Research Phase//In the Smokeskreenz//
SCENE 5
(ニューロ)
RL:じゃあリサーチに入ります。アンジェラのシーンね。
アンジェラ:タタラ街に探しに出たいんですけど。
RL:1人で行く?
アンジェラ:(肩をすくめ)特に身の危険はないですし。
RL:ケネスを探すんだよね? じゃあ〈社会/ストリート〉で12。
アンジェラ:……カードがない。
RL:特に手がかりはない、かな。
アンジェラ:〈コネ/音羽南海子〉で13では……。
RL:はいはい。「はい、何の用?」
アンジェラ:ケネス・サマーランドという男を、タタラ街で見たものがいるか、ご存知ありませんか?と言って、ケネスの顔写真を転送する。
RL/南海子:「他に何かないの?」
アンジェラ:タタラ街で確認されたのは2日前、それと、カブトらしい白人女性と一緒だったそうです。
RL/南海子:「ふーん……舎弟に探させてみるわ。1時間後に電話するけど、いい?」
アンジェラ:よろしくお願いします。それで、もう少し“スカベンジャー”のいそうな場所をうろついてみる。
RL:要するに、タタラ街のさらに裏通りだよね? いかにも酔っ払いなオッサンが声かけてくるが。「よぉ姉ちゃん。1人でうろつくたぁ無用心だな」
アンジェラ:(平然と)“スカベンジャー”について何かご存知ありませんか?
藤田&勇基:単刀直入だなぁ(笑)。
RL/酔っ払い:「はん? あんな“肉屋”なんかどうでもいいじゃねえか。それよりも……」
アンジェラ:「知ってるの? 知らないの?」
RL/酔っ払い:「まぁそうつれなくすんなよ。俺はこう見えても女の子の扱いは……」
アンジェラ:知らないなら、あなたに用はないわ。
RL/酔っ払い:「あんだと、このガキゃあ! 優しくしてりゃつけあがりやがって!」
アンジェラ:“レイザークレセント”を首筋につきつけます。何か判定は必要ですか?
RL:いや、いらんでしょ(笑)。君の腕がいきなり刃になったんで、男は驚いてへたりこむ。「な、なんだてめえ……」
アンジェラ:私が誰かは問題じゃないわ。あなた、さっき“肉屋”と言ったでしょ。“スカベンジャー”を知ってるのね?
RL/酔っ払い:「あ、ああ。このあたりをシマにしてる臓器密売人さ」
アンジェラ:私も探してみたけど、姿は見えないようね。
RL/酔っ払い:「ヤツぁ夜中にブツを物色して、昼は寝てる。売りに出るのは夕方近くだ」
アンジェラ:わかったわ。ありがとう。
RL/酔っ払い:「な、なあ」
アンジェラ:何? まだ何か用?
RL/酔っ払い:「俺と付き合ってくれねえかっ?!」(一同笑)
アンジェラ:…………。
RL/酔っ払い:「そのつれねえとこといい、幼児体型といい、俺の好みにぴったりだ!」
勇基:変態やんか。
アンジェラ:(腕を掲げて)これでも?
RL/酔っ払い:「そこがいいんだよぉ!(力説)」
藤田:とゆーよりフリークスですな。
アンジェラ:……そのまま首切り落としていいですか?
RL:悪い悪い(笑)。ほっといたら?
アンジェラ:では、こめかみを蹴飛ばして気絶させてから、世の中には色んなバカがいるなあと思いつつ退場します。
SCENE 6
(クロマク)
藤田:私も“スカベンジャー”を探しに行きましょう。ただし、その前にF.E.I.R.を使います。どうせ必要経費は千早もちですからね。一応12ですが……。
RL:了解。アドレスまではわかんないけどね。
NAME:“Scavenger”Colin Ardller
HEIT:168cm WEIT:60kg AJ:32 JENDER:Male
HAIR:Brown EYEZ:Brown SKIN:White
トーキョーN◎VA出身。タタラ街を主な活動場所とする臓器密売人。フリーランス。
N.B.:主な「仕入れ先」はレッドエリアのスラム街。
藤田:顔写真も添付ですよね? では、タタラ街へ出て、アードラーを探します。
RL:〈社会/ストリート〉。10でいいや。
藤田:山引きましょう……成功です。
RL:では、裏通りでさりげなーく商売してるげなアードラー氏を発見した。
藤田:もしもし。ちょっとよろしいですかな。
RL/アードラー:「はん? なんだい、あんた?」
藤田:私こういうものです、と「千早ニュースリポート」の名刺をだします。
RL/アードラー:「トーキーが俺に何の用だい? 俺ぁネタは売ってねえんだけどよ」
藤田:私、リポーターではなくディレクターの方でして。はっきり申しあげれば、あなたが扱ってらっしゃるものを分けていただきたいんですよ。
RL/アードラー:「はん?」
藤田:ここは単刀直入にいきましょうよ、“スカベンジャー”さん。こっちは別にあなたの仕事に口はさもうってわけじゃないんですから。で、〈交渉〉で15です。
RL/アードラー:「んん……いいだろう、俺っちも商売人だ。で? 何が欲しいって? 丸ごとはちと高いよ。手足だったらいいのがあるけど、どうだい?」
藤田:ふむ……モツありませんかね。
RL/アードラー:「モツか……ミノだったらあるけど」
藤田:結構大口の仕事なんですけどね、とゴールドをちらつかせる。
RL/アードラー:「へっへ……さすが天下の千早さんだね」
藤田:ところで、ものは相談なんですけどね。少し場所を変えませんか。
RL:〈アイデンティティ〉判定は失敗。不用意にのこのこついてったろう。
勇基:登場判定はできますか?
