SCENE 7


GM:ではユウキたちにシーンを返しますけど……。
真琴:はい,すみませんが先ほどロイスをとりたかったので……。
GM:わかりました。じゃあロイスとりたい人,今とってもいいですよ。
真琴:本当は栄吉っちゃんにとろうと思うんですが,すでにとっていました。とゆーわけでキルスに「好意」と「脅威」で「脅威」が表。
晟:ゆかりちゃんに「好意」と「隔意」で「好意」が表。
遙:山崎さんと鵬也さんにとるです。山崎さんが「庇護」と「憎悪」で「庇護」が表。山崎さん弱いからちょうどいいですね(←おい)。で,鵬也さんが……「尽力」?
ユウキ:あなたは純粋にその人に尽くしてあげたいと思った。
晟:…………。
遙:お,おや?(笑)
ユウキ:結構気が多いのかもしれないねえ,キミは。はっはっは。
晟:嬉しそうですね,ユウキさん。
ユウキ:(←嬉しそう)ネガティブは?
遙:(ころころ)えーと,「偏愛」ですね。
ユウキ:あなたは対象に偏った愛を感じた。
一同:(笑)
晟:……遙ちゃーん? 何かな,それは。
遙:いやいやいや。きっと鵬也さんに作ったロボットに対して「偏愛」を感じてるですよ(笑)。
ユウキ:いやー,つまりキミは男なら誰でもいい,くらいの勢いなんですな。それもダメ人間ばっかり。ダメ度が高くなるほどよかったりして。
晟:じゃあユウキさんが一番好かれそうですね。嬉しいですか?
ユウキ:俺はダメ人間じゃねえからいいんだよ。
晟:…………。
ユウキ:……なんだよその目は。
綾:(咳払い)ええと君嶋と大谷とキルスにとります。君嶋には「有為」と「不安」を,大谷には「連帯感」と「食傷」を,キルスには「同情」と「隔意」をとります。
一同:(笑)
GM:じゃあそんなところでよろしいんですね。ではまず鵬也のロボットが暴れるところからスタートします。青いサプンクルが……。
晟:どうせ目立たせるならイ○オンにしましょう。
GM:却下。デカすぎる。
ユウキ:あれって1,000メートルとかありませんでした?
GM:そこいらの山よりでかいんだぞ! デモンズシティの外からも見えてしまうわ!
晟:じゃあガリ○ン。いっそのこと大巨○。
真琴:きたぞ〜♪ きたぞ〜♪ だ〜い〜きょじ〜ん〜♪
晟:目だっていいぞぉ(笑)。
GM:だから,鵬也さんの能力ではそんなに大きいロボットは作れないんです! そういうことにしてください! というわけで7メートルのハンドルで動く青いロボットが出現しました。建物と逆方向にがー,と走りながら,無駄に暴れています。キックしたりパンチしたり,バルカン撃ってみたり,コンクリ投げてみたり,色々ですね。それに対して,「うわー,こんなデカイのどうやって対処すればいいんだー!」みたいな悲鳴があがります。んで,そのへんの廃ビルから戦車がきゃらきゃらきゃらきゃら……と走りでてきます。
一同:…………。
GM:で,サプンクル対戦車軍団でどっかんどっかん撃ちあってる。おお,サプンクルが物理的に考えられない動きで砲弾を避けているぞ!
晟:あんた,あんまりナメとったら承知せんぞ。
ユウキ:とりあえずあいつらは無視しようぜ。俺らの目的はゆかりだからな。
GM:では,その前に【感覚】チェックしてくれる? 目標値は10。

 これに成功したユウキは,廃ビルのひとつに件のバンが停められているのを発見した。
 3人は騒ぎ(……)に乗じて内部に潜入。外見こそ廃ビルであったが,そこは整備された研究施設,のようなものであった。あたりに人の気配はなく,静まり返った廊下が3方向に伸びていた。

晟:(イヤな顔)3方向? またダンジョン?
GM:いやー,今度は構造簡単だから大丈夫ですよ(笑)。
遙:3人で手分けするですか? その方が早いような気がするのですが。
ユウキ:それしかねーんじゃねーの。
真琴:それはいいんだが,なんか聖闘士○矢の黄金十二宮みたいになってきたな。行った先でそれぞれボス戦が待っていたりしないといいのだが。
晟:その場合,遙ちゃんには炎華姫がついてるんだし……一番危ないのは僕なのか……。
綾:なに,ひっくりかえれば大丈夫だよ。侵蝕値100から120までがデンジャラスだが(笑)。
遙:あきちゃんあきちゃん。あきちゃんは,ひとりで大丈夫なのですか? 怖くないですか?
晟:…………。
一同:(しのび笑い)
晟:…………。うん。大丈夫。遙ちゃんこそ,気をつけてね。
GM:さあ,これで1人で行かないわけにはいかなくなったな(笑)。
ユウキ:おら,ぐずぐずしてねえで先に進むぞ!
真琴:そうだぞ。見ろ! あの炎が消えた時!
遙:ひょ,ひょっとしてゆかりちゃんが死んでしまうですか!?
真琴:いや,ゆかりちゃんがゆかり先生になってしまうんだ。
一同:…………。
ユウキ:……それはかなりイヤだな。急ごう。
真琴:というわけで急ぐのだー。あの炎が消える前に!
ユウキ:リミット12時間で決定かよっ!?

 ……閑話休題。
 3人は手分けして黄金十二宮研究所内を探索するが……。

晟:(つながっていくマップを睨みつけている)これって,四角い部屋がこー,いくつも並んでて,格子状に通路が通ってるだけの構造なのでは……。
GM:(ちゃんとマッピングしていた)ははは,その通りだ。というわけでもうマッピングの必要はないな。
晟:本当に簡単だったな,構造。
遙:すると,この部屋のどれかがアヤシイのです。片っ端から開けてみるのです。
GM:言っておくけど,電子ロックだからね。
ユウキ:ドア壊して入ればいいだろ。
晟:そーゆー力押しはユウキさんに任せます。で,僕はどーするかなぁ。《土くれの金貨》じゃ電子システムはごまかせないしなぁ。
GM:手刀でばっさりやってみるとか。
晟:それはひっくりかえってないと無理だ。
ユウキ:意外と,オープンセサミ!と怒鳴ってみるとか。
晟:(かわいく)オープンセサミー!
GM:…………。
一同:…………。
晟:…………。開くわきゃないでしょっ!?
ユウキ:じゃあ俺はその声を聞きつけて,あいつ,俺のことしょっちゅうバカだバカだと言ってるわりには……とか思っていよう。けけっ。
晟:……仕方ないから,ユウキさんを探して合流します。
GM:了解。んで,遙だけど,同じような状況ですな。
遙:ドア溶かして入れないですか?
GM:え? そ,それはすごく時間がかかるんじゃないかなぁ。
遙:じゃあ通風孔から入りこめないですか?
GM:通風孔にだってちゃんとカバーがかけてあるわいっ。
遙:それは外してしまえばいいのです。
GM:どうやって?
遙:熱で曲げて外すです!
GM:…………。
綾:あーあ。GMがあの時(第2話)鎖とかレールを熱で曲げていい,なんて言うから。
真琴:遙がよくないことを覚えてしまったな。
晟:ルールを笑うものは,ルールに泣かされるよなぁ。けけっ。
GM:…………。でも,通風孔ってすごく高い位置にあるよ?
遙:《氷の回廊》使えば登れるのです。
GM:…………。
晟:問題なっしん(笑)。
GM:…………。わかった。いいことにしよう。じゃあそのころユウキだが……。
晟:そのころユウキさんとこに合流します。ユウキさん,かくかくしかじかで,こーゆー部屋がひたすら並んでいるんですが。
ユウキ:じゃあ,ドアをぶん殴る(←即答)。
晟:(ぼそっと)一応,僕らこっそり侵入してきてるんですが……まぁいいか。
ユウキ:(聞いてない)というわけで《ピンポイント・レーザー》《全知の欠片》でぶん殴ってみたが……。
GM:じゃあドアはがこーん!とへこんで,枠からずれた。(マップを見て)ちなみに晟。そこからふと視線を視線を右に動かすと,遙が宙をてこてこと上っていくのが見えます。
遙:あきちゃーん(と手を振る)。
晟:遙ちゃんっ!? こっちこっち!(と身振りで合図)
遙:ちゃんと怒鳴ってくれないと,聞こえないですよ。
晟:いやだから一応僕らは潜入を……。
ユウキ:(ドアを外しながら)この面子で潜入なんて,ハナっから無理だろ。
晟:あーもー。遙ちゃーん!!
遙:きゅ?
晟:いや,きゅ?じゃないから!
ユウキ:おまえはごまちゃんか!
遙:(聞いてない)あきちゃんにぶんぶんっ,と手を振って,通風孔に潜りこむですー。
晟:潜りこむなあっ!
ユウキ:もう好きにやってろ。(ドアを外した)おいっ,ゆかり!? ……ちっ,ここにはいないか。他のドアだ。GM,今度はここを開けます。
GM:え? えっと,どのドア?
晟:え,えーと……あーもー,ユウキさんはどうせ1人でも大丈夫なんだ。遙ちゃんを追いかけます!

