SCENE 10


GM:では,泪と真だ。
泪:どんな会話してるんでしょうね。
GM:いくら近くても,そうはっきりとは聞こえないなあ。
真:くそー,ハヌマーンがいればなあ。
泪:でも光さんだってそういう能力持ってるわけじゃないですから。雰囲気くらいはわかりません?
GM:雰囲気……談笑してます。
泪:ですよねえ。
真:相模原さん,チェッカーつけといてくださいよ。念には念を入れてですからね。
泪:はあ。でも,私がサングラスすると目立つんじゃないですかね。
GM:ちなみにどんなカッコしてるの?
泪:えーとね,若草色のスーツに真珠のネックレスとイヤリングでね(笑)。
GM:どこの業界の人だアンタ。
泪:サングラスは鼈甲縁な感じでどうかな,と。
真:……わかりました。俺がつけます。
GM:でも真も学生服のままなんだよね。
一同:あやしー。
真:…………。
GM:そうこうしているうちに,夕食の時間も終わり,2人は席を立つようだ。
泪:大谷さん,私お会計してきますから,今のうちに久島さんに連絡とってください。向かいの喫茶店にいるはずですから。
真:向かいの,というのにすごく嫌な予感を覚えながら電話します(笑)。
真二:もしもし?
真:ああ,俺だが。
真二:……ひゅーひゅー。
真:は?
真二:だから,ひゅーひゅー。
一同:(忍び笑う)
真:ザけてっと切るぞマジで。あのな。今水上さんと神楽が店を出るから,尾行しろ。いいな?
真二:わかったよ。なあ真。
真:何だよ?
真二:今日のことは俺の胸にしまっておいてやるからな。
一同:(笑)
真:まだ言うか貴様は!
真二:(無視して電話を切る)さておふたりさん,俺はちょっと用事ができたから,またな。
GM/明日香:「えっ,何? ひょっとして今の大谷くん? もしかして,ボクたちのこと……」
真二:(頷く)ばれてーら♪
GM/明日香:「うわあ! どうしようコウくん!」
光:いやどうしようと言われても(笑)。
真二:それでは俺は店を出ます。……磨亜矢さんを護らねば!
一同:はいはい。
GM:それで松山なんだけどね。君と明日香にも,磨亜矢が店から出てくるのが見えるよ。で,しばらくしてから泪と真が出てくる。
光:あれ? あいつらやっぱり単に仕事だったのかな……?
GM/明日香:「ねえコウくん」
光:うん?
GM/明日香:「……仕事って何? あれ,磨亜矢だよね」
光:…………。
GM/明日香:「もしかして,磨亜矢に何かあったの?」
光:いや……。水上さん本人というより,彼女の周囲を調べてるらしいぜ。ほら,今水上さんと一緒にいる叔父さんっていうの? あの人が怪しいとか言ってたけど。
GM/明日香:「そうなんだ……」
光:……行くぞ,茶山。
GM/明日香:「え?」
光:水上さんのこと,心配だろ? 俺たちも行こうぜ。
GM/明日香:「……うん」
泪:(と,いう会話が繰り広げられている傍ら)今「茶山」って言いましたよね……。
真:次は「明日香」って呼び捨てですよきっと……。
GM:ほらそこの外野。ちゃんと仕事せんかい。
泪:だってこっちのシーンなのに話もってちゃうんだもん(笑)。
GM:はいはいすみませんね。ちなみに磨亜矢と神楽はタクシー拾って乗り込んでる。
真:げ。
泪:まずいですね。すぐにタクシーを拾って……。
GM:並んでますよ,タクシー乗り場。
泪:(困って)うーん……。
真:とりあえず俺バイク持ってきてますけど,後ろ乗ります?
泪:でも私がタンデムやると目立ちますよ?
真:メットかぶってりゃいいんじゃないですか?
真二:で,そのころにはバイクの後部座席に座ってる俺。
一同:(笑)
泪:…………。
真二:どうかしましたか相模原さん。というわけで真ちゃんその2が来たからにはもう安心です。
泪:……は,はあ。
真二:ほら真ちゃんその1。とっとと行くぞ。
真:(←もはや何をか言わんやらしい)……というわけで相模原さん,行ってきますんで。
泪:……ホントに大丈夫ですか? ちゃんと電話の電源入れておいて,こまめに連絡してくださいね,それとあんまり危険なことはしないでくださいね。それとくれぐれも騒ぎを起こさないで,磨亜矢さんの身の安全を第一に……。
真:はいはい,わかりましたから(苦笑)。
光:お母さんみたい……。

