土壌汚染状況調査計画書

(東京都環境局「土壌・地下水汚染調査・対策の手引き」引用)

                                                                                                                      株式会社 シビル
                                                                                                                      東京都目黒区八雲3-6-8
                                                                                                                      代表取締役 永田 正

はじめに

本調査計画書は○○○○株式会社所有地の東京都□□区××◎丁目○番◎号地内の△△△△工場敷地の土壌の健全度を明らかにするための土壌概況調査に適用するものである。

1.目的

(1)目的

今回の調査は環境マネージメント及び土地評価の一環として、対象地の表層土壌及び地下水の健全度を明らかにするために実施する。調査内容は基本的には「土壌汚染対策法(平成14年法律第53号)」(以下「法」と記す)および、「土壌汚染対策法施行令(平成14年政令第336号)」(以下「令」と記す)、「土壌汚染対策法施行規則(平成14年環境省令第29号)」(以下「規則」と記す)、さらに「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例(平成13年10月施行)」(以下「東京都環境確保条例」と記す)に準拠し計画したものである。

(2)調査の流れ

 調査の全体の流れを土壌汚染関連業務フローに示す。今回の調査はその中の土地履歴調査を含む汚染状況調査である。

2.土地履歴調査

(1)敷地の所在地及び敷地面積

     所 在 地 :東京都□□区××◎丁目○番◎号
     調査対象敷地:○○○○株式会社 △△△△工場敷地
     調査対象面積:約5,000u

(2)敷地の履歴概要

本敷地は、現在まで△△△△工場として使用している敷地である。

表−2.1 対象敷地の履歴


.

土地所有者

取得時期

業務内容等


現在


○○○○株式会社


昭和28年


△△△△工場敷地

過去

.

昭和28年以前

.

.

昭和28年以前

.


(3)土地履歴調査内容

 一部ヒアリングを主体とした資料等調査により本敷地の地歴を整理する。

・○○○○株式会社所有地:△△△△工場敷地として使用中。地下オイルタンク有

 本敷地は危険物保管個所があり敷地面積も3,000u以上であるため、「東京都環境確保条例」対象地であり、ヒアリング等を主体とした資料等調査により本敷地の「土地利用の履歴等」を整理する。調査内容は下記に示す。

・収集資料

     土地の登記簿

     
敷地施設図、基礎図、配管図等


     
過去からの住宅地図


     
過去からの航空写真


     
聞き取り調査結果


     
地形・地質及び地下水に関する資料

     
周辺の地下水環境測定資料

3.調査対象物質

調査対象物質は、「法」「令」「規則」「条例」に従い、原則として土地の使用履歴及び使用・保管物質等を基に抽出・選定する。

1)表層土壌中の重金属+農薬等

調査地が訓練センタ−敷地であることから、土壌環境基準の重金属等の内、使用が確認されたものを抽出するが、本計画書では特定の有害物質の詳細が不明なため、調査対象物質は土壌環境基準に記載されている重金属等の全てを対象とする。

従って本調査計画時点での調査対象物質は次の16項目とする。

カドミウム 有機隣 チウラム 六価クロム シマジン 砒素 チオベンカルブ
総水銀 PCB アルキル水銀 ダイオキシン類 セレン ふっ素 ほう素 シアン

なお、ダイオキシン類PCDDPCDF、およびコプラナーPCBについては、資料等調査で焼却炉および焼却炉跡地が確認された個所で、周辺の表層土壌を採取してダイオキシン類の分析を行う事となっているが、当該土地は以前には工場であったことを考え3箇所調査することとした。

2)揮発性有機化合物(VOC)

本敷地においての使用・保管履歴の詳細は不明であるが、本調査計画書では揮発性有機化合物の有無確認のためにも、土壌環境基準の揮発性有機化合物12物質を対象とする。また、工場内は油類の使用が多いため、土壌ガス調査では監視項目の芳香族化合物であるトルエン、キシレンも対象とし、合計13物質を対象とする。

ジクロロメタン テトラクロロエチレン 四塩化炭素 1,3-ジクロロプロペン 1,2-ジクロロエタン 1,1,2-トリクロロエタン トリクロロエチレン
1,1-ジクロロエチレン ベンゼン シス-1,2-ジクロロエチレン トルエン 1,1,1-トリクロロエタン キシレン .