 もはや何が何だか。
 そのころ,瀞南寺と君嶋のプレイヤーは,その脇で仮想戦闘をして遊んでいた。

GM:え,えーっと……当然と言えば当然なんですけど,ユウキがドアを外した瞬間に,びーっ,びーっ!と警報が鳴り響きます。んで,ユウキの近くの部屋からわらわらっと兵士が出てきます。
晟:じゃあそれをやり過ごして遙ちゃんのところに行きます。
遙:じゃああきちゃんが来るまで回廊の上で手振ってるですよー。あきちゃん早くー。
晟:目立つからやめなさいっ。

 本当に何が何だか。
 ちなみにユウキくんと兵士ーず(GM曰く,一山いくら軍団)の戦闘は,例によって省く。

ユウキ:じゃあ適当なのをたたき起こす。おい,このへんに8歳くらいの女の子が連れてこられなかったか。
GM/兵士さん:「おっ,俺は知らない……」
ユウキ:あ? 本当に,知らねえんだろうな。
GM/兵士さん:「ほっ,本当だ!」
ユウキ:じゃあ誰が知ってる? ここの最高責任者は誰だ!
GM/兵士さん:「本当に知らないんだ! 俺はただの雇われ兵士でっ!」
ユウキ:ちっ,使えねえな。コイツはもっかい気絶させとく。
GM:で,どうする? 他のドアも壊してみる?
ユウキ:バカと偉いヤツは高いところにいるっつーからな。できれば上へ上がりたいんだが。
GM:マップをよく見てください。この建物に上の階はありません。
ユウキ:そうか……ん? ちょっと待て。ここ,廃ビル「群」だよな。他にもっと高そうな建物はないのか?
GM:ありますよ。(紙に描いて)だから,ここがこーゆー長方形の建物で,その奥に高い塔みたいなものがあって,
ユウキ:そこか。……てゆーか,先に説明しろよ,そーゆーのはっ!?
晟:いったい,今までの騒ぎは何だったんだっ!?
GM:あっはっは。単に騒ぎ起こしただけ?
ユウキ&晟:起こしただけ,じゃねーだろ!?
遙:(その横で)あきちゃーん,この中,コンピュータがありますねー。ゆかりちゃんはいないみたいですけどー。
晟:……中からならすぐドアは開きますよね? じゃあ部屋を出てユウキさんに怒鳴ります。ユウキさーん,どうやらここじゃないみたいですよー?
ユウキ:ああ,そうみたいだな。さっき見た塔みたいなのに行くぞ。
遙:おや? ひょっとして移動するですか?
晟:うん。とりあえずこの部屋から出るよ。
遙:わかりましたです。んしょんしょ(上る)。
晟:……遙ちゃん。わざわざ通風孔から出なくても,ドア開いてるから。
遙:あ,そうなのですね。んしょんしょ(下りる)。

 さて,さっさと中央塔(モドキ)に向かった3人。
 途中,見張りに見つかったかどうかの判定は省略。
 もちろん,「見つからないよう注意深く進んだ」のではなく,「当たるを幸いなぎ倒した」のである。何だかな。

GM:では塔。外からざっと見たところ,7階建てのようです。で,例によって正面突破する?
晟:さすがに毎度それってゆーのもねえ……。
GM:でも裏口なんかないよ?
ユウキ:裏に回って壁を上る。
晟:じゃなくてっ。……あ,《氷の回廊》使えばいいんじゃないですか?
遙:そんなに高くは届きませんよ?
晟:窓くらいあるでしょ? 2階に上がれれば御の字ですよ。
GM:ちなみに,窓ははめ殺しだが……。
ユウキ:叩き割りゃいいだろそんなもん。
遙:それだと大きな音がするので,ガラスを溶かして外すですよ〜。
GM:…………。アンタまたそれかい?
真琴:遙に妙なことを教えるから(笑)。
綾:しかし,それって服とか燃えあがりそうな……。
遙:《不燃体》もってるから平気なのです。
綾:キミはね。
ユウキ:じゃなくて,服が焦げて破れるって言ってんだがな。
遙:ほえ? そうなのですか? それは困るです。
晟:(ぼそっと)しかし,それはそれでオイシイ展開だなぁ……。
真琴:おまえは黙っとらんか,この不埒者っ。
綾:おいユウキ,構わんから殴っとけ?(笑)
ユウキ:(投げやりに)もういいよ,知らねえよ。好きにさせるよ。どうせコイツ貧乳だしな。
晟:(大声で)何言ってるんですか! 女の子の魅力は胸じゃない!
ユウキ:(多少びっくり)あ?
晟:そこはやっぱ触り心地とか! 腕を回した時ふわっ……とした感じとか!
ユウキ:おまいはどこのエロ親父だっ!?
晟:人の趣味にケチつけないでくださいよ! だいたい何ですか,勝手に遙ちゃんのこと貧乳だなんて決めつけて! ユウキさんの彼女なんて,明らかにナイ胸じゃないですか!
ユウキ:問題が違うわっ! それとゆかりは俺の彼女じゃねえ! 何回言わすんじゃ! 
真琴:(横から)いや,あの子はわかんないよ。大きくなったらボンキュッボン!になるかもしんない。
GM:スクラ○ドの最終回みた感じでは,そうなりそうだな。
晟:ああなるほど。光源氏計画なわけですか。
ユウキ:違うっつっとろーがっ!
晟:ユウキさんのすけべー。
ユウキ:とりあえず回廊の上から突き落とす。頭から地面に追突しやがれ!
遙:(←あんまり聞いてなかったらしい)ちなみに,ガラス溶けたのですよ〜。中に入れるのですよ〜。

 今さらだけど,「潜入」って言葉を辞書でひいてみたいな。
 ちなみに,服は結局無事だったらしい。

晟:ちっ。
綾:だからちっ,じゃなくて。
遙:……私はひょっとして,《ブリザードブレス》とか言っとくべきだったのでしょうか(笑)。
GM:うんうん。もうこの際だから一生凍らせて動けないようにしとけばよかったんだ。
遙:では次回からそうするようにします。
ユウキ:アレだな,これでまた,天秤が晟から蒼に傾いたな。
真琴:おまえ,自分で自分の首締めるようなことばかりやっとらんか?
晟:やかましい。このへんがラブコメの醍醐味というものでだねキミ。
綾:それ,ぜっったいラブコメじゃないと思う。

 閑話休題。
 2階から「バカと偉いヤツは高いところにいる」法則に従い,最上階を目指す3人。エレベーターが警報によってとめられていたので,とりあえず階段を駆けあがる。
 各階ごとに配置された敵を蹴散らしながら,早くも6階に差し掛かるが…。