 

SCENE 11


GM:さてバイク組だけど。
真:(ころころ)おーい,シーン切りすぎだよぉ。
GM:やばい?
真:90突破しました(泣)。
GM:戦闘入ったら一気に100いくねえ。で,尾行は今のところ順調ですが……バイクを運転してる方。
真:(ぎくっ)判定ですか。
GM:ええ。途中でタクシーのスピードが速くなりましたねえ。
真:やべえ,撒きにかかりやがった!
GM:さあ,どうでしょうねえ。単純に前が空いてるだけかもしれませんが。
真:(ころころ)あっ。
GM:(にやにや)道がくねくねと折れ曲がってるあたりで,おやあ? 前のタクシーはどこへ行った?
真二:何をやってる。
真:まずいな……。
泪:でもこれだけ遠くへ行くってことは徒歩圏内じゃありませんよね。
GM:それは確実に,違うでしょうね。
真:とりあえず相模原さんに連絡いれます。
泪:はい,もしもし?
真:すみません,撒かれました。
泪:撒かれた?
真:撒かれた,というか……。
GM:入り組んだ道に行かれたんでしょうね。ちなみに高速のインターが近くにあるのだが……。
真二:げっ。
泪:高速……それは手がでなくなりますね……。
真:でも高速に乗ったとは限りませんよ。
泪:(考えて)えーと,ナンバーは覚えてますよね。霧谷さんに料金所のカメラとか検索してもらえませんか?
GM:じゃあそういう風に霧谷さんに頼んでください。
泪:では,一回大谷さんの電話を切って霧谷さんにかけなおします。
GM/霧谷:「ああ,相模原くんか。調子はどうだね?」
泪:はい。……ええと,今は神楽という男性をマークしています。彼は磨亜矢さんの叔父と名乗っていて,現在彼女と一緒にいます。
GM/霧谷:「ふむ……神楽か。それはどういう素性の男だ?」
泪:中小企業の役員らしいですが,詳しいことは,まだ。
GM/霧谷:「いや,それはこっちで調査しよう。少し気になることもあるからな。それで,君の用件は?」
泪:ああ,はい。実は,神楽さんと磨亜矢さんを乗せたタクシーを大谷さんと久島さんが尾行してたんですけど,高速のインター付近で見失ったそうなんです。それで,料金所のカメラを検索していただきたいんですが……」
GM/霧谷:「ふむ,そちらはすぐ調べられるだろう。少々待ちたまえ」と,ホントに10秒後くらいに,「わかった。その車は高速に乗って,都心へ向かっているようだ」
泪:わかりました。また後で連絡します。……えーと,それで折り返し大谷さんへ。
真:で,どうでした?
泪:高速で都心に向かったそうです。位置については局長から連絡が入ると思いますので,急いで後を追ってください。
真:わかりました。相模原さんはどうします?
泪:私も急ぎますけど,とりあえず先行してください。
真:了解。では,高速に入って都心へ向かいます。
GM:ではしばらく走る。すると,霧谷から君の携帯に連絡が入る。「神楽の乗ったタクシーは目黒インターで高速からおりた。どうも会社に向かっているらしい」
真:会社?
GM:そんなに大きくないけど,自社ビルを持ってるのですよ。
真:何でそんなところに……。
真二:何はともあれよからぬことを企んでいるに違いない。急げ! 磨亜矢さんを助けるのだ!
泪:まだそうと決まったわけじゃないんですけど……。
真二:でも俺の頭の中ではヤツはすでに敵だ。
真:……全く,とんだ夜だぜ。おい真二。
真二:うん?
真:おまえと仕事するの,これで何度目だ?
真二:うむ,何度目だったかな。結構色々やったよな。
真:俺たちはいつまでこんなことを繰り返せばいいんだ?
真二:(のんびりと)いつまでだろうな……。
GM:……えーと,それで,今の会話は……(笑)。
真:と,いう感じで真二にロイスとりたかったんですけどね(笑)。
真二:ロイスってそういう風にとっていいんですか。じゃあ俺,磨亜矢さんにロイスとっておこ。
GM:ではシーン変えます。

