#3 With a Little Help from Her Friends
 

 

PRE-PLAY


真二:あっ!
真:どした?
真二:NPC化しました!
一同:ええ!?
GM:どうしてそうなる?
真二:単に出目が悪かったんです。1とか2とか出まくり。
真:戦闘の時はあれだけバカな目出しておいて貴様……(笑)。
GM:うーん。そりゃしょうがないねえ。経験点はあげるから,あきらめてNPCになってください。
真二:やっぱ敵とでして出てくるんですか!(←何故か嬉しそう)
泪:(迷惑そうに)久島さん敵にまわすの嫌なんですけど私。
真二:絶対あきらめねえ,とか言っといてあっさり敵にまわってますな,はっはっは。
光:はっはっは,じゃねえ!


GM:さて,今回は君が主役だ。
光:ほえ?
GM:やり方しだいではね。今まで主人公のわりに影が薄いのなんのと散々言われてきたが,汚名返上のチャンスだ。
一同:(笑)
光:放っといてください。
泪:でも今回はがんばってくださいね光さん。私はほけーとしてますし。UGNやめようかとか思ってますし。
雨追:あ,そゆこといいますか。人が戻ってきたとたんに。
泪:……というか,大谷さんいなくて(←プレイヤーがお休みだった),雨追さんにキルスさんに光さんというメンバーはツッコミがいなくてツライような。
キルスティン:あ,自分のこと棚に上げてるし。
GM:ま,久島は前回キレて敵にまわり,大谷は「あいつの始末は俺がつける」とか言って追っていったんだろうな。
光:始末か!(笑)
泪:あ,私また追い詰められてるみたいなんですけど。ただでさえ「楓……」とかやってるのに。
GM:やれよ。ちゃんとプレイしろよ。
泪:え……(←シリアス苦手な人)。

 

SCENE 1


 少女は静かに眠っていた。
 わずかに曇りを帯びたカプセルの中,白い裸体が幽かに浮かんでいる。
 2人の男がそれを見ている。1人は悠然とした挙措の壮年の男。もう1人はまだ少年。
 男が少年に言った。
「……これで我々の理想にまた1歩近づいたな」
「……ああ」
 どこか空疎な男の言葉と,沈んだ少年の声。
 男の薄い唇に,あるかなきかの嗤笑が浮かぶ。
「まさか,今さら迷っているのか?」
 少年が顔を上げ,男を睨む。男は肩をすくめ,
「行くぞ。まだしなければならないことは山ほどある」
「…………」
 2人は共に少女に背を向け,部屋を出た。
 だが,少年はふと振りかえる。
 扉が,眠る少女を視界から閉ざす。
「……だが,本当に……」
 彼は強く拳を握りしめた。
「本当に,これでいいのか……?」

 

