Stage 04


GM:ではフレ……じゃなかった,フライくんですが。
フライ:はい?
GM:例のお兄さんとのお話から。ベアトリスは,薬が効いたのかよく眠っているようです。でもって男は「彼らに聞かれん方がいいだろう?」と君を別室に誘います。
フライ:で? 何や話って。
GM/男:「まずは名乗っておこう。私の名はアルジェント。……『世界の門』についてどの程度のことを知っている?」
フライ:あー……なんかこの王国のどっかに別の世界に通じる門があって,それが百年に1回開いて女の子がやってくるんやろ? で,そのままやったら災いが起こるんで,その女の子に門を閉じてもらなならんとか何とか。
GM/アルジェント:「そうそう。実は今年がその百年目でね。また異世界の少女が現れたんだ」
フライ:……では,さっきの妙な格好をした女の子を一瞬思い浮かべる。
GM/アルジェント:「女王はもちろん彼女に門を閉じさせようとするはずだが,実は『世界の門』というのは古い遺跡の中にあるんだ」と,彼は懐から1枚の書類を出します。遺跡の地図というか,だいたいの構造が書いてありますね。えーとこのメモ,渡しておくから後で読んでおいてね。
フライ:はーい。
GM/アルジェント:「女王は遺跡探索に慣れた人間を派遣するよう,傭兵ギルドに依頼した。そこでだ,私が手を回して君を推薦しておいた」
フライ:は? どういうことや? 何でまたわいに?
GM/アルジェント:「ギルドでの君の評判は極めてよかったよ。腕利きだし,依頼人との仁義も守る。それと,そうだな,弱みが握りやすかったからかな」
フライ:何やて?
GM/アルジェント:「君のところの孤児院は極めて厳しい状況にある。おまけに難病にかかった子供を抱えて,金はいくらあっても足りない。そうじゃないかな?」
フライ:ふん。痛いところつきおるな。
GM/アルジェント:「彼女の病気は,私が責任をもって面倒みよう。それに,この孤児院がしばらくは困らない程度の寄付金。それで,引き受けてはくれないかな?」
フライ:……話がうますぎる。実のところわいに何をさせたいんや? 遺跡の案内をするだけやないやろ。
GM/アルジェント:すると彼はにやりと笑います。「実に話が早くて結構だ。女王のギルドに対する依頼は,遺跡の案内。それはギルドから別途に金が支払われるだろうな。私の依頼はまた別。――『異世界の少女』に何としても門を開けさせることだ」
フライ:……はぁ? ちょい待て。閉めさせるんやないんか?
GM/アルジェント:「いや,開けさせるんだ」
フライ:待て待て。それは何でや。門を開けといたら,災いが起こるんやないんか?
GM/アルジェント:「巷間では,そうなっているだろうな。だが真実は違う。いいかね,この王国がかつての偉大な魔術によって形作られたものだということは知っているだろう。だったら考えたことはないか? それだけの大魔術,必ず無理が生じるのではないか,とね」
フライ:はあ。
GM/アルジェント:「この世界は大海の中,丈夫な壁で囲まれた溜め池のようなものでね。流れのない水は,徐々に腐っていくだろう? あんな感じで,王国はゆっくりと,だが常に滅びに向かって進んでいる。だから門が開き,外の世界の『流れ』を取り入れるんだ。王国が自分を浄化し,守るためにね」
フライ:……ずいぶんと大変な話だな。
かおる:(考えて)つまり諌早湾のようなもの?(*1)
GM:いせは……ん? ……うん,そうかもな。
かおる:そうなの?
GM:うん。というわけでこの王国の名前はイサハーヤにしようか。
かおる:またそんないいかげんな!?(一同笑)
GM:(無視)で,フライさんはどうします?
フライ:どうするも何も,そんな簡単に信じられる話やないな。あんたのその話が本当だという証拠は,どこにあるんや。
GM/アルジェント:「この話は本当だよ。だが証拠なんてない。だから私は君に頼んでいるんだ。君は孤児院とここの子供たちを救いたい。なら,金という条件で動いてくれるだろうと思ったからね」
フライ:門を開けさせると,どうなる? アンタの話が正しければ,外海からどっと水が流れ込んでくるようなもんやろ。そんなことになったら,大変なことが起こるんやないか?
GM/アルジェント:「ふむ。確証はないが,王国が滅び去るようなことはないだろう」
フライ:確証が,ない?
GM/アルジェント:「どちらにせよこの王国はもう限界だ。次の百年は,もちこたえられんだろうよ。……しかし,どちらにせよ君には他の選択肢はないんじゃないか? このままでは王国が滅びる前に,あの娘の方が先に死ぬだろうからね」
フライ:ふん。まぁ,そうやな。
GM/アルジェント:「では,引き受けてくれるのかね?」
フライ:ああ,まぁな。何せこんな大掛かりな話や,訊けるだけのことは訊いておきたかったんや。
ジーノ:(ぼそっと)何せあからさまに悪役っぽいから……。
ジョエル:(ぼそっと)何せ声が子安だから……。
一同:(笑)