 

SCENE 12


GM:ところで光のシーンだけど。
光:え?
GM:君と明日香は磨亜矢を追っていったんでしょ? 君たちが見てる前で,磨亜矢を乗せたタクシーは行ってしまうのだ。で,明日香は心配そうに,「どうしよう……」と言ってる。
光:こうなったら走っていく?
GM:それは人にぶつかると大変だよ。
真:ぶつかられた人が大変(笑)。
泪:騒ぎ起こさないでくださいっ!(悲鳴)
光:それは冗談だって。でもタクシー乗るだけの金もないし。
GM:と,いうところで泪を見つけてください。
泪:はい。スーツ姿で携帯ぴこぴこしながら歩いてます。あれ,おふたりともこんなところで何を?
光:……相模原。
泪:はい?
光:つかぬことを訊くけど,さっきまで仕事をしてたのか?
泪:そうですよ。
GM:すると明日香がいかにも不満げに,「えー?」と(笑)。
泪:……あの,おふたりとも,一体何を……。
光:いやさあ,久島がね。おまえと大谷が久島仲間外れにして密会してるっていうから(笑)。
泪:…………。壁に頭つけてたそがれてます。
一同:(笑)
GM/明日香:「ひょっとして,誤解?」
泪:はい。すっごく誤解です。
GM/明日香:「そっかー。そうだよねー。泪さんってハデじゃないよね。よかったぁ」
泪:はあ? ハデって何ですか?
光:あ,あのさ相模原。今何してるんだ?
泪:え? えーと,大谷さんと久島さんにターゲットの尾行を……。
光:それって水上さん?
泪:……えーと,誰かから聞いたんですか? あ,いえ,正確には水上さんではなくて,今彼女と同行してる叔父さんの方なんですけど。
GM/明日香:「じゃあ,磨亜矢は?」
泪:その,こう言っては何なんですけど,あなたの他にもレネゲイドウィルスの感染者がいないかどうかマークしてたんですよ。それで磨亜矢さんも……。
GM/明日香:「そうだったんだ……でも,そしたら今,磨亜矢が危険かもしれないの?」
泪:それは……まだわかりません。
光:とにかく相模原。俺たちも協力させてくれ。
泪:え? 私は助かりますけど,でも。
光:俺は,俺たちみたいなのがこれ以上増えるのは嫌なんだ。それが,水上さんならなおさらだろ。
泪:……わかりました。それじゃお願いします。
GM/明日香:「それで,どうやって行く?」
泪:タクシー捕まえようと思ってたんですけど,えーと,ここから都心に出るなら電車の方が早いかしら。
真:中央特快とかだと結構早いっすよ。
GM:じゃあ電車ね。


 

