混 戦 篇 Out of the flying pan into the fire.
★さて、あの臭いの元は……
GM:では、最初に通った……壬生か。加護チェック。
壬生:ええ、加護?! 敏捷じゃないの?
GM:加護チェックに失敗したら次は敏捷だよ。
龍麻:なるほど。加護に失敗したら床が崩れて……
壬生:(ころころ)加護は一番低いんだってば。失敗。
龍麻:次はそこから飛びのけるかどうかチェックするわけだ(笑)。
GM:そうそう(笑)。
壬生:敏捷性チェックは成功です。
GM:そっか。なら足元が崩れたところで飛びのけた。そこからは、ものすごい悪臭が漂ってくる。1階の部屋でかいだ臭いをさらに強力にしたような感じだ。穴から階下が覗けるけど、壁一面に薔薇の蔓。花の色は真っ赤。そしてその蔓に、男子高校生らしき3人が吊り下げられて……。
一同:ううっ?(どよどよ)
GM:(壬生に)ちなみに、そのうちの1人は相原一実に間違いない。
壬生:とりあえず発見、かあ……。
GM:ちなみにねー、何が悪臭っていうとねー。あんまり言いたくないんだけどねー。
京一:あー、もう何となく……。
GM:2週間吊り下げられたまんまだからね。
一同:あー、やっぱり……(苦笑)。
雨紋:壬生サン。とりあえず……任務完了?
一同:(爆笑)
壬生:「館長、発見しました。では」(笑)。
京一:確かに「捜せ」とは言われたけど、「助けろ」とは言われてない(笑)。
壬生:(ふ〜っとため息)困難な任務だった。
GM:こらこら。
壬生:冗談だってば(笑)。
龍麻:任務は完了だけど、このまま見捨てたら人として間違ってるぞ(笑)。
壬生:さて、どうやって攻撃するかなんだけどね。上から火を放ってみるとか。
マリィ:(←火を放つ人)あのぉ、人も死んじゃうと思いまあす(笑)。
美里:火葬にしちゃう。
紫暮:日本なら火葬が当たり前だ。
マリィ:まだ生きてるよぉ。
GM:「館長、発見したのですがもう生きてはいませんでした」(笑)
壬生:任務完了。終わり(笑)。
マリィ:駄目じゃん(笑)。
GM:で、どうする?
雨紋:下には降りられるかな?
GM:飛び降りればね。
京一:でも蔓はどーなってんの?
GM:蔓は……上に向かってうねうね動いている。
京一:動いてるんですか?
GM:灯りつけたよね? じゃあ動いてるよ。
紫暮:……ああ、なるほど。そういうことね。
はい、そういうことです。
植物ってほら、明るくないと動かないし。って、この薔薇、まじで植物か?(笑)
壬生:相原たちは部屋のどのへんですか?
GM:ああ、ごめん。つまり、壁際に蔓が這ってて、そこにからみつかれてるの。壁に押し付けられてるわけですね。
壬生:おや。……じゃあ根元にふぁいやーかな。
龍麻:その間に飛び降りる。
壬生:じゃあ壬生と京一がマリィの行動順まで遅らせて、それからみんなで飛び降りる。
雨紋:さすがに槍じゃ届かねえしな(笑)。
GM:うーん、このパーティーね、何が心配だったかっていうと、遠距離攻撃できる奴がいやしねかったんよ。
壬生:(あっさり)菩薩眼ビームがあるじゃん。
一同:(笑)
龍麻:びーっっと?(笑)
紫暮:ぼさつがんっ、びーっむっ!(笑)。
雨紋:とりあえず相原くんにむけてびーむ(笑)。
先日、プレイヤーさんからも言われましたが、美里すっかりトップヒールに仕立て上げられてますね。
トップヒール……松井は「か、かっこいー」とか思ってしまうのですが……駄目っすか?(笑)。
なお、マリィのプレイヤーさんは、プレイ直前に参加が決まったのです。
松井が早速マリィを押しつけたのはいうまでもない。
GM:寒いよーっ、早く進めてくれえ。
美里:さあマリィ、薔薇に向かってファイヤーよ。
マリィ:根元あたりを狙うの?
壬生:運がよければ相原たちを放してくれるかも。
マリィ:(暗い声で)運がよければね……。
壬生:捕まったままなら、僕らがぶったぎるまでだから(←君は蹴りだろう)。
マリィ:はーい。じゃあまとめていくの?
一同:……え?
