さて,はてなマークを浮かべつつも依頼を受けた(ベアトリスを助けるためなんだが,そうでないとシナリオが進まないから,という説もある。いやー,皆ゲーム進行に協力的だなー)フライくんは,王宮でジョエル&ジーノと顔合わせ。おおらかフライくんとおおらか過ぎるジーノくんに囲まれて,最年少のはずのジョエルくんは眉間にシワが寄りまくりです。
ジョエル:女王様! こんな面子では不安です!(笑)
ジーノ:えー。何でー?
ティーグル:……もっともだな(笑)。
GM:まぁ,そう言いなさんなよ。そんなあなたに「べっこうぶちの眼鏡」をプレゼント。(*1)
ジョエル:? 何に使うんです?
GM:戦闘中に掲げると,執事を召喚できます。
一同:(爆笑)
ジーノ:ペルソナかよっ!
GM/ファーガス:「大丈夫ですじゃ! 坊ちゃまには,私めがついております!」
ジョエル:(渋面)……いいのかファーガス。それでいいのかホントに。
そんなところに,虎さんに担がれたかおるちゃんもやってきて,一応旅の仲間(笑)は全員集まりました。あー,長かった。
さて,これで明朝出発,というその前に……。
ジョエル:(渋面)はい。質問があるんですけど。
GM/女王:「なんですか,ジョエル」
ジョエル:(ティーグルを指差して)彼は,誰ですか。
GM/女王:「見ての通り,虎です」
ジーノ:虎っ!?(笑)
ジョエル:虎には見えませんし,ついでにあからさまにアヤシイんですけど!(笑)
ティーグル:…………。
GM/女王:「まぁ,傭兵のようなものと思っていればよろしい。そうですね,ティーグル?」
ティーグル:……ああ。それでかまわない。
一同:あやしい……。
ティーグル:…………。
GM:だから,しゃべれよティーグル(笑)。
ティーグル:しゃべれ,と言われてもな。しゃべることなんかないぞ。
GM:あ,ちなみにジョエルはエドワードの曾孫です。そのへん認識しといて。
ティーグル:ふむ。……しかし,だからといって言うことは特にないが。
GM:ああ,そうかい(笑)。それならば,明朝東塔の転移門を使って遺跡へと向かうということでよろしいですね? 他に質問のある人?
かおる:(手を挙げて)はい。
GM/女王:「はい,何ですか」
かおる:やっぱり状況がぜんっぜんわかんないんですけど!
GM/女王:「あなたもしつこい人ですね。ですからあなたは異世界の少女で以下略,さぁ旅立ちなさい」
かおる:あんた他に言うことないんか!?
GM/女王:「(うるさそうに)あなたが何度も何度も同じ質問をするからでしょう。いいかげんに理解しなさい」
かおる:できるか! そもそもここはどこだ!
GM/女王:「何度言わせるんです? ここはあなたから見て異世界です」
かおる:だからその説明で納得できるかぁ! 証拠を見せろー!
GM/女王:「(じろり)別にあなたが納得しようとしまいとどちらでもいいんですよ? 無理やり『門』まで連れていけばいいことですから」
ジョエル:じょ,女王様,それはちょっと……。
GM/女王:「でも,それではあんまりだから説明してさしあげようとしてるんじゃないですか。それなのにまだぐだぐだ言うんですかあなたは」
かおる:じゃなくて,アンタの説明はわけわかんないんだよぉ!
GM/女王:「それはあなたの頭が悪いからです」
かおる:ああ!?(怒)
GM/女王:「……もっともあなたは別世界の人間なんだし,納得がいかないとあれば仕方ありません。専門の者を呼びましょう」と,女王様が手をたたくと,奥からフェアリーが飛んでくる。ちなみに性別は男でアル。
かおる:……それはもしかして,目がでかくて,茶色い髪で,声が保志総一朗の。
GM:そう。名前はラキという。(*2)
一同:うわ〜?(笑)
かおる:まさか本当に出すと思わなかったなぁ。よくやるよGM。
GM:アンタが出せと言ったんだろうが!?