 だから子安さんに隔意はありませんってば(私は好きですよ)。
 ただやっぱりこの人が声をやるとどのキャラも何となく悪役っぽいなとか以下略。

*1 諫早湾:つまり諫早湾干拓事業のため堤防の水門を締め切っているので,湾内の水が汚れ,ムツゴロウなどの動植物が死滅している……ということらしい。

 

  Stage 05


 さて,はてなマークを浮かべつつも依頼を受けた(ベアトリスを助けるためなんだが,そうでないとシナリオが進まないから,という説もある。いやー,皆ゲーム進行に協力的だなー)フライくんは,王宮でジョエル&ジーノと顔合わせ。おおらかフライくんとおおらか過ぎるジーノくんに囲まれて,最年少のはずのジョエルくんは眉間にシワが寄りまくりです。

ジョエル:女王様! こんな面子では不安です!(笑)
ジーノ:えー。何でー?
ティーグル:……もっともだな(笑)。
GM:まぁ,そう言いなさんなよ。そんなあなたに「べっこうぶちの眼鏡」をプレゼント。(*1)
ジョエル:? 何に使うんです?
GM:戦闘中に掲げると,執事を召喚できます。
一同:(爆笑)
ジーノ:ペルソナかよっ!
GM/ファーガス:「大丈夫ですじゃ! 坊ちゃまには,私めがついております!」
ジョエル:(渋面)……いいのかファーガス。それでいいのかホントに。

 そんなところに,虎さんに担がれたかおるちゃんもやってきて,一応旅の仲間(笑)は全員集まりました。あー,長かった。
 さて,これで明朝出発,というその前に……。


ジョエル:(渋面)はい。質問があるんですけど。
GM/女王:「なんですか,ジョエル」
ジョエル:(ティーグルを指差して)彼は,誰ですか。
GM/女王:「見ての通り,虎です」
ジーノ:虎っ!?(笑)
ジョエル:虎には見えませんし,ついでにあからさまにアヤシイんですけど!(笑)
ティーグル:…………。
GM/女王:「まぁ,傭兵のようなものと思っていればよろしい。そうですね,ティーグル?」
ティーグル:……ああ。それでかまわない。
一同:あやしい……。
ティーグル:…………。
GM:だから,しゃべれよティーグル(笑)。
ティーグル:しゃべれ,と言われてもな。しゃべることなんかないぞ。
GM:あ,ちなみにジョエルはエドワードの曾孫です。そのへん認識しといて。
ティーグル:ふむ。……しかし,だからといって言うことは特にないが。
GM:ああ,そうかい(笑)。それならば,明朝東塔の転移門を使って遺跡へと向かうということでよろしいですね? 他に質問のある人?
かおる:(手を挙げて)はい。
GM/女王:「はい,何ですか」
かおる:やっぱり状況がぜんっぜんわかんないんですけど!
GM/女王:「あなたもしつこい人ですね。ですからあなたは異世界の少女で以下略,さぁ旅立ちなさい」
かおる:あんた他に言うことないんか!?
GM/女王:「(うるさそうに)あなたが何度も何度も同じ質問をするからでしょう。いいかげんに理解しなさい」
かおる:できるか! そもそもここはどこだ!
GM/女王:「何度言わせるんです? ここはあなたから見て異世界です」
かおる:だからその説明で納得できるかぁ! 証拠を見せろー!
GM/女王:「(じろり)別にあなたが納得しようとしまいとどちらでもいいんですよ? 無理やり『門』まで連れていけばいいことですから」
ジョエル:じょ,女王様,それはちょっと……。
GM/女王:「でも,それではあんまりだから説明してさしあげようとしてるんじゃないですか。それなのにまだぐだぐだ言うんですかあなたは」
かおる:じゃなくて,アンタの説明はわけわかんないんだよぉ!
GM/女王:「それはあなたの頭が悪いからです」
かおる:ああ!?(怒)
GM/女王:「……もっともあなたは別世界の人間なんだし,納得がいかないとあれば仕方ありません。専門の者を呼びましょう」と,女王様が手をたたくと,奥からフェアリーが飛んでくる。ちなみに性別は男でアル。
かおる:……それはもしかして,目がでかくて,茶色い髪で,声が保志総一朗の。
GM:そう。名前はラキという。(*2)
一同:うわ〜?(笑)
かおる:まさか本当に出すと思わなかったなぁ。よくやるよGM。
GM:アンタが出せと言ったんだろうが!?
ティーグル:出せと言う方も言う方なら,実際に出す方も出す方のような。
GM:放っといてくれ。というわけで改めてラキくんご挨拶。「初めまして,かおる様。ラキと申します」
かおる:うわぉ。それを見てさすがにびっくりしてるぞ。
ジーノ:(かわいく)わー,これ何ですかー?
GM/女王:「何ってフェアリーですが。見たことくらいあるでしょうが」
ジーノ:わー,飛んでるー。羽ぴー,ぴー。
ジョエル:女王様,このフェアリーも連れて行くんですか?
GM/女王:「そうです。かおるの世話役にちょうどいいと思いまして」
ジーノ:ぴー。羽ぴー。
かおる:せ,世話役? こんなにちっちゃいのにか? っていうかこれ生きてるんだよな?
ジョエル:死んでいるようにでも見えるのか,おまえは。
かおる:え? で,でもこれ,何?
ジョエル:ああそうか,おまえの世界にはフェアリーはいないんだな。これは妖精族の,
ジーノ:ぴー。ぴー。
ジョエル:…………。
一同:…………。
ジーノ:ぴー。羽ぴー。
GM/女王:「……ジーノ」
ジーノ:はい? 何ですか?
ジョエル:女王様。ほんっきでコイツ,連れて行くんですか。つか,何を思ってこーゆー人選なんですか。