RL:できるけど、藤田が「場所を変える」と宣言してるからなぁ。
藤田:人目を避けていくということで、〈隠密〉で13です。
勇基:ありゃ、でねえ。
アンジェラ:こっちはできるけどなぁ……いいや、今はやめときます。
藤田:では、話をもとに戻しますけど。丸ごとがダメなら、クズがほしいんですよ。事故のシーンとかにつかうんで、機能的にはどーでもいいですが、ある程度の鮮度は欲しい。
勇基&アンジェラ:イヤな会話だな(笑)。
RL/アードラー:「なるほどね。手足に、内臓ほとんど1セットに、水晶体なんてもんもあるよ。使えないけど。これなら2時間で用意できるぜ」
藤田:丸ごとは無理ですか。
RL/アードラー:「時間かかるね。最近いいのがでちまったばっかりだからなぁ」
藤田:ほぉ。それはどういう?
RL/アードラー:「どういうって、そりゃアンタ、なぁ」
藤田:〈交渉〉で12、では? どうせ千早もちですんで、さらに金ちらつかせます。
RL/アードラー:「ここだけの話だけどな。何と、6歳のガキまるごとだ。何でも事故で植物人間になったらしくてな。母親が貧乏で、厄介払いされたってわけだ。悲しい話だね」
藤田:でも、買い手がいなさったんでしょ?
RL/アードラー:「さぁて、何に使われたことやら。いかにもタタラって感じの野郎だったからな」
藤田:ふむ。そこまでわかればいいでしょう。
RL/アードラー:「じゃ、ブツは2時間後に届けさせるよ」
藤田:あ、領収書きってくださいね。宛名「上」でいいですから(笑)。
SCENE 7
(バサラ)
RL:で、勇基さんはどーします?
勇基:ケネスを探すに決まってんでしょうが。だいたい報酬は後払いで、しかも妙齢の美女ならともかく、こんなガキんちょを人に押し付けるたぁ、どういう了見だっつーの。
アンジェラ:妙齢の美女をあんたみたいなヤツに預けられるか。
RL:全くである。
勇基:……おい! とっととおまえのオヤジを探しにいくぞ。
RL/デヴィ:「お父ちゃま、デヴィのこと嫌い?」
勇基:お父ちゃまと呼ぶな、お父ちゃまと!
藤田/セバス:「お嬢さま、マスターは照れ屋さんなのです。ここは『お兄ちゃま』と呼んで差し上げるのがよろしいかと」
勇基:おまえもうるさい! で? おまえのオヤジはどこ行ったんだ?
RL/デヴィ:「オヤジ?」
勇基:父親だよ、父親。
RL/デヴィ:「(勇基を指差して)お父ちゃま」
勇基:…………。とにかく! ケネス・サマーランドを探しに行くから、おまえも来い!
RL/デヴィ:「わーい、お父ちゃまとお出かけ? チョコレートパフェ食べさせてくれる? お洋服も買ってくれる?」
勇基:こ、こんのガキゃあ……。
藤田/セバス:「いえマスター。この白いお召し物では少々目立ちますので、新しい服を買って差し上げたほうがよろしいかと」
勇基:おまえホントにAIか?! どっかの人格とリンクしてないか?!
RL:まあまあ。と、ゆーわけで、ウェンズデイ・マーケットあたりでいかがなもんだろうかと(笑)。
勇基:(恨みがましい目)ルーラー、俺に何の恨みがあるんです?