ティーグル:出せと言う方も言う方なら,実際に出す方も出す方のような。
GM:放っといてくれ。というわけで改めてラキくんご挨拶。「初めまして,かおる様。ラキと申します」
かおる:うわぉ。それを見てさすがにびっくりしてるぞ。
ジーノ:(かわいく)わー,これ何ですかー?
GM/女王:「何ってフェアリーですが。見たことくらいあるでしょうが」
ジーノ:わー,飛んでるー。羽ぴー,ぴー。
ジョエル:女王様,このフェアリーも連れて行くんですか?
GM/女王:「そうです。かおるの世話役にちょうどいいと思いまして」
ジーノ:ぴー。羽ぴー。
かおる:せ,世話役? こんなにちっちゃいのにか? っていうかこれ生きてるんだよな?
ジョエル:死んでいるようにでも見えるのか,おまえは。
かおる:え? で,でもこれ,何?
ジョエル:ああそうか,おまえの世界にはフェアリーはいないんだな。これは妖精族の,
ジーノ:ぴー。ぴー。
ジョエル:…………。
一同:…………。
ジーノ:ぴー。羽ぴー。
GM/女王:「……ジーノ」
ジーノ:はい? 何ですか?
ジョエル:女王様。ほんっきでコイツ,連れて行くんですか。つか,何を思ってこーゆー人選なんですか。
……そうね。何でかしらね。
たぶん,シナリオでそうなってるからじゃないかしら。
かおる:(咳払い)しっかし,おまえみたいにちっこいヤツが,私の世話なんてできるのか?
GM/ラキ:「いえ,世話といっても僕は主に解説役ですから」
かおる:解説って?
ティーグル:つまりチュートリアルなわけ。
GM:そう。今決めたけど,名前はラキ・チュートリアルにしよう。
かおる:んないいかげんなっ!?
GM/女王:「(無視)彼は由緒正しいチュートリアル一族の者です。皆も,わからないことがあったら彼に質問なさい」
フライ:あ,それとは別件かもしれんのやけど,ウチの孤児院誰が面倒見とるんやろ。
GM:それは問題ないでしょ。院長先生もいるんだし,年上の子とかもいるし。
かおる:あ,そうだったそうだった。ベアトリスちゃんとか言ったっけ? あの子,どうなったんだ?
フライ:……ああ。さっきはえらい悪いことしたなぁ,ウチの若いモンが。
GM:どこの組だ。
フライ:ええやんか,若いモンは若いモンなんやから(笑)。ともかく,子供らのしたことなんで許したってや。
かおる:いや,そんな謝られるようなことされてないよ。
GM:やったのはむしろジーノだよな。携帯は壊すし,こげぱんはガメるしで。
ジーノ:(かわいく)ぱん〜。ぱん〜。かわい〜。
かおる:ってホントにガメたんか!?
ジーノ:(こくこく)ぱん〜。ぱん〜。
かおる:やめろー! それは私のこげぱんだぞ! 返せ!
ジーノ:え,いいじゃん。1個くらい。
かおる:1個しかないんだよっ。
ジョエル:だから騒ぐなっ。半分に分ければいいだろ。
かおる:分けるなー!?(一同爆笑)
GM:(妙な声音で)ほら,お腹が空いてるなら,ボクの頭をお食べ?(*3)
ジーノ:あ,じゃ俺頭の方ね? キミ胴体ね?
かおる:わーっ!? やーめーろーっ!?
ジョエル:だからうるさいってのに! いったいいくつなんだおまえらは!?
ティーグル:…………。じゃあ横からひょいっと奪ってかおるに返す。
ジーノ:あー? こげぱん〜?
かおる:あ,ありがとうございます。
ティーグル:……ああ。
ジョエル:おい,アンタも年長者なんだから。何とか言ったらどうなんだよ。
ティーグル:……先が思いやられるな。
ジョエル:そうじゃなくて,何とかしようという気はないのか!?
ティーグル:……どうしようもないんじゃないか。困ったものだ。
ジーノ:(その横で)こげぱん〜。こげぱん〜。
ジョエル:だー! どいつもこいつもー!
フライ:(咳払い)と,ともかくや。親切な人がおってな,あの子のことは心配ないわ。薬ももろうたしな。
かおる:そっかぁ。それはよかったな。
フライ:そのかわりと言っちゃなんやけど,仕事はしっかりさせてもらうで。大船に乗った気でいや! な!
