ブリムが広い帽子のことを、「キャプリーヌ」と呼びます。日よけにはもってこいなので、比較的夏の帽子に多いようですが、フェルト素材などを使った冬用のものも少なくありません。
キャプリーヌの中でも代表的な者は、ブリムを波打たせて華やかさを増したもの。また、そのブリムを活かすために、大きくコサージュやリボンをあしらえたものが多くあります。
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クラウンが丸くてブリムが下向き加減な、このタイプの帽子のことを、フランス語で「釣鐘」を意味するこの名で呼びます。たいてい、ブリムも比較的狭めで、リボンが巻いてあることが多い型。
他に比べて装飾が簡素で、短い髪によく似合います。服やドレスは細身のものがいいでしょう。
またジブリの話になりますが、確か紅の豚でマダム・ジーナが、最後の方で被っていた記憶がありますね。彼女はキャプリーヌも被ったりいろいろですが。
トップもクラウンも平らな帽子のことを、「キャノチエ」と呼びます。これはフランス語で、「ボートを漕ぐ人」する単語。というのも、かつて彼らが、この手の帽子を好んだからです。英語なら「ボーター」と呼ばれ、意味は同じ。麦わらに黒いリボンのキャノチエが、夏の正式な男性の帽子だったこともあります。日本でも、カンカン帽の名で親しまれていました。
そして個人的に思い出すのは、数年前にスタジオジブリが映画化した、「耳をすませば」。原作のマンガで、主人公、雫がいつも水平な麦わら帽子をかぶっていたのが、印象的でした。
クラウンの形に関わらず、ブリムが持ち上がった形のものをこう呼びます。フランスのブルターニュ地方の農民が、よく被っていたから、というのがその由来。
ブリムも適度な大きさで、いろいろな服に合わせやすい形です。フェルト地で単純な形のものなどは、クラウンをへこませたりして、自分独自の味を出すのも楽しい帽子です。
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