SCENE 13


GM:さて,続いて泪のシーンです。切符買うのは泪だよね?
泪:まあ経費はUGNもちですが,財布握ってるのは私です。
GM:えーと,光はまだ登場しないでくれる? ここは泪がひとりで切符を買いにいったところだ。
真:おや? この展開は? もしかしてあのヒト?
泪:え……(汗)。
GM:その通り! 皆様大変お待たせいたしました。緑川○声のあの方の登場です。
一同:(笑)
泪:…………。
GM:嬉しくない?
泪:(のプレイヤー)いやー,何かまた恥ずかしい演技しなきゃならないと思うと(笑)。
GM:そうねー。俺も苦しいのよ。でもここ通過しないと3話目にいけないしねー。と,いうわけで君が3人ぶんの切符を買って,光たちのところに戻ろうとした時,君の目の前には1人の少年がいる。間違えようもない,彼だ。
泪:……手からとさっ,と財布を落とします。
GM:彼は無言だ。そして,かつて君が知っていた優しい彼とは違う顔で,見たこともなかったような厳しい表情で君を見ている。
泪:楓……? 楓なの?
GM:楓はかがんで財布を拾い上げ,埃をはたいて君の手に握らせる。
泪:楓,どうして……。
GM/楓:「……これ以上深入りするな」
泪:……え。
GM/楓:「君はすでに命に関わる領域まで首を突っ込んでいる」
泪:……楓? 何を言ってるの?
GM/楓:「忠告はしたぞ……泪,これ以上俺を煩わせるな」
泪:…………。待って,一体何を……。
GM:彼はすっと君に背を向けると,人ごみの中に消えてゆく。あの日と同じだ。叫びたいが,声が出ない。
泪:…………。
光:ここで登場します。おーい,切符買えたかぁ?
泪:…………。
光:相模原?
泪:…………。
GM:ひたすら無言で突っ立ってますな。明日香がひょーいひょい,と顔の前で手を振るけど,反応なーし。
泪:(のプレイヤー)まあ,ここは無表情のまま,すっと涙が頬を滑り落ちるのがポイントですね。
GM:ポイントですねえ(笑)。彼は,やっと出会えた彼は,君の知っている彼ではなかったのだ。
泪:なかったかどうかはわかりませんが,この状況はわかんないよぉ,と泣いてます。
光:相模原? おい?
泪:……え? あ,光さん……。
光:一体どうした? 何かあったのか?
泪:……え? え,いや,何でもないんです。
光:だっておまえ,泣いて……。
泪:(せかせかと)あ,これはですね,目にゴミが入ったんです。本当に何でもないですから。それより切符買えましたよ。早くしないと電車行っちゃいますよ。
光:あ,ああ。ホントに大丈夫か?
泪:大丈夫です大丈夫です。私元気ですから。とにかく行きましょう。
光:…………。
GM:ま,そんなとこでこのシーンは終わりです。

 

