捜 索 篇2  Fear is often greater than the danger.


★強引な人たちとそうでない人たち

と、いうわけで、さらに場面を変えて壬生くんですが。

壬生:いつの間にかその場を逃げ出して(笑)こっそり温室見に行こうかな。
GM:じゃあだいたい雨紋と入れ違いくらいかな。こっそり行くなら一応敏捷性でチェックしてみて。
壬生:(ころころ)……う。
GM:あ、そう(にやにや)。じゃ温室だけど、さっき言った通り、茨の壁で向こう側が見えないね。
壬生:他に入り口はないのかな?
GM:ざっと見たところはね。ただ温室は旧学生寮にくっついているので、学生寮の中からは入れるかもしれない。
壬生:じゃあ目立たないように注意しながら、学生寮の周りをざっと廻ってみるかな。
GM:(紙に図を描きながら)えーとね、長方形の建物で、正面(長辺中央)に出入り口。端っこに通用口みたいなもんがあって、逆側に温室がくっついている形。ちなみに正面入り口は板とか打ち付けてあって完全閉鎖だ。
壬生:通用口は?
GM:一応開いている。入ってみるの?
壬生:侵入は得意だ。
GM:ほーお、さっき敏捷性判定に失敗した奴が、何を偉そうに。
壬生:しまった(笑)。でも本人は気づかれてないつもり。入るけどね。
GM:知力か、直感かな?
壬生:……ううっ、また失敗。
GM:では、通用口から廊下。本当に取り壊し寸前らしくて、向こうの方が瓦礫で埋まってたりする。その瓦礫にも薔薇がからみついてたりするわけだ。右側に、寮母室っての? 管理人さん(←ムチャクチャな言葉使ってるなあ)の部屋があって、ドアが開いてて、中から光が漏れている。
壬生:覗いてみると?
GM:誰かが使っている形跡があるね。赤い絨毯にシャンデリア、薔薇の植わった植木鉢が……。
壬生:……頭が痛くなるね。
一同:(笑)
雨紋:どーでもいいけど、ここにも植木鉢かよ?
GM:で、そこで呼びとめられる。「そこで何をしているんだい」と振りかえってみると榊くんが。
壬生:しまったなあ(笑)。いや、ちょっと興味があったんで、覗かせてもらったんだが。
GM/榊:「ここは立ち入り禁止と言われただろう。だいたい、この部屋以外は崩れているよ。もうすぐに取り壊されるからね」
壬生:ここで何をしてるんだ、と訊いても無駄だろうな。じゃあ、表の異様な薔薇はなんなんだい、と訊いてみようか。
GM/榊:「薔薇は薔薇だろ。(トーンが跳ね上がる)美しいだろ? ああ、薔薇は美しい。そうだろ? 君もそう思わないか?」
壬生:……さようなら。
一同:(笑)
壬生:仕方ないから朝倉さんとの待ち合わせ場所に向かいます。

 
さて、その頃、紫暮は。         

GM:まだ待ち伏せてるんですか?
紫暮:押忍。
GM:来ませんよ、榊くん。そうこうしているうちに、生徒はみんな帰っていきますね。
紫暮:学校から出てこないんですか。
GM:出てきませんね。さて、壬生が出てきますが。
紫暮:……押忍(一同笑)。
壬生:(笑いながら)まだいたんですか紫暮さん。
紫暮:榊を待ってるんだ。
壬生:旧学生寮にいましたよ。
紫暮:そうか。じゃ。
壬生:…………え?(一同笑)
紫暮:旧学生寮に行ってみよう。
GM:でももういいかげん下校時間ですけどね。潜入するの? 壬生ならともかく、紫暮ってものすごく目立つと思うけど。
紫暮:いや、だからこっそり目立って。
一同:(笑)

 
……どういう日本語だ、それは。

壬生:頭抱えるしかないな。僕は行きますけど、まだいるんですか?
紫暮:おう。
GM:生徒はみんなぞろぞろ帰っていきますけど……。
紫暮:そのうちの1人を捕まえます。もちろん一般生徒を。
GM:……は? (怯えた声で)「だ、誰ですかあなた?」
紫暮:口を抑えて物陰に引っ張り込みます。
一同:うわああーっっ!(大爆笑)
壬生:頭抱えます。去ります(笑)。
雨紋:ダンナ、それやり方違うよ(笑)。
京一:嫌だこんな紫暮……。
紫暮:(構わず)榊の家はどこだ。あいつは寮か、自宅か?
GM/哀れな生徒A:「え、さ、榊さんですか? 自宅ですけど」
紫暮:そうか。そこはどこだ。
GM/哀れな生徒A:「し、知りませんよそんなこと!」
紫暮:そうか。……一晩中待ってようかな(笑)。
GM:おう、待っててくれい(笑)。

