Act.2 進まないたびじ。

GM:では、馬車で3日。カワは人形のフリするなら馬車代払わなくていい(笑)。
サファイア:いいかおまえら。武器防具冒険グッズはしっかり用意しろよ。
カワタワ:……これって観光旅行じゃなかったの?
GM:街道と言ってもモンスターと鉢合わせすることはあるよ。確率は低いけど。
フェス:具体的には?
GM:嬉し楽しいエンカウント表を振ってもらいます。3回ね。サファイア、1D6を3回振って。
サファイア:(いっころ)6……5……4。
GM:……でかいな。
フェス:……1日目から出ましたね。
サファイア:(恐る恐る)ひょっとして何かまずかったの?
GM:いや? 街を出て2時間もしないうちに襲われましたよってだけ(笑)。小さい森の中に差しかかった時に、馬車の屋根に何かがぼとっと落ちてきました。
ゴン:オレの頭の前。
GM:うん?
ゴン:オレ、馬車の中に頭入らない。だから幌突き破って頭出してる。
一同:何て迷惑な(笑)。
サファイア:……すいません御者さん、ちゃんと追加料金は払っておきます。
カワタワ:ちなみに私はゴンちゃんの頭の上でーす。
GM:あ、そう。じゃあゴンちゃんとカワは記憶力チェックね。
ゴン:9だ。
GM:ではわかった。毒蛇くんである。体長1メートルが2匹だ(笑)。
ゴン:それは「ぼとっ」ではなく「どさっ」なのでは……?
GM:(無視)まず、上の人はイニシアティブかな。
サファイア:おい、ゴン。今何か音がしたが、どうした。
ゴン:おう。オレ、かなりピンチ。呑まれる。サブ、体長1メートル! 毒蛇! オレ、大変!
サファイア:何ぃ?! 御者さん、止めてください!
GM:御者さんは慌てて馬車を止めて中に逃げ込んでくる。とりあえず1ターンかかるんで、屋根の方を先に処理しようか。ゴンちゃん、避けられる?
ゴン:おう。オレ、回避ゼロ(笑)。
GM:……では、かぷっといきます。1匹目……ハズレ。
ジーク:何故この状態で外すか蛇。
ゴン:オレ、日頃の行いいい。おまえと違う。
ジーク:こうなった時点で日頃の行いが悪いのと違うか。
GM:どうでもいいけど、さすがに2匹目は当たるぞ。
ゴン:ちなみに16点までカン!ですよ。
ジーク:駄目じゃん。
GM:…………(←MAXダメージでも通らないらしい)。いいんだ。一生懸命頭に巻き付こうとがんばろう。それじゃあ馬車が止まって、御者が逃げ込んできて、はい2ラウンド目。中の人は?
カワタワ:そう言えば私は上にいたんだな。
GM:あれ? あ、そうか。一番速いでしょ。とりあえず行動して。
カワタワ:(あっさり)下に降りる。
一同:(笑)
GM:……何のために上にいたわけ?
カワタワ:眺めがよかったから。
ゴン:……オレ、ひょっとして単なる展望台か。おまえ、かなりヒドイ。
カワタワ:えー。しょうがないなぁ。では呪歌で蛇を鎮めましょう。
ジーク:(ルールブックを見て)でもこれ、「飢えて襲ってきた動物には効果がありません」って書いてあるんだけど……。
カワタワ:え? 飢えて襲いかかってきたの?
GM:さぁ。そうなんじゃない。
カワタワ:いいや。とりあえず歌おう。
GM:で、振るまでもなく失敗なんだけどね(笑)。
カワタワ:……うーん。意味ないのか。
GM:残念ながらね。上で蛇がゴンちゃんにからみつこうと暴れてる脇で、カワの陽気な歌声が響くわけだ。
カワタワ:……うーん。まぁいいか。
一同:(笑)
ゴン:……おまえ、相当ヒドイ。
サファイア:とにかく蛇を下に落とせ。このままじゃどうしようもない。ちなみにこのラウンドは武器抜いて終わり。
GM:次に速いのはフェスですが?
フェス:サファイアさん、がんばってください。今回は私、休暇だと思ってますので。
ジーク:そーだそーだ。働け働け。
サファイア:おまえらも働け!
ジーク:えー。だって眠いんだもん。怪我したら治してやるから。
フェス:さて、お茶にしますか。
ジーク:そだね。
サファイア:だー! おまえらマジで何しに来たー!
GM:それはさておき、毒蛇です。巻きつき……しても実はルール上変化ないんだよねえ。
ジーク:あいかーらず杜撰なルールだなオイ。
GM:それは言わないお約束。とりあえず今回はちょっとルールを変更しまして……うーん、1点だけ通りましたね。毒ちぇーっく。目標値12。
ゴン:耐久力は4D6+9です(笑)。
GM:…………。で、2匹目……通らない(泣)。
ゴン:オレ、ちくっと痛かった(笑)。
GM:で、ジークは……(笑)。
ジーク:お茶も飲み終わったことだし(←いつ飲んだ)、では寝るか。
GM:寝るな。
ジーク:(無視)ぐー。
ゴン:(←もはや気にしないことにしたらしい)ところでGM、こっちは外出ていいですか?
GM:では1ラウンドかけて外に出てください。そしたら次のターンにいきます。

