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GM:では地下。シーンプレイヤーはまぁ,誰でもいいや。蒼が内線電話から顔を上げて,「おいあんた。上から電話だぞ」 
遙:あんたって誰さ(笑)。 
晟:具体的な固有名詞をしゃべれんのですか,あんたは。 
GM/蒼:(無視)「一番上のヤツだと言っていたから,そこの金髪だな。だが,用があるのはそこの馬鹿らしいぞ」 
ユウキ:あ!?(怒) 
GM:そうすると電話を受けた紫音が,「ユウキ。ステキなお知らせだ」と。「おまえんとこの女がさらわれたぞ」 
ユウキ:女? 女って誰だよ。 
晟:ゆかりちゃんなのでは? 
ユウキ:……何ぃ!? ゆかりが!? 
真琴:……しかし「女」って言ったって,8歳だろ? 
晟:そう。8歳の,ユウキさんの「女」。 
ユウキ:とりあえずソレを殴って黙らせてから,紫音に訊きます。一体どーゆーことだよ! 
GM/紫音:「詳しいことは知らんよ。今山崎くんが追跡してて,さらにさっき瀞南寺たちが出発したんだが……」 
ユウキ:俺も行く! 
GM/紫音:「だーめ♪」(←君がやってもかわいくないぞ) 
ユウキ:何でだよ!? 
GM/紫音:「やることやってから行け。それまでここから出さんからな」 
ユウキ:後回しだよ! そんなこと言ってる場合じゃねーだろ!? 
GM/紫音:「ダメと言ったらダメだ。おまえな,今度こそ死ぬぞ。それでもいいのか?」 
晟:どういう意味ですか? 
GM/紫音:「次に千葉に会ったら,ヤツは間違いなくおまえらを殺しにかかる」 
晟:何で。 
GM/紫音:「そりゃアレだ。おまえらは,『おいしく』なっちまったからな」 
ユウキ:そんな千葉の都合なんか知るかよっ! てゆーか,今まで,さんっざん遊んでおいてそれか!?(怒) 
真琴:(慨嘆)何て都合のいいヤツなんだ……。 
遙:単にワガママなだけなのですよ。 
ユウキ:そうだ! とにかく,そんなヤツのお遊びにつきあってられっか! 
晟:いや,でもねユウキさん。それでユウキさんが死んだらかえってゆかりちゃんが危険ですよ? 
遙:それにどっちにしろまだ居場所がわかっていないと思うのです。 
GM/紫音:「そーそー。だから瀞南寺たちが先行して探してるんじゃないか」 
遙:ゆーちゃんの気持ちはわかるですけど,さらった人の目当てはたぶんゆかりちゃんではないのですよ。だから,ゆーちゃんが行くまで命の心配はないと思うですよ。 
真琴:そうか,ヤツらの目的ってユウキなんだもんな。 
晟:そうそう。今慌ててユウキさんが追いかけたって,鴨が葱背負って行くようなもんで, 
真琴:カモラネージ。 
ユウキ:カモラネージは違う! てゆーかそのギャグわかりにくいし!(←注:イタリアのサッカー選手らしい) 
晟:……いや,とにかく,追ってるのが綾さんなら信頼できますよ。 
GM/紫音:「そういうわけだ。大人しく『試練』を受けてから行け。わかったな?」 
ユウキ:……ちっ。わかったよ。わかったからさっさとしろ! 
GM/紫音:「安心しろ,そんなに時間はかからん。単に生きるか死ぬか,それだけだからな」 
晟:(小声で)それがイヤだって言ってんのに……。 
遙:まーまー。2人とも,がんばってくださいなのですよ。 
GM/紫音:「じゃあおまえら,そこへ並べ。こっちに背中向けてな」 
晟:は? どうして背中? 
GM/紫音:「正面からだとおまえら抵抗するだろ」 
一同:(笑) 
真琴:抵抗するから,ときたよこの人。 
遙:ゆってることが微妙にひきょーなのです。 
GM/紫音:「大丈夫だ,俺を信じろ」 
晟:信じられるかボケぇっ!? 
ユウキ:ええいうるせえ,さっさとしろ! おまえらの三文芝居にいつまでも付き合ってられっか! 晟,てめーもいつまでもうだうだ言ってんじゃねえ! 
