真琴:で,どっちだ。しつこいようだが足跡はないのか。あるいは,どのレールが最近まで使われていたとか……。
GM:〈追跡〉……は持ってないんだよな。じゃあ【感覚】でいいや。
晟:あの,すいません。〈追跡〉って【精神】基準だと思うんですけど。
GM:あれ? あ,そうか。じゃあ【精神】で。
鵬也:ああ!? 【感覚】なら7個振れたのに〜!
清人:【精神】で得するのは晟だけじゃないの(笑)。
晟:あ,すいません。そういうつもりじゃなかったんですが……。
ユウキ:(ころころ)お,回った。(ころころ)また回った。24だ。
GM:なに,マジか? えーと,では,強いて言うならば中央のレール。
ユウキ:強いて言うならば?
GM:レールに添って歩いてるわけじゃないけど,そっちの方向かな?ということっす。
ユウキ:じゃあ,そういうことを伝えてやろう。で,どうすんだ晟。
晟:んあ?
ユウキ:んあ,じゃねえ!(←再び鉄骨スイング)
晟:にゃああ! な,何で殴るんですか!
ユウキ:一応,てめーがリーダーなんだろうよ! どうすんのかって訊いてんだよ!
真琴:とりあえずせっかくの手がかりなんだ。足跡を追うのが定石だろう。
晟:そうですね。せっかくポチが見つけてくれた足跡なんですし……。
ユウキ:…………。
晟:……なぁんてことは僕は言いませんよ?
ユウキ:(鉄骨を振りかぶって)だ・れ・が,ポチだと?
晟:だからぁ,言ってないって言ってるじゃないですかぁ!
真琴:おいユウキ。気持ちはわかるが暴力は控えた方が良いと思うぞ? その,こう言ってはなんだが,晟は吹けば飛びそうな感じだし……。
ユウキ:ああ? ちゃんと加減して殴ってるからいいんだよ。
GM:死なない程度にね(笑)。
鵬也:鉄骨でぶん殴ってる時点で手加減もへったくれもない気がするが……。
GM:あ,そこで皆さん【感覚】振ってください。目標値は15。
真琴:(ぼそっと)成功したヤツはいるか? いたなら私は判定しないが……。
一同:しーん(笑)。
真琴:(しくしく)《天性のひらめき》使うしかないかな?
晟:僕がリーダーだったら「使ってください」と言いますけど。
ユウキ:だからおまえがリーダーなんだよ。
晟:何でっ。
ユウキ:この中で唯一の二世キャラだからだ。
晟:それ理由になってませんが。
GM:リーダーにでもならないと一人立ちできないからだろ?(笑)
晟:(ぶつぶつ)一人立ちなんかしたくないけどなぁ。
鵬也:てゆーか,今回そのために仕事してるんだろ?
晟:そうでしたっけ?
GM:忘れるなよ!
晟:忘れるなも何も,僕ぁ納得した覚えはありませんよ!?
真琴:あー,ちなみにGM,成功したのだが……。
GM:ほほう。そうすると気づいたのだが,足元に何かいるぞ。
真琴:む!? 気をつけろ,下に何かいるぞ!
GM:そう叫ぶんだね? それでは,君らにそれぞれ1行動起こす時間を与えてあげよう。
真琴:だ,そうだが……。
鵬也:……と,言われてもな。
清人:銃を抜く以外にすることがないような気がするな?
ユウキ:敵の姿が見えてないんじゃ,動きようがないし。
GM:(困って)え? でも君嶋は敵の位置がわかってるんだから,攻撃してもいいと思うんだが。
真琴:でも土の下に弾丸って届くのか?
GM:オーヴァードだから可(←よくわからない理屈だなぁ)。
真琴:では《小さな塵》《達人の業》で攻撃だ。(ころころ)17しかいかない。そのかわりダイスペナルティは3個だ。
GM:うお,1個しか振れねえ。(いっころ)無理だよな。当たるよな。
真琴:ダメージは15点だが。
GM:装甲値有効なんだよな? じゃあ倒れてはいないが,手応えアリだな。
清人:(横から)えーと,と,いうのを見たから同じ場所に撃ちこんでみよう。マイナーで銃抜いて撃ちます。《オウガバトル》《シューティングシステム》《ロックオンサイト》《零距離射撃》で(ころころ)達成値30の(ころころ)ダメージが15。
GM:(ころころ)では1人死んだな。
一同:……1人?