京一:なんか今、不穏な発言が。
美里:マリィ、狙うのは薔薇だけよ(笑)。駄目ねもう。
マリィ:……違うぅ! 薔薇をまとめて攻撃するのかって訊いたの。
一同:ああ、なるほど(ぽんっ)。
マリィ:じゃあピンポイントということで。「アーカーシャ」いきまーす。
龍麻:(かわいい声で)ふぁいやー!
マリィ:(ころころ)……あれ?
京一:あれ?(笑)
龍麻:ま、まりぃ?
GM:……美里さん、何か一言。
美里:マリィ、よくがんばったわ。
GM:でそのココロは。
美里:……帰ったらおしおきね。
一同:(爆笑)
マリィ:ううう……メフィストだけがトモダチ〜(一同笑)。
龍麻:あー、よしよし。龍麻おにいちゃんもいるからね。
雨紋:じゃ、1ターンとばしますか。
GM:薔薇は届かないので攻撃しない。次のターン。
壬生:僕と京一とばして、マリィ。火。
マリィ:いきまーす。うりゃ。(ころころ)…………。
雨紋:あら。
マリィ:うう……アオイおねえちゃんが怖いよぉ……。
美里:(静かな迫力)うふふ。どうしたのマリィ。
壬生:3ターン目(笑)。
紫暮:いや、ラチがあかんので俺は飛び降りてみよう。
一同:おおー。
GM:あ、ドッペルくんの制限時間、そろそろ過ぎたことにしていいかな?
紫暮:いいっすよ。
美里:じゃあ「力天使の青」を紫暮さんに。
美里、実は初活躍。
美里:みんな、がんばって!(ころころ)あ。だめ。
……美里、活躍せず(笑)。
ごめんね、ホントに活躍しにくいキャラで……(ロールプレイでは充分に活躍しているという噂もあるが)。
★仲がいいのも考えもので……
紫暮:では、じゃ〜んぷ。
GM:敏捷性チェック。
紫暮:ははは(←低い)。駄目です。
GM:じゃあ2D6を自分で振ってください。振り足しありで。
紫暮:(ころころ)……3。
一同:(笑)
龍麻:全然痛くなかったらしい(笑)。
GM:では足をすべらせてちょっところんだけど、別にどうということなくすぐ起きあがったというところですね。じゃあ薔薇の攻撃ね。紫暮に(笑)。
紫暮:何ぃ(笑)。
GM:だって上には届かないも〜ん……あ、駄目だ。
壬生:駄目じゃん(笑)。
GM:駄目じゃん(笑)。はあい、じゃ壬生に戻って。
壬生:僕はマリィがふぁいやーするまで落としたい(←行動順を遅い人に合わせて遅らせること)な。
京一:んじゃお先に。(ころころ)うわっ。
GM:はい2D6〜。
京一:こういう時に限ってでかい目が……(ころころ)ほらあ!
一同:(爆笑)
マリィ:頭から落ちたんだね(笑)。
京一:ああ、ますます馬鹿に(笑)。合計12です。
GM:じゃあ防護点引いて6点だね。
京一:いってえ〜!(笑)
紫暮:隣で軟弱者、という目で見てあげよう。
龍麻:しかし、頭から落ちたらもっとダメージいくよな。
GM:いや、ここは飛び降りた瞬間に、ずるっと滑って頭がんっ、でしょう(笑)。
京一:どっちにしろ間抜けじゃないか〜(笑)。
壬生:いつもギャグを忘れない男だね。
龍麻:その哀れみのこもった口調は、何さ(笑)。
GM:じゃ、そゆことで(←何が)ふぁいやーどうぞ。今度は失敗しないようにね。
マリィ:よかった。いった。
美里:とりあえず明日の晩御飯はあるようね。
一同:……今日は?(笑)
GM:(笑いながらころころ)はい、ダメージください。
マリィ:回った。19点。2倍して38点。
GM:ではそうするとですね。相原くんたちがうめきはじめます。
マリィ:ええっ?
GM:いや、火があたったわけではありません。
壬生:ひょっとして……。
GM:はい、そうです。まず、花の色がだんだん淡くなっていって、その代わりに焼けたところが治っていきます。さらに、その花の色がまた赤くなっていくわけですね。
龍麻:血吸われてる……。
壬生:(考えて)じゃあ、相原をつかまえている蔓に向かって、飛び蹴り。
GM:ええっ?
