Act.3 収まらないらんうん。

GM:とりあえず話を上半身TRPGに戻そう。そっちも自粛するように。
一同:…………(そろってジークを見る)。
ジーク:待てっ。俺のせいだけか? 違うだろう!
サファイア:(無視)散歩に出かけるのは、私とフェスとゴンちゃんですか。
GM:じゃあその3人は観察チェック。
フェス:9。
ゴン:5。
サファイア:10です。
GM:何じゃその軒並み低レベルな数値は。じゃあ何も気づかなかった、と。
サファイア:周囲を見てひたすら感心してます。きっと金持ちっぽい家ばっかりなんだろうなぁ(嘆息)。
GM:観光客は種々雑多。でもみんなやっぱり金持ちっぽいです。
ゴン:オレの仲間、いるか。
GM:いるよ。スネークマンもミノタウルスもいます。
サファイア:じゃあドッグヘッドも?
GM:ここの自警団の頭ってドッグヘッドです(笑)。
ゴン:ドッグヘッドって群れ作りますからね。それに戦士として優秀なんで、部隊とか作っちゃうんですよ。
ジーク:1匹のドッグヘッドを見かけたら……。
カワタワ:30匹のドッグヘッドが隠れている……。
サファイア:(冷たく)外野は無視だ。
ジーク:うーん、私もある程度は情報収集したいなあ。
フェス:(真面目に)ピロートークで?
GM:(大真面目に)ここは避暑地なんで、いわゆる色街はないんだよね。自分で見繕ってくれないと……。
カワタワ:じゃあさっきのバニーちゃんが終わった(←おいっ)後に……。
サファイア&ゴン:…………(頭を抱えている)。
ジーク:あのぉ、この話題から離れるんじゃなかったん?
カワタワ:ピロートークは下半身とはまた別の部分(どきっぱり)。
GM:というわけで、うまく訊き出せたかどうか、魅力で振ってもらおうか(笑)。
ジーク:えーと、16。
GM:16? えっと、そもそもどんなこと訊きたいの?
ジーク:やっぱサノ閣下のもってきた話って時点で怪しいからなあ。最近この屋敷とかこの街でなんか事件がなかったか、とか。
GM/バニーちゃん:「このお屋敷は平和ですぅ。街のことは自警団の人とかに訊かないとわからないですぅ」
ジーク:あ、そう。
フェス:(ふっと笑って)所詮バニーですね。
サファイア:ああ、私はドッグヘッドだとかいう自警団長に話を聞きたかったんだ。
フェス:待ちなさい。せっかくの休暇だっていうのに、あなたはどうしてわざわざトラブルに鼻をつっこもうとするんです?
サファイア:観光客として。
フェス:…………(←冷たい目)。
サファイア:だって。だって不安なんだもぉん(泣)。
ゴン:駄目だ。おまえ、完璧職業病。

 
さて、その頃ジークは……。

ジーク:へー……お給料はちゃんと出てるんだよね?
GM/バニーちゃん:「もちろんですぅ」
ジーク:お小遣いは?
GM/バニーちゃん:「それなりに。えへっ」
ジーク:そっか。でもバニーって旅してなきゃツラいんじゃなかったっけ?
GM/バニーちゃん:「だいじょぶですぅ。おねえちゃんたちと入れかわりたちかわりお仕事してるんで」
ジーク:そうなんだ。あ、ところでキミ、名前は?
GM:(しばし考え)……名前……。
ジーク:……ああ、名前なんてないキャラクターなんだね。
GM/バニーちゃん:「そうですぅ。てへっ」
ゴン:どうでもいいが、名前が最後なあたり外道だおまえ。
一同:(笑)