 
さて、所詮は単なるエンカウント。
 次のターンでゴンが蛇を振りほどく。行動を遅らせたサファイアの攻撃は自動失敗したものの、次ターンのサファイア&ゴンの攻撃は一気に蛇Aを殲滅。その次のターンで戦意喪失の蛇Bはお家に帰っていったのであった。
 ……ちなみにカワタワは楽しく歌っていた。
 フェスは優雅にお茶を飲んでいた。
 ジークはぐっすり眠っていた。
 以上。


ゴン:この蛇、スープ。今日の夕飯。
サファイア:それって毒蛇なんじゃないの?
GM:蛇が毒あるのって口の毒袋だけですから。
ゴン:蛇、結構うまい。オレ、満足。
カワタワ:でも生臭いんじゃない? 肉食みたいだしー。
フェス:(優雅に)旅費があるんですから、わざわざそんなもの食べることないでしょう。
サファイア:おまえらは飯抜きだ! 働かざるもの食うべからずっ!
ジーク:……うーん。じゃあ俺もうちょっと寝よ。
サファイア:…………。
GM:まあ好きにするがよかろう。2日目である。
サファイア:(遠い目)これ以上何もないといいなあ……。
GM:でもさっき5振ったんだよね。2日目のチェックで。
一同:(爆笑)
GM:というわけで2日目の夕方である。君たちは馬車をとめて休憩していたと思いねえ。そすると、地面がぼこぼこっ、ぼこぼこっ、ぼこぼこっと……。
サファイア:……おい……。
GM:うーん、何体でるかなー。(ころころ)うん。9体の、ゾンビー(←楽しそう)。
サファイア:あーもーやだー! もーやだー!(泣)
ゴン:落ちつけ、サブ。ジーク、おまえ今度こそ働け。
ジーク:(眠そうに)えー。
ゴン:えー、じゃない。フェスもだ。今は夜。おまえも働け。
フェス:何故招待客が働かねばならないのですか。
GM:はいはい、いいからいいから。おい、そこの愛の伝道師。記憶力チェックをどうぞ。
ジーク:(ころころ)ちょっち低いかな? 18です。
GM:ぜんぜん低くないっすよ。それじゃ思い出したけど、このあたりで昔おっきな戦があったのです。で、浮かばれなかった方々が下から生えてくるわけですね。
サファイア:生えてくるなー!(泣)
ジーク:(眠そうに)ああ。死して屍、動けばゾンビ♪ってヤツ。
カワタワ:死して屍、喰らうはグール♪
GM:肉がなければスケルトン、おべべが残ればマミー♪ってヤツですね。
サファイア:歌うなー!
GM:それはともかく、ここはゾンビ多発地帯なんですよ。
カワタワ:ゾンビがにょっきにょき生えてくる♪(←まだ歌っている)
ゴン:そんなところを通ること自体、この御者さん失格って気もします。
フェス:次から気をつけてもらいましょう。次があればですが。
サファイア:不吉なことを言うなぁ! とにかく御者さん、すぐに出発の準備をしてください!
GM:御者さんは半泣きになりながら馬車に駆け込みました。2ラウンドで出発できるそうでーす。
サファイア:ゾンビはどんな感じで生えてきてんの? 周り囲まれてるの?
GM:うん、四方八方(←楽しそう)。
ジーク:(眠そうに)んじゃ、あとは任せた。
一同:おまえが働くんだよ!