RL:んにゃ、別に?(笑)
勇基:とりあえず目立たない服を2、3着見繕ってだな。
RL/店員:「まぁあ、かわいらしいお嬢さまですこと!」とか言って、ピンクハウスな服を(笑)。
勇基:め・だ・た・な・い・ふ・く!
RL/デヴィ:「お父ちゃま、デヴィもピンクのがいい」
勇基:あのな……いや、いいかデヴィ。そんな服はおまえのオヤジに買ってもらえ。
RL/デヴィ:「(勇基を指差して)お父ちゃま」
勇基:……もぉいい。おい、領収書をきってくれ。宛名はケネス・サマーランドでな。それとデヴィ、いい子だから今は目立たない服を着るんだぞ。
RL/デヴィ:「デヴィ、ピンクのがいいのに……」
勇基:あれはよそいきだ。今はこれを着てろ。いいな?
アンジェラ:そんなことしなくったって、充分目立つような気もするんだけどね(笑)。
勇基:やかましい。とにかく、ケネスの家はわかるのか?
RL:一応、昔彼が住んでいたマンションは知っている。イエローエリアにある、ごくふつーのマンションだ。
藤田:えーと、ここで登場したいんですが?〈社会:ストリート〉でいいですか?
RL:いや、〈社会:企業〉で。勇基は特に隠れたりする?
勇基:しないと思う。とゆーか、目立ちまくりだと思う。
藤田:12です。それでは、鼻歌など歌いながら登場しましょうかな。あいむ、し〜ぎいんざれ〜ん〜♪(一同笑)
勇基:このイヤな歌声は。ヤツか。
RL/デヴィ:「お父ちゃま、あの人、誰?」
藤田:おや、おかわいらしいお嬢さんで。何番目のお子さんですかな。
一同:(爆笑)
勇基:(藤田の襟首をつかみ)お・れ・の・ガ・キ・じゃ・ね・え!
藤田:ガキ、あたりでばふっと口を押さえまして、「教育上よろしくないですよ」(笑)
勇基:こ、この……(怒)。
RL/デヴィ:「で、おじちゃん、誰?」
藤田:おじちゃ……いや、私は、お父さんのお友達で、藤田と申します。
RL/デヴィ:「そですか。わたしはデヴィエラ・サマーランドっていいます。よろしくね、藤田のおじちゃん」
藤田:ほほう。今、「サマーランド」とおっしゃいましたよね。
勇基:(無視)ベルを押し続ける。
RL:ドアは開かない。DAKが代わりに、『申し訳ございません、現在留守にしております。また次のご訪問をお待ちしております』などと答える。
勇基:拳銃取り出す。
藤田:まぁお待ちなさい。技能カードをスロットに入れて、〈セキュリティ〉で判定します。12で開きますかな?
RL:イエローの普通のマンションだもんね。それで開く。中に入ると、妙に散らかっている。
藤田:荒らされたとか……。
RL:もしくは、慌てて出て行ったか、だけど。
藤田:トロンは? 起動させてみます。またもや技能クリスタルで〈トロン〉を。15。
RL:ぱぱぱっとフォルダが並ぶけど。どれを検索しますか?
藤田:どんなのがありますか?
RL:いや色々と……日付でいく? ケネスが姿を消した日に変更記録があるのは、“プシィ・キャット”“デヴァナガライ”“PFU”の3つだね。
藤田:全てコピーしておきますよ。
RL:まだ閲覧はしないでしょ?
藤田:とりあえず、コピーするだけ。ところでお嬢さん、ケネス・サマーランドという人と何か関係が……。
RL/デヴィ:「けねす? 誰それ?」
勇基:…………?
藤田:……ここではまずい。喫茶店にでもいきませんかな。
勇基:ああ、そうだな……他にめぼしいものもなさそうだし。
RL:では、手近な喫茶店だ。
藤田:早速ですが、新条さん。
勇基:ん?
藤田:ケネスさんの妹さんか誰かと関係を?
一同:(爆笑)
勇基:ケンカうっとんのかてめえは、あぁ?!(怒)
藤田:いやいや。ここのチョコレートパフェは逸品ですよ(笑)。
勇基:冗談はさておいて! なんか話があるんだろうが。
藤田:いや、仕事の話ですけどね……(と目配せ)。
勇基:デヴィ、ちょっとここで待ってろ。すぐ戻るからな。
RL/デヴィ:「うん。お父ちゃま、藤田のおじちゃまと大事なお話があるんでしょ? デヴィ、いい子にしてるよ」
勇基:そうか。大人しくしてろよ。
RL/デヴィ:「あのねお父ちゃま。そのかわり、今日も一緒に寝てね。デヴィ、怖い夢見るの。真っ暗なところに、デヴィ1人でいるの。ずーっとずーっと真っ暗なの」
勇基:…………。
藤田:いや、利発なよいお嬢さんですな。
勇基:だからなんだよ。
藤田:失礼。本題に入りましょう。ケネス・サマーランドを探しておいでですね?