 
……この話題からは離れるのではなかったのだろうか?
 まあいいか。

サファイア:私は自警団に行って話を……。
フェス:だからやめなさいって(ため息)。

 
こっちはこっちで重症だな。

GM:ま、ちょっとした喧嘩があったくらいだよね(笑)。
ゴン:ここ、金持ちばかり。事件起こりそうもない。
サファイア:いや、サノ閣下に限って。
ゴン:おまえ、そうとう人間不信?
サファイア:私は人間不信じゃない。サノ不信だ。
一同:それは確かに(笑)。
サファイア:(はっ)……い、いやっ。今のはオフレコ! 私は何も言っていません! 言ってませんよおっ!
フェス:(ため息)とりあえずこの人も放っておきます。私は公園とかに行きたいのですが。
GM:公園? ああ、あるよ公園。おいしそうな獲物がいっぱいいるよ。
フェス:では、適当なのを見繕って。
サファイア:……ふぇ、フェス?
フェス:魅力でいきます。(ころころ)20です。
一同:(爆笑)
サファイア:待てえっ! おまえまで騒ぎを起こすのかあっ!
フェス:失敬な。私は騒ぎになるような真似はしませんよ。
ゴン:ちょっと声かけて、ちょっとお話して、ちょっと血をもらうだけ(笑)。
サファイア:そんな簡単にいくのかあ?
フェス:魅力は35ですんで。
GM:ジークより高い?
ジーク:高いよ。こっちは25。
カワタワ:2人でペア組めばいいんじゃないの?
GM:そりゃあつえーわな。
カワタワ:1人がナンパして、ちょっと血ぃ吸って、終わったらおいしくいただく。逆でもいいけど。
一同:ペアってそういう意味かい!
ジーク:……逆でもいいけどってアンタ……。
フェス:私はこの人のお古なんてごめんこうむります。
サファイア:だーかーらー! そういう話題から離れるんじゃなかったのかあ!
フェス:では、そこへ頬をつやつやさせて帰ってきましょう。
GM:珍しく血色のいいフェスが(笑)。
フェス:(淡々と)ああ、メーさん。3人ばかりお客が増えたんですがね、空き部屋使ってよろしいですか。
ゴン:連れてきちゃったんかい!
サファイア:お、おまえ、そこへ直れ! たたっ斬ってくれるわ!
ジーク:ところでなんで3人なの?
フェス:エレガントさのためです。
一同:(爆笑)
ジーク:ことは全てエレガントに運んでくれたまえ(笑)。
GM:では今宵は彼の部屋でエレガントなことが行われるのでしょう。
カワタワ:みんなでバラのエッセンスの泡風呂に(笑)。

 
しかし、何で3人だとエレガントなんだろうね?(笑) 
 ちなみに、「ことは全てエレガントに運んでくれたまえ」は昔ガンダム(羽ガンダム)に出てきた、トンチキなエレガント指揮官の名セリフ。「バラのエッセンスを用意してくれたまえ」と言ったのもこの人である。パルテノン式露天泡風呂に浸かりつつ。


GM:えーと、特に希望がなければ1日目は何もなくて終わるんだけどね。
ゴン:この2人(フェスとジーク)の本番は夜でしょう(笑)。
サファイア:知らん。私はもう寝る。夜というのは眠るためにあるんだ。
ゴン:なんかこっちの3人は子供の修学旅行なのに、あっちの2人はオトナな旅行ですよね……。
カワタワ:東南アジアとかに女買いにきたオヤジみたいだよね。

 
だから不穏な発言はよさんかいっ!

