と・思うが

何が危機管理問題なのか? 2007年8月23日

ここ数日、参議院選挙の与野党逆転から起因する、今後の参議院の運営問題が、NHKでもとりあげれている。 NHKに呼ば れ て出てくる人の発言は、極めて常識的であり、良識の府である参議院の有りようを強調している。 反対が目的ではなく、 是は 是、否は否、改は改と、しっかりと議論、審議を進めて行く事を強調している。 野党も、今までは、与党の批判をすれば 良かっ たわけで、与党たる者の大変さは理解できていないようである。 小沢さんを含め、多くの議員が与党に長年いたわけ だから解 っていないのではなく、解っていない前提を演じる事が野党の立場であると認識しているからだろう。 何しろ狸と狐 (こう言うと 動物連合からハラスメントだと告発されそうだが)がこの国会に居る先生方だから、正義と正義、本質論と本質論な んて論戦が おこるわけはないのである。 
さて、テーマの危機管理問題。  
何を言いたいかと言うと、自公の両トップが、参議院選挙での大敗の理由を 内閣の ”危機管理問題” であるとし、閣僚の あ いつぐ失言を抑える事のできなかった内閣及び総理を指し、”危機管理”ができてなかったとした発言である。  そもそも失 言 と言うが、本心を言う事が失言なら、嘘つきになれ、間違いを知っていても黙っていろとの状況を”危機管理”ができている状 況 と言うのだろうか。 いや、その前に、閣僚の発言そのものが、”危機”という言葉で表現されるような事なのであろうか。 
地球温暖化、原発問題、電力不足、天変地異対策、中国の管理能力を超えた急成長・・・・・ 等々、本当の危機が多く存在  し、それを政治家がどう対処するか、また対処すべき、外交、法律・・・・を具体的に対応するのが 危機管理なのであり、その  事と全く比べようもない瑣末で、些細で、くだらない、一政治家の失言(本音)が参議院選挙での敗退だなどど、公共の放送網  をつかって流すレベルが自公のトップである。  なんて状況がこの国の政治における最大の危機なのではないだろうか。 
日本は、失言を問題にするし、成熟した組織でも、それを嫌う。  だが、人間なんて間違いだらけの罪人(聖書的にも)であ り、 間違いをするのが人間。 その間違いから多くを学び、進歩をとげ、また間違いをする。  行動 ⇒ 問題発見 ⇒ 問題 修正  ⇒ 対応 と言う、ライフサイクル管理(人生のサイクルとも訳せる)を一生して行くのが人間。 問題を発見もされず、修 正もさ れない、すなはちライフもサイクルも無い、固定化された(当選するのが約束されている、利権となっている政治家) 政 治家は 進歩の無い、だから失敗すると終わってしまう、またそんな脅威の中で、失敗だけしない管理をする ⇒ すなはち”危 機管理” なる言葉が公の場でどうどうと語られ、聞く我々も、世の中、世界で起きている本当の危機を考える前に、似非の危 機に心も話 題もさらわれているのではないだろうか。 

政治家にだけはなるなと言った友人も、今回その与党で初当選。 どこまでスポイルされるか、されないか、じっくり拝見。 




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