GM:うーむ。さすがにただの兵士じゃ相手にならんなぁ。
晟:(うんざりした口調)だからさぁ。一山いくら軍団なら,出さない方がマシだと思うんだけどぉ。
GM:まぁそう言うな。次の敵は,今までのヤツらとは明らかに違うぞ!
晟:具体的にどう違うんだよ。
GM:んーと,ライダーズジャケットとか?(←とか?)
ユウキ:外人さんだったりします?
GM:3人ほどなのですが,全員体格のいい黒人さんだったりします。それが3人まったく同じような動きで,コキコキと肩を回し,指を鳴らします。
晟:わっとあーゆー? じゃなかった,ふーあーゆー?
GM:(重々しく)きるゆー。
一同:…………。
ユウキ:ええい,もぉこいつらは殴る! わかりやすければ何でもいいわ! というわけでいくぞ!
GM:はーい,こちらのイニシアティブは13でーす。
遙:ではゆーちゃんからなのです。どーぞ。
ユウキ:おう。ではマイナーで《ハンティングスタイル》《一角鬼》《完全獣化》,それから《ピンポイント・レーザー》《全知の欠片》で攻撃っ。(ころころ)とりあえず20。
GM:20? とりあえず《獣の匂い》で回避。
綾:またビミョーなエフェクト使ってんなぁ。あのさ,ユウキはキュマイラのエフェクト使ってないから,《獣の匂い》のボーナスはないよ。
GM:あっ,そうか。……あれ? キュマイラってさぁ,他に回避に使えるエフェクト……。
綾:ない。
GM:そうだっけ?
綾:キュマキュマなら,回避は不可能だよ。
GM:う,うわー。すると《竜鱗》で……。
ユウキ:装甲値無視なので,意味ありませんよ。
GM:…………。
晟:後はセカンドになって弱体化著しい《軍神の守り》とか!
GM:…………。
晟:で,やっぱキュマキュマなんだな(笑)。
綾:ああ,だったら《復讐の刃》を使えば……。
晟:瀞南寺! 戦術指南は禁止だ!(笑)
ユウキ:えーと《復讐の刃》でいいんですね? ではダメージは21点です。
GM:こっちのダメージは15点。んで死亡。
ユウキ:何だ,弱いじゃん。エフェクト使いまくって損した。
GM:…………。
遙:えーと同じイニシアティブ13ですが,先に行動してよろしいでしょうか?
GM:プレイヤー優先でどうぞ。
遙:ではマイナーで《氷の加護》,《ブレインコントロール》《ブリザードブレス》で攻撃,54です。ダメージは35点。
GM:それは2人とも《竜鱗》だな。5点しかこない。
遙:はうう?
GM:では反撃。一人が遙,一人が晟。(ころころ)……えーと,21の31。
遙:避け。
晟:こっちは当たった。ダメージください。
GM:28。死んだ?
晟:うん。リザレクトして,……お,10が出た。じゃあ《絶対の恐怖》《錯覚の香り》《領域調整》《要の陣形》で26。
GM:《竜鱗》使えないんだよね?
晟:うん。でもダメージがいかないんだよ。双方に15点。
GM:倒れた。
晟:あれ? 妙に弱くない? 本当に死んだ?
GM:って近づいてみる?
晟:え? ……いや,うん。近づくだろうな(笑)。
GM:ということで《グラップル》で37。んでもってにやりと笑って爆弾を取り出すわけでして。(ころころ)……えーと30点の実ダメージ。
晟:(投げやり)はいよ。わかったよ。リザレクトするよ。
遙:あきちゃーん!
晟:(ころころ)おや,HP1しか回復しねえや。
遙:回復するですか?
晟:いや,いいでしょ。どうせ231点までリザレクトできるんだし(笑)。それよりも,何か残ってないか調べたいんだけど……どうせないんだろうなぁ。
GM:うん,だって自爆だし?(笑)
晟:おまいはどこぞのガンダムパイロットか。
ユウキ:そういうわけだ,とっとと行くぞ。ちなみに《完全獣化》は解除しない。
GM:ちなみに侵蝕値いくつ?
ユウキ:87。
遙:82なのです。
晟:はっはっは。すでに98。でも怖くない(笑)。
真琴:経験値返上は?
晟:怖くないね。はっきり言って経験値はあり余っている。
真琴:きー! むかつくー!
綾:つーかGM。俺,まだ侵蝕値46なんですけど(笑)。
真琴:48!
GM:ご,ごめん。ちょっと待ってて。それでこのまま階段上がるのね? 晟は本当にHP回復しなくていい?
ユウキ:100から120までのデンジャーゾーンを忘れないでくださいよ。
晟:んー? でも,私のHPだと回復したってたいして変わらないような。
遙:一撃で死なないようなHPあるのはゆーちゃんだけなのです。
晟:それに,《癒しの水》使ったらその時点で100突破するんで,リザレクトを1回残したほうがマシだな。
GM:了解。では6階から7階に敵はいなかった。……えーとどこぞで見たような構造でまことに申し訳ないんだけど……。
一同:あ?
GM:だから,エレベーターの正面に廊下があって,その突き当たりに大きい両開きの扉があって,
ユウキ:(皆まで聞かず)蹴り開ける!
GM:あー,すると会議室のような部屋で……。
晟:全面ガラス張りだってか? マジで懐かしいな。つーか,デジャヴュとか感じてんだろうなぁ(笑)。
GM:そうそう(笑)。んでこうテーブルがあって,ソファがあって,ガラス窓のすぐ前に置かれた椅子に,ゆかりちゃんがぐったりしている。この前はここに楓がいたんだよな。んで,そのわきに立っている男が,
遙:(低い声で)思ったより早かったな……。
GM:だから人のセリフをとるな!
一同:(笑)
遙:違うですか?
GM:違うんだよ,つーかそこまで同じじゃないわい。ちなみに,そいつは背の高いドイツ系と見られる白人の男です。「ふむ,やはり下の兵では歯が立たなかったか。ともかく,こちらから接触する前にそちらから来てもらえるとは思わなかった」
ユウキ:そんなもんはほっといて,ゆかりのところに行く。
GM:聞け! つーか言うの忘れてたけど,部屋には他にもずらずらと黒服さんたちが並んでるし。
晟:つーかそれを先に言わんかい。
ユウキ:まぁいい,しゃべらせてやる。それで? おまえら,どこのどいつだ。
GM/男:「我々の素性などはどうでもいい。我々はただ,おまえらに賢者の石を渡して欲しいだけだ」
晟:渡せ,と言われましてもねぇ,賢者の石ってそもそも何ですかぁ?(笑)
GM:あ,ちなみに黒服さんがひとり,ゆかりちゃんのこめかみに銃をつきつけている。
一同:それを先に言え!(笑)
GM:いや,だから言うつもりだったんだけど,アンタらが茶化すから! 「言っておくが,要求が容れられぬ場合はこの少女の命はない」
ユウキ:とか言ってる間に飛びかかる!……のは,無理だろうなぁ。
GM:衝撃で発射されてしまうのがオチじゃないか? あ,ちなみに近づこうとする素振りを見せても「おっと,それ以上動いても,こいつを撃つぞ」と言うよ。
晟:《絶対の恐怖》。
GM:ああ!?
晟:だって動かないでできる。
GM:むう。まぁやりたきゃやってもいいが。
晟:その代わり,失敗したらゆかりちゃんが死んじゃいますけどね。
ユウキ:安心しろ,その時はおまえも一緒に死ぬだけだ。
晟:ちょっと待ったらんかいっ!?
遙:ああ,まさに命を賭けた戦いなのです! ファイトなのです!
GM:あんたも何をのんきなことを。いや,まぁ,その前に両者【感覚】チェックいってみよう。騙せたかどうか。
晟:そんなのあり? それは無理だ。
GM/男:「そこの坊やもおかしな真似をするなよ。おまえのやり口についても調べはついているんだ」
晟:…………。むー。
GM/男:「ふん,何もできまい。わかっているんだぞ。この少女が,おまえらにとってどれだけ大切かということはな」
晟:そうですかぁ? 「おまえらにとって」じゃなくて,「ユウキさんにとって」なんですけどねえ?
ユウキ:…………。
晟:冗談ですよ。
ユウキ:その冗談は笑えねえ。
遙:というか,言っていい冗談と悪い冗談があるのです。
晟:だからぁ! 一応僕だって方法考えてるんですよぉ! 嘘も方便つーか,ここで黙って屈するわけにもいかないでしょうが!
ユウキ&遙:…………。
晟:……いや,だから……あのですね,賢者の石ってよくわからないけど例の石なわけですよね? 渡せと言われても,僕らが任意に取り出せるわけじゃないんだからどうしようもないじゃないですか。
GM:すると,向こうは「何ぃ!?」というような顔をしている。
晟:? だいたい,その話誰から聞いたんですか?
GM/男:「教えるとでも思ってるのか?」
晟:まぁ,思ってないですけど。このままじゃ交渉にもなりませんよ?
遙:はーい。
GM/男:「はい?」
遙:それって,ちーちゃんですか?
GM/男:「…………。ちーちゃん?」
ユウキ:遙。おまえも黙ってろ。
遙:ほえ?
晟:(咳払い)とにかくですねえ,交渉するならするで,もう少しカードを見せていただかないことには……。
GM/男:「ふん,別に交渉の必要はない。おまえらの身体の中にあるならあるで,切り開いて取り出せばいいだけの話だ」
晟:身体の中にあるなんて誰が言いました? それで,僕らが死んじゃって石も手に入らなかったらどうする気です?
GM/男:「そんなの,やってみなけりゃわからん。いいかおまえら,動くなよ」と言うと,周囲の男たちが銃を構える。でもって,御大自らがナイフを「しゃきーん!」と取り出して,君らの前まで歩いてくるが,
ユウキ:つーか,おまえもバカだろ。
GM/男:「あ?」
ユウキ:とりあえずナイフを持ってる手を掴んでひねり上げてみる。判定は? 〈白兵〉でいい? 23では?
GM:(ころころ)お,避けたぞ?
一同:何ぃ!?
GM:回りまくったんだもーん♪
晟:……ちょっと待った。それはどうなるんだ? ゆかりちゃんは?
GM:ん? じゃあここからイニシアティブとります。ゆかりちゃんにつきつけてる男は12。他は11。御大は14。
一同:…………?
GM:何?
遙:……あれ? それって,結局ゆーちゃんが一番早いってことなのでは?
晟:つーか,これまでのやり取りの意味はいったい? だったら最初からイニシアティブ処理にすればよかったんでは?
GM:いや,だってイニシアティブにしないとここでゆかりちゃんが死んじまうなぁと。
晟:…………。
GM:……読者からクレームくるかな。
晟:……いや,いい。もういい。とゆーか人質をとられてるのに無神経に吶喊した時点で,すでに何かが間違ってるんだ。
GM:よく考えてみれば,ふつー偵察とかするよな。
一同:…………。
遙:深く考えないことにしましょう。
晟:そうやな。
ユウキ:……えー,そういうわけで,ゆかりを助けることに専念したいと思います。マイナーでゆかりのところまでは行けますか?
GM:んー……少しきつそうだな。障害物もあるし。
遙:イニシアティブ12なのですよね? 私が《ブリザードブレス》で攻撃した方がいいと思うのです。
ユウキ:一撃で殺せる自信ある?
遙:わからないけど,他に方法がないのですよ。
晟:保険として《ヨモツヘグリ》って手もアリ。ただしゆかりちゃんがオーヴァードになっちまいますけどね。
ユウキ:…………。
晟:いや,だからそこで睨まないでくださいよ。死ぬよりはマシっしょ?
ユウキ:極力,それは最後の手段にしろ。いいな?
遙:あいさー。がんばりまーす。
GM:じゃあユウキから。
ユウキ:じゃあ親玉に接敵します。《全知の欠片》《ピンポイント・レーザー》で29。ダメージは24。
GM:まだまだ。じゃあ親玉反撃。《ハンティングスタイル》《一角鬼》《完全獣化》で《鬼の一撃》。(ころころ)51! ダメージは28点!
ユウキ:リザレクトします。で,肝心の……。
遙:はいです。えーとやることは前と同じなのですよ。《氷の加護》で《ブレインコントロール》《ブリザードブレス》です。(ころころ)……65!
ユウキ:よしっ,偉いっ!
晟:7Dダメージだ! すごいよ遙ちゃん!
GM:それは振るのが馬鹿馬鹿しいな。ダメージは? 45点? 死んだよ,そんなの。それでは男がゆかりちゃんにつきつけていた銃口が,衝撃で……。
晟:えー!?
遙:そんなのズルイのですー!
ユウキ:衝撃で,上を向いてあらぬ方向を撃つんだよな。そうだよな!?
GM:……ここでそうじゃない,とか言ったら殺されそうやなー。まぁ単に演出ですから。銃弾はゆかりちゃんの頭をかすって,ぱっと髪の毛が飛び散ります。
遙:はうう。
ユウキ:いや,まぁいいだろ。髪くらいなら。
晟:何を言いますか。髪は女の命と言うでしょうが。
ユウキ:いや,だってほら,髪の毛は,伸びるし!
遙:実は,銃弾がごっそり髪の毛をえぐって,そこだけハゲになってたりして……。
ユウキ:それはほら! 伸ばせばうまく髪の毛で隠せるし!
晟:直線状にハゲたらちょっと難しいですよ。
ユウキ:むうっ!?
GM:おい,つーかハゲ決定か!? 髪の毛が2,3本舞っただけだっつーに!?
一同:冗談ですが。
GM:……ちなみに,他のヤツらがまだいるのでそいつがさらにゆかりちゃんに銃口向けたたりして……。
ユウキ:ああ!? それってありか!?
GM:だってこれだけ人数がいるんだよ! ひとりだけしか人質に対処してないって,おかしくないか!?

