GM:さて扉を開けると,いわゆるOA機器がずらりと並んでいる部屋があります。
一同:おおっ!?
泪:今度こそデータ収集します!(←何故か嬉しそう)
GM:はあ。いいですけど,ちゃんと判定してね。
泪:そういえば〈機械操作〉の技能,ないんですけど。
GM:大丈夫でしょ。プレイヤーと違って機械オンチじゃないんだし。
泪:(のプレイヤー)やかましわ!
GM:はいはい。とにかく,まずは起動させてみて。
泪:はい。スイッチ入れました。で,ファイルを検索してみます。
GM:そうすると,いくつか重要そうなファイルが検出されるね。特に,明日香と磨亜矢の生体データの記録とか……。
泪:それ開くのって,判定必要なんですよね。
GM:目標値15と言っておこうか(にやり)。
泪:高いですが,それ。
GM:もちろん,ファンブルしたらデータがぶっ壊れると言っておこう。
光:……やめといたら?
泪:いや,まあ【精神】なら5つ振れるので,そうそうファンブルってことはないと思いますが……うーん。平目で15はキツイですね(←特にエフェクトが使用できない,という意味)。
GM:じゃあパスコードでひっかかったな。警報鳴ったりはしないけど。
泪:うーん……他に【精神】の高い人は?
光:2。
キルスティン:3。
雨追:それでしたら私が【精神】5ですからやってみましょう。
一同:……えっ?
雨追:(ころころ)15ですよね。ぴったり開きました。
GM:うむ。ファイルを開くことができたな。
泪:…………。
雨追:やりましたよ,相模原さん。
泪:ど,どうもありがとうございます……。
雨追:どうかしましたか?
キルスティン:雨追に知力で負けたことがショックなだけだと思う,たぶん(笑)。
GM:ではデータが引き出される。一応こないだのおさらいということで,内容を説明しておくと,明日香と磨亜矢のレネゲイドウィルスには特殊な因子があり,それを抗ウィルス剤として利用することができる。これを定期的に服用していれば,オーヴァードはほとんど暴走しなくなる。
キルスティン:これがもし成功すれば,スゴイ薬になるのは確かよね。
泪:ざっと見た感じ,本当にそれで間違いはないんですよね?
GM:医学薬学の詳しい知識がないから何とも言えないけど。
泪:じゃあ,専門家に見てもらいましょう。このデータをそっくりUGNに転送します。
GM:いいけど,それには30分くらいかかると思ってください。
泪:ええ? そんなに?
GM:携帯端末で転送してるのと,あとデータ量がやっぱり膨大だからね。
光:そんな時間ある?
泪:でも,やっぱりレネゲイドウィルスの暴走を抑える薬は,欲しいですからね。それに,明日香さんはもう少し休ませた方がいいですよ。
キルスティン:明日香,調子どう?
GM:まだちょっと顔色が悪いですね。
キルスティン:あのさあ,あと1人くらい明日香と泪ちゃんの護衛任せて,他の部屋偵察だけしてみちゃダメ? 時間もったいないし。
泪:ダメってことはないですけど,危険じゃないですか?
雨追:問題ありません。あとはデータ転送だけですから,コンピューターは相模原さんにお任せして,私もキルスティンさんに同行いたします。
泪:(小声で)キルスさんと雨追さんだから危ないって言ってるんですけどね……。
キルスティン:何か言った?
泪:いえ,別に(と光を見る)。
光:光としては,ここを離れる気はないです(笑)。
泪:……ですよね。
GM:そっか。じゃあ別行動とるわけね(にやり)。
と,いうわけで,OA室には泪と明日香が残り,光は扉の外にて待機。
キルスと雨追は逆側の,部屋の奥にあった扉から探索を始める。
特に敵の妨害もなく,すんなり辿りついたは巨大な資料室。壁・壁・壁を埋め尽くすファイルの山に果敢にアタックするキルス&雨追。
――結果,専門用語の羅列の前にあっけなく敗北したのであった(そらそーだ)。
さてさて。
1人見張りを続ける光だが,それをGMが放っておくわけもなく……。 |