壬生:だから、飛び降りる勢いのまま蹴る。
マリィ:それって、カッコイイのかな、間抜けなのかな。
京一:絵的にはそれなりにカッコイイんだろうけど。
壬生:当たればね。
一同:(爆笑)
壬生:これでコケたらめちゃくちゃ間抜け。(ころころ)よかった〜。
GM:よかったねえ。こっちは避けないからいいよ。
壬生:21点。
GM:(計算して)通ったね。じゃ、相原くんを落としてあげよう。
壬生:……よし、任務完了!
一同:待てぃ!(笑)
龍麻:後2人いるんだってば!
これまで「良心」だった(気がしないでもない)壬生紅葉、ここにきてキレてきたようだ(笑)。
雨紋:次、いきます。飛び降りながら攻撃してもいいの?
GM:いや、壬生は蹴りだから許可したけど、雨紋は飛び降りてから攻撃してくれる?
雨紋:へい。(ころころ)ぎやあ〜。
一同:(笑)
中々成功しないようである。
しかし、よく考えてみれば、敏捷性35の壬生ちで成功確率は56%。他のキャラは軒並み50%以下。15の紫暮に至っては28%である。
結構外道か、これ?(笑)
なお、雨紋の落下ダメージは小さく、物理防護点で事無きを得た。
さて、主人公氏だが。
龍麻:俺は飛び蹴ってもいいの?
GM:許可しよう。
龍麻:じゃあ、あとの2人を捕まえてる蔓に向けて……。
GM:不良A、不良B。どっち?
一同:(笑)
GM:もしくは相原の舎弟A、相原の舎弟B(笑)。
龍麻:じゃあ舎弟Aに向かって。(ころころ)ああっ!
GM:はい2D6〜♪(←楽しそう)
壬生:回すなよ……。
龍麻:(ころころ)ええっ?(悲鳴)
一同:(大爆笑)
龍麻:ちょっとまって、11の……16!
壬生:(京一に)いやあ、仲いいなあ。
京一:ひーちゃん、やっぱひーちゃんは俺の相棒だぜ(笑)。
GM:ひーちゃん、今のお気持ちは?
龍麻:痛い!
マリィ:【情けない】とかいう感情表現があれば。
壬生:【激痛】とかは?
龍麻:……【悲】(笑)
紫暮:ふむう。では、俺の番だな。龍麻が蹴り損ねた薔薇の蔓から、不良Aを引きずり下ろそう。
GM:じゃ、強さの威力対抗かな。(ころころ)こっち20。
紫暮:(ころころ)こっちは25!
GM:何だかな、その目のよさって。んじゃ引きずり下ろせた。臭いけどな(笑)。
紫暮:放り捨てます(どきっぱり)。
一同:こらこら!(笑)
美里:では、痛そうなひーに向かって、がんばって!と「癒しの光」。(ころころ)成功で、11点回復です。
GM:はい、では最初に戻って壬生です(←ちなみに薔薇の順番を抜かしてる)。
壬生:「昇龍脚」いきます。また枝に向かって。もう1匹(←それは「1人」が正しい)いるんでしょ? 当たり。
GM:ダメージください。
壬生:よし、今度はデカい。33点。
GM:では、最後の1人も落としたね。壬生2人目奪還だ。
一同:おお〜(拍手)。
GM:で……これとこのまま戦うかね? 部屋一面蔓だけど。
一同:やだ(笑)。
GM:出るつもりなら、一応ドアもあるよ。
美里:あれ、そのドアって……瓦礫の向こう側に出られるんですか?
コンピューターゲームだと、よくあるパターンですよね。通れなかったら、登って上から落ちる(笑)。
龍麻:蔓はどうしますかね。
GM:もちろん追いかけてきますよ。だからまだ戦闘ターンのまま処理します。というわけで次、京一。どうする?
京一:不良さんを1匹……じゃなかった、1人抱えて出ます。1ターンでできますか?
GM:1ターンはだいたい10秒ですから、OKです。ただし臭いよ。
京一:うう、やだなあ……。
GM:しかも野郎だし(笑)。
京一:うう……(泣)。
マリィ:で、マリィどうしよう? やっぱり燃やすのかな?
壬生:いや、ここはとりあえず救出を優先した方がいいな。一緒に脱出しよう。
マリィ:ウン。……でもどうやって?(笑)
龍麻:あれ、マリィと美里って、まだ2階?