 おかしい。
 ……つーかこのやり取り,どこから間違ってるんでしょう。
 みなさんのご意見,お待ちしております。

晟:とにかく,殺せるところから手当たり次第に殺していくしかないということなんですな(泣)。では《絶対の恐怖》《要の陣形》《領域調整》《錯覚の香り》に《クロックアップ》《完全なる世界》も加えます。これで侵蝕値100超えましたので,クリティカル値は7,と。
ユウキ:120超えました?
晟:それはさすがに無理なんだよなぁ。(ころころ)えーと,41でクリティカル値を11にして〈意志〉で抵抗。
GM:は?
晟:というわけで,最初から振らないでくれ。無理だから。ダメージは28に《クロックアップ》が入るから,32点の装甲値無視!
GM:えーと,どれ狙った?
晟:とりあえずゆかりちゃんを狙いそうなの手当たり次第だよ(泣)。3人……あ,いや,4人だ。レベルが上がったから。……あれ? 綾さん,ちょっといい?
綾:(←君嶋と2人で遊んでいた)はい?
晟:《要の陣形》でトループ狙った時って,どういう扱いになるわけ?
綾:え? えーと……。
GM:え? 誰もトループだとは言ってないよ?
遙:またァ!?
ユウキ:あんた,マジでゆかりを殺す気ですか!?
GM:いや,でも今ので一応ゆかりちゃんの近くの敵は一掃されたから(笑)。
晟:……ほんとーだな? 絶対だなァ?
GM:これでまた,次の人がゆかりちゃん狙ってまーす,なんて言ったら収拾つかねえし。

 つーかすでに収拾ついてねえんだよ。

晟:とりあえず,やることはやった。疲れた。みなさんあとよろしく。
ユウキ:よしよし,晟も偉いぞ。今回ばかりは誉めてやる。
晟:誉めてくれなくていいから,とりあえず壁になってください。今侵蝕値115なんです。攻撃されて,避けられなかったら昏倒です(泣)。
GM:大丈夫だよ。とりあえず残りの雑魚ーずはユウキに集中攻撃してあげるから。
ユウキ:俺も侵蝕値100近いんだけどな!?
GM:だって,ユウキなら死なないし。……とりあえず7人から攻撃きたから。
遙:まだそんなにいたですかぁ!?
ユウキ:(渋面)2回命中しました。
GM:ではダメージが15点と18点。
ユウキ:2回リザレクトして……おわ! 俺も100超えた!
晟:ジェネシフトして,デンジャーゾーンから離脱をはかるしかないんじゃないですか。
ユウキ:だな。とりあえず《狼牙》使ってセカンドアクションとりますが,マイナーでジェネシフトします。えーと,いくつ振るかな……。
GM:14個マックス振ればいいじゃん。
ユウキ:イヤですよそんなん。えらい侵蝕値増えるじゃないすか。
GM:だってマックスはまだ上じゃん。
ユウキ:帰ってこられなくなるじゃないですか!
GM:経験点投げればいいじゃん。
ユウキ:イヤだ!
晟:ここまできたら経験点もへったくれもない気がしますが。
ユウキ:うるせえ。とりあえず5個振るぞ。期待値ではこれで120には届くはずで,(ころころのころ)…………。
GM:…………。
晟:…………。
遙:うわぁ。「0」ばかりなのです。
ユウキ:…………。
GM:えと,侵蝕値いくつになったの?
ユウキ:147って何だよそれっ!?
一同:(爆笑)
晟:ユウキさん,やっぱ日頃の行いなんじゃないすか?(笑)
ユウキ:うるせえ! 俺は日頃の行いは悪くねえはずだ!
晟:悪いよ。
ユウキ:おまえよりはマシだ!
GM:まぁまぁ。とりあえずセカンドするならしてくれよ(笑)。
ユウキ:ええい,はっきり言ってダイスは増えまくりの,しかもクリティカル値7だぞこんちきしょー!(ざらざらざらっ,とダイスを振る。ちなみに合計28個)
晟:すでにエルジェネシスとかHT&Tの世界だよなぁ(笑)。
遙:たまに他の卓でダブルクロスやるとさ,ダイスが少ないよ!?とか思っちゃうんですよね。
GM:あれ,3個しか振れないぞ?とか。麻痺してるよなぁ。
晟:主に誰のせいだと思うとるねん。
GM:(無視)で,達成値は?
ユウキ:《狼牙》《全知の欠片》《ピンポイント・レーザー》で……いまいち低いな。39。
GM:(ころころ)避けられねえ。
ユウキ:ダメージ35点,装甲点無視!
GM:うお,結構きたぁ!
ユウキ:で,ターン頭! また俺の番だな! 今度はマイナーで《奥の手》使って,(ざらざらざらっ)今度は達成値78! 《奥の手》入ってるからダイスペナルティは4個!
GM:それは無理だー! 死んだー! 仕方がないので《復讐の刃》っ。こっちのダメージは26!
ユウキ:HP回復してないんだよなぁ。リザレクトして,(ころころ)……侵蝕値170……。
晟:ええ?
遙:それ,戻れるの?
ユウキ:戻れるさ。経験点を投げうてばな(泣)。
遙:(レコードシートを見て)でも気がつけば,私も似たような状況だったりするのでした。侵蝕値100を超えてしまったので,炎華姫にチェンジです。侵蝕値イッキに150(泣笑)。
GM:うわー,何だかすげえことになってんなぁ。
晟:だから誰のせいだよっ!?
遙:とにかく,顔つきとかは変わりますがやるこたぁ変わりません。(ころころ)うわい低いよ! 26!
ユウキ:でも狙ってるの雑魚ーずだろ?
GM:そうなんだよな。(ころころのころ)うわい。全員避けられん。
遙:ダメージは19点!
GM:(計算して)うーむ,ダメだ。全員死亡だ。
晟:じゃあこれで終わり?
GM:うむ,戦闘はな。ここでマスターシーンに入るのだが,倒れていた親玉がむくりと起き上がる。
ユウキ:あ?
GM/男:「……ふふふ。噂以上だ。本当にたいした力だ。ますます欲しくなった」
一同:あん?
ユウキ:……ただのヤラレ役脳筋男じゃなかったのか?
晟:だって名前すらついてなさそうなのに……。
GM:そゆこと訊きもしなかったよね。
一同:…………。
晟:……僕ら,マジで何やってんでしょうねえ。
ユウキ:(投げやりに)ゆかりが無事だったんだからよしとしようぜ。で? まだやんのかよ。
GM/男:「ふふふ。というわけで,サラバだ」と言って,姿が消えます。
晟:どうやって?
GM:それはもう,床がういーんと開いて,ういーんと下がっていくのだ。
一同:…………。
晟:……あー,ばかばかしい。
ユウキ:放っておいて,ゆかりに駆け寄る。
GM:ゆかりちゃんは気絶しているだけのようですね。というわけでどうも皆さん盛り下がっているようですが,シーンをきりたいと思います。
晟:(時計を見て)つーかGM。これ,一応シーン制のゲームなんだからさ。もうちょい,シーンきってこうぜ。
GM:え? ああ,ごめん。そこ,退屈だった?
綾&真琴:…………(何やらサイコロを振っている)。
GM:もしもし?
綾&真琴:あ? 何,終わったの?
GM:…………。

