GM:はーい,瑚唄のシーンですが。
瑚唄:では,ロクデナシの猪熊さんを探して体育館へ。いらっしゃいますか?
GM:いますよ。割烹着着てアイパッチつけた30がらみの兄ちゃんが!(だんだん口調が妙になる)オラオラ,カレーがもうねえぞ! シチュー食うか!? 食うか!? ああ!? 食え! ブタのように食え! これ以上俺様が働くようならおまえらみんなブタだ! ブタのように食えええええッ!?
一同:…………。
瑚唄:……で,あなたがロクデナシの猪熊さんですか。
GM/猪熊:「ああ!? そーだ俺様がロクデナシの猪熊! ちくしょう父ちゃんミンナが俺をロクデナシって言うよ,ああそうかい俺をロクデナシと指差して笑うがいいさ! 高笑いをしろそこの美少女!」
瑚唄:(棒読み)はははははははロクデナシ。
GM/猪熊:「……えー,なんてーのかな。一生に一度あるかないかの体験をさせてもらいましたありがとうございました」
瑚唄:おめでとうございます。
GM/猪熊:「ありがとうございます。大盛りですか」
瑚唄:いえ普通盛りで。
一同:…………。
真琴:……ゴメン,この人たちの会話って意味わかんないんだけど。
水限:いやいや,本人たちがそれでいいならいいんだよきっと。
瑚唄:ちなみに田上さんという方からあなたのことを伺ったのですが。ロクデナシの猪熊さんならこの街について色々なことをご存知だと。
GM/猪熊:「ああ!? 田上!? ありゃ俺を2乗したロクデナシだ。で,何が訊きたいって?」
瑚唄:そうですね,私,この街に来てまだ日が浅いものですから……ちなみにあなたは市警部の方ですよね?
GM/猪熊:「ああ,一応俺が責任者だ」
瑚唄:あら,そうなんですか。
GM/猪熊:「あくまで実働部隊の責任者だけどな。……あー,で,何を訊きたいって?」
瑚唄:大谷真さんのことなんですけど,ご存知ですか。
GM/猪熊:「大谷さん? ああ,知ってるよ。俺が市警部に入ったころからの知り合いだから,もう10年になるかなぁ」
瑚唄:どんな人ですか?
GM/猪熊:「どんなって……いい人だよな」
瑚唄:いい人,ですか。どのように?
GM/猪熊:「いや,どのようにって言われても……なんつーのかな,ツライところを替わってくれるっていうのかな。何度か助けられたよ」
瑚唄:(肩をすくめ)そーゆーのが好きな人みたいですから。
真琴:マゾだからな。
水限:マゾだからね。
GM:…………。
瑚唄:で,最近はどんな感じですか。
GM/猪熊:「最近か……最近は会ってないんだよな。何でも半年前に,お母さんが病気で亡くなったらしくてさ。あの人ってほら,母子家庭だろ?」
瑚唄:そうなんですか。
GM/猪熊:「ああ……その,精神病院に入っているとか何とか……」
瑚唄:そうですか。よくご存知ですわね。
GM/猪熊:「あの人なー,飲むとけっこうよくしゃべるってか,叫ぶんだよな」
瑚唄:叫ぶんですか。
GM/猪熊:「叫ぶんだよ。『うるせえよバナナ!』とか」
一同:(爆笑)
水限:「俺は男キラーじゃなーい!」とか「俺の冷蔵庫は俺の冷蔵庫だ!」とか。
真琴:「人ん家で寝てんじゃねーよ,おまえカミさんいるだろ!?」とか。
直人:哀れよのぅ。
GM/猪熊:「……えー,何の話だったかな。まぁそういうわけで半年くらい前から人が変わったみたく働きだしてさ。会ってないんだ」
瑚唄:何故にそんな忙しいわけですか。
GM/猪熊:「さあなぁ。やっぱおっかさん亡くなったせいじゃないかな。ほら,それで肩の荷が下りって楽になるのも許せない性分の人だろ?」
瑚唄:なおさら働きまくるようになったわけですか。
GM/猪熊:「だなー。働いて働いて働いて,もう大変」
水限:働いて死ねって?
真琴:byキルス。ってキルスが言うのか。
直人:言わないで働かせそうだが。
水限:言うのは泪の方が似合うよな。(地の底から響いてくるような声で)大谷さんは働いて働いて働いて死ぬのよ……でなきゃ許さない……。
GM:あああ泪さん俺がいったい何したってんですかつーかアンタもいつまで俺をいびり続ける気ですか,つーか少し黙っとれおまえらわああああ!?
水限:したじゃんか。幽閉とか。
GM:あーっ,だからそれはですねーっ!?
瑚唄:(咳払い)GM,気持ちはわかりますが少し落ち着いてください。てゆーかシーンきりますか?
GM:(ぜえはあ)ええと,他に訊くことはないですか?
瑚唄:できればアブドルさんに話を訊きたいのですけれど,今携帯が通じなくてどこにいるかわからないのですよね……。
水限:直人さんに話つけりゃいいじゃないですか。
瑚唄:その直人さんはどこにいるのでしょう。
直人:私は水限くんを探して体育館へ向かっている。
GM:えーと,じゃあ瑚唄は直人さんのシーンに登場してもらうということで,一度シーンをきります。
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