 
どうもジーク、プレイヤーが眠いらしい。
 いつものことだけど。


フェス:マジな話、あなたが〈ターン・アンデッド〉すれば一発なんですけどね。
ジーク:えー。だって俺、アーマー紙だしなぁ。
ゴン:オレ、前方守る。サブは後方。ジーク、おまえ屋根の上登って魔法かけろ。
ジーク:えー。しょうがないなあ。じゃあよっこらしょっと。
GM:さて皆さん。ゾンビさんの敏捷力発表します。16です。
ゴン:は! 速い! オレの8倍速!
サファイア:……それはおまえが遅すぎるんと違うか……(←サファイアは敏捷力25)。
フェス:肝心のジークの敏捷力はいくつなんです?
ジーク:鎧着てなきゃ19。GM、鎧脱いでたことにしていい?
GM:どうせ前に出ないんでしょ? いいんじゃないですか。それよりジーク、もう一度記憶力チェック。目標値は12ね。
ジーク:じゃあ3個で振りまーす……あれ、1が出ちゃった。
GM:失敗?
ジーク:うん。……あれ? よく考えてみれば2個で振っても12いったんじゃないのかなー。私って馬鹿ねー。
サファイア:何をやってるこの生殖エルフー!
フェス:これは僧侶しかチェックできないんですか。
GM:んー……あ、いや。ダンピールのフェスもOKです。
フェス:では2個減らして……24です。
GM:ではさらにゾンビさんのデータを公開しましょう。まず装甲値が14。
一同:固っ!
GM:さらにダメージタイプが叩きの場合、最小ダメージしかはいりません。
サファイア:それって結構強くない?
GM:この世界のゾンビって強いですよ。ソードワールドと一緒にしちゃいけません。さて、最初はカワですが。
カワタワ:じゃあ〈剣の舞い〉いきます。
ジーク:(眠そうに、ぼそっと)おーとーこーだったーらーつーるーぎのまいー♪
サファイア:眠いんだったら歌うな!
カワタワ:だいたいジーク、それ古いわよ。
ジーク:えー?
カワタワ:ここはこうでしょう。(いきなり歌い出す)ちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃららっちゃっちゃちゃららっちゃっちゃちゃららっちゃっちゃちゃららっちゃっちゃちゃらららららららーちゃららーらー♪
一同:……おおー(拍手)。

 
……しかし字にするとスゴイですなコレ(笑)。
 えーとおわかりでしょうが念のため。
 ジークが歌ったのが光GEN○Iの『剣の舞い』。カワタワが歌ったのはハチャトゥリアンです。

GM:カワの歌の効果は次のラウンドね。
サファイア:騎士として御者さんを守りつつ、防御専念。
フェス:さて。……仕方ないのでお手伝いしましょう。〈硬氣功〉。

 
馬車の左側と右側で戦闘が始まる。
 サファイアとフェスが左で5匹を相手にし、ゴンが右側で4匹。ジークとカワは屋根の上で魔法を使う。
 ところが……。


ジーク:では5匹の方に向けて〈ターン・アンデッド〉! 達成値を4下げて5匹全てを範囲に入れます。(ころころ)うーん、低いかな? 22で、4引いて18。
GM:(悲鳴)だから低くないって! どうやって抵抗しろっつーねん!
ジーク:おや? 終わっちゃった?
GM:(ころころ)うん。そーね。
サファイア:……おや?
フェス:終わってしまいましたね。
ジーク:ほんじゃ皆の者、後は任せた。お休みー。
ゴン:待て! まだ終わってない! おまえら、オレを忘れてる!
カワタワ:だってゴンちゃん、自信たっぷりだし……。
サファイア:邪魔しちゃ悪いような気はする……。
フェス:ねえ。
ジーク:ぐー……(←すでに寝ている)。