 ……そうね。何でかしらね。
 たぶん,シナリオでそうなってるからじゃないかしら。

かおる:(咳払い)しっかし,おまえみたいにちっこいヤツが,私の世話なんてできるのか?
GM/ラキ:「いえ,世話といっても僕は主に解説役ですから」
かおる:解説って?
ティーグル:つまりチュートリアルなわけ。
GM:そう。今決めたけど,名前はラキ・チュートリアルにしよう。
かおる:んないいかげんなっ!?
GM/女王:「(無視)彼は由緒正しいチュートリアル一族の者です。皆も,わからないことがあったら彼に質問なさい」
フライ:あ,それとは別件かもしれんのやけど,ウチの孤児院誰が面倒見とるんやろ。
GM:それは問題ないでしょ。院長先生もいるんだし,年上の子とかもいるし。
かおる:あ,そうだったそうだった。ベアトリスちゃんとか言ったっけ? あの子,どうなったんだ?
フライ:……ああ。さっきはえらい悪いことしたなぁ,ウチの若いモンが。
GM:どこの組だ。
フライ:ええやんか,若いモンは若いモンなんやから(笑)。ともかく,子供らのしたことなんで許したってや。
かおる:いや,そんな謝られるようなことされてないよ。
GM:やったのはむしろジーノだよな。携帯は壊すし,こげぱんはガメるしで。
ジーノ:(かわいく)ぱん〜。ぱん〜。かわい〜。
かおる:ってホントにガメたんか!?
ジーノ:
(こくこく)ぱん〜。ぱん〜。
かおる:やめろー! それは私のこげぱんだぞ! 返せ!
ジーノ:え,いいじゃん。1個くらい。
かおる:1個しかないんだよっ。
ジョエル:だから騒ぐなっ。半分に分ければいいだろ。
かおる:分けるなー!?(一同爆笑)
GM:(妙な声音で)ほら,お腹が空いてるなら,ボクの頭をお食べ?(*3)
ジーノ:あ,じゃ俺頭の方ね? キミ胴体ね?
かおる:わーっ!? やーめーろーっ!?
ジョエル:だからうるさいってのに! いったいいくつなんだおまえらは!?
ティーグル:
…………。じゃあ横からひょいっと奪ってかおるに返す。
ジーノ:あー? こげぱん〜?
かおる:あ,ありがとうございます。
ティーグル:……ああ。
ジョエル:おい,アンタも年長者なんだから。何とか言ったらどうなんだよ。
ティーグル:……先が思いやられるな。
ジョエル:そうじゃなくて,何とかしようという気はないのか!?
ティーグル:……どうしようもないんじゃないか。困ったものだ。
ジーノ:(その横で)こげぱん〜。こげぱん〜。
ジョエル:だー! どいつもこいつもー!
フライ:(咳払い)と,ともかくや。親切な人がおってな,あの子のことは心配ないわ。薬ももろうたしな。
かおる:そっかぁ。それはよかったな。
フライ:そのかわりと言っちゃなんやけど,仕事はしっかりさせてもらうで。大船に乗った気でいや! な!
かおる:う,うん。よろしくな。
GM:あの,すいません。みなさん忘れているかもしれませんが,感情ポイントのやりとりはちゃんとやってくださいね?
かおる:あ,もうやっていいの? オープニングだからまずいかな,とか思ってた。
GM:別に出会いイベントからやってもよかったんだけど……まぁいいや。ポイントのやり取りは活発にやった方がおもしろいと思います。足りなくなったらある程度補充はするしね。
かおる:じゃあよろしくなっ,と握手して友情ポイントを……ん? これ,何点くらいあげればいいの?
GM:適当。今くらいのを1として,感情が高まるほど数を上げていけばいいよ。そうだね,上限は5としておこうか。いっぺんに持ってるの全部あげちゃってもマズイしな。
かおる:じゃあとりあえず1点。よろしくな,フレイ!
フライ:フライだっちゅーねん。
かおる:あ,あれ?(笑)
ジーノ:……ねえ,やっぱりフレイにしませんか(笑)。
ジョエル:たぶんGMとかおるちゃんは延々と間違い続けるような気がする。
フライ:じゃあもうフレイでいいですよ。というわけでワイの名前は,本当はフライやったんだけどフレイや。
一同:(笑)
フライ改めフレイ:遺跡の案内をさせてもらうで。よろしゅうな。
かおる:うん,よろしくな,と言いつつ1点。で,そっちの人も,いっしょに来るんだよな?
ティーグル:ああ。
かおる:ええと,名前は?
ティーグル:……ティーグルと,呼ばれている。
一同:あやしい……(笑)。
ジョエル:「呼ばれている」ってことは本名じゃないのかよ。
ティーグル:通り名のようなものだな。
ジーノ:本名は? 教えて?
ティーグル:…………。
かおる:ま,まぁいいじゃないか,本人がティーグルって言ってるんだから! よろしくな,ティーグル!
ティーグル:ああ。
かおる:じゃあそこにも1点。……握手をしたらロイスを結ぶという,あの原理な(笑)。
GM:ゲームが違うわ。
かおる:似たようなもんだろ。で,おまえが……。
ジョエル:ジョエル。魔術師だ。くれぐれも足を引っ張らないようにしてくれよ。それと,執事のファーガスも同道させてもらうぞ。
GM/ファーガス:「皆さん,坊ちゃまのことをよろしくお願いしますですじゃ」
かおる:マッチョ爺さんだっけ?
GM:いや,普段はタキシードを着た普通のおじいさん。戦闘中「べっこうぶちの眼鏡」を使うと,マッチョマンになる(笑)。
ジーノ:(ぼそっと)いいなぁ,執事……。
かおる:じゃあ,ジョエルもファーガスさんもよろしくな。
ジーノ:いいなぁ……。
GM/ジーノ兄:「ジーノっ!」(すぱーん!)
ジーノ:あいた! な,何でぶつの!?
GM/ジーノ兄:「何でじゃない! おまえもかおる様にご挨拶せんか!」
ジーノ:え,俺? えと,さっき会ったけど名乗らなかったっけ?
GM/ジーノ兄:「だから,ちゃんとご挨拶しろ! 仮にも騎士だろうが!」
ジーノ:んーとね,一応騎士団の下っ端のジーノです。
GM/ジーノ兄:「下っ端言うなーっ!?」(すぱーん!)
ジョエル:おまえ,自分で言ってて恥ずかしくないのか!?
ジーノ:え!? だ,だって俺,まだ外に戦いに行ったことないしぃ!?
フレイ:それはな,単に経験してないだけや。誰でも,はじめての時ははじめてなんや。
ジーノ:あ,そっか。
フレイ:これから経験していけばええやんか。なぁ?
ジーノ:うん,そだね。
フレイ:だから,そんなに自分を卑下したらあかんで?
ジーノ:うん,わかった! 俺がんばるよ!
ジョエル:(渋面)こいつら……。
GM:……そこの2人,お互いに友情ポイントを交換するように。
一同:(笑)
ティーグル:「信じる心」が上がっている……(笑)。(*4)
かおる:と,とにかく,ジーノ,よろしくな。
ジーノ:うん,よろしく。ごめんね,俺こんなんで。
かおる:いいっていいって。おまえもがんばれよ。な? と,いうわけで1点。
GM:(ポイントをメモっている)……ヒロインにあげた人は,まだいないね?
一同:うん。
ジーノ:ウチらんとこで「信じる心」が上がってるみたいだけどな(笑)。
GM:やっぱり君ら,ヒロインどうでもいいとか思ってない?
一同:いや,そんなことはないけど?
かおる:……いや,いいんだ。私は事前情報を聞いて,ある程度は覚悟してきた。こいつらがヒロインをほっといてボーイズラブラブってても,私は驚かないもんね。けっ。