 結局,瀞南寺と君嶋はこのシーン中,ずっと仮想戦闘に専心していたのだった。
 いや,別にそれはいいよ。うん。
 あんたらのたてるサイコロの音で,
会話がものすごく聞き取りにくかったなーんて,誰も言ってないから。うん。

 

SCENE 8


GM:ではお待たせしました。お父さんと君嶋。
綾:栄吉っちゃんの車に乗って中へ入る,でいいんだよな。
真琴:一応確認しておくが,私たちは潜入して何をするんだろう。
綾:根本的な質問だな。
真琴:中に入って調べろということだが,そも,何を調べたらいいんですか?
綾:だから,それは俺も知りたいよ(笑)。とにかく,タナーカやスズーキみたいな連中が,ライトと組んで何をやってるかってことだな。
真琴:入ってみれば何かがわかると?
綾:まぁ,そうだろうな(苦笑)。時間があいちゃったことだし,おさらいをしておこう。栄吉っちゃんは怪しい車がゲートの中に入っていったんで潜入してみた。そしたらテンペスト御用達の装備をつけた,すっげえ日本人っぽくないストレンジャーズがいっぱいいて,しかもそのへんの装備はジェームズ・ライトが用意してるらしい,と。
真琴:ちなみにキルスさんは何かわかったことはないんですか。
GM:キルス? キルスはそのへんをうろうろしてただけ。
綾:おーい(笑)。
真琴:目立ちそうだな……。
GM:たぶん,調査とか始まったらさらに目立っちゃうんだよ。邪魔になったから栄吉っちゃんも調査をやめて脱出してきたわけで。
綾:いったい何をしに来たのさ。
GM:さあ。
真琴:さあ?
GM:(無視)と,いうわけで,栄吉ちゃんが入ったあたりまではすんなりと入れます。施設自体にはそれほど変わったことはないんだけど,あからさまに外人っぽい人が妙に多いなぁと。
綾:はいはい,スズーキにタナーカでしょ。
真琴:本当にそんなのばっかりなのか。
GM:もちろん日本人もちゃんといるんですけど,比重として外人さんが多い。
遙:その日本人も,日系のアメリカ人かもしれないのですよ。
晟:比率の問題から言えば,充分あり得るよな。
ユウキ:つまり,ここのゲートを管理してるのはストレンジャーズじゃなくてテンペストってこと?
綾:テンペストか,それとも単にアメリカ軍か……いや,「単に」と言ってる場合じゃないけどね(笑)。その人たちってワーディングマスクは?
GM:あれってどんなのだったっけ。ガスマスクみたいな……。
真琴:わりと目立つものだった気がするぞ。
GM:あ,そう。(考えて)一応,マスクみたいなもので顔を隠しているけど,そんなに大仰なもんじゃないな。
真琴:じゃあワーディングマスクじゃないの?
GM:いや,そうではなく新製品なワーディングマスク。
真琴:つまりテンペスト印?
GM:そうなんじゃないかなぁ。便利な言葉だなぁテンペスト印(笑)。あ,一応栄吉ちゃんが持ってきた装備の中に含まれていますな。
綾:それ,全員が身につけてるの?
GM:目についたところではそうですな。
真琴:すると,こいつらやっぱりオーヴァードじゃないってことなのか。
綾:そうとは断言できないけど,その確率が高そうだね。あ,ちなみにマスクはかぶっておく。顔を隠すためにね。
GM:了解した。さて,どこから探す?
綾:まずは,栄吉っちゃんが装備をガメてきたっていう倉庫とか,備品格納庫とか。
真琴:でもそれってさっき伊達さんが調べた後なのでは?
GM:完璧に調べつくしたってことはないと思うよ。
綾:いや,そういうことではなく,栄吉っちゃんが荒らしたんだったら警備とかに何らかの反応が出てないかなぁと。
真琴:そこにあえて突っ込んでいくって,まずくありませんか?
綾:それでもし警備が厳しくなってたりしたら,他のところが甘くなるわけだし。
真琴:他のところ?
綾:ゲート本体とかね。……あ,いや,どうかな? 倉庫はもう荒らされた後なんだから,むしろゲートの警備を厚くするよな。
GM:えーと,結局どうする?
綾:……うーん。今,ちょっと無駄なことを考えちゃったなぁ。
真琴:は?
綾:片方が引きつけ,片方が行く!
真琴:はあ。二手に分かれるわけですか?
綾:そしたら俺も気持ち良く欲求不満を解消できるわけで! ……ダメ?
真琴:……いや,ダメというか……それだけの理由ですか?
晟:綾さんはとにかく戦いたくて仕方ないらしいです。
GM:普段戦えないからね。
遙:毎度毎度お守ばっかりで。
綾:あーもしもし? キミタチ,それはいったい誰のせいかな?(笑)
GM:(しらじらしく)で,二手に分かれるの。
綾:その判断はちょっと保留。とりあえず倉庫の方は栄吉っちゃんが一度調べたんだし,お土産もあるんだからヨシとしよう。君嶋,ゲートを見に行ってみるぞ。
GM:しかし,当然ながらゲートの警備はかなり厳しいですよ。
真琴:何か陽動の方法は……。
綾:二手に分かれない限り,無理だねえ。サプンクルもないしねえ(笑)。
ユウキ:(横から)こうなったらもう正面突破するしかないでしょう。
真琴:何故。
ユウキ:正面突破は男のロマンだから。
真琴:男のロマンはもうどうでもいいんだが。
晟:クロス撃ちは男の本懐だから。
真琴:……は?
晟:内○泰弘氏がそう言うておったよ。クロス撃ち,横っ飛びは男の本懐。
ユウキ:弾が尽きても大丈夫。慌てず騒がずもう一丁。
真琴:…………?(←本気でわけがわからなくなってきたらしい)
綾:はいはい,外野はおいといていいから(笑)。

 さて,トラックで施設内部まで順調に侵入した2人(つーか,つくづくいいかげんな警備である)。まずは君嶋の《水晶の眼》でゲートの様子をおおざっぱに探ってみることにする。

