2009年 オーストラリア   ケアンズ、エアーズロックの旅 -6

6月27日 
今日はエアーズロックに移動する日。
娘夫妻はケアンズ市内とポートダグラスに数日間滞在する予定なので、彼らを乗せてケアンズ空港に行きレンタカーを返した後別れる。
ケアンズ-エアーズロックは便数も少ないためか航空運賃が高く、成田-ケアンズの格安運賃の倍以上する。
エアーズロックで宿泊するには、ピンからキリまでの各種ホテル、バックパッカー用、更にはキャンプ地まであるが、これらはすべて離島や秘境ともいえるところに重点的にリゾートを持っているVoyagesが経営している。エアーズロック行きは多分最初で最後なので2泊3日のパックで一番良いホテルに宿泊するコースにしたがこれまた極めて高い。
エアーズロックとそれから25キロ離れた場所にあるオルガはヨーロッパ人がつけた名前だったが、原住民のアナング族にこれらの土地の所有権が返却されたのを期にアナング族の呼称に変えられた。
エアーズロック(AyersRock)はウルル(Uluru)に、オルガ(Olga)はカタジュタ(KataTjuta)に。だからウルル・カタジュタ国立公園と呼ばれ政府が99年間の借地をし、かなりの額の借地料をアナング族に支払っている。

ケアンズ発10:35のQF1859 Boeing717で出発、エアーズロック到着12:55。(空港名はいまだにエアーズロック)
着陸直前に真っ赤な大地の向こうにウルルとカタジュタを見ることが出来た。
飛行機を降りてまず気づくのは、ものすごく空気が乾燥して爽やかなこと。日は差しているがやや肌寒ささえ感じる。

ウルル・カタジュタの楽しみ方は三つあるといわれている。 これに沿って通常のパックツアーは出来ている。
まず、午後早く現地到着、そして日の入り時の岩の色の変化を楽しむ。
次が日の出時の岩肌の変化を楽しむ。
そして三番目がウルルに登ること。
空港に到着すると宿泊地まで無料バスで運んでくれる。宿にチェックイン後、日の入り鑑賞ツアーにバスで出発する。
まずカタジュタへ。ここは日の入りを見るというよりも麓を小一時間散策するだけ。
それからウルルへ移動して日没まで色の変化を楽しむ。
左からカタジュタ、ついでウルルの色の変化を2枚。

6月28日
まだ夜明け前に宿を出発してウルルに日の出を観に行く。
だんだんあたりが明るくなり、周りの景色も見えてくる。そして日の光がウルルを直射する。

日の出の光景鑑賞が終わるとバスでウルル登岩口の駐車場(図の左端)に移動する。
ここから自由行動で岩に登る人、岩の周りをトレッキングする人、図の左下にあるアボリジニカルチャーセンターに行く人などに別れる。
一定の時間間隔でバスが迎えに来るので、それに乗って宿泊地まで戻る。
ここには「登らないで下さい」とか「危険です」と各国語で書かれた立て札が立っている。

ウルルには年間35万人の観光客が訪れている。岩に登る人はそのうち30%程度だそうな。
最大斜度45度もあって岩に打ち込まれた鉄杭に一本の鎖が張られているだけで、平地に屹立しているだけに風あたりが強い。年間20〜30人程度が滑落死しているそうな。
我々は高所恐怖症のうえ、近年体のバランス感覚が衰えているので登らずにガイドの案内でアボリジニの壁画を見て回ったり、文化センターに寄ってみた。
我々が帰国直後に宗教上、安全面での理由から豪州政府は入山禁止を検討していると報じられた。
写真は鎖を伝って登る人たちと、精霊や水のありかを示す古代アボリジニの壁画