 私が困るわい。
 ……い,いや,それはそれで面白いのか!?(←ダメ)


かおる:……ちなみに,感情ポイントってNPCにはあげられるの?
GM:うーん? いいけど,誰にあげるの。
ジーノ:執事さんとか?
かおる:違うよ。女王様とかラキとか。ってゆーかラキ。
GM/ラキ:(カワイイ声で)「何でも僕に言ってくださいね,かおる様!」
かおる:か,かわいいかもしれない。じゃあラキにもよろしくな,と手を差し出してみるが……。
GM/ラキ:「はいっ,よろしくお願いします!」と人差し指を両手で握って握手握手。
かおる:(小声で)か,かわい〜い……。
ジョエル:……で,ラキとくっつく気じゃないだろうな。この人。
一同:(笑)
かおる:いや,そんなことはない。私はそういう事態を避けるために,ここにあえて弟系キャラをもってきたのだ。最初は影守にしようとか色々言ってたのに。(*5)
GM:アレは私がロールプレイ大変だからイヤだ。
かおる:ツッコミ役がいたらおもしろかったのに。
GM:おもしろいか,影守先生は? ……ツッコミ役はティーグルさんにやらせる予定だったんだけどね。しゃべらないからこの人。
ティーグル:……今のところ,ツッコミを入れる義理は特にないな。
ジョエル:(←すでにこの人がツッコミ役と化している。最年少なのに)はいはい,もうこれでいいな? 今度こそいいな? じゃあ明日遅れないように。解散!
かおる:え,ちょっと待って。私,どこで寝ればいいんだ?
ジョエル:王宮に泊まるんだろう? というか,全員そうすると思うけど?
ジーノ:え? お家帰っちゃダメですか?
ジョエル:帰れ。一生出てこなくったっていいんだぞ?
GM/女王:「ジーノ,あなたも王宮に泊まりなさい。後で話があります」
ジーノ:ええっ!?
GM/女王:「なんですか」
ジーノ:え。……お,俺,何か悪いことした?
ジョエル:してないとでも思ってるのかおまえは。
GM/ジーノ兄:「まったくだな」
ジーノ:え,えーっ!?
GM/女王:「あなたには騎士としての心得をたっぷりと言い聞かせてあげます。いいですね,ジーノ?」
ジーノ:うーっ。わかりましたぁ。
GM:えー,ではそういうわけで。出発は明朝。それまでに何かしたい人は?
かおる:すいません。やっぱり女王様の説明だとわけわからないんで,ラキに色々聞きたいんですけど。
GM:では,次はかおるちゃんとラキくんに語らっていただきましょう。

