GM:はいっ,運びが悪くて大変申し訳ございませんでした! 待ちぼうけを食ってたお三方でございます。とりあえずシーン・プレイヤーは……。
真:順番からいうと鷹村。
鷹村:あ,そうなの?
GM:久遠紫音じゃなくて?
真:鷹村,シーンプレイヤーにでもならないとしゃべらないじゃん!
一同:(笑)
鷹村:うーん……(笑)。
真:おまえ,少ししゃべれよ(笑)。
GM:はい,じゃあシーンプレイヤーは鷹村。あと,村瀬は登場を要請する。
真二→村瀬:はーい。
GM:では状況を説明しよう。一夜明けて,まだ始業時間より早い時刻である。UGNのメンバーズは,顔合わせのため,村瀬のところに集まることにしたのだった。
鷹村:どこに。
GM:だから村瀬のところに……。
鷹村:だから,どこに行けば村瀬に会えるのかがわかんないんだけど。
GM:それは……あれ? そう言えば村瀬って結局何の先生なの?
村瀬:あ,まだ決めてなかったな。
GM:じゃあ用務員さんにしよう。用務員室使えるし。
村瀬:用務員さんは「学校の先生」じゃないと思うんだけど。
GM:細かいなあ。
村瀬:いや全然細かくないし。わかったよ。いいよ保健室で。秘密基地に改造できるし。
GM:いやそれもよくわかんないんだけど(笑)。そもそも男は保険医になれないっしょ。
紫音:グリーン○ッド……。
キルスティン:ハレのち○ゥ……。
村瀬:え? でも俺の学校って男の保険医いましたよ?
真:そりゃ男子校だからだよ。
村瀬:がーん!
鷹村:女の子のことは女の先生しか診られないってあるからね。
村瀬:むうう。じゃあきっと男女両方いるんだよ。
GM:んな馬鹿な(笑)。
村瀬:しかし,そうなるともう秘密基地に改造はできなくなってしまったな。
GM:だから何故改造するか!
真:おい。なあおい。今回はマトモなキャラをやるんじゃなかったのか?
村瀬:今回は普通ですって。
鷹村:何となく入りづらいんだけどなあ……。
村瀬:そんなことはない。眼鏡かけて白衣きた普通のお兄さんがいるだけだ。
真:おまえが言うとアヤシイんだよ!
鷹村:…………。まあいいや。じゃあ保健室くるまでは普通の生徒のフリして来て……ちわーす,鷹村です。えーと……。
GM:……生理痛?(一同笑)
紫音:ダメだ! それを言っちゃダメだ!(笑)
GM:え? ダメ?
鷹村:いいけど,お約束だなあ……。
村瀬:え? 男キャラじゃなかったの?
鷹村:男ですよ。
紫音:男だけど生理痛なんだよ(笑)。
鷹村:まあお約束だから(笑)。
村瀬:よし,いいだろう。男として生まれたからには不可能を可能にしなければならないからな。
一同:(爆笑)
鷹村:そういう問題なのか?
村瀬:将来の夢はお嫁さんかい?
鷹村:まあそういう冗談はさておいてだ。
村瀬:そうだな。まあかけたまえ鷹村くん。それともベッドに寝るか?
鷹村:……椅子でいいです。
村瀬:他の2人はどうした?
鷹村:俺は知らない。そのうち来るんじゃない?
紫音:はい,そのタイミングで登場します。(だるそうな声で)ちわーす,世話になりまーす。
村瀬:おや。いらっしゃい。
紫音:すいませーん,朝から生理痛で気持ち悪いんすけどー,ちょっと寝かしてくださーい,と言って勝手に布団にもぐりこみます。
キルスティン:こいつら……。
村瀬:鷹村くん,彼も生理痛らしいんだが,ベッドが空いていないんだ。もしよかったら彼と一緒に寝てくれないか。
鷹村:結構です。
村瀬:君はもう具合はいいのか?
鷹村:いやそうじゃなくて。これ,顔合わせじゃなかったんですか?
真:ではそこで登場します。すみません,大谷です。遅れました。
キルスティン:あ,じゃああたしも登場しようかなあ。
GM:いいけど,あんたら楓はどうすんの?
キルスティン:あ,そうか……。
真:お家でお留守番じゃないんですか?
GM:1人で置いとくの? あの状態の楓を?
真:う……(笑)。
キルスティン:泪ちゃんは戻って来なかったの?
GM:来てないね。
真:ああ,でもどっちにしろ学校には連れてくるしかないんじゃないですか? 霧谷さんに連絡はとってるだろうから,楓の転入届偽造してもらって。
GM:了解。しかし転入生の多い学校や(笑)。
真:制服は俺の予備がありますから。
キルスティン:じゃあ,私は楓連れて,少し後から来ます。
GM:(ぜ,全員登場する気か?)はいはい。
キルスティン:(がらっとドアを開ける)先生,生理つ……。
村瀬:ベッドふさがっておりまんがな。
一同:(笑)
真:生理痛って伝染病だったのか……。
村瀬:また生理痛かい? いやあ,この学校はチャレンジャーが多いね。
キルスティン:あたしは女よ。だいたい,何で男が生理痛になってんのよ!