 
全然関係ありませんが、松井けっこう紫暮好きだったりします。んで、あべさまの紫暮さんときたらもぉ……こういうのも結構好き。ってゆーか最高だ(笑)。

GM:では、壬生にいこう。渡された紙には喫茶店の名前が書いてあったので、そこに行ってみると、私服に着替えた朝倉さんが。「単刀直入に訊くけど、あなた転校生じゃないでしょ。調べたけどそんな届はないわよ。一体何しに来たの?」
壬生:調べられちゃったなら仕方ないな。ま、友人に頼まれて人捜しってとこかな。
GM/朝倉:「相原は本当に行方不明よ。相原と彼とつるんでる男子が2人、それとウチの妹。もう4人も行方不明者がでているの」
壬生:怪しいのはやっぱり榊なのかな。
GM/朝倉:「だと思うわ。相原たちはしょっちゅう榊くんをいじめてたの」
壬生:いじめてた?
GM/朝倉:「榊くんて、もともとは園芸部で、すっごく気の弱い子だったの。それが2週間くらい前からああなっちゃってね。彼がおかしくなると同時に、ウチの学校もおかしくなっちゃったわ」
壬生:なるほど。ところで榊は旧学生寮で何かやっているようだったね。
GM/朝倉:「そうね。何やってるかまでは知らないけど。私、ゆりほや相原たちがいるとしたらあそこだと思うわ。実は、私、こっそりあそこに行ってみたことがあるんだけど……(口ごもる)信じてくれないかも知れないけど、薔薇の枝が襲いかかって来たわ」
壬生:まあそんなこともあるだろうね。
GM/朝倉:「……驚かないの? 変わってるのね」と、彼女は少し考えたあと、鍵をテーブルの上に置きます。「これ、裏の通用門の鍵よ。あなたは落ち着いてるし、頭も切れそうだわ。もし相原を捜したいなら、使ってちょうだい」
壬生:それと君の妹さんだね。ところで何で君の妹さんは……まあ察しはつくけど。
GM:榊をいじめてたわけじゃないぞ(笑)。
壬生:あのねえ。
龍麻:まあ、美里みたいなタイプが好き、だからねえ。
京一:まさかあの娘も美里みたいな性格なわけじゃ……。
GM:違わい!(一同笑)
壬生:じゃあ黙って鍵を受け取っておこう。それと1つ頼みがあるんだけどな。僕が中に潜入する時、あの派手派手男をひきつけといてくれるかな?
GM/朝倉:「まあ、何とかやってはみるけどね」 ところで紫暮さん。待てど暮らせど出てこないよ。寒風がこう、ぴゅー……と。
紫暮:……寒い(一同笑)。
雨紋:空手着1枚なんだもんなあ。
マリィ:(のプレイヤー)どーでもいいけど、本当に寒くなってきたね。