 
とたんにやる気のない一行である。
 ところが……。


GM:というわけでゾンビの逆襲ー。こっちがわにいるのってゴンちゃんだけよね。そっちの回避ってゼロなんだよね。じゃあ絶対当たる……っと。ちなみにねー、こっちの攻撃力のタイプは叩きなのですよ。
ゴン:ぐはあ。それ、オレの天敵。
GM:そうなんだよ。(ころころ)1発目、5点。2発目、4点。3発目、7点。4発目、2点。というあたりで、どうなった?
ゴン:(計算して)……HP、ぴったりゼロ。
一同:おお?!
ゴン:まだ立ってるけど……とりあえず反撃しまっす。(ころころ)当たり、19発。
一同:おおー。
サファイア:ゴンちゃんキレてる?
ゴン:(絶叫)こンのカバチタレども、何さらすんじゃあ! いわすぞこんボケぇ!
一同:おおー(拍手)。

 
ノンキな連中である。
 
実はゴンちゃん、あと1撃くらったら死ねるんですがね。

GM:はい2ラウンド目ー。まずカワの〈剣の舞い〉の効果が出ます。さっきの達成値は?
カワタワ:えーと、16。
GM:と、いうわけで、皆さん命中値に+3のボーナスです。はいサファイア。
サファイア:……命中値にボーナスがついたのはいいんですけど、実は目の前のゾンビがみーんな片付いちゃったんですよね。
GM:だね。
サファイア:仕方がないので馬車の反対がわに回りこんで終了です。
フェス:同じく。
ゴン:はう。オレ、実はすごくピンチ?
GM:だねえ。……ジーク、本当に寝てるの?
ジーク:くー。
一同:寝るなっ。
ジーク:えー。仕方ないなあ。では〈ターンアンデッド〉の4倍がけ。(ころころ)18……マイナス3で15。
GM:あ、惜しい。効かない。
ゴン:はうう! ひょっとして回復魔法をかけてもらうべきだったかあ!
フェス:ジーク、こういう時こそヒーローポイントですよ。
ジーク:えー。じゃあヒーローポイント1点使って、そうすると19かな?
GM:余裕で崩れ去りましたね。
一同:おおー。
サファイア:何だ、最初っからおまえに魔法を使わせれば早かったんじゃないか。
ジーク:(眠そうに)何言ってんだよぉ、たまには働けよぉ。
サファイア:それはおまえだよ!
GM:……ゾンビの辞世のお言葉。「何でこんな司祭にぃ〜……」
一同:(笑)
ジーク:……どういう意味だ。
フェス:そういう意味でしょ。
ジーク:俺のどこが司祭らしくないっていうんだ!
一同:全部。

 
……ま、それはともかく。
 さすがにそれ以上エンカウントはなく(D6を3回振って全て5以上が出る確率を計算してみよう!)、カルーザワに到着した一行である。


サファイア:で、カルーザワってどういう街なの?
GM:どういうって……まんま避暑地だよ。
ゴン:テニスコートがあるとか?
GM:さすがにそれはないと思うけどなあ。
サファイア:じゃあクリケット。
GM:それはあるかもしんないけどなあ。
ジーク:……まあ、俺が訊きたいのはそういうことじゃないんだ。
一同:はいはい。
GM:いわゆる避暑地お嬢な感じのカワイコちゃんがぎょーさんおるよ(笑)。
ジーク:よし、布教だ。
一同:…………。
ゴン:……今「布教」という言葉に「ナンパ」というルビが浮いて見えた。
サファイア:……何でもいいが、おまえ、蒔いた種は自分で刈り取れよ。
カワタワ:それって妊娠させたらバレないうちに闇に葬れってこと?
一同:…………。