紫音:それはお約束ってことで理解してくれよ(笑)。
鷹村:(ぼそっと)あのさあ。
GM:はい?
鷹村:さっきから生理痛の話しかでてなくて,全然話が進まないんだけど。
一同:(爆笑)
GM:では,話を元に戻そうね(笑)。
キルスティン:で,何で直矢兄ちゃんがここにいるの?
村瀬:やあキルスちゃん。今日からこの学校に赴任して来たんだ。
キルスティン:何で保険医やってんの?
村瀬:いけないかい?
真:はいはいはい,いいから,ドア閉めろよあんた。
GM/楓:「あの,これはいったい……」
真:はいはい,おまえさんも入った入った。
GM/楓:「? は,はあ……」
鷹村:ところで,そいつは?
真:え? ああ,こいつは新条楓だ。
紫音:例の重要参考人の?
真:そうなんだが,今記憶を失ってる。
村瀬:ふむ。それは困ったな。
真:本部も松山のことでごたごたしてるらしくて,とりあえず俺とキルスが預かってる。
村瀬:うむ,それはよろしく頼む。
GM:なお,久遠紫音さんや。
紫音:なんだい?
GM:冒頭の判定の追加情報。千葉桂子なんだが,誰に似てるか思い出した。
紫音:楓に似てるんでしょ?
GM:そう。ただし久遠紫音が見たのは相模原泪の報告書にあった写真。それに似てたの。だから思い出すのに時間がかかったわけ。
紫音:了解。それはいいんだけど,いいかげんフルネームは……。
村瀬:とりあえず,顔合わせを始めようか。
紫音:あんたが俺たちのボスなんだろ。
村瀬:ボスというか,まあ,今回君たちの指揮をとらせてもらう。村瀬直矢だ。よろしく。
真:大谷真です。よろしくお願いします。
紫音:久遠紫音でっす。
鷹村:えーと……。
キルスティン:(いきなり甲高い声で)ええ? 何で直矢兄ちゃん,いつの間にUGNに入ってんの!?
村瀬:うん,何の因果かこういうことになってしまってね。
キルスティン:そうなの? あたしも今UGNに協力してんのよ。
鷹村:えー……。
真:はいはいはい! 思い出話はあと! 鷹村がしゃべれないだろ!
鷹村:いや……どうも。鷹村隆一です(笑)。
真:それだけか!
鷹村:いやあ……。
真:しゃべれ! しゃべれよ鷹村! おまえがシーンプレイヤーだぞ!
鷹村:うーん。
真:おまえ,あんまりしゃべらないとぬらりひょんになっちゃうぞ(笑)。
紫音:鷹村具合でも悪いの? 痔? 便秘?
村瀬:生理痛が重いんだ,きっと。
紫音:生理痛なら俺のが重いよ。
鷹村:いやもう生理痛ネタはいいよ(笑)。とりあえず,今回は上司の話を聞きにきたから。別に俺がしゃべらなくても。
村瀬:うむ。と,いうわけで今回の任務だが,まずは千葉桂子の監視だ。
紫音:あの美人サンな先生だね。
真:千葉桂子……新条桂子か。
GM:……ん? 待て。何故そんなことを知っている?
真:違うんですか?
GM:そうだよ。そうなんだけど,千葉桂子イコール新条桂子ってのは,知らないはずっしょ?
真:(考えて)……あ,いや。ちょっとそう思っただけで……。
村瀬:そうか。実は,彼女は楓くんの母親なので,
GM:だーかーら! 何故それを知っている!?
村瀬:あ,あれ? (考えて)そうだ。俺も知りません。ちょっと情報が錯綜してます。
キルスティン:私はママから楓のお母さんが千葉桂子だって聞いたよね?
GM:聞いてねーよ!
キルスティン:あ,あれ?