SCENE 2


G GM:では,前回から登場しているのは光と泪の2人ですね。では身も心もボロボロになった2人+明日香は,泪のマンションに帰ってきました。では,泪は霧谷に連絡とってください。そこからストーリーを始めます。
泪:(のプレイヤー)あのさー,3人一緒に帰ってくるの?
GM:これから追いかけるなら,その方がいいでしょ?
泪:追いかけるの?
GM:追いかけないの? 愛しの楓ちゃんも一緒よ。
泪:いやあ,私としてはちょっと冷却期間をおこうかなあ,なんて(笑)。
GM:その間に磨亜矢はどうなっているんでしょうねえ。
泪:そこはホラ,それはそれとして。
一同:それはそれぇ!?(爆笑)
キルスティン:こぉの色ボケ娘め! 自分のことしか考えとらんのか!
泪:私としては色々と傷ついているんですけど(笑)。
GM:傷ついていてもやるこたぁやってください。
泪:UGNやめちゃダメ?
GM:ええい,往生際の悪い!
泪:では局長に連絡します。
GM/霧谷:「私だ。首尾はどうだね」
泪:(沈んだ声で)最悪です。水上磨亜矢さんは神楽に連れ去られてしまいました。久島さんが暴走してその場から姿を消しました。大谷さんはそれを追って,2人とも現在行方不明です。ここにいるのは私と光さんと明日香さんです。
GM/霧谷:「そうか。それは,人手が必要ということかね?」
泪:…………。
光:(端末を奪い取り)人手と,移動手段と,あと水上さんの居場所が必要なんだ。どれくらいで用意できる?
GM/霧谷:「なるほど。あと5時間待ってくれ」
キルスティン:ちなみに今何時?
GM:真夜中,12時。朝の5時まで待て,と言ってるんだな。
光:ところで訊きたいことがある。
GM/霧谷:「何だね?」
光:新条楓は何者だ?
GM/霧谷:「何者かはこちらにも掴めていない」
光:あんたらの仲間じゃないのか?
GM:ん? ええと,どうしてそういう風にとった?
光:単に相模原の知りあいらしいな,というくらいにしかわからないんで,ひょっとしたらUGNつながりなのかなと思ったわけ。
GM:ああ,なるほどね。「いや,彼はUGNのメンバーではない。神楽も同様だ。……ただ,もしその『神楽宗時』という男が私の知っている神楽ならば,私とは関係があるかもしれん」
光:……ふーん。まあいいや。じゃあ早いとこ頼む。
GM/霧谷:「ああ。ところで相模原くんはどうしたんだ?」
光:ああ。いや,ちょっとな……。
GM:さて,ちょっと時間を進めて,1時間くらいたつとまた霧谷から連絡がある。「ヘリの向かった先がわかった。富士の麓だ」
光:えっ? もしかして横田基地……。
GM:違います。
泪:青木ヶ原樹海?
GM:麓だとゆーとるやんけ。あれは富士の中腹だ。端末にマップが送られてくるけど,そこに施設の記号がある。
泪:施設の記号って,具体的にどんな?
GM:(困って)えっ? そうだなあ,病院でもないし,工場でもないし……。
泪:発電所のマークとか?
雨追:果樹園。
GM:何でやっ。だから施設の記号……。

 もちろん,そんな地図記号はない。

キルスティン:お寺のマーク(←卍)の逆回りとか。
GM:それはかなりヤバいやろっ。
光:じゃあ,バイオハザードのマーク?
GM:それは位置的にヤバすぎるだろ! そうじゃなくて,赤い点が灯ってるとか,そういう感じなわけ。
光:それはわかったけど,アシはどうする?
泪:霧谷さんが用意してくれるんでしょ? ヘリとか。
GM:ヘリでもいいけど,撃ち落されても知らないよ。
光:素直に車でいいだろ?
GM/霧谷:「わかった。援軍と同時に運び屋も向かわせよう。何かあったらまた連絡する」といって電話はきれます。あと4時間。どうする?
光:茶山,いまのうち寝とけ。
GM/明日香:「え? でも……」
光:いいから。水上さんを助けたいなら,少しでも疲れはとっておかなくちゃな。
泪:明日香さん,あっちの部屋は今使ってませんから。
GM/明日香:「うん,わかった」
光:……相模原,おまえもだぞ。
泪:え?
光:目,真っ赤じゃないか。
泪:私は大丈夫ですよ。
光:全然大丈夫に見えないから言ってるんだよ。連絡はこっちで受けるから,少しでも休んでおけよ。
泪:……とりあえず,シャワー浴びて着替えてきます。
GM:なして?
泪:だってこないだのスーツのままだから。で,シャワー浴びてジーンズに履き替えて,(光に)……ちょっと出かけてきていいですか?
光:おまえな。休めって言ってんのに。
泪:でも,眠れそうにないんです。ちょっと散歩に行ってくるだけですから。
光:もう遅いぞ。行くんなら俺も行く。
泪:(のプレイヤー)えー,私としてはひとりにしてくれと言ってるんですが。
光:それはわかってますよ。でも今目離したら何するかわかんないじゃん。
泪:20分で帰ってきますから。
光:……でも……。
泪:光さんは,明日香さんについていてあげてください。
光:……うーん……(←悩んでいる)。
泪:明日香さん,きっと泣いてると思います。
光:……それはおまえもだろー,と心の中では思うけど……(笑)。
泪:悩んでるんなら,すっと横を通り抜けて出ていきますよ。
光:…………。じゃあため息ひとつついて,部屋に戻ります。
GM:では,ここでシーンをきりますね。


 