雨紋:やっぱり飛び降り?(笑)
美里:マリィ、私たちはゆっくり階段から行きましょ(笑)。
GM:それはいいけど、そうするとどうしてもあの瓦礫の向こう側に出るからね。乗り越えてくる気ならそれでもいいけどさ。
マリィ:結局飛び降りるしかないんじゃないかー。
GM:いや、だからここは、お兄ちゃんがカッコよく受け止めてあげるとかさ。
龍麻:別にいいけど……。
美里:龍麻っ(←ハートマークつき)。
一同:(爆笑)
龍麻:…………。
GM:(ぼそっと)でもマリィが先だからね。まあ自力で飛び降りられればそれに越したことはないけど。
マリィ:うん、タツマおにいちゃんに受け止めてもらうと後が怖いし(笑)。がんばりまあす。(ころころ)……44とかいってますけど?
一同:ファンブルだし(爆笑)。
GM:さて、誰か受け止めてあげないと、2D6ダメージ2倍とか言っちゃうからね♪
龍麻:はいっ、受け止めます! これどうすればいいんですか?
GM:敏捷性か……受け止めだから強さでもいいかな。
龍麻:(ころころ)やたっ。セーフっ(一同拍手)。
京一:ひーちゃん、偉いっ。
マリィ:おにいちゃん、ありがとう〜。
GM:で、雨紋の番だけど、先ひー処理しよか。今マリィ抱えたまんまだね。どうする?
龍麻:(少し考えて)そのままいるか……出るか。
美里:龍麻ぁ、私飛び降りてもいいのかしらぁ。
龍麻:(即座に)出ます。
一同:(爆笑)
GM:ってゆーことは? 今部屋にいるのは壬生と雨紋と紫暮か。
雨紋:え?(笑)
GM:あなたの番。どうする?
雨紋:どうするったってよ……あ、まだ不良が床に落ちてたな。拾って出よう(←すっごくしらじらしい口調)。
美里:うふふ。で? 私飛び降りていいのかしら?
壬生:(同じくしらじらしい口調で)強さなら紫暮さんだよね。
雨紋:……みんな、無事外に出たら菩薩眼ビームが待ってそうだぜ。
京一:でも受け止め損ねてもビームきそうじゃん。
一同:(大いに頷き合う)
駄目だ。ブラック美里定着決定(笑)。
え? 今に始まったことじゃないって?
さて、誰も受け止めるという人のいないまま、飛び降りる美里。
美里:ここは失敗……(ころころ)よおし、失敗!
一同:(笑)
美里:(かわいく)誰か私を受け止めて!(笑)
壬生:……だからあ、強さなら紫暮さんだって。
紫暮:は。俺っすか。でも紫暮が女を助けるなんて。武道家女なんて触れないっすよ。
龍麻:いや、それは逆(笑)。
京一:紫暮なら助けるでしょう。
GM:誰も助けないの? じゃあ美里に2D6くらってもらうけど……。
紫暮:仕方ないなあ。41以上出せれば失敗なんですよね。
一同大笑い。だから何故失敗しようとするー!
結局紫暮は受け止めに成功。「ありがとう」と言いつつ美里の微笑が怖い……(笑)。
薔薇は壬生を狙って攻撃するが、かわされる。
紫暮は美里を抱えたまま外に飛び出し、次ターンへ。
壬生:(ちょっと考えて)薔薇まで行動遅らせる。
京一:俺は……待機かな。戻っても仕方ないし。あ、いつでもドアを閉められるようにしておきます。
GM:じゃあ全員が部屋の外に出るまで行動遅らせ、でいいね。マリィは? ああ、そうか。マリィちゃん、そろそろおにいちゃんから降りなさい(笑)。
マリィ:ウン、おねえちゃんに見られないうちに降りる〜(笑)。
雨紋:俺様はとりあえず臭いのを床におろして、待機かな。
京一:(慌てて)あ、俺も俺も! 野郎なんて床に投げ出す!
龍麻:投げ出すなよー。
京一:(ぶつぶつ)ひーちゃんはいいじゃん、マリィで。
紫暮:(ぼそっと)美里なら?
一同:(乾いた笑い)
龍麻:……俺の番だけど、後は壬生が最後のを抱えて出てくればいいだけじゃん?
壬生:あれ? やっぱり抱きかかえないと駄目?(笑)
京一:あ、コイツ逃げてやがったー!(笑)
GM:いや別に抱きかかえなくったって(笑)。
壬生:じゃあずるずる引きずって出てきます。
京一:じゃ、ここでドアを閉めます。
GM:えーと、蔓は向こう側でがさがさやってますが、やがて静かになりました。ここで戦闘終了かな。窓から蔓が追ってきた、とかゆーたら外道?