 
現実世界の方でも、だんだん日が暮れて、寒さが忍びよっていたのだった。これが後にシャレにならない事態を招くのだが……。

★初心に帰って依頼者をつついてみよう

さてさて、何しにきたかよくわからん5人組のほうですが。


美里:目で、とりあえず帰るんでしょ、と強く訴える(笑)。
龍麻:だいたいなんで美里がここにいるんだよ。
美里:え? だってほら、私の知り合い(←ゆりほちゃん捜しを依頼した杉本さんのこと)の用で来たみたいだし、私、心配で……(笑)。
龍麻:違う、何かが違う……(笑)。
京一:ところで美里、あのおねーちゃんの名前、なんてんだ?
美里:……何だっけ?
GM:だから覚えろとゆーに貴様らー!
マリィ:朝倉さん。
美里:そうそう、朝倉さんよ龍麻。……で? あの人に何の用?(←迫力)
龍麻:…………。
GM:怖え……。
龍麻:いや、だから頼まれて捜しに来たのが彼女と同じ苗字の人で……。
美里:(トーンが跳ね上がる)あらあ、そうだったのぉ。急に上機嫌(笑)。
一同:(笑)
京一:雨紋、なんか言ってくんない?
雨紋:え? いやあ、余計なこと言うとビームが飛んできそうだからよぉ(笑)。
美里:あら? そう言えば雨紋くんはどうしてここに?
雨紋:ちょっと如月サンに頼まれてよ。
龍麻:ってゆーかパシリ?
京一:パシリだ。
雨紋:……植木鉢を探しに……(笑)。
一同:如月ぃ……(笑)。
雨紋:だって如月サンの頼みだからよ。
龍麻:またコイツはいいように使われて、とか思っていよう。
雨紋:アンタたちも協力してくれよ。
美里:(あっさり)いいわよ。
一同:……いいわよ?
GM:(にやにや)美里がいいわよと言ったってことは、当然その2人もいいわよってことだよね。
美里:いいわよね、龍麻?
龍麻:……まあ如月が困ってるみたいだし?(笑)
美里:京一くんも賛成よね?
京一:……逆らえない何かが(笑)。
マリィ:でも、どんな植木鉢なの?
雨紋:(おなじみのセリフを繰り返す)だから白い薔薇が植わってて、廻りに紋様みたいなのが……。
マリィ:(あっさり)それだけじゃわかんない(一同笑)。
龍麻:またそんなえらくアバウトな。
雨紋:だってよー……仕方ねえから、もう1回如月サンとこ行ってくるかあ。
GM:……ってゆーか、電話して訊くとゆー発想はないのかね?
雨紋:あ、そうだ(笑)。雨紋って携帯持ってるかな?
龍麻:雨紋は持ってるでしょ?
紫暮:(ぼそっと)きっと槍の中に入ってるんだろう。
一同:んなアホなー!(爆笑)

 
といいつつ「槍の中の携帯」ネタで盛り上がる一同。なんか槍がうにょにょにょんと伸びてアンテナになるとか……ま、まあそれはともかく。

雨紋:じゃあ如月骨董品店に電話してみる。
GM:ぷるるるる……(やたら明るい声で)「はい、如月骨董品店でございます!」
雨紋:あ、如月サン? 俺なんだけど。
GM/如月:(急に不機嫌)「……何だ雨紋か」
雨紋:何だはねーだろーが(笑)。いや、百合が原に行ってみたんだけどよ、それらしいのがなくてさ。
GM/如月:「うん。まあそうだろうな、あれだけの情報じゃ」
壬生:確信犯かい(笑)。
GM/如月:「実は雨紋、ここだけの話なんだが、あの植木鉢には植物を異常成長させる力があって(笑)……百合が原、なんか変なことになってたりしなかったか? いや、まさかそんなことはないよな。ないよな。はっはっは」
一同:如月ぃ……(笑)。
GM/如月:「実はあの後鹿嵐に電話をしたら、薔薇の方もヤバイ代物だったらしくて、どうも僕の店なら〈場〉として丁度いいから預けたらしいんだが、それを僕がまちが……いや、とにかく売ってしまったので」(笑)
一同:(笑)
龍麻:携帯から声漏れてたりしませんか?
GM:してるかも。
龍麻:じゃあ無理やり雨紋から替わります。もしもし?
GM/如月:「や、やあ、龍麻か。元気かい?」
龍麻:……元気かいじゃねーだろが。結局どういうことなんだ?
GM/如月:「……すまん、龍麻! そういうことだからあの植木鉢を取り戻してくれ! うちの信用問題に関わる」
龍麻:もともと信用ねーんじゃねーの?(←【冷】)
GM/如月:「百合が原、どうなってた?」
龍麻:……薔薇が繁ってた。
一同:(爆笑)
龍麻:それだけじゃなくて、なんか薔薇十字団とかゆーのは出てくるし、行方不明者は出てるしで。
GM/如月:「……また、来てくれよな」
一同:切るなあああーっ!(爆笑)
GM/如月:いや、まだ切ってないけどね(笑)。「ちゃんと新情報はつかんだぞ。領収書の控えを調べたら、買っていった子の名前がわかった」
マリィ:だったら最初から調べればいいのに(←もっともだ)。
GM/如月:(無視して)「名前は、榊春洋だ。何かおどおどした気弱そうな子だったな」
雨紋:気弱? あれが?(一同笑)
紫暮:同姓同名の別人だったりして(笑)。
龍麻:もうちょっと植木鉢自体の特徴ってないのか?
GM/如月:「とにかく古いものなんだ。何せ江戸時代から伝わる植木鉢で……」(笑)
龍麻:ほとんど参考にならない(笑)。
GM/如月:「いやあ、助かるよ、龍麻。蓬莱寺もそこにいるんだよな」
京一:やべ、バレてる。
GM/如月:「何? 蓬莱寺も手伝ってくれるって? うん、助かるよ。僕は君たちに逢えてよかった……」
龍麻&京一:おい。
GM/如月:「じゃ、そういうことで。また何か仕入れておくよ」がちゃん。
一同:…………。
美里:……龍麻ぁ、お腹すいたぁ。京一くぅん、ラーメンでも食べに行きましょうよぉ(←コギャル風にお読み下さい)。
マリィ:でもおねーちゃん、今日シチューだってお母さんが言ってたよ。
美里:あらぁ、そぉお? じゃあマリィ1人で帰りなさいよぉ。
一同:(爆笑)
美里:あたしゃラーメン食いたいのよぉ!