GM:……えー……というわけで次の日の朝です。朝食に3名ほどお客が加わっています。
サファイア:はえ?
ジーク:あ、ちなみにジークはここにはいません。
GM:そう。3名ほど加わってて、1人が行方不明(笑)。
サファイア:まあアイツがどこへ行ったかはだいたいわかるからいいけどさ。で、あなたがたは?
GM:なんでもナンパされたらしい(笑)。
ジーク:(のプレイヤー、カワイイ声で)どーもー、ナンパされましたー♪ A子でーす! B子でーす! C子でーす!
一同:(失笑)
サファイア:(冷汗)え、えーと、連れがご迷惑をおかけしませんでしたか?
フェス:失礼な。ただちょっとお酌させたり、くっちゃべったりとかその程度です。
GM:そう。もしくはただの愛の献血(笑)。
サファイア:そ、そうですか。ならいいんですけど(←いいのか?)。
GM/女の子たち:「ひさしぶりにエレガントな夜を過ごしましたわ」(笑)
ジーク:そこへ帰ってきます。おー、まだ俺のぶんの朝飯ってある?
GM:着席すると同時に運ばれてきますよ。
サファイア:じゃあ席についたこいつを冷たい目で見ます。……ところで、こいつは連れがいたりするの?
ジーク:いないよ。
GM:連れて帰ったりしないもんね。
ジーク:極力素人はひっかけない主義なんですよ。
GM:お持ち帰りしない主義。
カワタワ:そのかわり使い捨て。
一同:(爆笑)
GM:いつまでたっても上半身TRPGになりませんねえ(←アンタも十分拍車かけとるわ)。
ゴン:……垂れ幕かけときましょうか。「健全週間遵守!」とか。
サファイア:そうしよう。是非そうしよう。
カワタワ:うんうん。と頷きながらやっぱりバニーちゃんの胸元に埋まっています。
一同:(笑)
サファイア:お、おまえ、まだそこにいたのか。
カワタワ:まだ、というかバニーちゃんをとっかえひっかえ。
一同:(爆笑)
カワタワ:えー。だって観光案内してもらってるだけだもん。
サファイア:だからって何で胸元に入るっ!
カワタワ:そりゃ気持ちいいから。
サファイア:おまえ女なんだろ!
カワタワ:さあ。
一同:…………。
GM:話を元に戻そうか。
サファイア:そうしましょう。是非そうしましょう。
GM:では、こうやってのんびりご飯食べてると思うけど、この街ってホントに平和だね。涼しいし。
ゴン:はあ。牛の本能がこのまま寝ろ、と言っている。
サファイア:うむ。パピヨン種の本能も少しそう言っている。私、毛長いし。
GM/メー:「みなさん、何もご予定はございませんので?」
ゴン:オレ、釣りキチ○平。この辺川あるか。
GM/メー:「すぐ近くにございますよ」
サファイア:では川へでかけよう。それで犬掻きでばしゃばしゃ泳ぐんだー。
フェス:あ、子供還りしている。
ゴン:待て。サファイア、おまえそこで泳ぐ、魚釣れない。
GM:釣り針が耳にひっかかるよ?
ジーク:(のんびり)ゴン、ひいてるぞ、
ゴン:おう(釣り竿を上げるポーズ)。
サファイア:(釣り上げられている)はうう。
ゴン:……こんなのいらない。キャッチアンドリリース。
一同:(笑)

 
いきなり平和になってしまった。
 ひょっとして下ネタ以外たいして話すことがなかったのかこいつら(←あながち間違っていないような気がする)。
 さて、その頃のカワタワ。