壬生:怒るよ。
GM:へいへい(笑)。それで、と……紫暮、まだ美里抱えたまま?
一同:(爆笑)
紫暮:降ろします。降りなきゃ落とします。もーこーなったらスープレックスです。
雨紋:(笑っている一同の中で、ふと)あれ? そう言えば植木鉢は?
一同:……あ(笑)。
京一:美里が持ってたんだよね。
GM:そんなの、全部床に落ちてがっしゃん、だろうね。
雨紋:ああ、如月サンになんて言えば。
GM:(あっさり)いいじゃん、別に。だって悪いの如月だし。
雨紋:……そっかー(一同笑)。
マリィ:ホントにそれでいいの〜?(笑)
雨紋:どーせあの中に本物はないっすよ。
これ。「腐ったプレイヤー的発想」をしてはいけないよ。
……誰がどー見てもその通りだけどね(笑)。
壬生:(冷静に)さて、あの薔薇の根元を捜さないとね。
GM:そうだね。えーと、廊下の右手は要するにさっきの瓦礫だ。左手には温室に続いてるドアがあるんだけど、そこはもう薔薇の蔓がびっしりと。中が見えないけど、向こうから灯りが洩れている。
マリィ:ゆりほさんは多分そこなんだね。
GM:(何とも答えず)で、その手前には2階への階段がある。建物の両端に階段があるわけ。
京一:2階かー。
美里:でも断然怪しいのは温室ですよね。
GM:……蔓の間から覗いてみる? で、誰が覗いてくれるのかな?
壬生:また僕?
GM:警戒して行く?
壬生:あからさまに怪しいやん(笑)。
GM:あ、そう。じゃあ近寄ろうとすると、蔓がにょにょにょにょ〜と……。
壬生:(慌てて)下がる下がる!
GM:では、そうすると、中から「誰だ!」と予想通りの榊くんの声が。
壬生:……君に名乗る名前なんてないよ。
一同:(笑)
GM/榊:「その声は聞いたことがあるぞ!」
壬生:僕もその声は聞いたことがあるよ。
京一:ひーちゃん、野郎だぜ。
龍麻:(冷静に)俺らあいつに会ったことないよ。
GM:あれっ? ……あ、そう言えばそうか。いや、だからこういう奴よ。(キレた口調で)「誰も僕と彼女の邪魔はさせないぞー!」
龍麻&京一:(←うんざり)……あーあー。
GM/榊:「ちなみに葵さんがいればもっとおっけーだ!」
美里:(←地の底から響く笑い)……うわはははははは!
一同:みさとおおおぉ!(大爆笑)
龍麻:おいて帰れ、こんな奴!(笑)
……いや、もう一度フォローしておくと、美里のプレイヤー男性だってば。
多分地の声で笑っちゃっただけなんだろうけど、タイミングがあまりに……(爆笑)。
★花を愛するがゆえに……(←大嘘)
GM:……あれ? そう言えば相原はどうした?
壬生:あ、置きっぱなしだ(←こらこら)。
龍麻:この状態でむっちゃ邪魔やな。
紫暮:往復ビンタかましたりましょか?
京一:紫暮がやるとまずいでしょう!(笑)
GM:言っとくけど、瀕死だからね。
美里:「癒しの風」で治しちゃっていいんでしょうか。
GM:やってください。通常時間だから、集中しておっけーかな。あれ何%までだっけ?
龍麻:5回まで。だから50%までかな。
GM:えーとね、邪魔さえ入らなければ、1ターン(10秒)集中するごとに成功率が10%上がるんです。邪魔入ると集中途切れちゃうんだけどね。
美里:今なら無条件で50%上げていいんですね?
通常時間なら50秒集中、セオリーです。
でも、会話をはじめたまま放っておかれる榊くんがちょっと間抜け。
美里:それならまず失敗しません。みんな、がんばって! ……成功です。
GM:はーい、威力出してね。
京一:(ふと)あれ、回復値がHPの減少ぶん超えると鼻血だすとかってあるんですか?