 
どうも美里のプレイヤーもキレだしたらしい(笑)。

マリィ:…………。
龍麻:とりあえずマリィだけは護るぞ。
京一:で、そのひーちゃんを俺が護るぞ。
壬生:……美里から?(一同笑)
マリィ:だんごになってる……。
GM:(ぼそっと)一番下はマリィ♪ その前かばって龍麻♪ さらにかばって京一♪ 下僕三兄弟♪ ちゃんちゃん。

 
GMもキレてましたけどね。どーせね(笑)。

美里:で、結局なんだったの、龍麻。
龍麻:んー、つまり百合が原の薔薇は如月のとこの植木鉢が原因だったらしい。
京一:つまり原因、奴?
壬生:如月(笑)。
雨紋:いや俺もね、本来ならあの人が出てくるべきだと思うんだけど。
GM:ねえ。
京一:ねえ。
一同:…………。
雨紋:如月サン、俺は何だかアンタのこと嫌いになりそうだよ。
一同:(爆笑)
GM:このシナリオ終わったら如月にふった宿星、1点削っておいて(笑)。

★案ずるより生むが易しか

龍麻:で、どうしようね。
美里:植木鉢探しに行くなら早く行きましょうよ。
京一:だけど、この大勢で行ってもな。
マリィ:ライトが困ってるなら助けてあげようよ。
美里:……(不可思議な間)そうね、マリィ。その通りね。
一同:(笑)
龍麻:ま、マリィかわいいね(笑)。
GM:それはそうと紫暮なんだけど、……まだいるの?
紫暮:寒いっすね。やっぱり忍びこむかなあ。
GM:一応警備員はいるよ。警備員……(考え込む)灰色のフードつきマントを頭からすっぽりかぶってさ、手にランプを持った人たちが、こうしずしずと……。
一同:怪しい……(笑)。
紫暮:変わった警備員だな。
龍麻:それホントに警備員か?(笑)
GM:警備員だよ。校門の前の紫暮にうさんくさそうな視線を向けてくるけど。
紫暮:うーむ。ちょっと裏に廻ってみようかなあ。
GM:裏? 通用門の方ね。(ころころ)うん、はちあわせたな。
壬生:……まだいたんですか、紫暮さん(一同笑)。
紫暮:どうしても榊とは決着をつけなくてはならないんだ。
壬生:はあ……(←困っている)。
京一:で、俺たちはどうしよう?
龍麻:(考えている)でもこの人数の多さはなあ。
京一:分けてみるとか?
GM:じゃあ美里は残して?
美里:あら、私は置いてきぼりなの? 悲しいわ。車呼んでちょうだい(一同笑)。
マリィ:ガラ悪い……(笑)。
GM:(また膠着してるなあ……しょうがないな)そうしてると朝倉さんが通りかかるぞ。「あら? まだいたのあなたたち?」 言ってなかったけど、まだ駅前商店街のあたりだ。
美里:(いらいら)それで? 結局植木鉢はどうするの、雨紋くん。
雨紋:いやあ、ここまで来たんすから、やっぱり探したいけど……。
龍麻:……ってゆーかさー、行方不明者が出てるんだよ?
一同:……あ(笑)。
龍麻:もうここは如月だけの問題じゃないだろう。ここで放っておけるか。
GM:おう、ひーちゃんが珍しくマトモなことを。
龍麻:珍しく?(笑)
壬生:まあ主人公だしね。
美里:優しいのね、龍麻って。うふふっ。
GM:……で、朝倉さんは「何やってんの?」って目で見てるけど?
京一:あ、そうだ。朝倉さんに妹さんの名前訊いてみなきゃ。
壬生:「お姉さん、妹さんを紹介してください」(笑)
京一:ついでに電話番号も……ってそうじゃないんだ(笑)。
GM/朝倉:「ウチの妹? あれもう恋人いるわよ」
京一:はう。
龍麻:つっこみつっこみ。どげし。
GM:「掌打」か「掌底発剄」? ダメージ振って。
龍麻:……そこまではせんわい(笑)。
GM/朝倉:(うーん、すっかり朝倉さんが今回の便利屋と化してるなあ)じゃあ朝倉さんは帰ります。で、龍麻の横を通りすぎる時に、「壬生くんが通用門から入るみたいよ」と呟いてあげよう。
一同:(笑)
龍麻:つながり、バレとるなー。
京一:何故だ……。