カワタワ:観光にいきます。
GM:どこへ?
カワタワ:さあ。バニーさんしだい。
GM:どうあっても胸元から降りようとはしないんだね? じゃあ小高い丘の上に連れていかれます。
カワタワ:何するの?
GM:お花つんだりとかじゃないですか。あ、ちなみに地元フェアリーもいます。
カワタワ:へー。
ゴン:フェアリーって平原とかで生まれやすいんですよ。
GM:ここには集団が住んでるらしいですね。
カワタワ:(手を上げ)よっ。
GM:(手を上げ)おう。
ゴン:なじんでるし……。
フェス:でもカワってここ来たことあるんでしたよね?
ゴン:実はここが出身地だったとか?
GM:「おや? もう帰ってきたのぉ?」とか言ってもう十数年たってたりしますが。
ゴン:フェアリー、気が長い(笑)。
カワタワ:(気楽に)実は代金ロハで豪遊できることになっちゃってさー。
GM/フェアリー:「ふーん、いいなあ」
カワタワ:よかったらみんな遊びに来る?
サファイア:ふざけんな!
一同:(笑)
カワタワ:(無視)ご飯もおいしいし、部屋は広くて綺麗だし、バニーもいるよ。
GM/フェアリー:「わーいわーい」と17人くらいやって来る。みんなでバニーにひっついて(笑)。
フェス:とゆーか、たかってる?
サファイア:重そうやのう。
ジーク:(またもや眠そうに)ちゃららんららんららん♪ ちゃららんららんららん♪ ちゃらちゃっちゃっちゃっちゃちゃっちゃちゃっちゃっちゃっ♪
カワタワ:どかどかどかー!(笑)
ゴン:やめろー! それは絶対死ねるー!

 
何のことだかわからないでせうな。
 『ブレス・オブ・ファイアW』とゆーゲームに、妖精20名に一斉攻撃させるダンスマカブルとゆー技があったのですよ。

フェス:そういうことしたら切腹よ♪なんでしょ、この街は。
GM:では、そういうわけで(←どういうわけよ?)昼ご飯なんですけど、お客が一気に増えてしまいましたねえ(笑)。
サファイア:頼むからあんまり連れて来ないでっ。
GM:フェアリーおしゃべり好きなので騒がしいですねー。
サファイア:あー、ところでキミたち。最近この街で変わったことはありませんでしたか?
GM/フェアリー:「そう言えば、大工さんとこの三番目のお姉さんがねー」
サファイア:世間話はいいから。
GM:アナタ、フェアリーからまともな情報を引き出そうとするほうがそもそも間違ってます。
サファイア:じゃあ何しに来たんだこいつら。
フェス:何をしに来たもなにもありませんよ。カワを見ていればフェアリーってどういうものかわかるでしょ?(一同笑)
ジーク:だいたい、世間話じゃなきゃ何が訊きたいのよ?
サファイア:何かって……。
フェス:すでに「何かある」ことになってますよね、サファイアさんの頭の中では。
ゴン:サブ、これただの休暇。オレたち、楽しむ。
サファイア:いや、サノ閣下に限ってそんなことわっ。
一同:はいはい。
GM:この根っから職業病な人は放っておいて、さて、午後はどうします?
ゴン:おう。オレ、山とか行きたい。みんなで山行こう。
ジーク:やだよ、かったりぃ。
ゴン:ジーク。おまえたまには健全に過ごす!
サファイア:そうだそうだ!
ジーク:(眠そうに)山行って何すんだよ。
ゴン:珍しい虫いる。オレら、虫かご持っていく。わーっと行く。
ジーク:ガキじゃねえんだぞガキじゃ。
フェス:昼間はだらだらするのが一番です。
サファイア:おまえらの意見は却下だ!

 
すっかりバカンスだなこいつら。
 いや、バカンスなんだけど。

フェス:行きたければ3人で行ってらっしゃい。私はもう少し日が落ちてからでかけますよ。
ジーク:俺は寝不足だから寝る。おやすみ。くー。
サファイア:おまえは夜も昼もずーっと寝ていろ! 永遠に寝ていろ!
GM:すっかり夜型人間でやんの。
ゴン:しかしフェスはともかく、この人長生きしそうにありませんねえ。
GM:夜はほとんど寝ていない(笑)。
カワタワ:だいじょぶだいじょぶ。この人、別の意味で寝っぱなしだから。