GM:上から見たところではそれほど変わったことはないです。上が歩けるようになっている分厚い壁があって,ゲートの上部には見張りが6人立っている。ただ,どうも付近に特殊車輛が2台か停まっているのが気になります。
綾:(うさんくさそうに)トクシュシャリョウってナニソレ。
GM:砲身がついてるヤツとか砲台がついてるヤツとか。
真琴:それはふつー特殊車輛とは言わない。
GM:別名戦車とも言います。
真琴:最初から素直にそう言いましょう。
GM:はい。
真琴:…………。
GM:…………。
晟:綾さん,真面目に作戦たてるのがばかばかしくなってきませんか。
綾:そうね。てゆーか全てがばかばかしくなってきたな。
GM:すいません。
綾:いや,いいんだけどね? そも,ここまでやられて今さらナニを調べろっての?っていうかね。
晟:まったくね。
真琴:さらにこの先にいくと,いったい何があるんでしょう。
晟:大丈夫,これ以上ロクでもないことはそうそうありませんよ。

 いや,あった。
 私は甘かった。
 それは何かというと,

綾:とりあえず《水晶の眼》も気づかれてないようだし,ガンガン調べてみようぜ。ひょっとしたら何か収穫があるかもしれない。
GM:ええと,上はだいたい一周しました。地下とかも見てみます?
真琴:え? 見られるの?
綾:見てはいけない,とは書いてないと思う。GMが許可するならガンガンいこう,ガンガン。
GM:するとですね,地上はむしろ怪しくないんですよ。
綾:怪しいだろ。
GM:……怪しいですが,地下はもっと怪しいんですよ。
綾:ほほう?
GM:つまり,つながっているんです。
綾:……は?
GM:ゲートを越えて,うねうねと……何て言うか,蟻さんの巣状態?
綾:…………。
真琴:…………。一応念のために訊くが。
GM:はい?
真琴:その蟻さんの巣,というかトンネルって,日本国内にまで続いてるのか……?
GM:そうみたいですね。
一同:…………。

 ひとつ訊いていいかGM。
 「封鎖」って言葉を正しく理解してるか?

ユウキ:(遠い目)……あ,あったま悪ぅ……。
真琴:(遠い目)そのうち新幹線とか通るかな。日本からデモンズシティまでわずか1時間!とか言って。
ユウキ:通らねえよさすがに。……いや,むしろ通らないと信じたいな(笑)。
晟:あのさ。あのさGM。
GM:はい?
晟:どうせ第4部のマスターは自分じゃないから,何やってもいいとか思ってない?
GM:うん。
綾:そろそろ,イタいぞ。この設定。
GM:うん。
綾:てゆーかアンタ,第4部のマスターさんにいったいどうしろと?
真:(←第4部マスターさん)……え? 今何か言いました?
真琴:(しらじらしく)いえいえ別に何も。てゆーか後でゆっくりお話しします。ゆっっくりと。
綾:(しらじらしく)今はまだ聞かない方がいいと思います。ええ何も。
真琴:(とてもしらじらしく)というわけでまだ《水晶の眼》は続行中であります瀞南寺さん。
綾:(ものすごくしらじらしく)そうだね,引き続き警戒にあたってくれ。
真:…………?(←首をかしげつつ,去る)
晟:……しっかしさぁ。これだけ警備がザルで,よく15年も保ったねデモンズシティ。
GM:ねえ。
晟:「ねえ」じゃねえ!
GM:一応言っておくと,最初からこうだったわけではないぞ。
晟:当たり前だろーがっ!!(笑)
GM:15年もの年月をかけて! やっとここまで掘り進んだんだよ!
一同:(大爆笑)
真琴:いや,きっとそういうものなんだよ。原発だって,ここまでくるのに長い時間がかかったんだ(笑)。
晟:「そういうもの」ってどういうものだ! てか15年の歳月をかけてやってることが,これかよっ!?
GM:ねえ。
晟:だから「ねえ」じゃねえっつーに!?
遙:こういうのって,どこかで見ましたですよね。何でしたっけ。
綾:それはアレでしょう。おっれ♪ あっなーをほっる♪
晟:どーこまでもふかくほっる♪
綾&晟&GM:おっれ♪ あっなーがすっき♪ そっれーがおとこーさー♪(注:「大脱走マーチ」の節でどうぞ)
晟:……と,歌ってる場合でもないがな。
GM:ははは……。
真:(←やはり気になったらしい)……ねえ,いったい何なんですか。
綾:え? ……いや,だからさぁ。
晟:デモンズシティから日本まで,トンネルがつながってたんだってさ。
真:…………。

 この時の大谷さんの顔も,画像でお見せできないのが心から残念です。
 つーか皆さん,かわいそうな大谷さんに励ましのお便りをよろしくお願いします。

真琴:いや気にするな大谷さん!
綾:そうそう。ほら,もともと物資を通すチューブとかは存在したわけだし。きっとその一種だよ(笑)。
真琴:そうそう。ほら,どうせこれ光ファイバーを通すだけの穴なんだよ! きっとそうだよ!(笑)
真:…………。
真琴:デモンズシティだってインターネットが欲しいじゃないか!
GM:ちゃんと広い穴ですよ。その気になれば大人数がデモンズシティと日本を行き来できます。
真琴:だー! 人がせっかくフォローしてるってのにー!(笑)
ユウキ:つーかさ,瀞南寺。
綾:はい?
ユウキ:埋めちまえこんなもん。
一同:(笑)
綾:そうだね。そうしよう。
GM:せっかく15年間もかけたのに,ひどいことを。
真琴:ひどいのはどっちだよ!
GM:冗談はさておき,そうやってトンネル内部を探ってるとだね。体格のいい,いかにもボディガード風の男たちを8人ばかり引きつれた,エラそーなおっさんを見つけます。
綾:ん? それって白人? ジェームズ・ライト。
GM:日本の方に向かって歩いて行ってるみたいですね。
真琴:そのボディガードって,普通の人かな。
GM:さぁ。装備はガッチガチに固めてるけどね。
真琴:それってワーディングマスクつけてるってこと?
GM:さぁ。そんなのは見ただけじゃわかんないよ。で,どうする?
綾:ぶん殴って捕らえるさ。
一同:ええ!?
真琴:瀞南寺さん,それでいいんですか!?
綾:(苦笑)つーかね,それくらいの土産持って帰らないとこんなとこまで来た甲斐がないじゃん。
真琴:それはわかりますけど,証拠というか,何か捕らえる理由のようなものを……。
綾:ないけど,ある意味このへんにあるもの全部証拠っつーか,つけこむスキだらけ。
一同:(爆笑)
真琴:まぁタナーカにスズーキに特殊車輛にトンネルですからね……。
綾:だいたい,ライトなんか本当はこんなとこ歩いてないはずなんだよ。ここにいない人物を捕らえても問題にはならない。そういうわけだから,地下へ続いてる道を探そうぜ。
真琴:わかりました。では《水晶の眼》でライトの位置を確認しつつ進みます……のは,いいんですが……。
綾:ん?
真琴:何かこう,フ○インをとっ捕まえた作戦みたくなってきました。
綾:ああ,きっとジェームズ・ライトは2メートルくらいの縦穴に潜んでるんだぜ。

