○ストーリーダイジェスト6(21〜24話)
サブタイトル名及びあらすじ |
管理人Tabiの余計なコメント |
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第21話「お天気魔女のいたずら」 ゲストキャラ紹介 旅の途中で雨に見舞われた一行。翌日天候が回復したので再び北への旅が始まりました。そしてとある湖に差し掛かったとき、ガンたちは昨日の雨はお天気魔女の噂を始めます。しかしニルスは全く信じようとしません。 |
この話は原作の24章「ネルケで」で語られる魔女「イセッテルのカイサ」と25章「氷割れ」のお話を組み合わせた、事実上アニメオリジナルといえるストーリーです。 原作ではお天気魔女についてはその存在について語られているだけであり、ニルスとの接触については触れられていません。また湖の氷の方は、原作では単に春が近づいたために氷がとけただけであって、お天気魔女やニルスとは直接関係がありません。もっとも氷の上で危険になったオーサとマッツを誘導するのは原作もアニメも同じです。原作の方では誘導だけで岸にたどり着く事が出来ます。 さて、グスタの「所詮人間なんてあんなもんでさぁ。問題を起こすだけで解決する方法をちっとも知らねぇんだ」という少々耳の痛い名台詞も炸裂するこの話。やはり一番印象的なのはキャラクター事典でも紹介したイングリットの目つきですね。 あと17話のコメントでも書いた通り、ニルスはカエルと会話ができます。ただ「カエル村」って・・・(笑 ところでアニメではニルスが片方の靴を落としてしまい、それをオーサとマッツが拾うという話がありますが、これはあらすじ紹介のほうでは割愛しました。原作ではコールモルデンの森に着く前。つまりアニメだと19話の前に靴を落とし、その後ニルスはしばらく片方の靴がない状態で過ごします。この靴にはニルスの名前が書かれていたのでオーサたちは不思議に思ったりするのですが、アニメでは直接お話の流れと関連しないのです。まぁニルスがお天気魔女の悪口を言うきっかけにはなっていますが。 ところでこれはお話とは直接関係がありませんが、エンディングクレジットのキャスト紹介で「ダンフィン」が「ダーフィン」になってしまっています。 揚げ足とりですが一応指摘しておきます(笑 |
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第22話「森を追われるふたごのクマ」 ゲストキャラ紹介 高山地帯にやってきたガンの群れは強い風に襲われました。その風のなかモルテンが姿勢を崩し、ニルスが背中から落ちてしまいます。木の葉などがクッションになってどうにか怪我をしないで済みますが、双子の子グマに見つかり、妖精と間違われて、おもちゃ扱い。くたくたになったニルスはいつしか子グマたちと一緒に眠ってしまいました。 |
原作ではベリイスラーゲルナの出来事として語られています。 ただし原作ではレックス(ずる)は登場しません。また子グマたちはいずれ食べてしまうつもりで、ニルスを生かしておいていました。さらに父グマがニルスに要求することは、工場に放火をする事でした。ニルスは工場の重要さを考え、この要求を拒否して熊に殺されることを覚悟しますが、今にもクマに押しつぶされるときに、人間の銃の気配を察したニルスが警告をしたためクマは難を逃れる事が出来ました。すると父グマは、命の恩人であるニルスの命を助けるばかりかクマに襲われそうになったときに役立つある呪文を教えて去っていきました。 さらにお話には続きがあります。このあとニルスはやはりガンの群れに再会するのですが、ガンの群れの元にニルスを連れて行ってくれるのはアニメではもっと後に出てくるゴルゴなのです。 また原作ではベリイスラーゲルナの鉱山地帯のことや製鉄工場の仕組み、鉄の重要さなどがいかにも学校教育用書らしく語られています。 さて、アニメ版ニルス。まぁ身体が丈夫なのはこういうアニメの常ですから仕方が無いとして、体重が軽すぎやしませんか?子グマの吐く息に吹かれて飛ぶようではちょっとした風で吹き飛ばされてしまいます。 それと父グマの単純さ。「うそか本当かこいつに聞いてみな」本人にそんなこと聞いたって・・・。さらには工場のそばまで連れて行った後、ニルスがそのままどこかに逃げてしまう可能性を考えている様子が全く見られないなど、なんか滅茶苦茶騙されやすそうです。 ところでニルスが子グマに追いかけられ、崖を登って洞窟に駆け込むシーンがありますが、このシーンのバックの音楽は、私の知る限りこの話でしか使われていません。個人的にはわりと好きな音楽なのですが、ほかの頻出のBGMとは微妙に雰囲気が違う気もします。 |
