GM:つぎのシーンは……えーと,お父さん。ユウキは大谷が山崎くんに話つけてくれるからいいとして,お子様ーズを借り出しに行かないと。
綾:(ちょっと嫌そう)また松山さん家に行くわけか。別にいいけど。
GM:ちょうどお子様ーズも学校から帰ってきているころだろう。
尚也:君たち,数学のプリントをちゃんとやらねばいかんよ。
GM:あ,そうだ。言い忘れたんですが上杉くん。
尚也:はい?
GM:君が磨亜矢から依頼受けたのって,実は昨日のことだったのです。
尚也:おや。私は1日何をしていたのだろう。
GM:市内を探していたんじゃないか。
尚也:じゃあ市内にはいなかったんですね?
GM:だって,久島は市内にいたら目立つし。
一同:(笑)
ユウキ:「おっじょおさぁん! ボクといっしょに,夜明けのコーヒーでもいかがですかぁ!」とか言いつつスキップ。目立つ。
GM:30過ぎてもそんなんだから。
晟:結婚したんじゃないのか!
GM:結婚してもそんなんだから。
晟:全くどいつもこいつも……。
尚也:つまり探し人は市外にいるらしいということがわかったのだな?
綾:それは1日の収穫にしては大したものだと思う(笑)。
GM:そんなところで話を元に戻します。
綾:じゃあ松山家に向かいますが……。
晟:(ぼそっと)おやつ時は避けた方がいいですよ?
遙:でも,私たちが学校から帰ってきているころと言いますと,ちょうどおやつの時間なのではと思うのです。
GM:ですな(笑)。
晟:(←甘いもの嫌い)拷問だ……。
綾:いやホントに(笑)。
GM:大丈夫だよ,甘い食べ物は出てこないから。
晟:(ジト目)本当に?
ユウキ:で,甘いあまーいドリンクが出るとかいうわけ?
GM:ふっ,先に言わないでもらおうか。
一同:(笑)
綾&晟:…………。
GM:「やぁ,よく来たな瀞南寺」と光が招き入れてくれるわけなんですが,テーブルの上にはでっかいミキサーがでん,と置いてあります(笑)。
綾:これは,何?(笑)
GM:なんだろう。乳白色の,さわやかないい匂いのする液体なのだが。
晟:……味は?
GM:それは飲んでみないと。あ,ちなみに瀞南寺くん。キミのぶんも当然用意してあるよ。
綾:……わかりました。私が第一の犠牲者となりましょう。
一同:おおっ!?
綾:というわけでイッキにいってみます……が?
GM:そうすると!
綾:そうすると?
GM:なんと!
綾:なんと?
GM:味がしねえ。
一同:(爆笑)
ユウキ:……それ,逆にすっげえ器用って言わねえ?
尚也:わからん……もしや味覚を麻痺させる薬物が混入されているのでは……。
綾:…………。
GM/明日香:(にこにこ)「どうかな,瀞南寺さん?」
綾:ええ,たいへんさっぱりしたお味で。(晟に)とりあえず,甘くないし,まずくない。
晟:じゃあ一口飲んでみますが。
遙:でも,水みたいなんだよね。
ユウキ:違う。水にはちゃんと味がある。何も味のしねえものってなんだ。
尚也:薬物だろう。明らかに。
晟:(遠い目)何でもいい。甘いのより,味がない方がまだまし。
尚也:やめた方がいいぞ。絶対に危険だぞ,そういうのは。
晟:それでもいい。〈耐性〉判定のがまだまし。
GM:そうだね,じゃあ目標値20で。
一同:(笑)
晟:……4。
綾:1個回ったけど,14。
遙:8なのです〜。
GM:(ころころ)そして光もぱたっと死亡。
一同:死亡!?(笑)
GM:他が全滅したなか,明日香ひとりが「え,みんなどうしたの!?」とおろおろしている(笑)。
晟:じゃあ今回のシナリオはこれで終了ですね。
一同:(笑)
遙:そして誰もいなくなった(笑)。
尚也:ちょっと待たんか。私と彼(ユウキ)はまだ生きているぞ。
綾:いや,俺らも殺さないでいただけませんかね(笑)。
GM:大丈夫だって。ちゃんと30分後に目覚ますよ?
ユウキ:十分長いし。
尚也:後遺症が危ぶまれるな。
晟:……ああ遙ちゃん,天国の父さんが手を振っているのが見えたよ……。
綾:だから楓も死んでないし!(笑)
リプレイ書きながら思ったんだが。
話進めようぜ,みんな。
綾:俺,まだ仕事の「し」の字も言ってないんですけど?
GM/明日香:「あら? でもまだたくさんあるんだよ?」
一同:…………。
GM/明日香:(にこにこ)「ほら,遙も晟くんもおかわりは?」
晟:いやっ,僕宿題ありますから!
遙:はいなのです! 一緒に行くのです!
晟:じゃあ綾さんそういうわけで!
遙:ではでは!