 
……睡眠をとってなきゃ意味がないんじゃないのか?
 さて、夜型行動組の2人をおいて、山に遠足にやってきた3人なのだが……。

GM:フェアリーの大群を引き連れて、虫がよく取れるという山にやってきました。ところで、リーダーの人、観察チェック。
サファイア:おう。休暇中でもリーダーさ。(ころころ)9。
GM:低いなあ。まあいいか。ちょっと離れたところで虫をとっていたフェアリーの集団が、「きゃあああ!」と悲鳴をあげます。
サファイア&ゴン:急行っ!
カワタワ:(のんびり)どうしたの、みんな〜。
GM:あ、そっか。フェアリーって空飛んでんだよな。じゃあ実害はあんまりないかも。地面を10匹ばかりのジャイアント・ラットがどどどどどど……と駆け巡っている。
ゴン:あのー。山の中でも武器使ったら士道不覚悟で切腹よ♪なんですか?
GM:ははは。それはいいことにしよう。
フェス:ジャンアント・ラットって強いよね。
ゴン:強いです。武器ないと死ねます。
サファイア:それが何匹だって?
GM:10匹(笑)。
サファイア:がーん。
GM:ちなみに10匹というのは最低ラインだそうで。
フェス:必ず10匹以上で出てくるんですよね(笑)。
サファイア:……一応しっしっとかワンワン!とかやってみるけど、逃げないよね?
GM:じゃあ目標を変えて襲いかかってきた。どどどどど。
サファイア:ひー!
ゴン:ガンつけます! カバチタレとんとちゃうでぼけぇ!
GM:じゃあ武勇振ってください。こっちがビビるかもしれません。
ゴン:えーと……(ころころ)ヒーローポイント使って振りなおして、26っ。
GM:おお?! それは半分くらい逃げ出したな。残りも足が止まって、睨み合い。
ゴン:やんのか?! やんのか、おお?!(←アンタどこのヤクザもんや)
サファイア:私も睨み合いに加わります。わんわん!
GM:じゃあ武勇振ってください(笑)。
サファイア:ええー!
ゴン:がんばれ、犬(笑)。
サファイア:うるさい! 由緒正しいドッグヘッドを馬鹿にするなぁ!
フェス:尻尾巻いちゃ駄目ですよ。
GM:とゆーか、パピヨンって鳴き声可愛くなかった?(笑)
ゴン:キャンキャンいってますな。
カワタワ:駄目じゃん。
サファイア:違う! ギャワンギャワンという感じだ(←あんまり変わりない)。
GM:どうでもいいんだけどさ。成功? では残ったネズミが3匹かな?
カワタワ:ではここで、「森の動物たちよ! 私たちの犠牲になって!」と〈動物たちの謝肉祭〉。
GM:でー! とりあえず達成値出してみて。高かったら面白いもんだしてやる。
サファイア:何だすんじゃ。
カワタワ:えーと、16。
GM:意外と高いな。では、向こうから小動物も確かにやって来るんですが。
カワタワ:が?
GM:どすどすどす……という足音とともに、小山のようにこんもりしたものが。
サファイア:はえ?
ゴン:それって、やっぱアレ? 熊っすか?(笑)
GM:それを見たジャイアント・ラットくんはびゃーっと逃げてしまいました。よかったね。
サファイア:……それはいいけど、熊は?
一同:(笑)
カワタワ:大丈夫でしょ。一曲聴き終わったら素直に帰るよ。
GM:です。
サファイア:よかった、助かった。感謝するよ、カワ。
カワタワ:(白々しい口調で)なーに、仲間を助けるためなら当然さぁ。と、フェアリーに向かって言います(笑)。
GM:さて、そこで山に来てるメンバーは観察を振ってくれ。12以上出た人は?
サファイア:はい。
GM:じゃあ今度は知力。
サファイア:ええ?(←低い)駄目です。失敗です。
フェス:ポイント使えば?
サファイア:えーと……でも、それだって12だよ?
フェス:使っちゃえ、使っちゃえ。
GM:使ったの? あ、そう。すると君は、この山に関して何か違和感を感じたような気がする。
サファイア:な、なんか嫌な予感がする。まさかサノ閣下の今回のお題って、これ?
GM:また仕事かなー、とか(笑)。
サファイア:ああ……(泣)。
カワタワ:でもどこかでほっとしてるでしょ。なかったらなかったで逆に、いつまでも陰謀の影に怯えてなきゃならないし。
サファイア:ああ……うん、確かに……(泣)。
一同:職業病だ(笑)。
GM:さて、館に残った2人だが……。
フェス:私は例によってお出かけ。散歩。
GM:はいぃ?
フェス:何が悲しくて、こんなところまで来てあくせくしなくちゃならないんですか。犬じゃあるまいし。
サファイア:…………(泣)。
GM:ちなみにどんなところをうろつきます?
フェス:広場のカフェでお茶飲んでます。
ゴン:おう。何てことだ。ここだけエレガントだ。
GM:じゃあちょっと魅力振ってみてください。
フェス:(こともなげに)20。
一同:(爆笑)