SCENE 3


GM:では,かき集められる援軍のお2人ですが。
キルスティン:あ,やっぱそういうオチか(笑)。
GM:そりゃあもう。どっちからにしようかな。じゃあ雨追から。
雨追:はっ。
GM:君は今日の夜,空港に着いた。
雨追:は? 何故空港に?
GM:カンボジアから帰ってきたところなのだ。
一同:カンボジアぁ!?(爆笑)
雨追:一体何故ですかそれは!
GM:いやあ,雨追って言動が軍隊ちっくだから何となく(笑)。
泪:あのー,ここは一応UGN「日本」支部なんですが……。
光:いや,俺こいつは絶対左遷だと思う。
GM:とりあえずヤバそうなところに放りこんでおけって?
雨追:あんまりです。
GM:ま,とりあえずそういうことだから。
雨追:はあ。じゃあ,いやあ日本は涼しいですねえ,とか言ってます。
GM:そこへ霧谷から連絡がはいってきます。「もしもし,雨追くんかね?」
雨追:は,部長。ご無沙汰しております。
GM/霧谷:「帰国そうそう悪いんだがね。また君の力を借りたい」
雨追:はっ,何なりと。
GM/霧谷:「そうか。実はまた,相模原くんのサポートを頼みたい」
雨追:相模原さんに何かあったのですか?
GM/霧谷:「それは説明すると長いので,彼女に直接訊いてくれたまえ。とにかく君は急いで彼女のマンションに向かってくれ」
雨追:大至急でありますか。
GM/霧谷:「大至急だ」
雨追:は,了解しました。
GM:じゃあ雨追はそんなところで。次。キルスね。

 

SCENE 4


GM:えーと,キルスは前回の事件から,光たちにはあんまり関わらないようにしてたとか?
キルスティン:そんなことはないですよ。光や明日香と一緒に,UGNに協力するということになってます。
GM:でも前回の事件の時にはいなかったよね? 何で?
光:部活が忙しかったとか?
キルスティン:実はお父さんのお墓参りに行ってたんです。
泪:ああ,あの8歳の時に殺してしまったという……。
キルスティン:そうです。で,決意を新たにしてたんですね。色々と。「お父さん,私生きる道を見つけたの」とか。
GM:わかりました。じゃあ君が帰ってきて,ふー,これでふっきれたゼ,と一息ついていると……。
キルスティン:ふっきれてない。
GM:はい?
キルスティン:誰がふっきれたと言ったか! それじゃまるでカシ○ー陛下じゃないか!
一同:(爆笑)
泪:カ○ュー陛下というと,あれ? 「よし,反省した。もうこれでおっけー」みたいな(笑)。
キルスティン:一応悲劇のオーヴァードなんです! それじゃまるでギャグじゃないですか!
GM:はいはい,わかったわかった。で,ちなみに電話が鳴ってるんだけど。
キルスティン:(ぶつぶつ)誰よ,こんな時間に? はい,もしもし?
GM:「キルスティンくんか」
キルスティン:「はい? どなたですか?」
GM/霧谷:「私は霧谷というものだが……」
キルスティン:えーと,私は霧谷さんのこと知ってましたっけ?
泪:名前だけは。私の直接の上司ですし。
キルスティン:えーと,じゃあリヴァイアサンって人?
GM/霧谷:「そうも言われているな。先日の事件では相模原くんが世話になったようだが,きちんと挨拶もせずにすまなかったね」
キルスティン:そんなのどうでもいいんだけど,それで何の用?
GM/霧谷:「実は,また相模原くんに協力してほしいんだ」
キルスティン:泪ちゃんに何かあったの?
GM/霧谷:「相模原くんにも色々とね。だが,肝心なのは茶山明日香くんと……」
キルスティン:明日香に何かあったの!
GM/霧谷:「(淡々と)……それと,水上磨亜矢くんがね」
キルスティン:磨亜矢にも何かあったの! 一体何なの!?
GM/霧谷:「端的に言うと,水上磨亜矢くんがさらわれた」
キルスティン:さらわれたぁ!? 一体誰に!
GM/霧谷:「首謀者は神楽宗時,それに新条楓という少年らしい。悪いが,それ以上のことは相模原くんに直接訊いてくれたまえ。君は大至急……」
キルスティン:わかったわっ。がしゃん。
GM:うぁ,早っ!(笑)