晟:嫌だよー,嫌だよー(泣)。 
ユウキ:ここまで来たら覚悟を決める! それが男ってもんだろう! 
綾/咲耶榎:(その横で)「おにーさま,アサルトライフルの用意ができました」 
GM/紫音:「妹よ,そこでボケは必要ないから」 
綾/咲耶榎:「そうですか?」 
晟:そうですか,じゃねーっ!? 
綾/咲耶榎:「じゃあアームストロング砲?」 
ユウキ:古い。 
晟:ユウキさん突っ込むところそこじゃないしーっ!? 
GM:いや,まぁ冗談はそれくらいにするので,晟もいいかげん覚悟を決めるように(笑)。まず,紫音と咲耶榎がそれぞれユウキと晟の肩に手を置きます。するとそこからエネルギーが流れ込んでくると, 
晟:またそういうベタな設定を。 
GM:(無視)……くると,君らの中の何かが暴れ出します。ので,それを抑えこんでください。具体的には〈RC〉で判定して基本侵蝕値の半分,端数切り上げ以上を出してください。 
ユウキ:……というと? 俺は46だから,23以上か? 
晟:僕は41だから,21以上ですか。それって結構キツくないですか? 
GM:そりゃ,試練だもの。 
晟:それはエフェクト使ってもOK? 《絶対の空間》とか。 
GM:構わない。 
ユウキ:ちょっと待て。俺は〈RC〉だとエフェクトの使いようがないんだが……タイタス使えって? いきなり? 
晟:(少し考えて)ちなみにGM,あらかじめユウキさんに《狂戦士》かけておくのもアリ? 
GM:ん? それって他人のクリティカル値下げられるんだっけ? まぁいいや。OKとしよう。 
晟:よしよし。……ほらほらユウキさん,感謝して,感謝。 
ユウキ:あーあー,感謝してやる。今回だけは特別にな。……しかし,そうするとクリティカル値が9になるのか? それでもツライな。 
晟:(ころころ)《狂戦士》はかかりました。ちなみに《狂戦士》2レベルなんで,4個のダイスボーナスがつきますよ。続いて僕は《絶対の空間》で……(サイコロを振り始める)。 
ユウキ:(同じくサイコロを振っている)……あれ? ちょっと待った。回んねえぞ。 
GM:え?(笑) 
晟:こっちも2個しか回らなかった……えーと〈RC〉が2レベルだから,あれ!? 18!? 
ユウキ:こっちは20ジャスト! 
GM:え,2人とも失敗したの!? 失敗度は? 
ユウキ&晟:3点でーす。 
GM:あ,2人ともそんなもん? ……じゃあ,脇で見学している遙さんや。 
遙:ほえ? 
GM:見てると,どうも雲行きが怪しそうですねえ。2人とも何だかどんどんひどいことになってます。ユウキは例によって右腕が光りだして,硬質の手甲のようなものに覆われていきます。 
ユウキ:うぉ!? このままだと全身甲冑になっちまう! 
晟:ま,まさか僕は身体が青い甲冑に覆われていくわけでわ……。 
GM:いやー,そこまでいかないよぉ。たまちゃんが第2形態に変形するだけで(笑)。 
晟:ひーっ!?(笑) 
GM:この場にいない第2形態たまちゃんはおいといて,君はうずくまってえれえれ吐いてたり。でもって,前髪の間からのぞく瞳が,うっすらと青い光を放っている。 
遙:あ,あきちゃーん?(笑) 
晟:モドキ化はいやーっ! 誰か助けてーっ!? 
遙:ど,どーすればいいのですかー! 
GM:そうすると,君の中にいる炎華が話しかけてきます。「このままでは,危ないですね」 
遙:そうなのです。2人を助けるにはどうしたらいいのでしょう。 
GM:「そうですね,成功するかどうか保証はありませんが……」とあるイメージを送り込んでくる。具体的に言うと,こないだ使った炎の技ですな。 
遙:《極大消滅波》ですか? 
ユウキ:違うだろそれわっ!?(一同爆笑) 
晟:殺す気か!? 