 おいおい。

晟:ぴーっ,ぴーっ! 教育的指導ーっ!(笑)
GM:俺が悪かったです。悪かったから,それネタはやめてください(笑)。
綾:はいはい。もう一度確認するけど,SPは8人だよな?
GM:SPはね。でもスズーキとかタナーカとかが聞きつけてこないとも限らないし,地下へ下りる階段にはもちろん警備兵がいますよ。
真琴:一応とっ捕まえた後の逃走経路も考えねばなりませんね。
綾:……「逃走経路」?(笑)
真琴:……いっそ日本へ逃げてしまうという手もありますね(笑)。
綾:それは冗談として,行動に移る前にいくつか。《水晶の眼》の持続時間にもよるけど,トンネルがどこをどう通っているか,ある程度メモしておく。で,君嶋がそれやってる間に,栄吉っちゃんにトンネルのことを知らせておく。俺らが直に連絡とると危ないから,栄吉っちゃんには一度UGNに戻ってもらって,紫音たちに知らせてもらう。もちろん,キルスも持って帰ってもらう(笑)。そんなとこかな。
真琴:じゃあ行きますか。一応ワーディングはかけておきます。
GM:とりあえず対警備兵ですね。誰も倒れません。
綾:よし。では君嶋くんにはもうひと働きしてもらおう。あいつら,一瞬で黙らせてもらおうか。
真琴:任せてください。そのために,私が来たのです。
綾:あ,それとGMがシーンを変える気ないんだったら,《ハンティングスタイル》《一角鬼》《破壊の爪》を使っておきたいな。
真琴:あ,サイレンサーもつけておきます。
ユウキ:ちなみに,君嶋の銃ってデザートイーグルでしょう? 50口径でしょう? サイレンサーなんかつくのか?
真琴:確か45口径もあったと思うけど……。
綾:(投げやりに)「特殊な銃」と思えばいいんですよ。
晟:だいたい,それを言うなら【肉体】1でデザートイーグルの二丁撃ちをしようってのがそもそも間違ってる。
真琴:それは言わない約束なのだ。
綾:TRPGは夢物語デス。過度にリアリティを求めないようにしてクダサイ(笑)。
GM:何でもいいから,撃つなら撃ってくれ。
ユウキ:撃て撃て。斜め撃ちは男のたしなみだ。
晟:二丁拳銃なら当然クロス撃ちだ。クロスしてから撃ち始めような(笑)。
真琴:よくわからんが,とにかく撃ちます。相手はトループなんだよな? では《小さな塵》《シューティングシステム》で……うーん,17です。
GM:まぁ,トループだからな……(ころころ)ダメージは?
真琴:(ころころ)うわぉ。9だが。
GM:それで一応全滅したが,危なかったな。人数8人だったから(笑)。
綾:ほいほい。では銃とか無線とか持ってたら全部取り上げておいて,地下へ下りますよ。
真琴:地下って,どんなトンネルなの?
GM:ちゃんとコンクリで固めてありますよ。でもやっぱりまだ作りかけなんで,カメラとかはないです。暗いしね。
真琴:暗いって,《水晶の眼》もダメ?
GM:いや,いいですよ。肉眼視が可能な程度の暗さだから。
真琴:瀞南寺さん,あっちには10人ほど兵士がいます。迂回しましょう。
綾:10人? いいよそれくらいなら。
晟:とか言って,わざわざ敵のいる方へいる方へと進んでいったりしてな(笑)。
GM:お,俺に殺らせろー,みたいな(笑)。
真琴:ちょっと。それじゃ《水晶の眼》使う意味がないじゃないですか。
綾:まさか。そんなことはしないよ。
真琴:そうですよね。
綾:どうせ殴るならユウキとか蒼とかじゃないと。面白くないし。
真琴:…………。瀞南寺さん?
綾:冗談だよ。
真琴:あんまり冗談に聞こえなかったんですが。
晟:そんっなに戦いたかったんかい。
綾:だって俺,マトモに戦闘したの2回か3回だよ(泣笑)。
晟:あんたルールマニアだから敬遠されるんだ。
綾:ひでえ!
GM:(咳払い)まぁそれはともかく,地下を歩いて行きますとですね,だいたい構造がわかってくる。結構枝道は多い。多いんですが,先に進むにつれ一本化してくるようだ。
真琴:(しばし考えて)瀞南寺さん,それって日本からデモンズシティに攻め込むために作られてるってことですよね。逆ではなくて。
綾:俺らナメられてるな。つーか,オーヴァードをナメてやがる。
真琴:これってストレンジャーズではなく,テンペストですよね。やっぱり。
綾:アメリカが日本と手を組んで,デモンズシティをどうにかしようとしてるのかもな。
真琴:そこまで大きい話なんでしょうか。
綾:さぁ。アメリカというか,ライトが,かもな。まぁ本人に訊いてみればわかるんじゃないか。
真琴:ライトはデモンズシティをどうするつもりなんでしょう。テンペストを使って攻めてくる気なんでしょうか。ゆくゆくは,デモンズシティと外の世界の戦争になったりするんですか。
綾:おまえさんは外の世界を知らなかったっけな? デモンズシティは公式上「誰も存在しない」ことになってるんだ。だから攻めこむなんて迂遠なことせんで,外から爆弾落とせば済むことさ。ま,他に何か思惑があるから,トンネルなんざ掘ったんだろうが……。
GM:つーか,敵側だって色々ですよ。爆弾落としたい人もいるでしょうし,ここをオーヴァードの実験施設として利用したい人もいるし,政治的なものとは全く別のところでうろつきまわってる人もいる。
綾:キルスとかキルスとかキルスとか。
GM:違わい。ちーさんのことだい(笑)。
真琴:…………。どっちにしろ,デモンズシティの人たちに危機が迫ってるってことなんですね。
綾:それを,これから訊きに行くんだろう? (GMに)で,ライトはどこへ行ったんだ。
GM:ちゃんと追いかけられてますよ。30分くらいすると,ライト一行を目視できるくらいに近づきました。
綾:話が早くていいね。……さて,どうするかな。君嶋に《光の衣》使ってもらって,挟み撃ちするのが一番いいんだけど。
真琴:侵蝕値が足りないです。
綾:だよな。じゃあ〈隠密〉《世界との調和》《天性のひらめき》で俺が前へ回ります。……あ,いや。GM,経験点使って《突破》習得していい?(笑)
GM:いいけど,そーゆーの好きだねえ。
真琴:何ですか,それは。
綾:エンゲージ封鎖無視して全力移動できるのだ。というわけで《突破》使ってライトたちの前に回ります。
GM:それは当然ながら,向こうだって気づいていいんだよな?
綾:いや? イニシアティブ的に君嶋の方が早いんだから,君嶋が奇襲攻撃仕掛けてから俺は《突破》するんだよ。
GM:ひ,卑怯だー(泣)。
綾:とりあえず君嶋,〈隠密〉判定だ(笑)。
君嶋:(←判定成功)え,えーとエンゲージどうなってます?
GM:今のところ密集状態ですよ。そりゃそうだよな,周り囲んで護衛してるんだもの(笑)。
君嶋:じゃあ《レーザーファン》でライトのみ攻撃対象から外して……。
綾:構うこたない,ライトも狙っちまえ。どうせ誰かがかばって死んでくれるから。
君嶋:は? い,いいんですか?
綾:いいのいいの。世の中には「誤射」とか「誤爆」って言葉があるからね。
晟:ああ,アメリカ軍が好きなアレ。
綾:「これは威嚇射撃だ! 誤って撃ってしまうかもしれんが」と言っておけば許される。
ユウキ:んなわけねえだろ!(笑)
GM:おまいら,教育的指導っ!
綾:(←すでに目が危ない)《突破》しながら《吹き飛ばし》って手もあるんだよな。ジェームズだけお空のかなたにふっ飛ばしてさぁ!
晟:ぐ,ぐらんどすらむ?
GM:きらーん!ってバカみたいじゃないかそれじゃ!(笑)
ユウキ:んで,ジェームズをそのへんの壁にびたーん!とかめりこませておいてから言うんだろ。こいつの命が惜しかったら,動くなぁ!
綾:エンゲージから外れてるから,そうそう助けには来られない。
GM:た,ただの悪者だー!(笑)
真琴:やめやめ! シリアスでいきましょう! 《レーザーファン》《小さな塵》《シューティングシステム》《抜き打ち》《マルチウェポン》《達人の技》《ピンポイント・レーザー》でライトは対象から外します!
GM:じゃあ,その前にライトにも一言言わせてくれ(←つーか全員,君嶋が〈隠密〉していたことなど忘れている模様)。彼は突然現れた君たちに対しても,「誰かな,君は」と非常に冷静に言う。
綾:むかーし会ったことがありますけど,お忘れですよね。
GM:そうだっけ?
晟:あれは覚えてないと思うよ。あの時の綾さんは単なるホテルのベルボーイだった(←番外編参照のこと)。
綾:ま,アレだ。人間様の手には負えないオーヴァード様さ。
GM/ライト:「そうか。ちなみに,私はオーヴァードが大嫌いだ」
綾:それは初耳だね。
真琴:アズラ○ルみたいなやっちゃな。
GM:(無視)ちなみに周囲の男たちが進みでると,それぞれ身体が膨張してマッチョマッチョ!って感じになります。
晟:今度はスプリ○ンかい。
ユウキ:そんなものをまとっているから気の流れがわからないんだ!(笑)
綾:えーとつまり,パワードアーマーの一種なんでしょ?
GM:そうですね。
晟:じゃあこいつらも人間なんだ。
ユウキ:まぁ「オーヴァードが嫌い」と明言してるヤツがオーヴァードのSPは使わねえよな。
真琴:よし,ホルスターからもう一丁の銃を引き抜いて……(晟に)えっと,クロスだっけ?(笑)
晟:そうそう(笑)。何故か,わざわざクロスしてから撃ち始めるという。
真琴:何で?
晟:何でなんだろう。でも,ブラン○ンってよくそうやって撃ってるんだよ。それってヘンだよねえ。
GM:おかしいねえ。
晟:こう撃ってこう撃って,こっちに敵が来たからこうクロスして撃つってんならわかるんだけどさ。
ユウキ:それは横からこう敵が来た時に,こう撃ってからすぐにこう撃てるからじゃありませんか?
晟:そんなもん?
綾:でも,こう撃ってこう撃った時にこう来たらこう撃てなくない?