一同,何となく遠い目になる。
真琴:待て……またしても複数いるのか? オーヴァードが?
GM:1人だなんて誰も言ってないよ?
真琴:侵蝕値が! 侵蝕値がマジでヤバイのだが!?
GM:今回,質より量のチキン戦法でお送りしております(笑)。
鵬也:ううむ……では鳥越にならって《インスタント・ボム》を(ころころ)あっ,ダメだ,
晟:じゃあ例によって《要の陣形》《リプレイコマンド》を……沖さんと鳥越さんと真琴さんかなぁ。
真琴:(ほとんど悲鳴)何でっ!?
晟:え? あ,いや,今ユウキさんが動けないみたいだからだけど。
真琴:私は侵蝕値がヤバいんだよ! 本当にヤバイんだよぉ!
清人:俺も実はかなり苦しい(笑)。
晟:え,えーと,そんなにまずかったですか? 沖さんは?
鵬也:私はまだ余裕があるから問題ない。さて,どうするかな。……ここって,確か広かったよな?
一同:(笑)
GM:うん,天井も8メートルくらいあるよ。
鵬也:8メートルか。微妙だな。
晟:(←妙に嬉しそう)ATだったら動かせますよ!
鵬也:え〜? アーマード・トルーパー〜? それでもいいけど,ザブン○ルはダメですか。
GM:ザブ○グルって結構大きいよ。10メートル以上あるだろう。
鵬也:では小型のザ○ングル。
GM:何じゃそりゃ!?(爆笑)
鵬也:だって俺が作るんだもん! 大きさなんて自由だろ!
晟:いや,そりゃそうなんだけど……。
鵬也:というわけで! 色がブルーで二足歩行でハンドルで運転できる7メートルのロボットを作るぞ!(笑)
ユウキ:それ,微妙にパチモンっぽいが。
GM:「サプンクル」って感じだな……(笑)。
晟:だったらベルゼルガGTが良かったのに。あれ機体色ブルーだし(←ボト○ズ好き)。
鵬也:パイルバンカーを地面に突き刺せってか?
晟:(←嬉しそう)そーなの〜。パイルバンカーがいいの〜。
鵬也:だってあれハンドルで動かないじゃないか。
晟:だったらハンドルで動くAT作ればいいじゃないかよ〜!
ユウキ:それ,もはや本末転倒だが。
鵬也:いや,俺はザ○ン○ルがいいんだ〜! というわけで7メートルの「サプンクル」を《ヴィークルモーフィング》するぞ!
気がつくと,意味もなくロボット談義に燃えている人々。
んでその傍らでは,増える侵蝕値に泣きながら真琴&清人がサイコロを振っていた。
真琴:もいっかい《小さな塵》《達人の業》! (ころころ)よぉし,今度はダメージ19!
清人:(さらにその横でころころ)お,今度は目が走ったぞ! 達成値が……48!
GM:ぬぁに!?
清人:ダメージ27点!
GM:ぐは,耐えられるわけがない。
清人:よっしゃ,ラッキー♪
GM:……おや? これで全員死んだ……?
ロボット談義に燃えていた面々,ようやく振りかえる。
鵬也:……お,俺のザブ○グルがー!?
一同:(大爆笑)
ユウキ:出しただけかよっ!?
清人:あははは。ごめんごめん。
鵬也:…………。
清人:えーと。そのまま乗っていくとか?(笑)
真琴:ま,まぁ元気をだせ。
鵬也:…………。
晟:えーと,ここでデジカメを取り出します。
ユウキ:は?
晟:いや,せっかくだから記念撮影をしておこうかと……。
ユウキ:傷口に塩すりこんでどうすんだおまえは!?
晟:え,だってこれはマニアに高く売れそうな。
GM:(白々しい外人口調で)おー,ジャパニメーション! わんだほー!(笑)
晟:マニアはともかく(笑),遙ちゃんが喜びそうだからお土産にしたいんですけど。ダメですか?
