も現れて、そのセンスはなかなかでした(6・28)。

えのきどいちろう氏のサイトにあった、3月より開催予定の「ナンシー関のスタンプ世界展(仮称)」は中止の様子。銀座松屋のサイトを見る限り3月の予定はないみたい。

 ■2004年6月13日、ニ周忌が昨日でした。はやいものです。最近自分は週刊誌の連載で毎週読んでるものがない事に気づきました。それはともかく、久しぶりの更新なのでこの2年に出たナンシー関の本をまとめてみる事にしました。こちらの一覧です。(2004.6.13)

 ■ちょうど6月12日の今日、一周忌です。あっという間に一年たってしまいましたが、まるでご本人が生きてられるかのように本は定期的に刊行されています。やはり多くの読者の熱望があるんでしょうね。一年前といえば、ワールドカップの真っ最中だったわけですが、それ以後も色々とナンシーさん的につっこみたいことは山ほどあったかと思います。なにか微妙に違和感を感じる事や相変わらずの芸能人等のごたごたを見ていると、自分自身ではどうでもいいような気分で流してしまう事が多くなった気がしますが、これを文章(版画とも併せて)という一つの明確な形に定着させて見せてくれていた彼女の仕事の大変さやユニークさを改めて感じます。(6・12 一周忌)

 ■また新刊が出るようです(嬉)。急逝してほぼ1年が経つのですが、さすが今だ根強い人気というところのようです。「何をかいわんや」(世界文化社・1200円)、5月29日発売予定のようです。内容はネット上でも明らかではないようですが、読んだ事のないコラムの再録なんかだと嬉しいのですが。(5・23)
 
 ■文芸別冊(河出書房新社)で「ナンシー関 トリビュート特集」が出ていた。一冊まるごとナンシー関のみで嬉しい本だけれど、191頁で1200円と少し高めかもしれない。3分の2ぐらい、新しそうなものから読んでみた。とりあえず読んだ中では長谷正人氏の文章が印象的。本格的な評論だと思う。逆につまらなかったのは川村邦光氏のもの。(3・8)

 ■「小さなスナック」(文藝春秋社・リリーフランキーとの対談集)を図書館の予約でようやく?順が廻ってきたので読了。クレア連載時には1度も読んでいなかったのでどんな話が…と思っていたが、お互いの個人的な話が多い印象。互いの関係性にべたべたした感じもなく、時に敬語で話しあうあたりが(大月さんの時もそうだったか)今までの対談にはあまりなかった様子。(03 2月下旬)

 ■<ナンシー関・辞典>というのを書きはじめましたので、よかったら見てください。(12・12)

 ■えのきどいちろう氏のサイトを見ていたところ、ナンシー関の情報を見つける。11月18日付日記の中に以下のような文章が。
 「16時、浅草ビューホテル・コーヒーラウンジ、朝日新聞社文化事業部・唐仁原雅之氏のインタビューを受ける。唐仁原さんは来年3月、東京(銀座松屋)をかわきりに大阪、京都、名古屋、新潟、青森等を巡回する『ナンシー関のスタンプ世界展(仮称)』を準備している企画委員のひとり。」
 ちょっと先の話だが、面白そうな企画だ。九州には行かずに青森には行くということろがいい。詳細の情報が得られたらまた書きます。(12・5)
 
 ■「何はさておき」(世界文化社)購入、読了しました。やはり、昔のもので未収録のものが読めたのがよかったです。「猫の額で流行るもの」シリーズやナンシーさんのスポーツへの思い入れ(おもに選手への感情移入のようなもの)が印象的。気になったのは広告批評での連載の収録・未収録の事情のようなことです。中途半端な号のものが今回収録されていましたが、なぜ今、という感じ。さらに、今回も未収録のもの(B'sの回)がありました。この回は永遠に未収録なのでしょうか。(12・1)
 
 ■テレビ消灯時間6「天地無用」早速、購入しました。内容は「週刊文春」連載分01年9月27日号〜02年6月20日号に加えて「オール讀物」99年12月号〜01年12月号の鼎談があります。3回分で「顔面総博」というタイトルのもの。メンバーはナンシー関・山藤章二・南伸坊です。本の帯には「さようならナンシー画伯」「日本最高のTV批評コラム 最・終・回」との文字が。表紙の消しゴム版画はうさぎの六変化?(9月下旬)

 ■ナンシー関公式HP「ボン研究所」はトップページ以外不具合が多いようです(6・12現在)。(6・14現在完全に復活したようです。トップページ最上段に逝去の報告がでています。6・28現在メールフォームはリンクをなくし、メールアドレスが消えましたが、それ以外は全部見れるようです)

 ■著作は上のHPでも見れますが、アマゾン(オンライン書店)へのリンクも一応。


 このHPを見て頂いた皆様の追悼文ものせたいと思います。短くて結構ですので、なにかナンシーさんに対する”思いの丈”を書いていただけると嬉しいです。
こちらまでメールをよろしくお願いします。(載せる文章、お名前など一度確認のメールをさせていただきます)
 


<死を知らせるニュースなど>


「消しゴム版画」に独自の境地、ナンシー関さん急死(読売新聞) 2002年6月12日(水)13時7分

<訃報>ナンシー関さん39歳=消しゴム版画家(毎日新聞) 2002年6月12日(水)13時50分

消しゴム版画家のナンシー関さん急死(時事通信) 2002年6月12日(水)19時2分

ナンシー関さん急死  2002年6月12日(水)(Web東奥)