 ……まぁどうでもいいんだけどさ。
 今MD聴きかえしてみると,どう撃ってるもんだか全然わからん……。

晟:まぁクロス撃ちは男の本懐じゃー,と原作者が言い張ってたのでそういうことで(笑)。
綾:どういうことなんだよ。
真琴:というか,クロス撃ちしたくなくなってきましたが。
GM:だから,『男たちの挽歌』は男の本懐なんだよ(笑)。
真琴:なおさらわけわからんわっ!
ユウキ:だからさぁ,袖から弾をだすんだよ。
真琴:はぁ?
ユウキ:袖からこうマガジンが滑り出て,交換して,またバンバン撃ちまくるんだよ!
真琴:それは要するにト○スくんなんじゃ……。
ユウキ:やっぱ男のロマンだな!
真琴:……よくわからんが,トレ○くんでいけというならやってやるさ! クロス撃ちはやりたくなくなったから,ふつーにじゃきっ,がちゃっ,どんどんどん,がちゃっ,だだだだだ!と撃ちまくるぞ!
晟:おい。それは普通か?(笑)
真琴:おう,もう何が何だかわかんなくなってるさ! とにかく撃ちまくるので,BGMカモン。
晟:は? 具体的には?
真琴:そらやっぱり,「コッペ○アの柩」とか。
晟:(歌う)こっぺりあのひつぎー♪ ながれるなみだはもうかーれはてー♪
綾:(ほぼ同時に歌う)ロッテリアのひ・つ・じ♪ ひつじ♪ ひつじ♪
遙:(ほぼ同時に歌う)めーりさんのひつじ♪ ひつじ♪ ひつじ♪
真琴:(ダイス数を計算していた)だああ! やっぱやめえ! わけわからん!
晟:えー? だってそっちが歌えって言うから。
真琴:だったらちゃんと歌わんか!
ユウキ:では俺が「千葉県」でも歌ってやろう。
真琴:何でだよぉっ!?
ユウキ:それは,これが千葉のテーマソングだからだ。
一同:(爆笑)
GM:い,いやっ,やめてくれないかなぁそれは!(笑)
ユウキ:(構わず)ちばんばんばばんばん♪ ちばんばんばばんばん♪
晟:あははははは!
真琴:あーっ!? 本当にわけわかんなくなってきたあっ!?
GM:でさぁ,結局ジェームズ以外全員対象なの?
ユウキ:千葉のキャッチコピーは〜,「教育の国さわやかハート千葉」〜♪
真琴:一応そのつもりだ。(ころころ)18だが,当たるか?
GM:それくらいなら何とか……。
綾:ペナルティが7つついてるよ。
GM:何ぃ?
ユウキ:教育県でさわやかだとうたっているのに〜,
GM:(ころころ)あかん,避けられねえ。ダメージをくれ。
真琴:えーと,そうすると2D10に,
ユウキ:……千葉は日本一のラブホテルの数〜♪
真琴:(ダイスをテーブルに叩きつける)少し黙れよっ!?
一同:(爆笑)

 たまにセッション中にBGMをかける人っているらしいですけど。
 ……気が散りませんか?
 え? 何? 問題が違う?

真琴:気を取りなおして,ダメージは22点装甲値無視だ!
GM:うむ,一掃されたな。するとだね……ぷしゅうう〜。
真琴:ぷしゅう?
GM:ばたんばたん,ばたばた。
真琴:だから,何それ?
綾:は! まさか風船人間!?(笑)
真琴:ナメとると殺すぞワレ!?
GM:(慌てて)だからっ,誰もそんなことは言ってないっ! パワードアーマーから空気が抜けただけだっ!
綾:……でさぁ,GM。マジで全部死んじゃったわけ?
GM:え,そうだけど?
綾:俺,また戦闘なし?
一同:(爆笑)
真琴:あ……えと,すみません(笑)。
綾:いいけどね。いーいけどねっ!?
ユウキ:わかった! 俺が「埼玉県」を歌ってやるから許してやれ!
綾:いらねえよ!
GM:ま,まぁともかくだね。そうするとそのまま突っ立っていたジェームズくんが,気のなさそうに拍手をする。「いや,さすがだ。オーヴァードというのは」
真琴:無駄口はいい。ついてきてもらおうか。
GM/ライト:「ほう。どこへ?」
真琴:決まっているだろう。
GM/ライト:「どこへだね? 法廷にでも引き出す気か?」
綾:この街に,まともな司法があるわけないだろ。
真琴:それは私の決めることではない。どこへ行くかも,おまえに教える必要を認めない。
綾:ま,当面デモンズシティ内で拘束ってことになるだろうけど。抵抗はするのかな。
GM:しないよ。したって無駄だし。
綾:抵抗しないの?
GM:しないよ。
綾:しないの? する? するでしょ? するとか言わない?
GM:しないっつーとろーに!(笑)
晟:綾さん,大人気ないですよ。
綾:放っといてくれ。
GM:ちなみにジェームズさんは余裕たっぷりの笑みを浮かべつつ,わざとらしく両手を上げる。「そうだな。連れていってもらおうか」
真琴:……ふん。では連行しよう。
ユウキ:裸にして連れてくとか。
晟:何で?
ユウキ:超辱め。
綾:羞恥プレイ。
真琴:いいなぁそれ。
晟:いいんかい!?
GM:マジか!?
真琴:(目がちょっと据わっている)身体じゅうヘンな縛り方してみたりな。
ユウキ:亀甲縛りとかな。
GM:ホントにやるですか!? マッパにしますか!?
真琴:今ちょっとそれもいいかなと。
GM:亀甲縛りはやめよーよ。シリアスシーンなんだから。
晟:それ以前に教育的指導だ。
綾:(そっけなく)まぁ何でもいいから連れてって。先に行って,栄吉っちゃんと合流してくれ。
真琴:瀞南寺さんはどうするんですか。
綾:俺はちょっとこれから用事があるからさ。
GM:何すんねん。
綾:このトンネルを潰すんだよ!
一同:(爆笑)
綾:こんなものがあったら,この先どうなるかわかんねえ。
晟:この先,シナリオがどうなるかわかんねえ(笑)。
GM:……壊すのはいいんだけど,どうやるの。
綾:そりゃ片っ端からぶった斬って,壁崩してくのさ。このフォールンブレイドでね。
真琴:そういや,そんなもの持ってたんでしたっけね。
綾:そう。これまで見事に使う機会がなかったんだけどね。み・ご・と・に!
GM:ははははは……。
綾:(咳払い)とりあえず,トンネルを出口までずーっと行くよ。そっちから内側へ向かって潰していく。歩ける距離ではあるんだよな?
GM:です。えーとではかなり歩いて,光が差し込んでいるところがある。ここから先は日本だ。
ユウキ:標識でも立ってんのか? 「←日本」「→デモンズシティ」みたいな。
GM:ないないないっ!(笑)
真琴:「ようこそ日本国へ」とか。
GM:ないっつってんだろうが。
綾:で,これってどのあたり?
GM:神奈川の端っこ。山ん中。あのね,終点は縦穴になってんのよ。んで,シェルターみたいに天井がスライドして開くわけ。上へはリフトを使って上がれるみたいだね。
綾:一応,上がってみるかな。誰かいるの?
GM:少し離れた地点に警備員がいる。テンペスト特注,スーパーマッチョスーツを着た外人さんが(笑)。
綾:ソレは何? 俺に鬱憤晴らしてもいいって許可だしてるわけ?
GM:ええ? そこまでは言わないけどなぁ(笑)。
綾:まぁいいや。とりあえず片っ端からぶん殴っておこう。
晟:何のために。
真琴:ただの鬱憤晴らしだ。
綾:ふん,こんなんで俺の鬱憤は晴らせないけどな。
GM:ええ!?(笑)
綾:そういうわけで上からがんがん崩しつつ,飛び降りるか。
晟&真琴:ただのテロリストだー!(笑)
綾:さーてどうするかなー? ダメージって100くらいいけば壊せるよねー?
GM:い,いえ,判定してくれなくてもいいんで……えー,シーン変えます。