鵬也:……いや,いい。持続時間は「シーン」なんだ。このままトレーラーに変形させて運ぼう。
晟:あ,だから写真撮りたいので,ちょっと待っていただけると。
鵬也:ここで連続写真にしておくのだ。そうすれば変形シーンが撮影できるぞ?
晟:あ,なるほど。これはレアですね。
鵬也:(←微妙に満足げ)うむ,レアなのだ。
ユウキ:おまえらな……。
真琴:沖さん。
鵬也:うむ,なんだ?
真琴:あなたはさっきから器用に色々作っているようだが,スコップは作れないのか?
鵬也:作れるが,何故?
真琴:死んだヤツらの素性を確かめたい。地面を掘りたいのだが。
ユウキ:……それは,素直にザブン○ルに掘らせりゃいいんじゃねーのか?
真琴:おお,確かにそうだ。
鵬也:いいけど。いいんだけど,初仕事はそれかよー!?
一同:(笑)
GM:(苦笑)まぁ,掘ってみても土しかないけどね。
晟:その土って赤く染まってたりしません?
GM:染まってる(笑)。
ユウキ:まぁた従者かよ。うっとうしい連中だな。
晟:本体を叩かないと,侵蝕値の上がりすぎでこっちが自滅しますね。
真琴:うむ,早く先へ進もう。
鵬也:で,どうするんだ?
晟:えーと……そもそも3つのうちどこへ行こうとしてるかで,迷ってたんですよね?
ユウキ:ちなみに足跡は?
GM:今の戦闘で途切れたな(笑)。
晟:……とりあえず,1つずつつぶしていくしかないんじゃないですかね?
ユウキ;そうだな。じゃあとりあえず真っ直ぐ。
GM:真ん中の道ね。すると,ちょっと行ったところですぐ行き止まりになる。なるんだが,壁に小さな穴が空いている。
真琴:小さなって,どれくらいだ?
GM:何とか人がくぐれるくらいはあるよ。まぁ晟と君嶋以外の3人はキツイかもしれんが。
晟:(真琴に)どうします? 僕が行きましょうか?
真琴:(←一番小柄)いや,私が行こう。【感覚】も高いしな。ただ問題は……。
晟:侵蝕値でしょ。僕も80超えてんですけどね(笑)。
真琴:ひょっとして,向こう側に行ったらシーン変わるのか?
GM:いや,変わらない。ってか,変わったらサプンクルが消えちゃうじゃないか!
一同:(笑)
清人:だからって,あそこにずっと突っ立てとくのもどうかと思うんだけど(笑)。どうせこの先には進めないだろうし。
晟:沖さん,気持ちはわかるんですけど,そろそろサプンクルしまってくれません?
鵬也:…………。
晟:沖さん?
鵬也:(いきなり甲高い声で)……イヤだいイヤだい!
一同:(爆笑)
GM:何故幼児化っ!?(笑)
鵬也:だって,ボクのサプンクルなんだよ!?
晟:あ,いや,でも……。
鵬也:せっかく出したのに,壊しちゃうなんてイヤだい!
清人:いや,地団駄踏まれても困るんだけど(笑)。
鵬也:イヤだい! サプンクル壊しちゃイヤだい!
晟:……ユウキさん,ひとつ訊いてもいいですか?
ユウキ:ん?
晟:何で僕ばかり殴って,あの人は殴らないんですか?
ユウキ:(しばし沈黙)あ,いや。アレはなんか,もう手遅れって気がするし……。
一同:(再度爆笑)
鵬也:……ひどいコトを言うなぁ。ちょっとした茶目っ気じゃないか。
GM:いきなり戻んなよ。
鵬也:(無視)ふ,想い出は残していてもしかたない。今消すさ。
晟:はあ。「想い出」って言われても。
鵬也:(無視)まったく,近頃の若いモンは。ちょっと若者になじもうとしたら,コレかよ。
清人:え,今のなじもうとしてたの?(笑)
真琴:の,ようだな……。
ユウキ:……なぁオッサン。
鵬也:うむ,何だ?
ユウキ:なじみ方が違うんだよッ!(またまた鉄骨スイング!)
鵬也:ぐはあッ!
……閑話休題。
さて,匍匐前進する真琴は,その通路を同じように人が這った跡があることを発見。
さらにその向こうにはコンクリートで壁や天井を補強された小部屋があり,さらには床に落とし戸があった……。 |