2020年11月11日

 「かながわ定時制通信制教育を考える会」は、今年(2020年)4月に、会発足および『連合路線の見直しを ニュース』創刊30年を迎えました。本会は、当初は「連合路線に反対し、定時制教育をすすめる定時制教職員の会」として発足しました。『ニュース』創刊号(1990年4月25日)では、「連合路線に反対する視点から、学習、交流の場を提供していきます」と述べています。

 3年後、問題をかかえる生徒や不登校、統廃合などの課題が山積するなかで、教職員だけではなく、定時制教育に関心のある保護者、県民の方にも会への参加を訴え、運動を広げ発展させることをめざし「かながわ定時制教育を考える会」と名称を改めました。その後2008年に、通信制教育の側面からも高校教育を捉えなければならないと考え、現在のかたちになりました。

 下記は、定時制の諸課題解決のために奮闘し、会発足を呼びかけ、「ニュース」発行に力を尽くした発足時の会代表委員の方の寄稿です。

 
寄  稿

現場に根ざしたたたかいをもとに会を発足させ
『連合路線の見直しを ニュース』を創刊  (前編)

 木村 晴生(元神奈川県立高校教員)


 私の手元には、『連合路線の見直しを ニュース』第3号があります。発効日は1991.3.7です。私は、この年の4月に夜間定時制から全日制の座間高校に異動しました。資料も整理されないままでしたので、実に久しぶりに会う機会を与えられ、一緒に在った資料を読みながら吸い込まれるように当時が浮かび上がってきました。

山積する劣悪な教育条件と勤務状態の改善に取り組む

 定時制教育の様々な取り組みがあり、人が集まり、討議し行動し、次第に大きくなり、そこにそれまで作ってきたものを後退させる攻撃と、今思えば『組合の新自由主義化』ともいえる連合路線問題が出てきました。その攻撃に立ち向かう絆としてこの「ニュース」が出来たのだと思います。
 手元の資料から流れを追って紹介しましょう。

 1960年代の高度経済成長の中、工業高校が増設され、地方から労働者を集める方法の1つとして定時制課程が新設・増設されました。また、神奈川県独自の技術高校も設置されました。

 定時制課程は全日制の付属的課程との面もあり、新たに屋外照明施設、夜間給食体制の整備(1970年から希望者に完全給食)、職員の勤務等課題も多くありました。(例えば、古くからの定時制課程には定時制専任の事務職員、養護教諭がいましたが、新設された定時制は全日制の人が順番等で担当し専任ではない)。

 1970年代は美濃部東京都知事、伊藤三郎川崎市長、長洲一二神奈川県知事と革新首長が実現し、学習環境改善の要求を出せば充実できる条件もありました。

 定時制課程では、職員会議の運営、校務分掌の決定、教育の進め方、時間割編成等、教職員が直接かかわり、生徒状況に立った様々な工夫をしました。根拠は改悪される前の教育基本法でした。非常勤講師時間数も生徒実態をもとに要求交渉をしました。

 組合活動の中でも、教研活動は活発に行われました。教職員の労働条件、教育条件整備は組合の重要な課題であり、組合本部の会議として「定時制対策会議」が設置され、諸問題を議論しました。組合で議論された課題は、分会での校長交渉で取り上げ、対県交渉もして多くの前進をかちとりました。

 (次号につづく)

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現場に根ざしたたたかいをもとに会を発足させ、『連合路線の見直しを ニュース』を創刊 (後編)

『連合路線に反対し定時制教育を進める定時制教職員の会』は1990年3月20日に発足しました (『ニュース』創刊号より)

分会の再建、当時の分会活動 (『ニュース』第2号より)