*1 べっこうぶちの眼鏡:PSゲーム『女神異聞録ペルソナ』では,序盤で死んでしまう山岡執事をペルソナとして召還できた。その際に使用するアイテムが「べっこうぶちの眼鏡」である。
*2 名前はラキ:言うまでもなく,『機動戦士ガンダムSEED』の主人公,キラ・ヤマト(CV保志総一朗)がモデルである。つーかそのまんまやんけっ!
*3 お腹が空いてるなら:頭がアンパンでできた某正義の味方の名セリフ。……あれって頭あげちゃったあと,どこから声出してんの?
*4 信じる心:「愛情ポイント」と「友情ポイント」はPSゲーム『遙かなる時空の中で』の「愛する心」と「信じる心」をそのまんまなぞっている。
*5 影守:PSゲーム『サーカディア』に登場した影守聖氏のこと。17歳に見えない17歳の脳神経外科医。立て板に水の如く悪口雑言を吐き出す人なので,ロールプレイが大変だ。

 

  Stage 06


GM:えー,ではかおるちゃんですが,城の中に立派なお部屋を用意してもらえます。天蓋つきベッドとかあったりして。
かおる:おー,豪華だなぁ。
GM/ラキ:「あ,かおる様。ベッドはここです。それから,顔などはここで洗ってくださいね? 浴場は地階にありますので,声をかけていただければご案内します」
フレイ:お食事は何時ごろお持ちしましょうか,って旅館かよ(笑)。
かおる:おまえが持ってくるのか? それはちょっと無理じゃないのか?
GM/ラキ:「いえ,慣れてますから」
ジーノ:(甲高い声で)大丈夫です,大丈夫です,ってああ〜〜っ!?
GM:ちよちゃんかよっ!?(*1)
かおる:ま,マジでかわいいかもしれない……思わず愛情1点。
一同:(笑)
ジーノ:この人,やっぱりラキとくっつく気じゃないの?
かおる:いやいや。プレイヤーのポリシーとしてですね,くっつくならPCとくっつくことにしてますから。
フレイ:ホントに〜?
かおる:ちゃんとGMと相談して,そういう方向に持っていくことにしてるんですっ。だからフェアリーに保志総一朗をもってきたんです。そうじゃなかったら最初から石田彰をもってくるように頼んでます。そう言いましたね,GM?(*2)
GM:わかったよ,わかったから(笑)。
かおる:ね? ね? いいですか皆さん! ……だからボーイズラブラブってたら殺ス。
一同:(爆笑)
かおる:(←逆ギレ?)もしボーイズラブラブってたら,ストライクルージュで特攻かけてやる! わかったな!(*3)
一同:いや,そんなつもりはないんだけどなぁ?
GM:はいはい。話を戻すぞ! 「で,かおる様。何か聞きたいことがある,とおっしゃってましたが……」
かおる:ん? ああ,そうだな。しかし,わからないことだらけで……何から聞けばいいのかなぁ。
GM/ラキ:「(カワイイ声で)何が聞きたいんですか?
 1. イサハーヤ王国のこと
 2. 異世界の少女のこと
 3. 世界の門のこと