GM:い……いやそーでなくて,《聖炎の結界》です。「あれを使えばもしかしたら何とかなるかもしれません。ただし,抑えきれなかった場合はあなたも危険ですが……」 
遙:構わないのです。2人を助けるためなら,がんばってやってみるのですよ。 
GM:「わかりました。では私も協力しましょう」……この間,0.2秒。 
一同:嘘をつけよっ!?(笑) 
GM:いやぁ,だって脳内会話だから(笑)。では,判定にいってみよう。ユウキの目標値が23だったよね? では《聖炎の結界》でそれ以上だしたらOKです。ちなみにこれ,鬼のように侵蝕値上がるんだが……。 
遙:いくつでしたっけ? 
GM:あ,データメモってない? 
遙:すみませんなのです。えーと,基本侵蝕値が……。 
晟:え? 基本侵蝕値が上がるの? 
遙:ほえ? 確か,そう言われたような……。 
GM:えーとね,基本侵蝕値が……(メモを見て)あ,いや,違う違う。この技は基本侵蝕値上昇しないから, 
ユウキ:「は」って何!? 
一同:(爆笑) 
GM:あ,あれっ?(笑) 
ユウキ:「は」って言った! この人今,この技「は」って言った! 
晟:まーまーまーまー。お気持ちはわかりますが,とりあえず抑えて(笑)。 
GM:で,でもこの技だって侵蝕値上がりまくりなんだよー? 3D10も上がるからねー。 
ユウキ:(←根にもっているらしい)基本侵蝕値が上がるよりマシだろっ!? 
遙:と,とりあえず判定なのですよ〜。《ブレインコントロール》《聖炎の結界》で……(ころころのころころ)25なのです! 超えましたです! 
一同:偉いッ!(拍手) 
晟:遙ちゃん,ありがとぉ〜!(嬉) 
ユウキ:よしよし。今回ばかりは誉めてやる。 
真琴:おまえら,結局遙がいないと何にもできんのではないか?(笑) 
綾:しかし,これで失敗してたらどーなってたんだ。 
GM:うん,遙がもし「この場にいない」と宣言してたら,話が別の方向にいってるとこだったよ。 
綾:例えば? 
GM:うーん,つまり,誰かが死んでたね。 
綾:誰かって誰? 紫音か咲耶榎ですか? 
真琴:紫音を殺そう。 
晟:うん。 
綾:あ,そうですか。じゃあそうしてください。 
GM:…………。そんなに紫音に死んで欲しいか? 
晟:それをあえて聞きたい? 
遙:いやー,私はそこまでは言わないですけど……。 
真琴:咲耶榎がここで死んじゃうなんて,そんなのかわいそうだ。 
遙:(こくこく)そうそう,そうなのですよ。 
GM:だったら紫音は死んでいいのかよっ!? 
ユウキ:バカやろう,こーゆー場合は「悪貨は良貨を駆逐する」とか,「憎まれっ子世にはばかる」って言ってなぁ。あーゆーヤツほど生き残るもんなんだよ。 
遙:なるほどなのです。 
GM:…………。 
綾:それはそうと話を進めましょうGM(笑)。 
GM:(憮然と)……では,そういうわけで試練は終わりました。残念なことに全員無事です。でもってユウキと晟。 
ユウキ&晟:はい? 
GM:お待ちかね,新しい設定を差し上げましょう。 
ユウキ&晟:(嫌そうに)別に待ってないけど。 
綾:(ぼそっと)永遠に増え続ける新しい設定。永遠に増え続ける基本侵蝕値……。 
GM:(無視)晟はさっき,ちょっとモドキ状態になりましたが,今は遙ちゃんが抑えてくれたので通常晟くんです。 
晟:つ,通常? 
真琴:通常とゆーことは,異常な晟とか非常な晟とかがいるのか。 
GM:はい,おかしな晟くんがいます。 
晟:おい。 
GM:新しいキャラクターシートは用意してくれたよね? 侵蝕値が120を超えると,通常晟くんからおかしな晟くんに変身します。 
真琴:それって一応エンジェルハイロゥ/ハヌマーンのアレ? 
綾:待て待て! それは100を超えた時点の命綱,すなわち《ヨモツヘグリ》が消えると言わんか? 
GM:そうとも言いますが。 
真琴:GM,狙ってやってないか? 