3)調査対象項目

本調査対象の有害物質について「規則」から下記の様に示す。

                                             表―3.1 特定有害物質と基準値

有害物質の種類 溶出基準
(単位mg/l)
地下水基準
(単位mg/l)
地下水基準
(単位mg/kg)
第二溶出基準
(単位mg/l)
重金属類 カドミウム 0.01 0.01 150 0.3
0.01 0.01 150 0.3
六価クロム 0.05 0.05 250 1.5
砒素 0.01 0.01 150 0.3
総水銀 0.0005 0.0005 15 0.005
アルキル水銀 検出されないこと 検出されないこと ーー 検出されないこと
セレン 0.01 0.01 150 0.3
ふっ素 0.8 0.8 4000 24
ほう素 1 1 4000 30
シアン 検出されないこと 検出されないこと (遊離シアン)50 1
揮発性有機化合物 ジクロロメタン 0.02 0.02 . 0.2
四塩化炭素 0.002 0.002 . 0.02
1.2 ―ジクロロエタン 0.004 0.004 . 0.04
1.1 ―ジクロロエチレン 0.02 0.02 . 0.2
シス−1.2−ジクロロエチレン 0.04 0.04 . 0.4
1.1.1 −トリクロロエタン 1 1 . 3
1 .1.2 −トリクロロエタン 0.006 0.006 . 0.06
トリクロロエチレン 0.03 0.03 . 0.3
テトラクロロエチレン 0.01 0.01 . 0.1
ベンゼン 0.01 0.01 . 0.1
1.3 −ジクロロプロペン 0.002 0.002 . 0.02
PCB 検出されないこと 検出されないこと . 0.003
農薬類 チウラム 0.006 0.006 . 0.06
シマジン 0.003 0.003 . 0.03
チオベンカルブ 0.02 0.02 . 0.2
有機燐 検出されないこと 検出されないこと . 1


    *  地下水基準項目は次段階で実施する

4.調査

  「法」「令」「規則」に従って、下記の基準で実施する。別紙の調査計画位置図に示す通りである。



土地履歴調査



調査密度の考え方



5.調査方法

(1)位置出し・測量

測量により、調査地点の位置出しを行い、平面図を作成する。その際地点のみではなく、敷地境界及び建物や基礎の外周を測量し、現況の平面図を作成する。

(2)土壌採取

 調査区域においてブロックの5地点で、地表から5cmまでと深さ5cm〜50cmまでを2試料採取し、風乾後2mmのふるいを通過したものを等量混合して1検体とする(2深度混合方式)。なお、地表がコンクリート等で舗装されている地点では、舗装をコアカッターで削孔した後、砕石を取り除いた下の面から50cmまでの深さの試料を採取する。なお、コア抜きが困難なところは、適宜調査位置をずらして試料を採取する。

・裸地での採取手順


        図−5.1 裸地での採取手順


・アスファルト、コンクリートでの採取手順



        図−5.2 アスファルト、コンクリートでの採取手順


(3)表層土壌ガス中の揮発性有機化合物(VOC)(中感度法)

ハンマドリル又はボーリングバーで約80cmの深さのガス捕集孔を削孔する。一定時間放置後、孔内に捕集管を挿入し、ガスを吸引する。現場分析室で捕集ビンから物質を吸引し、ポータブルガスクロマトグラフ質量分析計(PID/GC)で測定する。



図−5.3 表層ガス中の揮発性有機化合物の捕集概念図




図−5.4 GC−PID法による表層土壌ガス分析



6.調査数量

調査数量を下表にまとめる。

                表−6.1 調査数量

調査項目

内容

調査数量

資料等調査

資料収集整理・ヒアリング

土地利用の履歴等調査

 一式

測 量

各調査地点の位置

 38

表層土壌の重金属等試料採取

5地点法

25

表層土壌の重金属等試料分析

重金属等11物質**

**

表層土壌の農薬等資料分析

農薬等4物質***

***

表層土壌ガス(中感度法):削孔・採取・分析

揮発性有機化合物13物質
****

13****

   採取地点は25地点で、採取は各地点表層+下層とする。公定法分析試料はこの等量混合資料を
さらに5地点混合して5検体となる

** 重金属等の分析項目は、溶出量はカドミウム、鉛、六価クロム、砒素、総水銀、アルキル水銀、セレン、
ふっ素、ほう素、シアン、PCBの11物質について、溶出量・含有量を実施する。なお、アルキル水銀、PCB
については含有量試験は行なわない。

***重金属等の分析項目は、溶出量で有機隣、チウラム、シマジン、チオベンカルブの4項目。

****揮発性有機化合物の分析項目はジクロロメタン、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、
1,1-ジクロロエチレン、シス-1,2-ジクロロエチレン、1,1,1-トリクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタン、
トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、1,3-ジクロロプロペン、ベンゼン、トルエン、キシレンの13物質

その他特記事項

   ダイオキシン類PCDDPCDF、およびコプラナーPCBについては、資料等調査で焼却炉および焼却炉跡地が確認された個所で、周辺の表層土壌を採取してダイオキシン類の分析を行う事を提案するが、本計画書には含まれていない。

○ 地下水については、土壌汚染が確認された場合は、地下水採水および地下水環境

基準項目26項目についての公定法分析を行う事を提案するが、本計画書には含まれていない。


7.工程表

 調査工程を表−7.1に示す。


8.調査組織および作業員名簿

 本調査における組織体制を、図-8.1に示す。



              8.1 組織体制図

作業員名簿  株式会社 シビル

 .

氏 名

年齢

現 住 所

生年月日

電話番号

血液型

1

. . . . . .

2

. . . . . .

3

. . . . . .

4

. . . . . .

5

. . . . . .

6

. . . . . .

7

. . . . . .

8

. . . . . .



「巻末資料」

 調査計画位置図(縮尺S=1:500)

株式会社
 シ ビ ル


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