かおる:……何故3択だ。
GM:チュートリアルだから。
かおる:……えーと,門のことはさっき聞いたんだけど,門を閉じないとどうなっちゃうんだ?
GM/ラキ:「はい。まず,かおる様の世界とこの王国とは,『世界の門』でつながっています。そこまではよろしいですね? この門は,今ほんの少しだけ開いた状態なんですが,このままだとかおる様の世界から色々なものが流れ込んできてしまうんです。それは必ずしもいいものばかりではありません。貧困とか,差別とか,飢餓とか,病気とか……とくに戦争ですね。戦争は僕らの王国にはなかったものなので,これが入ってくると大変なんです」
かおる:そ,そっか……そうだよな……私の世界では,戦争とかいっぱい起こってるもんな。
GM/ラキ:「そうなんですか?」
かおる:うん。……今もイラクに自衛隊派遣したりしてさぁ。許せないよな,小泉のヤツ!
GM/ラキ:「そうですね,いつまでもブッシュに唯々諾々というわけにはいきません。日米同盟を考え直す時にきているんではないでしょうか。というか日本の鉄鋼業界が,」
かおる:……おまえ,何でそんなこと知ってるんだ?
GM/ラキ:「気にしないでください。ちょっと今種がはじけただけです」(*4)
かおる:そ,そっか?
GM/ラキ:「(朗らかに)で,他に聞きたいことはありませんか?」
かおる:え,えーと,じゃあこの国にはそういうことはないんだな? 戦争とか,貧困とか,差別とか……。
GM/ラキ:「はい,そうですよ」……カッコウソカッコトジ。
かおる:……何じゃ今のッ!?
フレイ:いや,だって,明らかにウソだよなぁ(笑)。
ジーノ:さっきさんざん見たやん。貧困とか差別とか。
かおる:あ,そういやそうだよな。……えーと,それだとフレイんとこの子供たちとか,どうなっちゃうんだ? あれって貧困とか病気じゃないのか?
GM/ラキ:「だから,門が開いたんで,貧困とか病気とか,そーゆーのが流れこんできちゃったんですよ」
かおる:そ,そうなのか?
GM/ラキ:「そうです」……カッコウソカッコトジ。
かおる:だから何なのそれは! 正直に話そうよ。
GM:いや,ラキは別に嘘ついてないんだよ。この国の住民はみんなそう信じてるから。GM的に「それは事実と異なりますよー」と示唆しておきたいだけで(笑)。
かおる:はあ……。
GM/ラキ:「で,何が聞きたいんですか?
かおる:……何でそんなに機械的なんだ。
GM:チュートリアルだから。
かおる:(遠い目)じゃ,じゃあともかく,門が開いたままだとマズイってことなんだな。
GM/ラキ:「そうですね」
かおる:えーと,じゃあ,何で私が門を閉めに行かなきゃならないんだ?
GM/ラキ:「『世界の門』は,とある遺跡の,とある部屋の中にあります。その部屋へ辿りつけるのが,異世界の少女だけなんです」
かおる:なんで?
GM/ラキ:「何で,と言われましても……簡単に門を開けられては困るから,と強力な魔法がかけられているらしいですね」
かおる:え? 門を閉めるだけじゃなくて,開けることもできるのか?
GM/ラキ:「……まぁ,そうです。『門』に辿りつくことさえできれば,誰でも門を開け閉めすることはできるみたいですから。えーと,そうやって普通の人間が簡単に門に辿りつけてしまうようだと,中には,門を開けようというフラチな輩もいないとは限りませんよね」
かおる:門って開けるとどうなるの?
GM/ラキ:「外の世界がいっせいに流れ込んできて,この王国が崩壊します」
かおる:うわ……。
GM/ラキ:「でも,門は百年くらいに一度,勝手に開いてしまうんです。で,誰もそこに辿りつけないようだと,今度は閉めることができませんよね? だから,門が開いた時に必ずやってくる『異世界の少女』だけが門に辿りつけ,彼女に門を閉めてもらうことができる,とそういうシステムになっているわけです。……ええと,少しややこしかったと思いますが,おわかりでしょうか?」
かおる:うーん,何となくわかるけどさぁ。それって,異世界の人間だったら私じゃなくてもいいんじゃないか?
GM/ラキ:「だって『異世界の少女』ってあなたしかいないじゃないですか」
かおる:だからさー。それが何で私だったんだ?
GM/ラキ:「そのへんはアトランダムです」
一同:(笑)
かおる:はー,そうか,なるほどなー。すっげえ納得いかないんだけどなー。
GM/ラキ:「僕に言われても困りますけど」
かおる:そうだけどさ。
GM/ラキ:「ってか,細かいことは気にしないでください」
かおる:細かいかなぁ。
GM/ラキ:「(頷いて)男は細かいことを気にしないんです」(*5)
ティーグル:って今度はヒートガイJか。
GM/ラキ:「(さらに頷いて)この件は細かいことに分類されるのです!」
かおる:……このチュートリアル,バグが生じてないか?
GM/ラキ:「(こくこく)チュートリアルの項目にないことを聞くと,バグが生じて種がはじけます。ご注意ください」
かおる:……もういいよ。で,門を閉めるっていっても,具体的にどうすればいいんだ? フツーにがちゃんと閉めるのか?
GM/ラキ:「そうですね。伝説ではそうなっています」
かおる:伝説では?
GM/ラキ:「だって,実際に門を見たことがある人はいないんだから,しかたないじゃないですか」
かおる:そりゃそうだけどさぁ……。
GM/ラキ:「大丈夫ですよ。行ってみればわかりますから」
かおる:ホントかよ。ってか,こーゆーのは説明責任があると思うんだけどなぁ。
GM/ラキ:「アカウンタビリティってヤツですか?」
かおる:あ,あか……?
GM/ラキ:「気にしないでください。あと,遺跡の構造についても説明しておきましょうか?」
かおる:う,うん。
GM/ラキ:「えーとですね,まず『門』がありますよね? この『門』には簡単に辿りつくことはできません。その前に,4つの試練を受ける必要があります」
かおる:そうなのか? どうして?
GM/ラキ:「シナリオの都合上です」
かおる:おい。
GM/ラキ:「もとい,『異世界の少女』が『門』の前に立つにふさわしい人物であるか,試すためみたいですねー」
かおる:えっと,いったい何をやるんだ。どんどん不安になってきたんだが。
GM/ラキ:「その試練が何であるかは,行ってみないとわかりません」
かおる:おーい!?
GM/ラキ:「ホントにそうみたいですよ? 行く人によって試練の内容が変わるんです」
かおる:何だそれ。本当なのか?
GM/ラキ:「本当です。試練の数は本来5つだったんですが,PCが減ったんで4つになったくらいですから」
一同:(笑)
かおる:何といういいかげんな……。
GM/ラキ:「気にしないでください。ともかく,あなたは同行される皆さんとそれぞれ1人1回ずつ,4回の試練を受けていただきます」
かおる:え? あいつらにつき合わせるのか?
GM/ラキ:「1つの試練につき1人までは,同行者の存在が認められています。まぁど〜しても1人でやりたい,とおっしゃられるならそれでもいいんですが,僕の意見を言わせていただけるなら,止めた方がいいでしょうね。……大丈夫ですよ,彼らはこのために王国から選び抜かれた優秀な人材ですから」
フレイ:……そうだったのか。
ジーノ:って俺もなの?
GM/ラキ:(もはや無視)「この試練を全てクリアすると,あなたは『門』に辿りつく資格を得ることになります。そんなところですね」
かおる:はあ……最後に,聞いていいか?
GM/ラキ:「何でしょうか?」
かおる:それって,私に拒否権はないのか?
GM/ラキ:「えーと,やらないと元の世界に帰れませんよ? だってかおる様の世界に通じる『門』はどうせ1つしかないんですから。そこに行かなきゃならないのは同じでしょ?」
かおる:あ,そうか……しかし,激しく納得いかない〜。
GM/ラキ:「はあ……そんなこと言われたって,困るんですけど……ええと,僕の説明のしかたが悪いですか?」(と,潤んだ目で見上げる)
かおる:うっ……い,いや,いいんだ。おまえのせいじゃないしな。
GM/ラキ:「よかった。あ,かおる様。これ,かおる様のために特別にあつらえさせた鎧です」ちなみに胸だけの革鎧。ブレストアーマーってヤツね。プレートメールとかはイヤでしょ?
かおる:ぷれーとめーるってどんなんだ?
GM/ラキ:「えーと」と,廊下に立っている騎士とか指しながら,「あんな感じです」
かおる:はあ……鋼の錬金術師のアルみたいなもんか。
GM/ラキ:「ってよくわかりませんけど」
かおる:あ,ごめん。おまえハガレンなんて知らないよな。
GM/ラキ:「そうですねえ。アルフォンスっていうのは中が空洞になった鎧でそこに魂が定着してて,主なジャンルはロイエドだけど以前アルロイとか見たことあって,えーそれっていったいどうやって?なんてことはよくわかりません」(*6)
一同:…………。
かおる:なぁ。おまえ,ホントにこの世界の住人か?
GM/ラキ:「……はっ。僕は今何を? しまった,また種がはじけてしまった……」
かおる:どーいう種だ!?
ジーノ:(ぼそっと)へー。アル×大佐か……。
一同:…………。
GM:すみません,冗談がすぎました。そういうところで「教えて!ラキ先生」のコーナーを終了したいと思いますが,よろしいでしょうか?
かおる:や,やっぱり納得できねえ……。