GM:(さりげなく無視)ちなみにおかしな晟くんに変身した段階で,技が2つ増えますが,それはその時になったら教えてあげましょう。んで次。ユウキ。君は侵蝕値120を超えた時点で,リミッターが外れます。 
ユウキ:それ,何かすげえ嫌な言葉っぽいんだが!(笑) 
GM:それもその時になってみないとわかりません。が,とりあえず侵蝕値上がってダイスボーナスが増えるたびに,パーツが増える(一同爆笑)。 
晟:絶対金色の鎧だ。獣○ライ○ーだ(笑)。 
真琴:あるいはカニアーマーか? 
ユウキ:(投げやり)あーあー,もう好きにしてくれよっ。 
GM:えー,こっからは晟,遙とも共通。 
一同:まだあるの? 
GM:あるんだよ。しかもこれ……(口ごもる)えーと,君ら,120を超えるとそれぞれに「おかしな」状態になるんですが……えー……。 
晟:(胡乱げに)何? 
GM:……いや,これ,ブーイングくるだろうなぁ,と思って……。 
一同:(胡乱げに)何? 
GM:侵蝕値が231を超えるまでリザレクトがかかります。 
一同:…………。 
 
 読者諸賢におかれましては, 
 くれぐれも真似をしないでください。 
 プレイが崩壊します。 
 
晟:(遠い目)いいのか,それは。本当にいいのか? 
GM:千葉と戦うにはそれくらいのアドバンテージがないといかんということでひとつ。 
ユウキ:(遠い目)ものには限度とゆーものがあると思うが……。 
綾:しかし実はそれ,100から120の間が一番デンジャラスとか言わない? 
GM:そう。100超えたら急いで121にしないと。ジェネシフトとか使って。 
ユウキ:それ以前に帰って来られなくなるわっ!? 
一同:(爆笑) 
綾:ま,経験値返上覚悟だね(笑)。 
ユウキ:経験値返上にだって限度があるだろ! ロイス7ついっぱいとっても28個までしか振れないんだぞ!? 
 
 検算してみましょう。 
 D10の期待値は5.5ですから,7×4(経験値返上)×5.5=154です。 
 ちなみに晟はロイス枠がDロイスで1つ潰れますので,6×4×5.5=132。 
 「意外に少ないんだな……」と思ったあたり,松井もすでに麻痺してきているような。 
 
GM:だから,231までいかなきゃいいんだよ(笑)。 
真琴:ちなみに231超えたらどうなるの? 
GM:問答無用でジャーム化,暴走。 
一同:いったいどうしろと!(爆笑) 
GM:(←妙に楽しそうだなコイツ)あ,ちなみに「おかしな」状態の時にはリザレクトが3レベルになります。それ以外は通常のルール通りということで。 
綾:今さら「通常通り」もへったくれもないと思うが。 
GM:(無視)他に質問はー? 
晟:……えーと,一応確認しておくけど,晟のモドキバージョンって,「17歳時の楓」でいいんだよね? 
GM:そうだよ。そこまでしか記憶が蓄積されてないのだ。いきなり35歳時の楓になったりはしないよ。 
晟:まぁあの男の場合,30だろうと40だろうとたいして変わらないよーな気もするが……。 
GM:何を言っている。30代楓は長髪に決まってるじゃないか! 
晟:イヤだー!?(一同爆笑) 
ユウキ:確かに小説版だと延々髪伸ばしてるけどな,劉○って……。 
晟:やめろ! それだけはやめてくれ! あんな似合わないロン毛はどこぞの本部長だけで充分だぁ!(笑) 
真琴:(横からぼそっと)だけどさぁ,それって侵蝕値120超えると,いきなり髪が伸びたりするわけ? 
GM:そうなるな。 
真琴:それって要するに獣の槍じゃん。 
一同:(爆笑) 
晟:(さめざめと泣いている) 
GM:えーと長髪云々は冗談というか,ただの嫌がらせです(笑)。「おかしな晟くん」は外見上そんなに変化はない。ないんだが,目がね。うっすらと青白く光ったりする。 
遙:目からビーム? 
GM:ビームは出ない。出ないけど,光る。 
晟:……何のために光ってるんだよ,それは。 
真琴:種がハジケてるんでしょ。 
一同:(再度爆笑) 
真琴:(歌うように)あなたの心で種ぱっきーん♪ 
晟:イヤだいイヤだい! あんなイっちゃったグラデ目になるのはイヤだい!(泣) 
GM:あ,それと遙だけど, 
一同:まだあるのかよっ!? 