GM:そりゃどこのルールじゃい。マナバーンじゃないんだぜ。
壬生:こっちなんて2点しか削れてないから、鼻血確定になってしまう。
雨紋:(ぼそっと)でも美里の愛だからな。
龍麻:鼻血だしそう……。
壬生:ぐはあ。カッコ悪ぃ(笑)。
美里:みんな、16点回復よ。紫暮さんしか私を助けてくれなかったけど、でも全員回復よ。
一同:……根にもってやがる(笑)。
龍麻:特にこのへん(←逃げ出した人たち)根にもたれてるよ。
京一:いや、つきつめていけばひーちゃんだけ(笑)。
龍麻:ぐはあ。
GM:えーと、相原たちもほとんど回復だな。いきなり目が覚めて、「は、俺たちは一体!」ときょろきょろしてます。すると温室から、「は、その声は相原だな! 貴様ら臭いぞ!」
一同:誰のせいだって(笑)。
壬生:もー勝手に死んでくれって感じ。
GM/榊:「こいつらは僕の温室をめちゃくちゃにしたんだー! 当然の報いだー! そんな奴らはみんなオラが許しちゃおかねえだー!」
龍麻:(冷たく)……は? どこの人?
GM/榊:(←ワルノリ)「わかってるぜよ! おまんらみんなあしのこと馬鹿にしちょるぜよ!」
壬生:(冷たく)だからどこの地方限定版だっちゅーの。
紫暮:(のんびり)もう混ざっちゃってますねえ、この人。
美里:(かわいく)榊くん、もうこんなことはやめて!
GM/榊:「は、その声は葵さん! あなたまで僕をそんな目でみるのかー! 僕は弱くなんてない! オードリーが僕を助けてくれるんだ!」
一同:……オードリー?
マリィ:へっぷばーん?
GM:違いまあす。『リトルショップ・オブ・ホラーズ』だよん。
一同:ああ、はいはい。
GM:さて、会話続行しますか?
雨紋:でもここでこいつといつまでも話しててもなあ。
美里:美里はここででしゃばっても仕方ないですし。
龍麻:いや? ほら、「やめてえ」みたいな。
壬生:説得シーンは美里の独壇場でしょ。
美里:そうですかあ? (カワイイ声で)お願い、もう争うのはやめて!
一同:…………(妙な間)
GM:……な、なんかさあ。
京一:コワイですね(笑)。
壬生:変な間ができちゃいましたね。じゃあ、壬生の方も余裕あるなら、相原に「本当にそんなことをしたのかい?」と凄んでみます。
一同:それも怖いぞ!(笑)
GM:えーと……精神力で威力ダイス振ってみて。こっちも精神力で対抗判定です。
壬生:精神力ですか。(ころころ)……あれ?
龍麻:どしたの?
壬生:回ってます。
一同:(爆笑)
壬生:(ころころ)まだ回ってます。かなり本気です。
一同:怖いよおぉ!(さらに爆笑)
壬生:あれ? まだ回る……。
龍麻:(笑い転げている)壬生! どうした壬生!
GM:(同じく笑い転げている)おいっ、いつまで回してんだ! 結局いくつになったの?
壬生:(計算して)36。……どうしてそんなことをしたんだい?(←超強調)
一同:(大爆笑)
京一:それ……一般人にはヤバイんじゃ……(笑)。
GM:壬生さあ、もうちょっと穏やかに生きようぜ(笑)。
壬生:だって壬生、花大事にしますもん。(口調を変えて)だからどーしてそんなことをしたんだい?
GM/相原:「わ、悪かったよぉ! だってアイツ、1日中温室にうずくまってて、うっとぉしーんだよぉ! だからちょっとからかってやったんだ。出来心だったんだよおぉぉ!」
壬生:……ほほう。
京一:だから怖いって!(爆笑)
GM/榊:じゃあ温室の中から「そうだあ! こいつらは僕の育てていた薔薇までムチャクチャにしたんだあ! これは復讐なんだあ!」と。
壬生:いや、事情はわかったんだけどね。
美里:(←説得モード)だからって人を傷つけちゃいけないわ!
GM:美里、魅力で威力振ってください。
美里:魅力ですか……(ころころ)12です。
GM:んー、それはこっちが抵抗しました。「葵さん、君なら僕をわかってくれると思ってるよ。さあ、僕のところにおいで。そしたら……君だけは助けてあげるよ」
美里:…………あら(笑)。
一同:あらじゃねえよ(ツッコミ)。
★横がダメなら上に行け
京一:それはそうと、何とかかんとかやってる間にゆりほちゃんに接近できませんか?
GM:ちょっと厳しいですね。薔薇がカーテンのように覆いかぶさってるし。まあくぐろうと思えばくぐれるでしょうが、動かないとも限りませんしねえ(笑)。
壬生:ってーかさっき動いたし。
GM:ブレイクスルーしたいなら止めないよ、私は。
京一:そーゆーのは紫暮に任す(笑)。
雨紋:またドッペルの出番か?(笑)
紫暮:……中に榊がいるんですよね。これは入らなきゃでしょう!
