GM:では,次のシーンなんですが……。
悠貴:一度家に帰っていいですか?
遙:私もなのです。
晟:あ,僕も。
遙:あきちゃん,うちに来るですか?
晟:いや……さすがに一度,かーさんに顔見せに行ってこようと。
尚也:私も『北風』に顔を出さねばならん。
GM:じゃあそこの4人は全員家に帰るとして……ユウキは?
悠貴:ユウキもゆかりちゃんに言いに行かないとダメだよ?
ユウキ:言うと色々面倒だからなぁ。とりあえずここに泊まる。
悠貴:ダメだよ,そんなの! かわいそうに!
ユウキ:だってゲートくぐんなきゃなんねえしな。
GM:そうだね,ユウキはここに泊まるなら,場所を用意してくれるよ。
晟:それともユウキさん,うち来ます? 居心地悪いですよ〜?(笑)
ユウキ:それは断る。
遙:じゃあうちに来るですか?
ユウキ:それはもっと断る!
一同:(笑)
GM:ちなみに,UGNが用意してくれる部屋というのが,最近まで松山夫妻が使ってた部屋だったりするわけだけど……(笑)。
尚也:おお,それではお菓子の家の甘い匂いが。
遙:きっと色々そのままになってるですよ? ピンクのカーテンとか,花柄のベッドカバーとか。
晟:そこで一晩過ごすと,翌朝には頭に何本か花が咲きますよ?
悠貴:バニラのあま〜い匂いも染みついちゃうよ?
ユウキ:……最低だ。
一同:(笑)
ユウキ:もっと別な部屋はないのかよ?(怒)
GM:医務室とかでいいならあるけど。じゃあユウキはそれでいいということで,誰から始めるかな。一番近いから晟かな。
晟:近いの?
GM:泪に会いに行くんでしょ? 泪はずっとここの研究室にこもりきり。
晟:あ,そうか……えと,それはいいんだけどGM。
GM:はい?
晟:あの,泪演るの,イヤだよねえ?
GM:(力強く)うん。
晟:そうなんだよな。それで晟と泪のシーンってのはできないんだよなぁ(←念のため,泪プレイヤー)。
ユウキ:一人二役で演れば?
晟:それは無理だ!(笑)
GM:……うーん,まぁ一応やってみるけど,別人になると思うよ?(笑)
晟:それは別に構わない。……じゃあ研究室のドアをノックします。かーさん,いる?
GM:すると無言だね。何か一心不乱にやってるらしい。
晟:かーさん。かーさんってば。
GM:するとひゃあ!とかきゃあ!とかよくわからない悲鳴を上げて振り向く。「あ,あれ? 晟,何でこんなところに?」
晟:いや,何でって……今までのお礼と,一応,お別れを言いに来たというか……。
GM:え? 何で「お別れ」?
晟:いや,別に深い意味はないです。ただ帰って来られない可能性もあるだろうから。
GM:すると急に目をうるうるさせて,「ひょ,ひょっとして家出宣言?」
晟:家出は今だってしてるでしょうが(笑)。
ユウキ:かなり今さらって感じだな。
悠貴:(いきなり横から)そんな,そんな,もう私の元に帰ってこないの?
遙:あなたまで私を捨てるの?
晟:ええ!?(笑)
遙/泪:「わかってるの……あなたはあの人の子供だもんね……」
一同:(爆笑)
晟:ひ,ひでえ! ひどいよかーさん! 言うに事欠いて,僕をとーさんと一緒にするわけ!?
悠貴/泪:「だってそっくりじゃないあなたたち」
晟:違います!
遙/泪:「だって,だったら何でもう帰ってこないなんて言うの?」
晟:え? だからそれは,そういう可能性もあるからってことで……。
GM/泪:「(ため息)だんだん似ていくのね,あなたたち……」
晟:人の話聞けよっ!?
遙/泪:「やっぱりあの人の子なのね……」
晟:だから違います! それにかーさん,とーさんは多分そのうち帰ってくるよ。
遙/泪:「どうして?」
晟:確証があるわけじゃないけどさ。実は,こないだとーさんに会った。
遙/泪:「……そうなの?」
晟:紫音さんの話だと,その,今やってる仕事のカタがそろそろつきそうなんだって。
遙/泪:「(遠い目)そう思って,もう何年待ったかしら……」
一同:(爆笑)
悠貴:13年!(笑)
尚也:13年待ちました(笑)。
GM/泪:「今年こそは,今年こそはと思いながら,毎年誕生日とクリスマスにはケーキを用意して待っていたというのに……」
尚也:そろそろ葬式もと考えていた矢先,戻ってくるなんて言われたって(笑)。
晟:……失踪宣言って,7年でしたっけ。
尚也:生命保険だってもらおうと思えばもらえるのに(笑)。
遙/泪:「いっそ死んだと思えたら,どんなに楽なことでしょう……」
晟:いや全くその通り,つーかさっさと離婚しなよかーさん(笑)。それはそうと,僕は捨てるとかそういうんじゃなくて,帰ってこられたらちゃんと帰ってくるから……。
尚也:あなたにはまだ生命保険をかけていないのに(笑)。
一同:(再度爆笑)
晟:だぁら,そうじゃねえっつってんだろが!
GM:まぁこの会話は以下延々同じことの繰り返しなんで,省略しましょう。とにかく30分くらい説得して,ようやく納得してくれたようです(笑)。
晟:(ため息)……やっぱり,僕がとーさんに似てるってのは納得できない。僕は間違いなくかーさん似だ。
一同:(笑)
晟:ユウキさん,ユウキさん。やっぱり僕,少し男らしくなろうと思います。
ユウキ:は?
晟:でないと,20年後こーなってしまう。
ユウキ:(投げやりに)そうかよ。まぁがんばれや。
GM:……男らしくなったところで,今度は父親に似ていくだけのような気が……。
晟:確定かよ!? 違う道はないのかよ!?
尚也:蛙の子は蛙。
遙:楓の子は楓。
晟:い,いやー!?(泣)
GM:それはともかく,泪は服の下につけていたペンダントを外してあなたに手渡します。
晟:おお。それはちょっと狙っていたかも……。
GM/泪:「(ものすごく怨念のこもった口調で)おとぉ〜さんのよ」
晟:ぐふう!(一同爆笑)
遙/泪:「いいんです,いいんです。全ては私の運命なんです。もう私なんてどうなってもいいんです」
晟:てゆーか,部屋の隅でのの字書くのはやめろ!(笑) わかった,わかりましたよ! ちゃんと帰ってくるから!
GM:というわけで本当にキリがないので,このシーンはこれで終了させていただきます。
晟:しまった,どっと疲れてしまった……。
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