GM:……あるんですっ。遙はね,侵蝕値100を超えると反転して炎華の人格が表に出てきます。で,その瞬間に侵蝕値が150になります。 
遙:ほえー!? 何ですかそれはー!(泣) 
綾:(考えて)いや,それは有利なんじゃないか? 100から120までの空白がないってことなんだから。 
遙:でも帰ってこられなくなるのですー! 
綾:どうせそこまでいったら経験値返上覚悟でしょうよ(笑)。 
遙:みーっ!? 
真琴:まぁそう言うな,遙。大きい力を得るためには,それだけのリスクを負わなきゃならんものなのだよ。 
ユウキ:てーかそれリスクとかゆー問題じゃねーよ! 100超えた時点で,帰れなくなることほぼ決定じゃねえか! 
綾:経験点減らせばOKだけど,減らすこと前提ってあたりがなー(笑)。 
真琴:そう! 大きい力とはそういうものだ! だから力など得てはならん!(笑) 
晟:真琴さん他人事だと思って……。 
真琴:他人事だしさ。 
ユウキ&遙&晟:(何か言いかける) 
GM:あー,あー,続けるぞー。炎華状態になると,サラマンダーのエフェクトが全て使えます。あと,ソラリスのエフェクトもいくつか使えるよー。 
遙:ソラリスですか? 
GM:うん。実は炎華がサラマンダー/ソラリスだから。と,いうわけで説明終わりー。長かったなー。 
 
 誰のせいだ。 
 
GM:というわけで,危ないところですが無事に「試練」をくぐりぬけることができました。紫音と咲耶榎も「ふー,やれやれ」という感じで肩を叩いています。紫音が,「まー,これで名目上は千葉とまともに戦えるようになったわけだ。もっとも,3人がかりでやっとってとこだろうがな」 
遙:それでもやっとなのですか? それは大変なのです……。 
ユウキ:てゆーかあいつはルールの枠外にいやがるからな。 
綾:本当に死ぬのかな,アレ。無限にリザレクトし続けるとかじゃなくて? 
真琴:そうだ。ちーさんは,侵蝕値231を超えてもやっぱりリザレクトするのか? 
GM:え,侵蝕値って何? 
一同:…………。 
 
 賢明なるGMの皆様におかれましては, 
 絶対に真似をしないようにお願い申し上げます。 
 PCに石投げられる恐れがあります。 
 
晟:……許せます,こーゆーの?(怒) 
ユウキ:(投げやりに)許すも何もな。マスター裁量!の一言には誰も勝てんからな。 
真琴:あー,つまり彼はクトゥルーなんだよ。宇宙からやってきた理解不能な物体なんだ。 
晟:あー,そんな感じだな。ニャラルトホテプとかかもな。 
真琴:んで,あの黒いコートの下では,イカの足が何本も何本もウニウニしてるわけなんだ。 
晟:想像するだけで怖えええっ!?(一同爆笑) 
GM:いや,だからオーヴァードでないことは確かなんだよ。最初からそう言ってるじゃないか。 
晟:いあ・いあ・はすたぁ? 
GM:クトゥルーから離れろ! じゃなくて,ちゃんと倒す方法は用意してあるから! 
ユウキ:つーか,用意してねーとか言ったら怒りますよ。 
遙:ちーちゃんって,確か炎華姫が戦ったバケモノなのですよね? だったら炎華姫に訊いてみればいいのではと思うですが……。 
GM:え,違うよ。炎華姫「が」戦ったんじゃなくて,炎華姫と一緒に戦ったんだからね? 
遙:え,そうでしたっけ? 
真琴:そんな話が前回にあったのか? 
ユウキ:いや,聞いてねーな。 
GM:…………。あれ? 
遙:マスター,私も初耳なのですけど……。 
真琴:わかった,つまり今マスターが口を滑らせたんだな? 
GM:……まぁそれはおいといて,とりあえず戦えるようにはなったわけだから, 
真琴:忘れてほしいのか? 
GM:……忘れてくださいゴメンナサイ。 
一同:(笑) 
GM:えー,話を戻しますがぁ……ユウキはすぐ出発するわけなんだね? 
ユウキ:たりめーだろ。 
遙:もちろん私も行くのですよ! 