GM:それでは君がとーってもエレガントにお茶を飲んでいると、後ろから若い娘さんたちの笑いさざめく声が。「すみません、ご一緒してもよろしいでしょうか?」
フェス:(にこやかに)はい、どうぞ。
GM/女の子たち:「ご旅行ですか? どちらからいらっしゃったんですか?」
フェス:ムッツーゴロウ王国から、少々休暇を取りに参りました。
GM/女の子たち:「まあ、そうですの」とくすくす笑われている。
サファイア:何でだ!
カワタワ:そりゃそうでしょう。
ジーク:ねえ。
ゴン:あの国、とてもおもしろい。笑える。
サファイア:他人事みたいに言うなぁ!
フェス:(あくまでにこやかに)何と言っても犬が騎士になれるような国ですから。
一同:(笑)
サファイア:ギャワンギャワン!(←抗議しているらしい)
GM/女の子たち:「まあ、犬が騎士なんですか? それって番犬のことですの?」
サファイア:ギャワンギャワン!(←がんばって抗議しているらしい)
フェス:似たようなものですね。あそこの宰相閣下はまた変わった方なんですが、その方にいいように使われてますよ。
サファイア:ギャワンギャワンギャワン!(←何か激しく抗議しているらしい)
ジーク:はいはい。
カワタワ:いいからいいから。
フェス:(構わずに)私はその犬の紹介でこちらに来ているので、何かの機会にお目にかけられるかもしれませんね。
GM/女の子たち:「まあ、その犬、しゃべれるんですの?」
フェス:ええ。とても変わった犬なんですよ。
GM/女の子たち:「さすがムッツーゴロウ王国! 新種の犬を飼ってらっしゃるのね」
サファイア:ぐるるるるるる……(←諦めてうなっているらしい)。
フェス:ご覧になりたいですか?
GM/女の子たち:「まあ、よろしいんですの?」
フェス:ええ、あの家は広いから大丈夫でしょう。
GM:では女の子たちはきゃぴきゃぴと君のあとをついてきた。
フェス:(平然と)とりあえず今晩の食事はこれでよし、と。
サファイア:お、おーい(泣)。
ジーク:うーむ、何だかボクよりこっちのが悪党という気がしてきた。
フェス:あなたのやり方とは品位が違います。
一同:(爆笑)
GM:で、その品位のない方なんだが。どの辺に行ってる?
ジーク:ん? もうちょっとくだけた所がいいかな。
GM:くだけた、というと、一般的な所?
ジーク:うん。例えば……。
ゴン:土産物屋とかにしなさい(笑)。
ジーク:じゃ、そうする。お土産の招き猫でも探していよう。
GM:そーすると、手がこんな感じの猫とか、酒瓶下げてる狸とか、果ては「根性」と書いてある高い塔の置物とかが並んでいる。
カワタワ:三角形の旗とか。
ゴン:木刀とか、「カルーザワに行ってきました」と書いてあるお菓子とか。
サファイア:どういう土産物屋やねん。
フェス:すると奥から、「やあ、いらっしゃい。今日は何の用だい?」と亀忍者が……。
GM:出てこない、出てこない。ジーク、何か買う?
ジーク:んなアホなもん買ってどーすんのさ。
GM:見てるだけ?
ジーク:そうですねえ、ふらふらしながら適当に物色を。
サファイア:……何を?
ジーク:ん?
サファイア:「ん?」じゃなあい!
GM:じゃあ魅力チェックね。
一同:(笑)
サファイア:だー!(泣)
ゴン:上半身RPGをしましょうよぉ!
ジーク:(構わずころころ)あ、大丈夫、低い。10だね。
GM:あ、ホントに低いね。すると君は声をかけられはしなかったものの、中々カワイイ女の子を発見した。
ジーク:ほぉ。
GM:(にやり)あ、女の「子」だからね。
ジーク:……いくつ?
GM:10歳。
ジーク:…………。まぁいいか。
一同:「まぁいいか」ぁ?!
ジーク:違う! 手ェ出すって意味じゃない!
ゴン:おう。オレ驚いた。
カワタワ:ジークがロリに転向したかと思っちゃったー。
ジーク:しません。たまにはナンパを離れて穏やかに過ごしてもよいだろうと思ったの。で、こんなのはどうだい、と適当な人形とか棚からとってあげる。
GM:……(ころころ)あ、抵抗失敗してやんの。じゃあ君にもぉメロメロって感じかな(笑)。
ゴン:ジークが不気味だ。
カワタワ:そのうち、「お嬢ちゃん、お姉さんいる?」とか「お母さんお家なの?」とか言い出すから、大丈夫。
ジーク:やかましい。勝手に決めるな。
GM/女の子:「あー、この人形かっわいー! おもしろーい!」
ジーク:お嬢ちゃん、1人なの?
GM/女の子:「ううん。おとーさまとおかーさまといもーとがそのへんに」
ジーク:ふーん。じゃあ適当に付き合おう。
GM:さて、そうやってしばらく買い物に付き合っていると、女の子の名を呼ぶ20代くらいの美人の声が。
ジーク:……GM。
GM:はい。何?
ジーク:人がたまには穏健にすまそうと思ってるのに、どうして煽るようなことを言うの?