紫音:え,えーとね。楓の母親が千葉桂子だって情報はまだ誰も持ってないと思う。唯一俺が,千葉桂子と楓がソックリだって「ピンときてる」だけで。
一同:…………。
ただいま,考え中(笑)。
鷹村:すいません,激しく混乱しています。
GM:ですね。……いやすまん。私も混乱してきた。
毎度ですが,「誰が何を知っているか」ってのは混乱しやすいですな。しかも管理統括すべきGMがすでに混乱してるんじゃ,話にならん(泣笑)。
とりあえず,全員で各人の「知っていること」を整理してみたり。
@共通して持っている情報:
現在,松山光は病院で昏睡状態にある(だけ,だよな……)。
A鷹村:
液体と化して消えた特殊なジャームを目撃している。また,それを黙って見ていた不審な女性がいた。その女性はこの学校の教師である。
B紫音:
同じくジャーム(ただし液体化した後)を目撃している。それを見ていた女性は千葉桂子という名前の非常勤講師。彼女は新条楓に非常によく似ている。
Cキルスティン:
楓と「記憶喪失の」久島に会っている。
楓が抗ウィルス剤を使っているのを目撃している。彼は7年前,母親にレネゲイド・ウィルスを注射されてオーヴァードとなった(その経緯から,母親を激しく憎悪しているらしい)。また,母親の名前は新条桂子で,レネゲイド・ウィルスを専門に研究している学者。13年前,アンナが彼女の家に滞在していたことがあったらしい。
D真:
楓が久島と行動していたのを目撃。ただし彼は久島に会っていない。
楓の母親の名は新条桂子。彼女はレネゲイド・ウィルスの研究者で,キルスティンの母,アンナと知り合いらしい。
E村瀬:
鷹村が倒したジャームは“フィーヴァー・ドリーム”に侵されていた。これは9つのシンドロームには分類できない,レネゲイド・ウィルスの変異種である。松山光の昏睡の原因もこれ。
千葉桂子はレネゲイド・ウィルスを専門に研究している医学・生物博士である。彼女は千葉京介の姉。また,千葉京介が付近の大学病院に赴任する(つまりレネゲイド・ウィルスをばらまきだす)のと同じ時期に,多摩第一高校の非常勤講師になっている。
……はっきり言って,各人の持っている情報にえらい偏りがありますな。これはマスターの責任だー。ひーん。
さらに,見事にすっぽ抜けている情報がひとつある。
楓と久島が何故一緒にいたか,である。
これを訊くべきはキルスだったぞ。モーモーさんパジャマにこだわっている場合ではなかったぞ(笑)。
村瀬:……やっぱり,新条桂子イコール千葉桂子ってのは誰もはっきりとはわかりませんな。
紫音:ま,そうなんじゃないかってのは見当つくけどね。
真:レネゲイド・ウィルスを研究してる人ってのはそうそういないはずですから。
GM:まあそうなんだけど,あんたは新条楓の母親だろう!とツッコんだところで,何の解決にもなってない(笑)。
村瀬:そうなのだ。我々がマークせねばならないのは,彼女が千葉京介の起こした事件と何らかの関わりがあるのではないか,ということだ。
真:彼女はオーヴァードなんでしょうかね。
村瀬:さあ。それは考えてなかったな。プレイヤー的には,そんな気もするけど。
真:鷹村,久遠,おまえらワーディングはかけなかったのか?
紫音:ああ。そう言えばそうだな。
真:そうすれば一般人かオーヴァードか判断できたのに。
鷹村:うーん,まあね。
真:まあねじゃなくて(笑)。
鷹村:(のプレイヤー)いや,私が知らなかったから,それ。
真:あ。
村瀬:まあ済んだことは仕方なかろう。とにかく,我々は彼女をマークする。それと,他にも“フィーヴァー・ドリーム”に感染したジャームもしくはオーヴァードがいるかもしれん。注意するように。それと大谷くん。
真:はい?
村瀬:きみは楓くんの保護もよろしく頼む。彼はUGNにとって重要な人物らしいからな。
真:それはもちろんですよ。
キルスティン:直矢兄ちゃん,あたしも協力してんのよ。あたしも楓の面倒みるわよ。
村瀬:ああ。よろしく。
キルスティン:楓,この人,直矢兄ちゃん。あたしが昔世話になった人なのよ。ちゃんとご挨拶してね〜。
GM/楓:「はい。よろしくお願いいたします」
真:…………うッ!(←やっぱり気持ち悪いらしい)
キルスティン:ふふふーん♪ 直矢兄ちゃん,この子は楓〜。とってもかわいらしくて優しい子よぉ〜。
GM:……いいけど,キミ,いつまで楓いぢめを続ける気だね。
キルスティン:お父さんの部屋をぶっ壊してくれた恨みが晴れるまで♪
真:やめろよ! この楓はマジで気色悪いんだから,あんまイジるな!
村瀬:しかし,俺はモトを知らないからなあ。
紫音:こういう性格の少年なんだ,と思ってるよ(笑)。
鷹村:同じく。
紫音:うーん,しかし似てるなあ,と思いつつじーっと。
GM/楓:「あの,僕の顔に何かついているんですか?」
紫音:いやあ? キミって,ホントに美人だよね〜。
一同:(爆笑)
真:男男男! こいつは男だ! 何をトチ狂っておるか!
鷹村:おまえ,そういうシュミがあったのか。
紫音:いやあ? そういうワケじゃないけど〜。と,言いつつ,楓の耳元でささやきます。
一同:おいおい!?
紫音:……キミのお母さんって,美人だよね〜。
一同:あ,何だ。そういうことか。
紫音:何だと思ったんだね,キミたち。
キルスティン:え? だって今のささやきの内容は聞こえてないから,やっぱこいつはこういうシュミが,と思ってますよ。
紫音:俺は女の子ひとすじです!
真:はいはい! もうここでこのシーンはきりましょう! いいですよね!?
GM:いや,私にというより……。
村瀬:鷹村に訊いてくれ。シーン・プレイヤーなんだから。
鷹村:……え?
真:てーか,しゃべれ! しゃべれよ鷹村!
一同:(爆笑)
鷹村:いやあ……。
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