 

SCENE 5


GM:えー,ところで実は光のシーンなんですが。時間は流れに流れて夜が明けてきて……。
光:ちょい待ち。相模原,20分で帰って来るの?
泪:帰って来るわけないじゃないですか。
一同:(笑)
光:や,やっぱり〜。
キルスティン:あーあ。
雨追:これでフラグがたってしまいましたな。
光:そりゃねー! 俺だってわかってたけど,でも相模原を1人にしておいてやりたいっていうのもあるしさー!
泪:わかってますって。とゆーか,光さんの人の好さにつけこんでますね,私(笑)。
GM:ひでえ女だ(笑)。さて,5時近くなると明日香も起きだしてくるんだけど,
光:だから,そんなに帰って来ないなら探しに行くって。
GM:あ,そうなの? じゃあ時間を少し巻き戻して……えーと,どれくらいで探しに行く?
光:ん? だから,時計見ながら20分たったら,よし,これで義理は果たしたぞ,と家を飛び出す。
一同:す,すっげぇ〜!(笑)
GM:では時間を大いに巻き戻しまして(笑),20分後ですな。どこに探しに行きます?
光:どこって……(と泪を見る)。
泪:ちなみに私の登場はマスターの裁量に任せます。ま,そんなにヘンなところには行ってないですけど。
GM:えーと,ちなみにどこ?
泪:国道まで出ていって,歩道橋の上で頭伏せてたそがれてます。
光:ロイスで探し出せない?
GM:いいことにしよう。では,泪ちゃんに登場を要請する。
泪:はーい。
GM:と,いうわけで光は歩道橋の上に泪を発見した。だけど,声をかけるのはちょっと待ってね。
光:おや? これは……(笑)。
GM:君と道路を挟んで反対側から,誰かが階段を上がっていくのだ。
一同:でたー!(笑)
雨追:やりましたな。今回もラブコメ満載のようです。
GM:ラブ「コメ」じゃないって。ラブコメなのは光と明日香。
光:うるさいなあ。
キルスティン:しかし,コメディじゃないとすると?
GM:そりゃもう,ラブ〜ぅ♪ですから。
一同:(爆笑)
泪:…………。
光:えーと,とっさに階段を駆け上がって,踊り場のとこに隠れます。
泪:……光さんまでデバガメですか?
光:いえ,親心です(笑)。
GM:はいはい。それじゃ泪ちゃんなんだけど。つまり,頭伏せて泣いてるわけなんだよね?
泪:そうですね。
GM:では,君はいつの間にか,横に誰かが静かに立っているのに気づいた。
泪:えー……私はそれを光さんだと思ってますので,伏せたまま言います。ごめんなさい,やっぱり20分じゃ無理でした。
GM:すると横に立っている人物が,「20分とは,何の時間だ?」と緑○光声で。
一同:(笑)
泪:…………。
GM:おい,反応しろよ。
泪:(のプレイヤー)いやあ……ちょっと大変ですよ,このシーンは……(笑)。
GM:何言ってんだ,マスターだって恥ずかしいんだよ!!
一同:(大爆笑)
GM:もう俺はこの3回目は覚悟を決めたぞ(笑)。
泪:わかりましたよ,やりますよ!

 こんな設定作った自分たちが悪いとはいえ……。
 ただでさえラブシーンというのは傍から見て恥ずかしいモンですが,実は泪プレイヤーとGMはシリアスが苦手。
 リプレイではカットしていますが,一言言うたびに,みんな必死で吹き出すのをこらえていました。しかも隣の卓からもツッコミが入り,その度に笑い転げてプレイ中断。
 いえ,リプレイではカットしてますけどね。キリないから。
 ちなみに光は出るに出られなくて困っていたそうな(笑)。