 
……はっきりいってジーク以上にあぶねーな、カワの発言は。

ゴン:(気をとりなおし)サブ、それよくない。人命大切。
サファイア:ちっがーう! 私が言ってるのは、起こしたトラブルは自分で解決しろということだ。もしサノ閣下の別荘で騒ぎを起こしたということにでもなれば……。
ジーク:聞こえない、聞こえない。じゃあ行ってきまぁす♪
サファイア:待たんかあいっ!
ゴン:まあ落ちつけサブ。ジークに何言っても無駄。
サファイア:そうは言ってもだな……。
ゴン:そんなことよりオレ、バニー探す。
一同:(笑)
サファイア:ああそんなこったろうと思ったよ全くどいつもこいつもぉ!
フェス:(冷静に)しかし、ジークの布教相手ならともかく、いるんですかねバニー。
GM:いるよ。金持ちそうなオッサンの腕にもれなくぶら下がってるメイド姿のバニーとか。
カワタワ:ああつまり「飼われてる」と。
一同:…………。
 
 
つくづくあぶねーなカワの発言は。

ゴン:え、えーと、しかし、冷静に考えてみると、旅をしなければ生きていけないバニーをメイドさんとして「飼う」って大変なような……(汗)。
GM:(爽やかに)それがわかっていてもやっちゃうんだよ。世の中そーゆーの好きな人は多いってことなんだよね。
一同:…………。

 
すでにGMの発言もあぶねーあぶねー。

サファイア:……うおっほん!(←わざとらしい咳払い)
GM:……えーと、まあほら、1年に1匹増えるからねバニーって。ちょうどバランスとれてるんじゃない?
ジーク:……だから全然フォローになってねーって……。
フェス:(やはり冷静に)とにかく、街の中に入ったんですよね。この街って武器の持ちこみは可なんですか?
GM:ちゃんと携帯申請出せば可。ただし街の中で振りまわしちゃだめ。
ゴン:緊急非難は?
GM:自警団があるので、極力そっちに頼ってください。
サファイア:それでもどうしようもなかったら?
GM:もちろん使用可。ただし鯉口三寸きったら士道不覚悟で切腹もあり得る。
一同:何じゃそりゃあっ!
GM:あ、ちなみに街に火放ったりしても、士道不覚悟で切腹よ♪
フェス:それは士道がどうのこうのという問題ではないような気がしますが。
ゴン:このバトルアックスは?
GM:抜いたら士道不覚悟で切腹よ♪(笑)
カワタワ:バトルアックスってどうやって抜くの?
フェス:カバーかぶせとけってことでしょ。
ゴン:……じゃあオレの角は?
GM:人前で見せたら士道不覚悟で切腹よ♪(爆笑)
ジーク:帽子かぶせとけ、帽子。
カワタワ:角の上だけちょこんとのっけて。
ゴン:うむ、オレ、角にかわいくリボンつけておこう。
サファイア:やめろ! リボンは私の専売特許だ!

 
あ、ちなみにサファイアって『リボンの○士』のサファイアちゃんなんだそうです。
 そんな(全く中身のない挙句に有害な)会話をしつつ、馬車は立派なお屋敷の前についたのだった。
 さてさて……。


GM:ではお屋敷の前にくると、タキシードの執事さんが出迎えてくれます。
ジーク:(のプレイヤー)……めえええええええ……。
GM:はいはいお約束ね。それでは執事のひつじさんです。皆さん拍手〜。
一同:(ぱちぱちぱちぱち)
GM/ひつじ:「はじめまして、私が皆様のお世話をさせていただきます、当家執事のメー・ルーと申します」
ゴン:おう! おまえ、メー。オレ、ギュータン。よろしく頼む。
ジーク:……その文脈で言うと「ラム」?
ゴン:おう! ラムちゃん! きらーん。

