義足を初めて見たのはつい最近のこと。 手術が終わり、傷口がふさがりやっと起き上がれるようになった時。 太さでいうと私の腕くらいで、 普通の人体の足に比べれば驚くほど細いものでした。 そんな足が これから父の右足になり 父の体重の支えになる事に半信半疑でした。 初めて触った時は 「冷たい」 最初の印象はただそれだけでした。 青く塗られた鉄の素材。 膝の構造は細かく 良くも悪くも力に反応し曲がったりします。 足のかかとから下は本物の足のような作りになっていて ズボンを履いていれば、ぱっと見は本物のように見えました。 義足の大事なところというのは「ソケット」と呼ばれる あしをはめ込む義足の部分のことです。 手術後は、むくみが激しく半年の月日が過ぎるまで 足の太さはさだまらないのです。 たびたび石膏をでかたちをとりソケットを作り直します。 人というものは数年で足の太さなんて変わってしまうものです。 だから、平均三年ごとに義足を作り直します。 義足というものは精密機械に似たもので いろいろな細かい部品があり用途により使い分けることもできます。 世界各国に研究者が居て近年では様々なパーツがあります。 しかし、あまり前かもしれませんが いろんな事が出来て視野を広げられる反面、それはとても高額です。 初期の仮義足で60万くらい。 一年後に作られる本義足は100万程度。 どうせ世の中金なんだなあって今更思いました。笑