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【2002.10.14見える障害と見えない障害(私が障害について最近考えたこと)

普通、健康な人は、「障害」というものをひとまとめにして考えてしまいがちです。
でも、実際には、同じような障害であっても人によって少しずつ違いますし、まったく同じではありません。
その中にも、視覚障害もあるし、聴覚障害もあるし、事故や病気で車椅子になる人もいます。
また、自閉症などの障害、LD(学習障害)やADHD(多動性障害…正確には忘れました)などもあります。


最近、フジTVで乙武洋匡さんのドキュメンタリーというのか分かりませんが、特別番組が放映されていました。
乙武さんは、その著書・「五体不満足」で日本中に知られるようになったことは言うまでもありません。
その表紙の写真は、非常にインパクトのあるものでした。
それは普通の人々、健康な人々からすれば驚きですし、「すごいな、立派だな」と思うでしょう。
私は、著書(「五体不満足」・「乙武レポート」)も読みましたが、
素晴らしい内容で、参考になる部分がたくさんありました

著書を読んで、私は、乙武さんは、実際、それだけの人格や才能を持つ方だと感じました。
私が、尊敬する人の一人です。


彼の存在が人々の障害というものの理解を進めました。
そうした人が社会に出ていってくれることで世の中は変わっていきますし、有り難いことだと思います。
ただ、一つだけ、疑問に思うことがあります。それは、マスコミの取り上げ方の問題であり、人々の認識の問題です。

手足がない−それは大きな障害であり、ハンディーです。
言ってみれば、見える障害です。
でも、少し助けを得れば、何とか生きていけますし、障害そのものがすぐに命にかかわることはないでしょう
(否定しているのではありません。どんな障害でも障害があることは大変なことです)。


問題は、見えない障害です。
同じ障害でも、内臓疾患、心臓病やその他の病気もあることを忘れないでほしいのです。
一見、健康そうでも、障害を持っている人は、世の中にたくさん存在しています。
たとえば、手足があっても動かない障害、呼吸さえも自力でできない障害、
すぐ命にかかわってくる障害だってあるということも忘れないでほしいのです。
体は、健康でも、普通の生活ができない人もいるということももっと知ってほしいのです。
また、たとえ、脳障害や重度の障害などで自分の意志がないようでも
心は、普通で健康な子供たちと何ら変わりません。そのことも知っていただきたいと思います。


こういうことについて、テレビなどのメディアで取り上げる際に大切なことは、一面的にとらえないことだと思います。
マスコミは誰が見ても見えるところばかり追いかけずに、
何が本質かをよく見極めて報道、放送していく必要があると思います。
それが私の言う、見える障害であっても見えない障害であっても、同じように伝えてもらえたらと考えます。
そうしなければ、本当に障害というものを理解することはできないと思います。
それに、障害を持つ子供たちについてももっともっと取り上げていくべきであるとも思いますし、
様々な教育現場で見せてほしいのです。それは絶対に必要なことのはずです。

人を傷つけても平気、自分がよければいい、痛みも分からない、
そんな今どきの普通の子供たち(普通の…何が普通かということもありますが)に
「自分たちがどれだけ恵まれているか」を、「何故、命が大切か」をTVなどを通して学んでもらいたいのです。
それを知った子供たちは、ものの見方が変わってくると思います。

また多くのお母さん方、お父さん方にも知ってほしい、そう思うのは私だけでしょうか?


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