 
とりあえず膠着状態打破のための苦肉の策。
 まあ知人だってことはバレないでか(笑)って感じだけど、だからって壬生が潜入するのを龍麻に教えるかどうかはね……不自然なんてもんじゃないんだが。
 すみません。すみません(とりあえず柊化)。


龍麻:そっかー。壬生がいるのか。
京一:まあ壬生なら侵入するのに問題はないだろうけど。
龍麻:壬生1人ならね。
GM:1人ならね。
壬生:うん……(と紫暮を見る)。
紫暮:まかせろ。隠密行動は得意だ。
一同:(爆笑)
壬生:ってゆーかもう、おとりにしてやろうかな(笑)。
龍麻:(笑いながら)さあて、壬生に連絡してみるか。
京一:裏口に行ってみるかな。まだいるかな。
龍麻:……電話! 電話かければいいじゃん。バイブになってるでしょ?
壬生:そりゃもう。でもバイブの音だって本当はヤバイんだよ。
京一:下手に鉢合わせちゃうより、こっちも潜入することを了解してもらった方がいいでしょう。
龍麻:ごちゃごちゃになったらやばいもんね。
GM:「僕の仕事の邪魔は許さないよ」ってか?
龍麻:まあ壬生紅葉御自らの出馬とくれば、ねえ。
壬生:いや、僕は単に相原一実を……
GM:……殺りに?(笑)
龍麻:じゃあ電話電話。
GM:ぶーっ、ぶーっ(←バイブレーションの音)。
壬生:もしもし……じゃないか。はい、僕だけど?(一同笑)
龍麻:あ、紅葉?
壬生:僕に何か用かい?
龍麻:(少し考えて)実は今から、百合が原の旧学生寮に忍び込んでみようと思ったんだけど……そっちは?
壬生:僕もそうしようと思っていたんだけど(しばし沈黙)何故かこっちには紫暮さんがいてね。
一同:(笑)
紫暮:(壬生の後ろで腕を組んでふんぞり返っている)
壬生:少し困難だけど(笑)まあがんばってみるよ。
龍麻:何かこう、電話しながらがくってきてます(笑)。
京一:よりによって、紫暮! どうしようかねえ(笑)。
美里:壬生くんに植木鉢のことも言っておいたほうがいいんじゃない? 彼らに探させま……探してもらえるとありがたいわねえ(一同笑)。
壬生:(冷たい声で)植木鉢? 何、それ?
龍麻:それはともかく、事情は話しておこう。「実は如月が……」(笑)
壬生:(あっさり)ああ、そんなことだろうね。
GM:……如月は壬生にいったいどういう目で見られていたんだ?(笑)
龍麻:……そういうわけで、行方不明者も出ていることだし、ことは如月だけの問題じゃない。何かわかったことはないか?
壬生:じゃあここらで情報交換と行きますか。