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第23話「大洪水 白鳥の湖」 ゲストキャラ紹介 メラール湖上空にガンの群れが差し掛かった時のことです。地上では大きな洪水が発生し動物達も巣を壊されたり、卵を失ったりと大きな被害を受けていました。 |
原作でも第33章「洪水」で白鳥とガンの群れの戦いのエピソードが語られています。ですがこの話の半分はアニメオリジナルです。 原作でもこの原因はレックス(ずる)の謀略だったのですが、その後襲撃してくるようなことはなく、またニルスが白鳥の卵を助けるというような事もありません。原作ではハクチョウの王や女王もモルテンの姿に怒り、群れ全員でガンの群れに襲いかかってしまうのです。結果そのまま喧嘩別れになり、ガンの群れは飛び去ってしまいました。 原作を元にして、もう少しコミカルなお話に仕上がっているのは、ここの前の話などでもあったようにアニメ版ニルスではよく見かけるものです。 さて、ツッコミどころは一つだけ。 ニルスがハクチョウの卵を引き上げていますが、卵って水につかっても大丈夫なのでしょうか?つかっていた時間にもよるのでしょうが、情況から見て半日以上はつかっていたのではないかと思うのですが・・・。 ところで、私は1991年にBSアニメ劇場でニルスが再放送された際のビデオを持っているのですが、その当時の放映ではなぜかこの23話のエンディングクレジットがなぜか20話になっているのです。 はて・・・? ついでにもう一つ。アニメ「ニルスのふしぎな旅」ではスウェーデンに実在する町や湖、森などに立ち寄りますが、「ラプランド」「スコーネ」を別にして、その名前が出ることはあまりありません。あってもその次の話の冒頭で流れる「前回のあらすじ」で出るのがほとんどです。ですがこの話ではスイリーの口から「メラール湖」という実名が出ています。全話中数例しかない珍しいシーンです。 |
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第24話「くたばれレックス番犬作戦」 ゲストキャラ紹介 ある日の早朝、ガンの群れが休息している湖に妖精を乗せたエメリックが飛んできました。実は最近行いの良くなったニルスの姿を妖精に見せ、魔法を解いてもらおうとしていたのです。 |
原作でもレックス(ずる)を鎖につなぐ話は存在していますが、エメリックや妖精の来訪はアニメオリジナルです。またキャラクター事典でも書いたように、この話でレックスは物語から事実上退場してしまうのですが、アニメでは、暫く間隔をあけて再登場します。 さて、この話ではあまり話の内容についてツッコミを入れる点はないように思います。 ただ、まもなく放送開始から半年経とうというところで、宿敵レックスが退場したかに見せ、さらに魔法が解けるのではないかと視聴者に思わせるのは、製作側に何らかの意図があったようにも見えます(笑 ところで、かなりの数の方が気付いて下さると思うのですが、この話では絵の雰囲気が相当違いませんか?この話の冒頭に登場するハクチョウと、前の話のハクチョウではかなり様子が違います。ニルスの顔つきもこれまでの話とは違います。 これはエンディングクレジットを見ていただければ分かると思いますが、製作スタッフがこれまでと全く違うために起こってしまったようです。これより後の話でも、今回と同じスタッフが製作した話がありますが、差が少し小さくなってはいるもののやはり絵の雰囲気が違うように思います。 それと前の話のコメントにも書きましたが、再放送でエンディングクレジットが入れ替わっていた問題。この話でも起きていて、23話のクレジットが流れていました。この話では、あまりゲストキャラが出てこないので23話のキャスト紹介をしようとしたのでしょうか? |