*1 ちよちゃん:『あずまんが大王』に登場する11歳の天才高校生。ちびちゃくてかわいい。アニメの彼女はやたら甲高い声でしゃべるが,声優さんは40代の方らしい……。
*2 だからフェアリーに保志総一朗をもってきたんです。そうじゃなかったら最初から石田彰をもってくるように頼んでます:実話である。念のため解説しておくと,かおるのモデルは『機動戦士ガンダムSEED』に登場するカガリ・ユラ・アスハ嬢。保志総一朗さんが声をあてたキラはカガリの双子の弟。でもってカガリちゃんは最終的に石田彰さんが声をあてたアスランとくっついた。……かおるプレイヤーが言いたいのは「NPCとくっついたりしないようにあえて弟キャラをもってきました。本命になりそうなキャラは避けました。そこまでしたんだからおまえらちゃんと私を口説けよ」ということである。
*3 ストライクルージュ:カガリちゃんの愛機。気の狂ったような(失礼)サーモンピンクにカラーリングされたストライクガンダム。
*4 種がはじけた:キラくんの得意技(なのか?)。どこからともなく種が降ってきてはじけると,ハイパーモードに突入できる。「僕もうキレちゃいましたので,気が済むまで暴れさせていただきます」とほぼ同義。
*5 男は細かいことを気にしない。この件は細かいことに分類される:某アニメ『ヒートガイJ』に登場するおっさんアンドロイド,ジェイの名セリフ。私がものごっつー好きなのだ。文句あるか(←だから開きなおるなよ……)。
*6 アルロイとか見たことがあって:『鋼の錬金術師』のアルフォンスくんとマスタング大佐をカップリングさせる……ということなんだろうなぁ。いや,これ実話なんだけどどうしてそうなるものやら皆目わからん。イミがわかる人教えてください。

 