綾:おいこらちょっと待てや! 仕事だってば!(笑)
GM/明日香:「あら,どうしたのかしらねえ? じゃあ瀞南寺さんはおかわりします?」
綾:だから話進めますからね! で松山さん。今度も遙ちゃんと晟くんを連れて行きたいんですけど。
ちなみに明日香は台所に引っ込みながら,「やっぱり裏庭に生えてる雑草とか入れちゃったのがマズかったのかなぁ……」とか呟いていた。
GM/光:「うーん,大谷が言うことだからまぁいいけど……晟くんはともかく,遙は心配でしょうがないよ」
綾:僕はたまに晟くんも心配ですけどね。……遙ちゃんとは違う意味で。
GM:うーん,光が「心配」だというのも違う意味だからね。
晟:そうなんだ?
GM:うん,ただの過保護の親バカ。遙が天然だから心配だということではないんだよ。
綾:いやそこを心配しようよ。
一同:(爆笑)
GM:あ,あれ? ボク間違ってた?(笑)
綾:とにかく,また彼らの面倒は僕がみますから。
GM:「うん,信頼してるよ瀞南寺」と,いうあたりで2階のお二人に説明しに行ってあげてください(笑)。
遙:私の部屋で宿題してるのです。
綾:(ノック)瀞南寺だけど,いい?
遙:はい,どうぞなのです。
綾:宿題? 何やってんの?
晟:それが,授業中に伊達さんから何度も何度も電話かかってきちゃってこの有様なんですよ。よく言っといてやってください。
綾:言うのはいいけど,脳に届くかどうかは保証しないよ。で,何の宿題?
GM:「人生とは何ぞや」について作文を書きなさい。
尚也:数学の宿題ではなかったのか!
一同:(笑)
GM:きっと先生は2人を見ていて,人生について深く考えさせられずにはいられなかったんだよ(笑)。
綾:何を書いてるの? いきなり抽象画とかで答えてないだろうね?(笑)
遙:私ですか? 「人生をより楽しむための百か条」について書いてるのです。
晟:僕は「男として家庭には責任を持つ生き方をしたい」とか書いてます。
GM:恨んでやがるし。
晟:(目が冷たい)当然でしょ。
綾:明日までには終わるんだろうね?
晟:それは大丈夫ですよ。で,仕事の話なんですけど,黒衣の男を捕まえに行けとしか聞いてなくて……。
綾:その通りだよ。
晟:その黒衣の男が誰かとか,ちょっとは情報集まってるんですか?
綾:いや,その情報は俺たちが集めるの(笑)。
晟:(ジト目)その任務は根本から問題がありませんか?
綾:俺もそう思うけどさ,とりあえずやるだけやってみようということで。
晟:(ジト目)情報は「黒い服を着た男」ってだけなのに?
遙:でもあきちゃん,その人市外でストレンジャーズさんたちとお話ししてるですよね?
晟:そうみたいだけど?
遙:市外で高そーできれーなお洋服を着た人は,目立つと思うです。
晟:ああ,それは確かにそうだね。だけどさ遙ちゃん。
遙:ほえ?
晟:その発言は,微妙に失礼じゃないかな。特に彼(ユウキ)に対して。
一同:(笑)
ユウキ:俺はこの場にいねえよ。だから何も聞いてねえ。
遙:ほえ〜。
ユウキ:いたら蹴り飛ばしてるがな。
遙:ほえ〜!?
綾:はいはい,この場にいない人間との会話はおいといて。で,俺の考えとしてはね。例の情報屋サンに潜伏場所を紹介してもらって,取引場所候補を3日張ってみる。それでダメなら他の手を考えるだけだし,そうやって張ってれば何か他の情報が手に入るかもしれないしね。
晟:いいですけど,張るって……野宿ですかぁ。
GM:一応山崎くんは廃ビルとか用意してくれますよ。屋根はある(笑)。
遙:わーい,お泊りなのですー。
晟:嬉しそうだね,遙ちゃん。
遙:(←嬉しそう)とりあえずお鍋とー。電気釜とー。
晟:いや電気釜はかなり違うから。
ユウキ:んなとこに電気通ってねえって。
遙:ほえ? では飯盒と……。
一同:それもダメ!(笑)
ユウキ:火焚くな! 煙でバレるから!
遙:ほえ〜?
綾:(何かをこらえるような表情)とりあえずこの面子で話しあってても何の進展もないだろうから。頭数そろえよう。上杉に電話します。
GM:じゃあ尚也は登場するように。
尚也:はい,喫茶『北風』ですが?
綾:ああ,瀞南寺だ。仕事なんだけど,いいか?
尚也:仕事ですか……とりあえず概要をうかがってもよろしいですか?
綾:じゃあ,かくかくしかじか。
尚也:そうですか(←話が早いなぁ)。実は私,これから市外で人探しをしなければならないのです。あなたがたのお手伝いをすることで市外に出られるのならば,こちらからお願いしたいところなのですが。
綾:ああ,いいよ。じゃあ協同戦線ということで。
尚也:わかりました。
GM:では,そんなところでシーンをユウキに戻したいと思います。 |