 
ここで「かくかくしかじか」(笑)の情報交換タイム。プレイヤーは知っていても、キャラクターは知らない互いの情報をまとめてみる。
 ま、まとめてみるまでもなく、原因は植木鉢と薔薇と榊春洋。調べるとしたら旧学生寮、なんですけどね(笑)。

壬生:じゃあ僕はこれから潜入するから、この番号には電話しないでくれよ、と言って電話きっちゃう。
龍麻:うーん、潜入は本職にまかせるべきかなあ。
京一:確かに大勢で行くより、壬生1人に任せておいたほうが確実だよね。
GM:だからゆーとるやん。壬生1人なら確実だよ? でも、ほら、ねえ。
一同:あー、紫暮がね……(笑)。
壬生:だから言ったでしょ、「少し困難」だって(笑)。
龍麻:うーん……(←悩んでいる)。
美里:あら、簡単なことじゃない。私たちが旧学生寮に行って植木鉢と薔薇をとってくればいいのよ。ねえマリィ?(笑)
マリィ:う、うん……。
美里:雨紋くんもそう思うのよね。
雨紋:そりゃ、俺はなあ。
美里:(ドスのきいた声)と、いうことは当然龍麻と京一くんも行くのよね!
壬生:ああ、美里が壊れてきている……。
京一:いや、でも……(←何か言いかける)
美里:京一くん! うじうじ悩んでいるなんて京一くんらしくない!
一同:(爆笑)
京一:ああ、それを言われてしまった(笑)。もう返す言葉がないです。じゃ、行こっか、ひーちゃん。
龍麻:結局そーゆーことになるわけね(笑)。でも本当に全員で行くの?
一同:(何となく美里を見る)
美里:あら? 龍麻、ひょっとして私が邪魔なの? それとも私を気遣ってくれてるの?
龍麻:…………。
GM:……マリィちゃんは何かご意見は?
マリィ:……(少し考える)メフィストかわいー。
壬生:ああ、駄目だ。現実逃避している(笑)。
龍麻:でも警備員はいるんだよな。一応。
GM:一応ね。裏口はどうだかしれんけど。
壬生:(ぼそっと)裏口には来ないでくれぇ……。
美里:さ、そういうわけだから裏口から忍びこみましょ。
一同:(笑)
マリィ:裏口からこっそり入れば多分見つからないからノープロブレムね。

 
プロブレムはありすぎだと思うのだが、しかしながらこれ以上話も進まず(GM「メフィストのご意見は?」 マリィ「……にゃあー……」 壬生「マスターも現実逃避してるし……」)、結局学校近くまで戻ってきた5人は、警備員にうさんくさそうな目で見られ、慌てて通用門へとやってきたのだった。
 しかしテープをきいてると、慎重派の龍麻&京一、殴りこむ気満々の美里(笑)、彼女に流され続ける雨紋&マリィ、という感じがするのは何故だらう……。
何か違う……。

GM:もうなしくずしだよな、こうなりゃ(←ヤケ)。そうして通用門に廻ってくると、壬生と紫暮がいたりするわけだけど。
壬生:え? 僕はまだここにいるんですか?
紫暮:……逃がさんぞ壬生。俺に状況説明をしろ。
壬生:ええっ?(笑)
GM:あ、紫暮さん、ご協力ありがとうございます。
紫暮:押忍。
一同:何だかなあ……(笑)。
GM:では、5人がのっそりやってくると、まず白い空手着が目に入るわけで(笑)。
紫暮:うむ。話は聞いたぞ龍麻。俺も協力しようじゃないか。
龍麻:だああああ……(←脱力している)。
壬生:あーもー……(←こっちも脱力している)。
GM:で、どうするね?
京一:どうするってなあ……。
GM:だってさ。目立つよ、ここにいると。7人固まって。
一同:……じゃ、潜入しまあす(笑)。
壬生:あ、紫暮さんには僕の黒いコートを羽織らせておこう。白いと目立つし。
紫暮:むう。ちょっと嫌そうな顔をしているが。仕方あるまい。
GM:2Pカラーの黒い紫暮さんとかどうです?(笑)

 
ってゆーか、今回の紫暮さんは充分2Pカラーという気がするんですがねえ。
 てなわけでとうとう潜入編でごー。