  Stage 07


GM:さて,朝がくるまであともうちょっとあります。かわってジーノくん。
ジーノ:え? 俺?
GM:そう。あなたは女王様に呼び出されます。
ジーノ:うー。わかりましたぁ……。
GM/女王:「ジーノ,入りなさい。そしてドアを閉めなさい」
ジーノ:…………。ええっ!?
一同:(笑)
ジーノ:し,閉めなさいって何? 俺何されるの!?
ジョエル:お仕置きだー。
かおる:ボールペンの刑だー。
ジーノ:ひーっ!? お,俺そんなに悪いことしたんですかぁ!?
かおる:(低い声で)ああ,おまえはこの俺にたっぷり恥をかかせてくれたからな。
GM:(同じく低声で)おまえは悪い子だなジーノ。……悪い子には,お仕置きだな。(*1)
ジーノ:
イ,イヤーーーーーッ!? 助けてーーーーーーーッ!?(一同爆笑)
かおる:ボールペンと鉛筆,どっちがいい〜?(笑)
ジーノ:どっちもイヤああああぁ(泣)。
GM:ま,そのへんはジョークとして,
ジーノ:ウソだぁ。今女王様の目がマジだったぁ。
GM:……ほほう? 本当にやって欲しかったのか?
ジーノ:え……。
GM:いいのか? 女王様の隣に拷問吏ナカジーマとかいたりして,
ジーノ:
イヤアァああああああああああああッ!?(←すげえ悲鳴)
GM:……とかやって欲しくなかったら,ちゃんと話を聞こうねジーノ。
ジーノ:(えぐえぐ泣いている)ううっ。な,なんでしょーか。
GM/女王:「ジーノ,あなたに頼みがあります」
ジーノ:た,頼みですか?
GM/女王:「その前に確認しておきましょうか。我々の目的は何でしょう?」
ジーノ:門を閉めることー。
GM/女王:「そうです。あなたは何としてもその門を閉めなければなりません」
ジーノ:はいっ。
GM/女王:「もし万が一,一行の中の誰かが,もしくは異世界の少女自身が『門を開ける』と言い出したら,その者を殺してでも閉めなさい」
ジーノ:……ええ〜〜っ!?
GM/女王:「聞こえなかったんですか?」
ジーノ:で,でも俺,人斬ったことないんですがぁ。
フレイ:って驚くのソコかよっ!?
ジョエル:女王様,あんたマジで人選間違ってませんか。

 私もマジでそう思うんだけど,だってシナリオにそう書いてある……(笑)。

GM/女王:(咳払い)「大丈夫です。一行の中に,協力者を紛れこませてあります」
ジーノ:えっ? 誰なんですか?
GM/女王:「ヒミツです。敵をあざむくにはまず味方から,と言いますからね」
ジーノ:う,うーっ!?
GM/女王:「うー,じゃありません。わかりましたね,ジーノ?」
ジーノ:えーっ? で,でも,もし殺さなかったら……どうなるの?
GM/女王:「必ずしも殺さなくてもいいんですよ。もし誰かが門を開けようとしたら,何としてでも止めろ。その時は,相手を殺すことも辞すな,とそういうことです」
ジーノ:え? で,でも……あの,も,もしそれができなかったら……?
GM/女王:「(にやり)その時には……」
かおる:……ボールペン。
一同:(爆笑)
ジーノ:
いっやーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!?
GM/女王:「言うことをきかないのですか。言うことを聞かない悪い子には,お仕置きだな」(笑)
かおる:この国では極刑って,ソレだから。
一同:(再度爆笑)
かおる:もう,死ぬよりヒサンな目に遭わせられます。だから「極刑」です。
ティーグル:イヤだそんな極刑!
ジョエル:怖いよー!? 怖いよー!?
GM:(←ノることにしたらしい)じゃあ牢屋の中には,眼鏡をかけたこーゆー人がローソクとか鞭とかロープとかボールペンとかをお供にお待ちかねってことで?
ジーノ:
ヒーーーーーーーーーッ!?
GM:……もちろん,言葉苛めつき。
ジーノ:
ミーーーーーーーーーーッ!?
ジョエル:こ,言葉苛めって……。
GM:「こんなにして,悪い子だな……」とか?
フレイ:何をそんなにしたの!? ねえ何を!?
ティーグル:……GM。そろそろ中嶋ネタはやめましょう。シャレにならなくなってきました。

 ついてこられない人,まことに申し訳ございません。男性の方が見ている可能性もあるので,そろそろ,このネタはやめにいたします。
(ってか,いいのかこれリプレイに収録しても……)


かおる:まあ「極刑」だからな。これで女王の命令に逆らえるヤツはそうそう現れまい。
ジーノ:(しくしく泣いている)きょ,極刑すぎます〜〜。おムコにいけない〜〜。
GM/女王:「では,そういうことで」
ジーノ:どういうことなんですかっ!?
GM/女王:「だから,命令に従わなかったら極刑」
ジーノ:……も,もしかして,それってお兄ちゃんたちにも適用されるんですかぁ。
GM:あ,そうね。フツー反逆者は一族郎党極刑。
ジーノ:や,やっぱり〜〜!?
GM/女王:「わ・か・り・ま・し・た・ね?」
ジーノ:えーん,わかりたくないけどわかりました〜! てか,俺一番立場ヤバくない!?
GM:しょうがないだろ,宮仕えなんだから。
ジーノ:(しくしく)……あのぉGM,ちょっといいですか。
GM:ん? 何?

 ここでジーノはGMを隅っこに呼び出し,密談。
 ……彼の提案に対しては,GM,けっこうドギモを抜かれました(てか,シナリオの想定外でした)。
 さて,ジーノが何を言ったかは,この後をお楽しみに……。

*1 悪い子にはお仕置きだな:前述中嶋英明氏の名セリフ。昼寝している生徒会長に頼まれて居場所を黙っていると,このセリフとともにお仕置きモードに入ります。理不尽にもほどがあると思うのは私だけでしょうか。さらに理不尽なのは,このイベントを見なければ中嶋は攻略できないという(以下略)