消しゴム版画家のナンシー関さん急死(asahi,com) 2002/06/13 02:09

急死・ナンシー関さん、各界に衝撃 (zakzak) 2002/06/12

本誌連載中のナンシー関があまりにも突然すぎる逝去! (02/6/12 WEB噂の真相)


<著名人などのコメント>


彼女の死は「思想的事件」〜ナンシー関さんを悼む〜 民俗学者・大月隆寛(産経新聞6月13日)

今日のヒトコト 岡田斗司夫(2002.06.12付 HP「OTAKING」より転載)

東奥日報 「天地人」 朝日新聞でいうところの天声人語か 2002年6月14日(金)

ナンシー関急逝に寄せて (小田嶋隆 公式HP「おだじまん」内「偉愚庵亭日乗」より)

ナンシー関、急逝。 (人気サイト「日記猿人」BOWWOW氏 6/11〜12付)

ナンシー関は全力で投げ続けた (朝日新聞6月14日夕刊「マガジンウオッチ」 作家・亀和田武)

テレビの冥界に旅立ったナンシー関 (朝日新聞6月14日夕刊文化欄 コラムニスト・中森明夫)
 鋭い批評もはや名人芸 

高田文夫のラジオビバリー昼ズ (6月13日ゲスト・清水ミチコとの冒頭トークにてひとしきり語らう。要リアルプレイヤーです。リンク先にはもうないです(泣)。6・28

「世間」は「辛辣」を許容したか(『あるコラムニストの訃報とFIFAワールドカップ』あれこれ) (『こんなメディアでした(密かな心の師匠)より2002年6月14日)

いつも心にナンシーを 高度情報社会の「常備薬」に(毎日新聞 6月20日夕刊 文化欄 大月隆寛)

ナンシー関さん、薄化粧の忘れえぬ夜…青森の生んだ平成の偉人(ZAKZAK 2002/06/19)

ナンシー関に書かれて、人は初めてテレビの住人になれたのだった (TV Bros7/6→7/19号追悼記事内 文・豊崎由美)

彫った。書いた。歌った。――ナンシー関を追悼する (TV Bros7/6→7/19号 p20 エディター・川勝正幸)

ものすごいショックで落ち込んだ!フテ寝した! (TV Bros7/6→7/19号 「私のテレビ日記」タレント・清水ミチコ)

ブレない人 (サンデー毎日6月30日号 「満月雑記帳」 中野翠)

「ナンシー」 (朝日文庫「秘宝耳」内解説 いとうせいこう)

「ナンちゃんのこと」 (NAVI 2002年9月号「是々非々ジドウシャ巷談」 文・えのきどいちろう)

車色のナンシー (NAVI 2002年9月号 「Forza! Macchina」NAVI編集長・鈴木真人 )

「雨の降る夜」 (CREA 8月号 リリー・フランキー)
 
思い出のナンシー先生 (広告批評 2002年8月号 安斎 肇)

内輪話の否定 (広告批評 2002年8月号 いとうせいこう)

ああ。 (広告批評 2002年8月号 黒須美彦)

悲しくて悔しい (広告批評 2002年8月号 立田川勝盛(元敷島)

ウソをつかない (広告批評 2002年8月号 しりあがり寿)

ずっと寝ていた人 (広告批評 2002年8月号 高橋源一郎)

あわてている (広告批評 2002年8月号 町山広美)

「何っすかねー」 (広告批評 2002年8月号 松尾貴史)

ナンシー関という平常心 (広告批評 2002年8月号 渡辺 祐)


<追悼の特集記事など>


TVが恐れた「一視聴者」 ナンシー関さんの急逝(AERA 2002 6/24 号 人物欄)

追悼 ナンシー関享年39の「天才」 〜不世出の観察眼が綴った連載10年〜(週間朝日 2002年6月28日号)

知られざる時代 ナンシーさんがブロスにいた頃 (TV Bros7/6→7/19号)

ナンシー関追悼特集!(噂の真相 2002年8月号)

さよならナンシー ナンシー関のCM特選街 追悼版(広告批評 2002年8月号)

急逝ナンシー関さん惜しむ声今も (Web東奥 2002年12月27日) 12/28up


<ベスト・オブ・ナンシー関> 実際の文章のいくつかを載せます(無断転載御免!)

ちゃんとした生活、それはものを腐らせない暮らしだ (世界文化社「なんの因果で」所収 初出「読者の広場 新刊ニュース」94年9月号)

正月と米の飯に向ける日本人の特別な視線 (世界文化社「なんの因果で」所収  初出 毎日新聞93年12月15日夕刊)


ナンシー関スタンプ葬 7月13日有栖川スタジオにて


その他ナンシー関に関するあれこれ

その一 ほとんど意味のないナンシーさんゆかりの地訪問記 

そのニ ひと昔前のプレイボーイにナンシーさんが… 

その三 テレ東、日曜ビッグバラエティ「花の生涯2002」(題字 森繁久弥)にて 12/22up

その四 ナンシー関、急逝後に出た本(2002.6.12〜2004.6.12)


ナンシー関・辞典> 

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