GM:はい,次のシーン……って瑚唄ちゃん,何してんの。
瑚唄:だから例によって登場人物をホワイトボードに書いてるんですよ。えーと木村美沙。イモ剥き少女。
GM:イモ剥き少女言うな。せめてウサギのヌイグルミ少女言え。
水限:どう違うのよ。
GM:ピーラー師匠でも可。
瑚唄:はいはい,何でもいいですけどね……あとむねむねと,リヒターと,……GM,一ノ瀬「りか」ってどう書くんですか?
GM:カタカナ。リカ先生だから。
水限:(甲高い声で)モシモシ,アタシリカチャン! オデンワアリガトウ!
真琴:(同じく甲高い声で)ワタシ,イマ,ふぁるすはーつニイルノ!
水限:アナタモワタシトイッショニてろカツドウヲシテミナイ?
瑚唄:どういう電話だ,どういう!(笑)
GM:(ぼそっと)電話って言えば,電話をかけている人の後ろにそっと立って,「もしもし,あたしメリーさん。今あなたの後ろにいるの……」は基本ですよね……。
瑚唄:何の基本だ,何の!
直人:何というか,どんどん会話がシュールになっていくな。
GM:はいはい,どーでもいいですが瑚唄のシーンなので席に戻ってきてください。……えー,というわけであなたは学校を利用した避難施設の中にいます。
瑚唄:で,このメモで何か他にわかることあるんですかぁ? 「字が汚い」以外に(笑)。
GM:えー,ですから大谷の居場所が書いてあります。汚いからわかりにくいですけど。そうやって探していると,向こうから眼帯つけた30くらいの兄ちゃんがやってきますね。
瑚唄:もしもし,市警部の方ですか? 大谷氏を探しているんですけど。
GM/猪熊:「ああ,大谷さん? それならこの廊下を突き当たりまでいって右だ。あの人に何の用だ?」
瑚唄:ちょっとした私用ですわ。
GM/猪熊:「……まぁいいんだが,あの人も忙しいからな。あんまり邪魔すんなよ?」
瑚唄:あら,そんなにお忙しいんですの?
GM/猪熊:「何でも部下に造反されたとか……半年前から入った連中が全部裏切ったらしいぞ。瀞南寺って人が数少ない部下連れて,ここまで突破してきたらしいけどな」
水限:瀞南寺がやってるの?
GM:あとは鷹村とか……いや,アレはいるのかなぁ(笑)。
水限:いやあ……(笑)。
瑚唄:それはともかく,造反ですか。穏やかではありませんわね。
GM/猪熊:「正確には,UGNアクシスから命令があって,連中はそれに従ったってことらしいけどな」
瑚唄:でも,大谷さんはそれに反抗されたんですね。ふーん。
GM:それはそうと,現大谷さんの部屋って校長室ですけど。
瑚唄:偉い人とバカは高い……。
GM:高くないですっ。2階ですっ。
瑚唄:(無視)というわけでドアをノックします。もしもし,失礼いたしますが。
GM/大谷:「はい,どうぞ……ん? 君は?」
瑚唄:……今,「君は」とおっしゃいまして?
GM:……まぁ,そうですね。
瑚唄:そうですか。(にっこり)はじめまして。
GM/大谷:「はあ」
瑚唄:突然ですが,姫宮咲耶榎とユージン・エヴァレットの娘,瑚唄と申します。
GM/大谷:「……はあっ!?」
瑚唄:(さらににっこり)入ってよろしいですか?
GM/大谷:「あ? ……あ,ああ。ともかく汚い部屋だけど,そのへんに座ってくれるか?」ちなみに元は広い校長室だったんですが,内部はうずたかく積まれたバナナ,じゃなくて書類で埋まってます。「ちょっとたてこんでてお茶も出せないけど……」
瑚唄:いえいえおかまいなく。
GM/大谷:「……で……何。ホント?」
瑚唄:はい。アメリカからちょっとした所用で来たんですけど,妙なことに巻き込まれてしまいまして。
GM/大谷:「はあ……大変だねえ」
瑚唄:いえいえ。大谷さんほどではありませんわ。
GM/大谷:「……あ,で,さや……姫宮さん,何か言ってた? 彼女,どうしてるの?」
瑚唄:さあ,母とは入れ違いになりましたもので。
GM/大谷:「そうか。……ああ,でも君のお父さんはすぐにこっちに来ると思うよ。今,キルスが迎えに行ってるから……」
瑚唄:…………。
GM/大谷:「? どうかした?」
瑚唄:いえ。
GM/大谷:「……あのさ,悪いんだけど,今ちょっと……」
瑚唄:ええ,わかってますわ。今日はご挨拶に伺っただけですから。お忙しいところお邪魔して申し訳ありませんでした。
GM/大谷:「……悪いね」さて,そんなところで白衣を着た若い男が入ってきます。「大谷さん,いいかげんにアレ受けてくださいよ」「悪い,今ちょっと時間がないんだよ」とか言ってます。んで,「ホントに後で来てくださいよ!」と言い捨てて男は出て行きます。
瑚唄:それでは私も失礼いたします。……ちょっと,すみませんが?
GM/男:「ん?」
瑚唄:失礼ですが,いったい何のお話で?
GM/男:「んー? というか,君は誰?」
瑚唄:おかまいなく。最近ひょっこりと発生した者ですわ。
GM/男:「…………。まぁいいけどさ。いや,単にね。この街じゃ,登録してるオーヴァードは3ヶ月に1回,検診受けなきゃなんないんだよ。それをあの人ときたら,ずるずると半年も!」
真琴:(ぼそぼそ)ついでに人間ドックも受けなきゃいけないのに。
水限:(ぼそぼそ)いつ胃に穴が空くかわからんもんなぁ。
真琴:(ぼそぼそ)それが怖くて逆に受けられないのかもしれんぞ。
水限:(ぼそぼそ)ああ……そうかもね。実は円形脱毛症なのに気づきたくないとか。
GM/男:(←かたくなに無視)「……オーヴァードというのは,結局のところ病人だからなぁ……あ。ひょっとして,君も発症者か?」
瑚唄:(再びにっこり)はい,病人です。
GM/男:「ああ,いや……ともかく,医者の管理は必要なんだよ。忙しいのはわかるんだけどさぁ」
瑚唄:……ところで,お名前を伺ってもよろしいですかしら?
GM/男:「ああ,俺? 田上ってんだ。で,君は? 見ない顔だけど,どこの人?」
瑚唄:瑚唄と申します。最近ひょっこり発生したものですので,お気になさらず。……というわけでこの街は不案内ですし,突然こんなことになって困ってるのですけど。……田上さん,お忙しいですわよね?
GM/田上:「んあ? ああ,俺はね。もしよければ俺の知り合いに猪熊ってロクデナシがいるから,そいつに案内とかしてもらったら?」
瑚唄:猪熊さんというロクデナシですわね。わかりました。
水限:おかみさんたちが〜♪ 白い目でにらんだ〜♪ まるでこの私を〜♪ 泥棒みたいに〜♪
真琴:ろく〜で〜なし〜♪ ろく〜で〜なし〜♪ ……ちなみにこの歌歌いながら鼻からピーナッツ飛ばす人いたよね。あれ誰だっけ。
直人:知らん。
水限:何それ。
真琴:知らない? お笑い本舗のさぁ……。
GM/田上:(←さらに無視)「とりあえず体育館で配給やってたから行ってみたら?」では,そんなところでシーン終了します。
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