テレビで見る障害者の人たち。 多くの人が義足で立っている様子を一回は見たことがあると思います。 パラリンピックで走っている人や、普通に生活している様子。 私の父親の場合年齢の関係もあり 松葉杖でバランスを取らなければ歩くことはおろか 立ってバランスをとることなんてできません。 これから先、 リハビリをしても松葉杖なしで歩けるようになるとは限りません。 ただ、その可能性はあると医師からはつたえられています。 そこら辺は本人の意思と頑張り次第になるのもあると思います。 しかし、 義足で歩くということは多大なる恐怖と闘うことでもあります。 倒れて骨折でもすれば寝たきりになってしまうのですから。 義足に慣れ退院しても一番の問題は倒れてしまうことです。 誰もいない家。 誰もいない場所。 人の通らない道。 倒れた時、本人に立ち上がる体力や力があれば別なのでしょうが その時にけがをしてしまい、周りに人がおらず 救急車も呼べずに死を迎えてしまう危険だってあるのです。 それについての危険性をリハビリの医師、または整形外科医に 伝えられたあとのしかかってくる恐怖ははかり知れません。 そんな気持ちを抱きながら日々を過ごしていくのです。 でも、 そんな中でオリンピックに挑戦する障害者の選手がいるということは 私たち家族にとってもとても励まされるものなのです。 年齢的に、若い時に足がなくなってしまったとしても 若さゆえにすぐに義足になれることができます。 そんな人たちも 私の父親も いつかは義足を使う体力がなくなってしまいます。 寝たきりの生活になるか、車いすの生活になるか。 もってあと何十年。 義足を使う人々にとって一生付きまとう 恐怖心というのは私たちではわからないけれど それがとても怖いということだけはわかっているつもりです。僅かな願いではあるけども 走れなくてもいい、ただ自分の足で歩ければいいと思ってます。 でも 世の中には義足で自転車をこぎ、海水浴へ行き 坂道を駆け上がり、車を運転している人だっている。 義足は 計り知れない恐怖もありますが 無限の可能性を秘めているという事を信じています。