晟:……あー……僕も行くことにやぶさかではないんですが,もうちょい待っていただけると……てか,気持ち悪くて動けない〜。 
ユウキ:そいつは首根っこ引っつかんで行く。 
遙:とにかく急ぐのですよ! ゆかりちゃんが危ないのです! 
ユウキ:……おい。それはいいんだが,おまえが何でゆかりのことを知ってるんだよ? 
遙:だってゆーちゃんの彼女さんなのです。 
ユウキ:ちげーよ! つーかしまいにゃぶん殴るぞ! 
遙:え!? だ,だってあきちゃんがそー言ってたですよ!? 
ユウキ:…………。 
晟:(←ぶら下げられている)ボクハソンナコトハイッテマセン。 
ユウキ:ほほー? 
晟:イッテマセン。 
ユウキ:本当に? 
晟:ユウキさんの幼な妻とは言ったかもしれませんが。 
ユウキ:…………。 
晟:……にゃー……(←ネコのようにぶら下げられている) 
ユウキ:とりあえず床に叩きつけておこう。 
晟:ふにゃあっ!? 
ユウキ:さらに止めを刺しておこう。さらには頚椎をへし折っておこう。 
晟:そ,それは死ぬしーっ!? 
綾:おまえら,時間がないと言いつつ漫才は大概にせーよ(笑)。 
遙:はーい。質問なのですが,どーやって綾さんたちの後を追うですか? 移動手段がないですよ? 
晟:(←とりあえず逃げた)伊達さんを貸し出してもらえばいいんじゃない? 
GM:栄吉っちゃんは今回別任務で出張中です。 
晟:あの人ちゃんと仕事あったんだ? 
GM:失礼な(笑)。……しかし,そう言えば誰も免許持っとらんのかー。そりゃ困ったな。(キャラクターシートの束を出して)このへんで良さげなのを選んでくれてもいいけど……。 
真琴:蒼はダメなの? 
GM:あれは療養中だってばさ。 
晟:(キャラクターシートの束をめくっていた)あ,これいいや。これいこう。 
GM:ん? 誰? 
晟:おっきー(笑)。 
ユウキ:あのザ○ングル野郎かぁ? 
遙:よりによってそれですかぁ?(笑) 
GM:アンタらがそれでいいというなら俺はとめないが……。 
真琴:待て! 私はイヤだぞ!? だってアレ,ロボットアニメヲタクじゃないのかっ! 
ユウキ:しかし確かにドライバーとしては有能かもしれんわけで……(笑)。 
晟:適任は適任でしょ? (隣の卓に)沖さーん,ちょっと友情出演願えませんか? 
鵬也:(隣の卓の人)何? 
真琴:おーい,だから,それだったら蒼にやらせた方がまだ……。 
晟:(無視)実はですねー,ゆかりちゃんを取り戻しに行くのに運転手が必要なんですけどー。 
鵬也:よかろう,私はどんなものでも乗りこなしてみせるぞ。……ハンドルさえあればな。 
真琴:ダメだってば! この人にやらせたら一瞬でギャグになるってば! 
GM:いや,もう決定決定(笑)。 
鵬也:(怪しい口調で)で〜? 何を運転すればいいのかなぁ〜? はぁ〜ん? 
GM:とりあえず,青いトレーラー。身の丈7メートルのサプンクルに変形可能(笑)。 
鵬也:(怪しい口調)そうさ! ボクのサプンクルはロボットだけどハンドルで動くんだぞぉ! すごいだろぉ! 
一同:(爆笑) 
遙:よくわからないけど,すごいのですカッコイイのです!(笑) 
真琴:やだー! やっぱこの人やだー! 別のがいいよぉ! 
晟:うるさい! この場にいない人間がわめくな! 
真琴:だって今回はシリアスでやろうと思ったのにー! 
ユウキ:おまえが乗るわけじゃねーんだからどうでもいいだろ。 
綾:俺と君は俺が運転する車で移動してるんだからね? 俺は,普通の車にしか乗らないからね? 
真琴:……あ,ならいいのか。 
一同:あんたなぁ!(笑) 
GM:というわけで! 何だか異常に巨大な青い車が到着しましたので,とっとと乗ってください(笑)。では,ここでシーンをきります。  |