GM:では次のシーン……当日。遊園地の名前は……ティー摩遊園地であるが。
一同:(笑)
GM:考えてみれば咲耶榎以外は能動的にすることないか。
紫音:そうだねえ。
真:ないですね。
GM:じゃあ連続で悪いけど,咲耶榎。
咲耶榎:(嫌そう)えー……千葉さんは来てるんですか?
GM:女の子を待たせるようなことはしません。千葉は花束こそ持っていませんが,やっぱりおなじみの黒いスーツに黒いコートですね。
咲耶榎:何とゆーか,デートだというのに洒落っ気のない人ですね。
GM/千葉:「私はモトがいいからいいんです」
一同:…………。
GM:何かな。何でひくかな?
真:……千葉,キャラが壊れてきてませんか。
GM:そっかなぁ。
真:最初は「女なんて煩わしいだけ」とか言ってたくせに。
GM:恋愛対象として女を見てない,ってことなんでしょ。
真:それは……。
紫音:ヤるだけヤってポイ,か?
GM:多分ね。
咲耶榎:……えー……そんなことを外野から囁かれても,私としては非常に困るんですが……。
GM:いや,正確には「子供作らせるだけ作らせてポイ」だからおっけー(笑)。
紫音:使い捨てかー(笑)。
咲耶榎:何がおっけーなんでございましょう(涙)。
GM/千葉:「(妙に上機嫌)ところで,まず何に乗りましょうね?」
咲耶榎:…………。
GM/千葉:「? どうかなさいました?」
咲耶榎:いえ,別に……。
GM/千葉:「どうします? 乗り物」
咲耶榎:そうですね……おまかせします。
紫音:(何やらメモ帳に記録している)「まずは千葉,普通に誘っている。とりあえず妹,優柔不断」
一同:(笑)
咲耶榎:おにーさま,何をなさっておいでで?
紫音:いや,おにーちゃんはおまえが心配で(笑)。
真:つまりピーピングしているわけなんだな……。
GM/千葉:(構わず)「そうですねー,観覧車は『夕暮れの』がつくのがベストですから,……ジェットコースターにでも乗ります?」
咲耶榎:そうですね……。
紫音:(書き書き)「しょっぱなからジェットコースター。マイナス1点」
一同:(爆笑)
GM:……そうなのか?
真:ジェットコースターは2番目か3番目にもってくるのがナイスです。
紫音:(書き書き)「千葉も所詮この程度か」
GM:…………。ところで,D10振ってみてくださる?
咲耶榎:はい?
GM:今遊園地にはいろんな人が来ているわけですね(笑)。さて,誰に会うかな?
咲耶榎:なるほど……2。
GM:2ね。えー……あー,ある意味一番アレなカップル。
咲耶榎:誰? らぶこめーず?
GM:いえ,ギクシャクとした楓&泪組ですね(笑)。
キルスティン:2メートルくらい離れて歩いてるんじゃないの?(笑)
GM:声かけてみます?
咲耶榎:向こうはこっちに気付いてるんですか? 気付いてないんなら,そのまま暖かく見守りますよ(笑)。
紫音:ちなみにピーピング中の俺も気付いてるぞ。
GM:ほえ?
紫音:(書き書き)「あれから全く進展のない模様」
GM:ほっとけ!(笑)
キルスティン:結局,実際はどんな感じなの?
GM:え? それはアレだ。楓が不自然なまでにまっすぐ前を見つめたままスタスタと歩き,泪ちゃんがその後ろを気まずそーにてくてくと……。
一同:何やっとるんじゃおまえらわ!(爆笑)
キルスティン:大正時代のカップルじゃないんだからさあ!
紫音:(書き書き)「まったくどいつもこいつも」
真:まるで『たけくらべ』か『金色夜叉』のよーだ……。
咲耶榎:(苦笑)やっぱり声をかけるのは非常にアレなので,放っておくことにします。
GM:では2人の姿は人ごみの向こうに消えていきます,と。
咲耶榎:しかし,目だってそうですねえあの2人は……。
GM/千葉:「余命がいくばくもない人のデートにしては,少々そっけない気もしますけどね」
咲耶榎:…………。
GM/千葉:「どうかしました?」
咲耶榎:そういう言い方,よくないですよ。
GM/千葉:「おや,お気にさわられたなら失礼」
咲耶榎:……私に謝られても仕方ないんですけど。で,どうなんです?
GM/千葉:「何がです?」
咲耶榎:あなたが私を引き換えに兄に売りつけたデータですよ。本物なんですか?
GM/千葉:「引き換えはひどいな。アレは冗談ですよ」
咲耶榎:(黙って見かえす)
GM/千葉:「……失礼。あのデータね。あれは確かなものですよ。こちらの調べでも新条楓の病状は非常に深刻だ」
咲耶榎:あれって,もう手のつけようがないんでしょうか?
GM/千葉:「さて,私は私なりに研究しているんですがねぇ。どうも後天的な“フィーヴァー・ドリーム”のキャリアは,揃って短命のようだ」
咲耶榎:……そうなんですか?
GM/千葉:「まだ症例が少なすぎるんですが,恐らくはね。だから私としては,ウィルスを無理やり感染させるのはあきらめたわけでして」
咲耶榎:私や,キルスティンさんは?
GM/千葉:「こう言ったらお気を悪くされるでしょうが,女性の場合は『一時的な』感染でも問題ないのです」
咲耶榎:それ,かなりセクハラですよ。
GM/千葉:「純粋に生物学的見地とゆーことで」
咲耶榎:何かが激しく間違ってると思いますが……。
GM/千葉:(無視)「ところで,こういう話をするならもっと落ち着いた場所に行きましょうか?」
咲耶榎:だから顔を近づけながらそゆこと言わないでください。……落ち着いた場所って,例えば?
GM/千葉:「例えば……観覧車とか」
咲耶榎:…………。
真:(ぼそっと)うわぁ,コトに及ぶ気だ。
一同:(爆笑)
紫音:お兄ちゃんは許さんぞー!(笑)
咲耶榎:(←迷惑そう)とか言いつつ楽しそうに見物しないでいただきたいものですが。
紫音:(書き書き)「でも傍から見ているとちょっと楽しい」
咲耶榎:…………。とゆーか,私,何でこんなことやってんでしょう。
真:そもそも何でデートOKしたわけ?(笑)
紫音:歩嬢になんか言われたからっしょ?
咲耶榎:それもあるんですけど……。何かこう,GMにハメられてるような……。
GM:いやー,私としては,千葉に色々話を聞いてくれる役は咲耶榎ちゃんがいいなあ,とか(笑)。
一同:(ちらっとキルスを見て)……なるほど。
キルスティン:何よ。
咲耶榎:いえ何でも。とりあえず観覧車に向かいます。
GM:では次のシーンに……。
紫音:ちなみに俺は一両後に乗り込みますんで。
一同:(笑)
咲耶榎:おにーさま,やっぱ楽しんでません? |