 
何か別の意味で目を輝かせているようである。

カワタワ:んーと、年くってるから「マトン」だと思うんだけど。
ゴン:おう……オレ、ちょっとがっかり……。
カワタワ:でもジンギスカンはおいしいよね。
フェス:確かに。
ジーク:(やっぱり眠そうに歌っている)ジン、ジン、ジンギスカーン……♪
GM/メー:「何だか私の背後で不穏当な発言が続いているようなのですが……」
サファイア:こいつらのことは気にしないでくださいメーさん。私はサノ閣下にお仕えしております騎士、サファイア=ブランカ・パピヨンと申します。
カワタワ:やーい、赤犬赤犬。
サファイア:赤犬とちゃうわっ。私は黒と白だっ(←反論する論点が違うぞ)。
ジーク:でも赤、黒、白の順っていうよね。
サファイア:だから何の話だぁ! とにかくこいつらの言うことは絶対に気にしないでくださいメーさん。
GM/メー:「(表情を変えず)では、お部屋にご案内いたしましょう」
フェス:ああ執事さん、部屋わりってどうなってます? 当然1人1部屋でしょうね?
GM/メー:「無論でございます。ちなみに各部屋に専属のメイドがおりますので」
一同:おおー。
GM:で、手ごろな部屋に入ってみると、そこにはバニーガールの格好をしたバニーちゃんが。
一同:(爆笑)
ゴン:オレ! オレ、大感激! 生きててよかった!
サファイア:こ、これってメイドさんなんですかあっ!
GM:(どきっぱり)メイドです(笑)。
ゴン:メイドバニーもいいがバニーなバニーもいい! オレ大感激!
フェス:(淡々と)私の好みではないですねえ。とりあえず部屋確保したら散歩に行きますよ。
ジーク:ところで防音ってどうなってんの?
GM:結構しっかりした建物ですんで、ええ(にやにや)。
ジーク:では後ろ手にドアをしめて、では諸君、また後で会おう。
一同:(再度爆笑)
サファイア:(一瞬の自失)……ちょ、ちょっと待てっ! おまえここをどこだと思ってる! サノ閣下の別荘だぞっ!
GM:と、ドアを蹴り開けてみるとすでに腰に手が回ってますが(笑)。
ジーク:……おい、ノックくらいしろよなー。
サファイア:そういう問題じゃないのっ! やめろったらやめろ! どうしてもやりたいなら屋敷の外へ行けえっ!
ジーク:大丈夫防音ばっちり。
サファイア:防音とかそういう問題でもないのっ!
ジーク:布教は本人の自由だろ。この国には信教の自由もないのかよぉ。
カワタワ:いいじゃないのぉ。ほっときなさいよ。……と、バニーガールの胸元に入ってくつろいでいる。
サファイア:…………(←絶句)。
GM:向こうは平気な顔で部屋の掃除をしています(笑)。
カワタワ:うーん。よくあることなんだろうか、と悩んでみたりする。
サファイア:か、カワタワ。おまえ、女だよな。た、楽しいか?
カワタワ:……さあ?
サファイア:…………(←ただ絶句)。
フェス:本人が楽しいならいいんじゃないですか(←すっごく無責任な口調)。
ゴン:オ、オレ、自分の理性が信じきれない。ちゃんと挨拶してから外に出る。どきどき。
サファイア:…………。

 
サファイア、もはや何をか言わんや状態らしい

サファイア:と、とりあえず、私も散歩行ってきます……。
GM/メー:「サファイアさま、お食事の時間までには戻られますよう」
サファイア:あ、はい。 
ジーク:食事までどれくらいあるの?
GM:4時間くらいじゃないの。
ジーク:ふーん。
GM:「4時間も」か「4時間しか」かは君次第だが。
一同:(笑)
カワタワ:いっか〜い、にか〜い、さんか〜い、よんか〜い……(笑)。
ジーク:待て、4回はないだろう4回は。
GM:それを2セットぉ!(一同大爆笑)
サファイア:…………。
ゴン:……今回、ずっとこのノリですか、もしかして。

 
……リプレイ書きつつ、松井も不安になってきました。
 
まあね。
 
つーかこの話、まだ始まってもいないよね。
 
まあね。すごいよね。