一同:おおーっ(どよどよ)。
紫暮:とりあえずいってみましょう(ダイスを振り始める)。
GM:(同じく)あ、こっちが回った。27ですが?
紫暮:は、負けてます。
GM:じゃ、からみつかれますねー。「はーっはっは、おまえの血も吸ってやるー!」
紫暮:(平然と)栄養満点っすよ、きっと。
GM:はっはっは、余裕だね、紫暮さん。こーみえても4D6のダメージが……(ころころ)あれえ?
壬生:(GMの手元を見て)駄目じゃん(笑)。
紫暮:はっはっは。ワタシの分厚い皮膚には薔薇の棘なんてささりません(←防護点ではじいた)。
GM:何でだ! 何で紫暮ばっかり!
京一:蔓に拒否されてんじゃねーの?(笑)
龍麻:でもからみつかれたままなんだよね。どーしよー。またみんなで力を合わせて引っ張るわけ?
マリィ:(ぼそっと)おじーさんはおーきなかぶを……。
一同:(笑)
GM:じゃあ引っ張り組に入るのは?
壬生&京一&雨紋&龍麻:はーい。
マリィ&美里:協力組でーす。
京一:協力って?
美里:みんな、がんばって!
マリィ:……にゃあにゃあ。
龍麻:……協力?(笑)
GM:しかし、どっちにしろこれは負けたような気がするけど……一応振ってみようか?
結果はGMの惨敗である。そりゃ5対1だもん。
しかし、薔薇のカーテンが破れたわけではなく、事態は膠着したまま……。
GM:えーと、とりあえず全員知力でチェックしてみようか? 成功した人は?
美里:はーい。
GM:1人だけかい。えーと、こーゆーぶっちゃけたヒントを出すのは嫌なんだが、枝は壁状だ。
美里:壁……。
紫暮:壁。
GM:違う!(←何が「違う!」のかは各自判断してください)
美里:あ、そうか。上だ。
雨紋:上? 天井歩けばいいと。
GM:それも違う! アンタは如月か!
雨紋:冗談っす。上から落ちればいいんでしょ?
マリィ:……落ちれば?
壬生:降りれば、じゃないの?(笑)
京一:……落下は嫌だ!
一同:(笑)
龍麻:確かに嫌だ。
マリィ:でも薔薇くぐっていくの?
龍麻:それも嫌だ(笑)。
壬生:温室の屋根は?
GM:取り壊し中につき〜♪
美里:あ、そうでしたね。みんな! 上からいけばいいのよ!
GM:言うの? デカイ声で? 榊くんにも聞こえるように?
美里:あ。今の嘘です。じゃ、一番相性のいい……龍麻に目配せします。うふふっ。
龍麻:ええ〜?(笑) やっぱ上?
GM:選択肢は3つかな。いち。マリィが燃やす。に。無理やり薔薇を突っ切る。さん。上から飛び降りる。
壬生:何と言うか……。
龍麻:……どれもどれ、って感じ(一同笑)。
GM:まあどれが一番楽かって話だよね。どうする?
壬生:確率から言うと、マリィが燃やしてその隙に紫暮さんが突っ込む。で、敏捷性の高い連中が飛び降り、かな。とか言って、絶対失敗して回す人いるんだけどさ。
龍麻&京一:はっはっは(←乾いた笑い)。
GM:んーと、下の方はね、マリィの出すダメージ次第と言っておこうか。
壬生:あー、そりゃね。だから……。
美里:(いきなり)いくわよ、マリィ!
マリィ:……ええ? 何を?
龍麻:アポカリプス? でもそれはいい手かも。
美里:そうでしょ。いくわよ、マリィ!
マリィ:……え? え?(←おびえているらしい)
GM:そーだね、アポカリプスくらいしないと何人も通るの難しいかもね。
紫暮:まあこの人(←美里)それくらいしか使い道ないんだし。
一同:……おいおい!
美里:…………。
雨紋:ああ、そのうちビームがとんでくるぜ……。
GM:まーそれはそれとしてっ。はい、お待たせしました! 初の方陣技使用のコーナーです!