SCENE 14


G M:ところでバイク組。君たちは目黒インターで高速をおりたとこだけど,そこに霧谷から連絡が入る。「神楽たちが目的地についたようだぞ」ということで,場所を教えてもらって行ってみると,それほど大きくはないけど,シャープで洗練された印象のオフィスビルだね。
真二:磨亜矢さんと神楽はこの中か。
真:みたいだな。……ちなみに今,何時くらいですか?
GM:夜の9時くらい。正面玄関はもう閉まってるみたいだが,まだ灯りが灯った窓もいくつかある。ちなみに正面玄関には警備員が立ってるからね。
真:妙に物々しいな……。
真二:どうした真。入らないのか。
真:まだダメだ。相模原さんと合流してから,彼女の力で警備員を黙らせる。
真二:そんな悠長に待ってるわけにもいかんだろう。2人くらい,力ずくでいった方が早くないか?
真:こんなとこで騒ぎ起こしてどうするんだよ。
GM:えー,そうやって君らがぼそぼそやってるとだね。背後から「何をしてるんです? 突入しないんですか?」と声が。
真二:何だ。おまえ,誰だ。
GM:立っているのは黒いロングコートをまとった長身の男だ。年は20代後半。すっきりと涼しげな容貌の,ま,美形ですな。
真二:美形は俺の敵だな。
GM:いやそーでなくてだな(笑)。
真:……人違いじゃありませんか?
GM/男:「いえ,人違いではないと思いますよ,大谷真くん。久島真二くん」
真:……何のことだ?
真二:(横から)俺は彼女のいそうなヤツを友達に持った覚えはないぜ。
真:……おーい……。
GM/男:「彼女? 私に恋人なんていませんよ。女はわずらわしくてね」
真二:がーん! 価値観の違いに凍っているぞ。
真:……だから……えーと,俺はあんたに会うのは初めてだと思うんだがな。
GM/男:「そう,こうして直接会うのは確かに初めてだ」
真二:(横から)おまえ,それはいかんぞ。俺が愛の大切を教えてやろうか?
一同:(爆笑)
真:だぁら,おまえは黙ったらんかいっ!
GM/男:「なかなか楽しい友達だね,大谷くん」(笑)
真:…………。じゃあ,軽く足を開きながら言います。どこの誰だがわからんヤツが,俺の名前を一方的に知ってるってのは気にくわないな。
GM/男:「なに,そう急ぐこともないでしょう。あなたがたに本当にその力があれば,いつか私と立ち合う機会もあるでしょう。だが,それは今ではない」
真:能書きはいい。で? おまえはどこのどいつだ。
GM/男:「失礼した。私は,千葉狂介と申します」
光:……あれ?
真:ちょっと待った。相模原さんの報告書にあった千葉の特徴を思い返してみます。
GM:30代後半,中背,ひょろっとしてて,いつも眼鏡に白衣。
真二:つまりこの男とは違うんだな? 別に美形でもないし。
GM:美形ではないですね。ちなみにキョウスケは狂うに介入の介ね。
泪:は? なんですかあそのトンチキなお名前は。
光:千葉先生ってそんな名前だったっけ?
GM:『キョウスケ』なのは聞いたことがある。だけどこの名前で診察とかはしてないんじゃない?(笑)
泪:嫌だなそういう社会的に間違ってる名前ぇ〜(←何かこだわりがあるらしい)。
真:まあいいでしょ。つまり何か? アンタを潰せば全てが終わるってことか?
GM/千葉:「いえいえ,そんな。それに,あなたには無理ですよ。命を粗末にしてはいけません」
真:死人にこれ以上失うものがあると思うか?
GM/千葉:「……ふむ。君はなかなか面白い素材だな」と,彼は値踏みをするように君を見る。で,君は,「コイツはすっげえヤバイ奴だ」と思ってください(笑)。
真:あれですか。水を飲むために蛇口をひねるような感覚で人を殺せる……。
GM:まさにそんな感じですね。
真二:ちなみに俺はそんなの見ていないので,で,結局あんた何なの?とか言ってる。
真:…………。
GM/千葉:「……ま,そう構えなくてもいいですよ。私は今回はただの傍観者ですからね。あなたがたも,そこでじっとしていたいならじっとしているのもよろしいでしょう」で,彼はまた闇の中へ消えていくわけですが,追いますか?
真:追いません。つーか,追えません。
真二:で? 結局俺たちどうすんだ? 突入すんのか,しないのか?
真:…………。
泪:ところで,そろそろ到着してもいいですか?
GM:OKです。霧谷さんが場所を教えてくれるんで。
泪:じゃあタクシーで近くまで行きます。
真二:遅いですよ,相模原さん。
泪:これでもできるだけ急いだんですけど……ところで,大谷さん,どうかなさったんですか?
真:…………。いえ,何でもありません。ところで相模原さん,あの通り警備員が邪魔なんですが。うまくだまくらかして中に入れませんか?
泪:え? ああ,まあやってみますけど,私の力ってそんなに強くないんですよ?