かおる:う,うん。よろしくな。
GM:あの,すいません。みなさん忘れているかもしれませんが,感情ポイントのやりとりはちゃんとやってくださいね?
かおる:あ,もうやっていいの? オープニングだからまずいかな,とか思ってた。
GM:別に出会いイベントからやってもよかったんだけど……まぁいいや。ポイントのやり取りは活発にやった方がおもしろいと思います。足りなくなったらある程度補充はするしね。
かおる:じゃあよろしくなっ,と握手して友情ポイントを……ん? これ,何点くらいあげればいいの?
GM:適当。今くらいのを1として,感情が高まるほど数を上げていけばいいよ。そうだね,上限は5としておこうか。いっぺんに持ってるの全部あげちゃってもマズイしな。
かおる:じゃあとりあえず1点。よろしくな,フレイ!
フライ:フライだっちゅーねん。
かおる:あ,あれ?(笑)
ジーノ:……ねえ,やっぱりフレイにしませんか(笑)。
ジョエル:たぶんGMとかおるちゃんは延々と間違い続けるような気がする。
フライ:じゃあもうフレイでいいですよ。というわけでワイの名前は,本当はフライやったんだけどフレイや。
一同:(笑)
フライ改めフレイ:遺跡の案内をさせてもらうで。よろしゅうな。
かおる:うん,よろしくな,と言いつつ1点。で,そっちの人も,いっしょに来るんだよな?
ティーグル:ああ。
かおる:ええと,名前は?
ティーグル:……ティーグルと,呼ばれている。
一同:あやしい……(笑)。
ジョエル:「呼ばれている」ってことは本名じゃないのかよ。
ティーグル:通り名のようなものだな。
ジーノ:本名は? 教えて?
ティーグル:…………。
かおる:ま,まぁいいじゃないか,本人がティーグルって言ってるんだから! よろしくな,ティーグル!
ティーグル:ああ。
かおる:じゃあそこにも1点。……握手をしたらロイスを結ぶという,あの原理な(笑)。
GM:ゲームが違うわ。
かおる:似たようなもんだろ。で,おまえが……。
ジョエル:ジョエル。魔術師だ。くれぐれも足を引っ張らないようにしてくれよ。それと,執事のファーガスも同道させてもらうぞ。
GM/ファーガス:「皆さん,坊ちゃまのことをよろしくお願いしますですじゃ」
かおる:マッチョ爺さんだっけ?
GM:いや,普段はタキシードを着た普通のおじいさん。戦闘中「べっこうぶちの眼鏡」を使うと,マッチョマンになる(笑)。
ジーノ:(ぼそっと)いいなぁ,執事……。
かおる:じゃあ,ジョエルもファーガスさんもよろしくな。
ジーノ:いいなぁ……。
GM/ジーノ兄:「ジーノっ!」(すぱーん!)
ジーノ:あいた! な,何でぶつの!?
GM/ジーノ兄:「何でじゃない! おまえもかおる様にご挨拶せんか!」
ジーノ:え,俺? えと,さっき会ったけど名乗らなかったっけ?
GM/ジーノ兄:「だから,ちゃんとご挨拶しろ! 仮にも騎士だろうが!」
ジーノ:んーとね,一応騎士団の下っ端のジーノです。
GM/ジーノ兄:「下っ端言うなーっ!?」(すぱーん!)
ジョエル:おまえ,自分で言ってて恥ずかしくないのか!?
ジーノ:え!? だ,だって俺,まだ外に戦いに行ったことないしぃ!?
フレイ:それはな,単に経験してないだけや。誰でも,はじめての時ははじめてなんや。
ジーノ:あ,そっか。
フレイ:これから経験していけばええやんか。なぁ?
ジーノ:うん,そだね。
フレイ:だから,そんなに自分を卑下したらあかんで?
ジーノ:うん,わかった! 俺がんばるよ!
ジョエル:(渋面)こいつら……。
GM:……そこの2人,お互いに友情ポイントを交換するように。
一同:(笑)
ティーグル:「信じる心」が上がっている……(笑)。(*4)
かおる:と,とにかく,ジーノ,よろしくな。
ジーノ:うん,よろしく。ごめんね,俺こんなんで。
かおる:いいっていいって。おまえもがんばれよ。な? と,いうわけで1点。
GM:(ポイントをメモっている)……ヒロインにあげた人は,まだいないね?