泪:楓……どうして?
GM:楓は相変わらず仏頂面で,遠くの方を見ながら,「仲間はどうした?」
光:(ぼそっと)は〜い(笑)。
泪:でも私は気づいてません。
GM:楓も気づいてないですね。
一同:(笑)
キルスティン:やっぱ2人の世界入りやがったか。
光:まあまあ。ここは黙って見守ろう(笑)。
雨追:ここがキメどころですぞ,相模原さん。
泪:…………。えーと,家にいますよ,と答えます。
GM/楓:「おまえはここで何を?」
泪:私? 私はちょっと……。
GM/楓:「逃げてきたのか?」
泪:逃げてきた……そうかもしれない。
GM/楓:「……そうか」
泪:楓,私ね。突然レネゲイド・ウィルスに感染して,あなたも見つからなくって,どうしたらいいかわからなくて。それで状況に流されてUGNに入ったの。だから私,あなたみたいに理想とか,どうしてもこうしたいとか,そういうのないし……。
GM/楓:「…………」
泪:でも楓。私にだって大切なものくらいはあるの。
GM/楓:「…………」
泪:楓,私もう,これ以上あなたを困らせたりしない。約束する。だから今はここにいて。話がしたいの。
GM/楓:「話?」
泪:あなたの言葉で,ちゃんと教えて。あなたが本当はどうしたいのか……。
GM/楓:「それはこの間も言った。俺はオーヴァードが普通に暮らせる世界を創る。そのために水上磨亜矢を……」
泪:楓,磨亜矢さんはそれで納得してるの?
GM/楓:「ああ」
泪:本当に?
GM/楓:「……ああ」
泪:私にも,あなたにも大切なものがある。きっと磨亜矢さんだってそうよ。
GM/楓:「……そうだな」
泪:あなた,本当は苦しいんでしょう? 自分の理想のために,磨亜矢さんを犠牲にするのが……。
GM/楓:「それでも,やらなければならない時もある」
泪:嘘。あなた,私に嘘をついてる。
GM/楓:「…………」
泪:私の知ってるあなたはとても優しい人よ。
GM/楓:「……俺は別に優しくなどない」
泪:……楓。私,自分でもひどい女だと思うけど,本当は磨亜矢さんのことで苦しんでるあなたを見るのがつらいのよ。
GM/楓:「……何故」
泪:……わからない?
GM/楓:「…………」
泪:わからないなら,それでもいいの。でも楓,後悔だけはしないで。
GM/楓:「……そうだな」
泪:ねえ楓。こないだ言ってた,暴走しないレネゲイド・ウィルスの話ね。それに必要なのは,明日香さんと磨亜矢さんだけなの?
GM/楓:「ああ。少なくともこちらの調べではな。あれは先天的なものだから……」
泪:そう。そうよね。
GM/楓:「何故,そんなことを?」
泪:ううん。私にも同じことができたら,代わりになれるのにって思っただけ。
GM/楓:「…………」
泪:ごめん。もうこんなこと言わない。でも覚えておいて。私,危ないことに巻き込まれたりするのはもう平気。慣れたから。それより,あなたが手の届かないところに行ってしまうのがつらい……。
GM/楓:「…………」
泪:楓。これ,あなたが持っていてくれる?
GM:えーと,子供の時楓くんにもらったという例のペンダントですか(笑)。
泪:そうです。で,また今度会う時にあなたの手で私に返してほしいの。
GM/楓:「……わかった。また会った時に」
泪:…………。
GM:楓は黙って去って行く。で,階段を降りかけ,背を向けたまま,「君は,代わりなんかじゃない」
泪:え……?
GM:追いかける?
泪:いや……ここはこんなもんでしょう。反対側に歩いていきます。
光:で,踊り場のとこで腕組みしてたりするんだが(笑)。
泪:えっ!? やだ嘘,いたんですか光さんっ!?と慌てた拍子に,足滑らせて転げ落ちます。
一同:(笑)
光:じゃあそれを途中で受け止めて,言います。……このバカ。
泪:…………。ご,ごめんなさい……。
光:20分,とっくに過ぎてるよ。
泪:……はい。
雨追:(ぼそっと)おおっ,格好いいぞ主人公。
GM:よかったね,明日香がいなくて。
一同:(爆笑)
泪:明日香さんがいたら,また「コウくんのバカぁ〜!」ですよ(笑)。
光:いないからやってるに決まってるじゃん(笑)。
キルスティン:光……そのセリフ,傍から聞いてるとほとんどふたまた……。