 
何となく目をそらす一同。

GM:……えー、すると女の子が「おかーさまー!」と駆けよっていきます。
ジーク:ああ、ひょっとしてこちらのお嬢さんをお探しでしたか?
GM/女の人:「ええ。ご面倒をおかけしたようで申し訳ありませんわ」
ジーク:(鷹揚に)いえいえ。
GM/女の人:「あの、もしよろしければお名前を。何かお礼をしたいと思いますので」
ジーク:いえいえ、名乗るほどのものではありませんよ。
サファイア:ほんとにな。
ジーク:私、ジークフリードと申します。
サファイア:名乗ってるじゃねーか!
カワタワ:なにかな、今の「突っ込んでください」と言わんばかりのタイミングは。
ジーク:(しらんぷり)
GM/女の人:「まあ、素敵なお名前ですわね」
サファイア:名前だけだ、名前だけ!
ジーク:うるさいな。
GM/女の人:「もしよかったら、夕食をご馳走したいと思いますの。いかがです?」
一同:(笑)
ジーク:……何故笑う。
ゴン:家まで行っちゃったらあとはお決まりのコースですよね。
ジーク:うるさいな。
GM/女の人:「あの、何か?」
ジーク:(いきなりにこやかに)そうですか。それではお言葉に甘えましょう。
カワタワ:奥さん、いいじゃないですかいいじゃないですか。
フェス:だめよだめよ三河屋さん!
一同:(爆笑)
ジーク:誰が三河屋さんじゃっ!

 
と、言いつつ、ホントに人妻の家にあがりこむジークである。
 さてさて……。