一同:うん。
ジーノ:ウチらんとこで「信じる心」が上がってるみたいだけどな(笑)。
GM:やっぱり君ら,ヒロインどうでもいいとか思ってない?
一同:いや,そんなことはないけど?
かおる:……いや,いいんだ。私は事前情報を聞いて,ある程度は覚悟してきた。こいつらがヒロインをほっといてボーイズラブラブってても,私は驚かないもんね。けっ。
私が困るわい。
……い,いや,それはそれで面白いのか!?(←ダメ)
かおる:……ちなみに,感情ポイントってNPCにはあげられるの?
GM:うーん? いいけど,誰にあげるの。
ジーノ:執事さんとか?
かおる:違うよ。女王様とかラキとか。ってゆーかラキ。
GM/ラキ:(カワイイ声で)「何でも僕に言ってくださいね,かおる様!」
かおる:か,かわいいかもしれない。じゃあラキにもよろしくな,と手を差し出してみるが……。
GM/ラキ:「はいっ,よろしくお願いします!」と人差し指を両手で握って握手握手。
かおる:(小声で)か,かわい〜い……。
ジョエル:……で,ラキとくっつく気じゃないだろうな。この人。
一同:(笑)
かおる:いや,そんなことはない。私はそういう事態を避けるために,ここにあえて弟系キャラをもってきたのだ。最初は影守にしようとか色々言ってたのに。(*5)
GM:アレは私がロールプレイ大変だからイヤだ。
かおる:ツッコミ役がいたらおもしろかったのに。
GM:おもしろいか,影守先生は? ……ツッコミ役はティーグルさんにやらせる予定だったんだけどね。しゃべらないからこの人。
ティーグル:……今のところ,ツッコミを入れる義理は特にないな。
ジョエル:(←すでにこの人がツッコミ役と化している。最年少なのに)はいはい,もうこれでいいな? 今度こそいいな? じゃあ明日遅れないように。解散!
かおる:え,ちょっと待って。私,どこで寝ればいいんだ?
ジョエル:王宮に泊まるんだろう? というか,全員そうすると思うけど?
ジーノ:え? お家帰っちゃダメですか?
ジョエル:帰れ。一生出てこなくったっていいんだぞ?
GM/女王:「ジーノ,あなたも王宮に泊まりなさい。後で話があります」
ジーノ:ええっ!?
GM/女王:「なんですか」
ジーノ:え。……お,俺,何か悪いことした?
ジョエル:してないとでも思ってるのかおまえは。
GM/ジーノ兄:「まったくだな」
ジーノ:え,えーっ!?
GM/女王:「あなたには騎士としての心得をたっぷりと言い聞かせてあげます。いいですね,ジーノ?」
ジーノ:うーっ。わかりましたぁ。
GM:えー,ではそういうわけで。出発は明朝。それまでに何かしたい人は?
かおる:すいません。やっぱり女王様の説明だとわけわからないんで,ラキに色々聞きたいんですけど。
GM:では,次はかおるちゃんとラキくんに語らっていただきましょう。
*1 べっこうぶちの眼鏡:PSゲーム『女神異聞録ペルソナ』では,序盤で死んでしまう山岡執事をペルソナとして召還できた。その際に使用するアイテムが「べっこうぶちの眼鏡」である。
*2 名前はラキ:言うまでもなく,『機動戦士ガンダムSEED』の主人公,キラ・ヤマト(CV保志総一朗)がモデルである。つーかそのまんまやんけっ!
*3 お腹が空いてるなら:頭がアンパンでできた某正義の味方の名セリフ。……あれって頭あげちゃったあと,どこから声出してんの?
*4 信じる心:「愛情ポイント」と「友情ポイント」はPSゲーム『遙かなる時空の中で』の「愛する心」と「信じる心」をそのまんまなぞっている。
*5 影守:PSゲーム『サーカディア』に登場した影守聖氏のこと。17歳に見えない17歳の脳神経外科医。立て板に水の如く悪口雑言を吐き出す人なので,ロールプレイが大変だ。 |