一同:おおー!(ぱちぱち)
GM:ちゃんとセリフ読んでね。大声で読もうね。そうしないと効果認めてやんないよ。
マリィ:(のプレイヤー)ええ? セリフなんて覚えてませんよ。
龍麻:(のプレイヤー)あ、大丈夫。ここにこれが。
と、『完全攻略マニュアル』を取り出すプレイヤー。
はい。ここで役にたったわけです(笑)。
しかし、暗い公園の中、必死に街灯の薄明かりでページをたどるGMとプレイヤー……。
冷静に考えると、馬鹿みたいである(笑)。
マリィ:えーと……じゃ、行きます。「アオイおねえちゃん、行くよッ」
美里:「いいわよ、マリィ。でも大丈夫?」
一同:(しばしの間の後、大爆笑)
美里:(のプレイヤー。しつこいよーだけど、男性)……そこで笑わないでくださいよ、頼むから!(笑)
GM:(腹を抱えて笑っている)いや、ガンガンいっちゃってください!
マリィ:(笑っている)続けまあす。「Don't worry! マリィにまかせて! Fire!」
美里:(本人も笑っている)「ケルビムを巡りし燃え盛る炎の輪よ、私たちに守護を!」
美里とマリィを除く一同:……せーのっ、
美里&マリィ:「アポカリプス・ケルプ!」
一同:(大爆笑&拍手)
マリィ:……マスター、これ疲れるんですけどお?(笑)
GM:何を言う。セリフなしに必殺技を使われてたまるかい。さてダメージだそうか。実は方陣技は無条件で発動するのだよ。
壬生:バランス崩れません?(笑)
GM:それはやってみないと(笑)。えーと、2人とも一番高い値は魔力だよね。じゃあそれぞれ3D6。
マリィ:(ダイスを振っていたが、いきなり)おねーちゃんに家から追い出される! どーしよー!
龍麻:ええ?
マリィ:6なのぉ!
京一:うわ(笑)。
美里:うふふ、でも私も10よ、マリィ。
壬生:足して、たったの16?
GM:あ、ごめん。それに、各々が割りふった宿星マイナス1点分のダイスを追加するわけ。
マリィ:……え?
GM:だから、マリィは美里に4点の宿星をふってるから、あとダイス3個足せるわけ。
美里:(困って)あの、美里マリィに宿命ふってないんですけど?
GM:ええっ?
おなじみ暴露編。
方陣技には「各々相手に1点以上の宿星を割りふっていなければならない」とあります。各プレイヤーさんには、方陣技も頭に入れて宿星割りふってもらったんですが……。
実は、マリィの参加が決定したのって、美里のキャラメイクが完成した後だったんですね(笑)。
こりわ松井のチェックミスです。
しかし……こんなバランス崩れまくった技に、今更チェックがどうこう言ったって……(苦笑)。でも固定値でいきなり150とか言われても困るし。誰か今度ルール考えてください。
結局、マリィには1点割りふっていたことにしてプレイ続行。マリィちゃん3個振り足し。
マリィ:(ころころ)やった、回ったあ! 21!
GM:足して37の……火だから2倍して74。
一同:おおーっ(拍手)。
GM:んーと、でもまだ再生できるぞ。血液ためといたし。(ころころ)4人通った時点で枝は元に戻ると言っておこうか。
紫暮:4人……紫暮自力で通りましょうか?
GM:マジっすか?
紫暮:「武道家の名誉」に宿星振ってありますし。
雨紋:ダンナ、それちょっと違うと思うけど(笑)。
龍麻:でも紫暮はいざとなるとドッペルが。
雨紋:あ、そっか。
GM:じゃ、今から戦闘ターンということで、壬生から。どうする?
壬生:僕は上から行きます。だーっと行っていきなり飛び蹴りというのは……。
GM:そりゃあんまりや。せめて上に行くのに1ターン、飛び蹴って1ターン。
壬生:だねえ。じゃ、壬生は行動遅らせ。先くぐって。
GM:じゃあ残りの4人はくぐれると……。
京一:(ぼそっと)5人。
GM:え?
京一:だから5人。4人じゃないよ。
GM:あれ? じゃあと1人(笑)。誰が残るかな。
龍麻:誰かが飛び降りなきゃ?
京一:そーすると2番目に敏捷力高い俺なんだけど〜、飛び降りは嫌だ〜。
一同:(笑)
美里:じゃ、いいです。美里が上から参ります。
GM:ええ?
美里:いや、とりあえずガンガン攻撃できる方から先入ってくれた方がいいですしね。(いきなりかわいい声で)龍麻、受け止めてくれるのよね!
龍麻:……ええっ?!
一同:(爆笑)
さてさて。いよいよ最終決戦にお進みください♪