真:ちなみに《竹馬の友》とか持ってます?
泪:持ってないです。交渉系は《人形つかい》とか。
真:……またそんな使えないエフェクトをっ。
泪:ははは。それと《抗いがたき言葉》とかもありますけど。
真:ま,それでいってみてください。
GM/明日香:「大丈夫だよ〜。泪さんはボクが守るから」
光:心配すんな。何かあったら俺が何とかする。
泪:それはありがたいんですけど……みんな好戦的なんだからなぁもぉ。それじゃ明日香さん,ちょっといいですか?
GM:何故明日香?
泪:女の子同士の方が怪しまれないでしょ? 警備員さんの1人に近づいていって,(お嬢様風に)あの,少々お伺いいたしますが。
GM/警備員:「(胡乱げに)は,何でしょう」
泪:私の兄がこちらで働かせていただいているのですが,実は実家で急ぎの用事がございまして,何度も電話をかけたのですが,何故かつながらないんです。申し訳ないんですが,中に入って確認させていただくわけには参りませんか?
GM/警備員:「お兄さんですか? ええと,お名前は?」
泪:はい,神楽宗時といいます。
GM/警備員:「神楽さん? ……あの人に妹さんはいらしたかな(じろり)」
泪:と,いうところで《抗いがたき言葉》を……ええと,12は低いかな(汗)。
GM:いや,1レベル警備員なので抵抗できまっしぇん。
泪:それでは,よろしいですか?(にこにこ)
GM/警備員:「それでは申し訳ないのですが,裏の社員用出入り口を使っていただけますかな?」
泪:は。それは引き下がって行ってみるしかないですけど。
GM:で,裏口は裏口で警備員5人いたりして(笑)。
泪:…………。
真二:やっぱ突破せんか?
真:と,いうかワーディングかけよう。……多分倒れない奴もいると思うけどな。
GM:で,ワーディングかけたんだね? では予想通り,3人が寝て2人は起きてる。で,その2人は問答無用で銃を抜くぞ。
泪:じゅ,銃刀法違反〜。誰か助けてー。
GM:私がスーパーピンチでーす(笑)。
光:相模原,いいから下がれ!
泪:はい〜。
GM:では戦闘ね。こちらのイニシアティブは12,明日香が15です。
光:《先手必勝》使って15。
泪:おや? ひょっとして敵より早く動けるのはそこのカップルだけ?(真と真二が9,泪が7)
真二:おう。何とかせーよ。
GM:ではとりあえず光から。
光:えーと,では《鬼の一撃》と《狼牙》を……。
泪:《狼牙》はセカンドアクションする時に宣言するだけでいいと思うんですが。
光:じゃあ《鬼の一撃》だけ。
真:ちょっと待て。他に何もないんか? 《銘なき刃》とか《獣の力》とかは?
泪:《吠えたける爪》とかは? あ,キュマイラなのに《完全獣化》とってないっ。
光:いや,だって本人としてはできるだけ普通の高校生でいたいってのがあるわけだし。
真:ああ,そうなのね。それはそれでいいんだけど……。
GM:だけど?
光:とりあえず……15。
GM:(ころころ)ダメージください。
光:えーとダメージが2D10で……6。うわ低っ。
真:いや,それ単に素手攻撃なんだろ? そうすると,−5されるから1なんだが……。
GM:それはさすがに通らないやな(笑)。
真:ナイフとか持った方がいいんでないの?
光:だって高校生だし(笑)。
真:いや,首尾一貫してていいんだけど……戦力にならんかも……(笑)。
GM:では明日香が振動球ぶっ放して,半分くらい削りました。と,いうわけでこっちの攻撃なんだけど……まあ報復だな。光に攻撃。しかし……7に9では当たらんな。
光:避けた。
真二:俺はこいつら突破したいんだが。
泪:また勝手なことを。
真二:だってさ。他の奴らより早く磨亜矢さん助けたらさ。俺の感覚だとありがとう,ちゅっ,だぜ。
一同:(爆笑)
泪:(脱力して)……ちゅ,ときたか……(笑)。
真:いいから攻撃せんか! おまえが攻めキャラだろ!
真二:じゃあマイナーアクションで《氷剣》。で,《炎神の怒り》と《ブレインコントロール》……えーと今は12個振って,クリティカルが7以上。
真:あ? もしかして《ブレインコントロール》3レベル?
真二:うん。(ざらざらとサイコロを振り)10……20……30……40……50……。
真:(呆れて)ああ,はいはい。もういいよ,それ。
GM:とりあえずダメージちょうだい(笑)。
真二:ダメージは全部で32,それに+10。
一同:(爆笑)
真:細切れになっとりゃせんかね。えーと,セカンドいけた奴がいたよな。じゃあ俺は今回お休み。相模原さんのガード。
泪:で,申し訳ないんですが私は何もできません。
光:ではセカンドアクションで25。ダメージが……合計20点。
GM:それで倒れました。明日香が半分削ってましたし,耐えられんです。
真二:よし,今行くぞ,磨亜矢さん。