GM:ラスト。大谷ですね。しかし……UGNに向かって歩いていくんだろうか。でかくて黒い,まあものすごく無理をすれば犬に見えなくもない狼を連れて,てくてくと。
真:…………。
GM:しかも会話がないし! やったぞ大谷,好きなだけ恥ずかしいことを言うんだ! 楓は答えなくて済むし!
真:……アンタねえ。
GM:冗談はさておき,楓は前科があるので,光よりは治療が簡単なんですよ。では楓の治療が済んだところから始めますか。あの母と子がむっつりと向かい合ってるあたりで(笑)。
真:(ため息)……先生?
GM/桂子:「何よ?」
真:アンタ……こういう時ぐらい優しくしてやろうとか,思いませんか?
GM/桂子:「ガラじゃないわよ」
真:あのね……お母さん。
GM:桂子さんはじろっとあなたを見た後,「……この年になったらね。そういうのはもう他にやってくれる人がいるのよ」と言って,あなたの手にアンプルとカルテを押しつけます。それでいきなりがらっと扉を開けると,ばたばたと逃げていく足音がするわけだ(笑)。
真:……転ばんといいんだけどなー……あの人。
GM:で,桂子さんは退場。楓は診察着とか着て,またそっぽ向いてんだろうな。
真:それはいいんだけど,《がらんどうの肉体》って皮膚や筋肉は傷つくんですよね。俺の方が痛々しいような……。
紫音:包帯だらけだぞ。たぶん楓は獣化が解けた後で,傷ひとつないはずだ(笑)。
GM/楓:「(ぼそっと)……悪かった」
真:……それはいいって。俺も了解の上でやったことなんだから。
GM/楓:「…………」
真:……今回は,しんどかったな。
GM/楓:「だから,悪かったと……」
真:俺じゃなくて,おまえがな。
GM/楓:「……俺は……今回のことは,本当にすまなかった。ただ……」
真:ただ?
GM/楓:「このままだと,また同じことが……」
真:頭ひっぱたきます。
GM/楓:「…………。痛い」
真:おまえな。同じことを何度も何度も言わすなよ。同じ苦労を,また俺にしろってのか?
GM:……すると楓はこてんとベッドに横になって,毛布を頭からかぶってしまいます。で,「今度は,もう逃げない。約束する。だから,少しひとりにしてくれないか……」
キルスティン:(隣の卓から)おまえは今泣いていい! 泣いていいんだ〜!
GM:うるさい! それがやりたきゃ次回やれ!
真:はいはいはい! それはともかく,俺は黙って部屋をでます。
GM:そこで大谷のシーンは終わりです。終わりなんだが,最後に紫音。
紫音:はい?
GM:キルス宛ての手紙,読む?
紫音:……人様の手紙なんだが。でもこれは……。
真:読んでおかないとなあ……。
GM:では遊園地のチケットが1枚入っています。
一同:はあ?
GM:文面。「もし決心がついたら,1週間後の夜8時にここで会いましょう。K.C」以上。
紫音:……なんか最後に見たくないもんをみてしまったような……。
キルスティン:(隣の卓から)え? 何?
GM:それもまた次回,ということで(笑)。
「あなただけは連れていかない。……そう決めたんです」
千葉狂介――彼の気まぐれなメッセージ。
それが伝えるいくつもの秘密。
いくつもの謎。
そして警告。
今まで水面下にあった,もうひとつの脅威が動き出す。
そして,『彼』の望むものは……。
Last Episode, “Half Past Dead,” see you later.
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