勇基:ああ。
藤田:失礼ですが、どういうご関係で?
勇基:昔、仕事でちょっとな。たいしたことは知らない。
藤田:あのお子さんは……やっぱり妹さんか誰かと。
勇基:違う! 昨日の夜突然訪ねてきただけだ。そうそう、こんなデータディスクを持ってきやがったな。調べられるか。
藤田:いいんですか、そんな簡単に。
勇基:どうせ俺には用はない。
藤田:では、こちらも手持ちの情報をお教えしましょうかね。さて、どれからがよろしいか……。
勇基:どうせどれもロクでもない話だろ。順番でいい。
藤田:そうですか。まず第一に、あの子は人間ではありません。
勇基:どういう意味だ?
藤田:2日前、ケネス・サマーランドは“スカベンジャー”という屍肉屋から、植物人間になった女の子の身体を購入しています。その女の子は白人で、6歳。おそらく、お嬢さんはその身体に、何らかの人格データを付与されたものと思われます。IANUSがあるのはそのためでしょうな。
勇基:……それで? ケネスの居場所の見当はつくのか。
藤田:さて、いつまでもこんな住宅街には居座っていないでしょうから、隅田川の向こうではないかと。あとはまだ情報が少なすぎますな。どうです? 改めて手を組みませんか。私が調査の方を引きうけます。
勇基:俺に何しろって?
藤田:(すまして)子守りです。
勇基:……そうなるよな、やっぱ。
藤田:いえ、同行されるぶんには構わないんですけど。
勇基:足手まといがいるから、ってことか?
藤田:いやぁ、レッドエリアともなりますと、あなたのお知り合いのユカさんですとかアケミさんですとかヨーコさんですとか、そーゆー方々がデヴィちゃんによからぬ影響を与えるのではないかと。
勇基:何でだ!
藤田:なんてったって、私が聞き及んでいる限りでも4、5、6……。
勇基:指折り数えるな!(一同笑)
藤田:ところで話変わりますけど(笑)、うちの社のドロイドお使いでしたよね? いかがです?
勇基:……アレな。妙なところに気をまわしすぎだ。もっとシステマティカルに調整してくれ。
藤田:いえいえ。「人に優しい製品を」がわが社のモットーですので。
藤田&RL:千早はいつでもお客サマの味方です(笑)。
アンジェラ:嘘ばっか(笑)。
RL:ま、それはともかく話を戻そう。君たちがそうして話をしていると、デヴィの笑い声が耳に入る。彼女の傍には、いつの間にか白人の青年が座っていて、彼女とあやとりをしている模様だ。
勇基:……もちろん、警戒はしてたんだが?
RL:そうねえ。何で気づかなかったんだろうねえ。
藤田:“アイ・オヴ・ザ・タイガー”でサイバー識別。
RL:目と腕だね。ただし武器は持っていない気がする。ちなみに本人は金茶の目と髪で、色白で、いわゆる映画俳優系の美形だな。
藤田:(咳払い)これはこれは。連れが、ご面倒をおかけしたようで。
RL/男:「いや、全然? かわいらしい娘さんだね」
藤田:私の娘じゃないんです。こちらの娘さんでして。
RL/男:「へーえ? いいねえ、さぞかし奥サンは美人さんでしょう」
藤田:そりゃあもう。
勇基:(藤田をはりたおしつつ)迷惑かけて悪かったな。いくぞ、デヴィ。
RL/男:「ああ、僕も人と待ち合わせているものでね。それじゃあね、お嬢ちゃん」
藤田:ルーラー、今の男の顔を録画しています。で、それをFEIRに送って検索してもらいます。〈社会:N◎VA〉で10ですが、報酬点を使って13にしておきましょう。まず検索できるはず。
RL:結果は次のシーンでいい? じゃあ、シーン変えるけど。アンジェラ、裏舞台は?
アンジェラ:姐さんに頼んだ調査の結果は?
RL/南海子:「あァ、遅くなって悪かったね。例の男だけど、タタラ街で見かけたそうだ。通称“スカベンジャー”っていう……」
アンジェラ:コリン・アードラーですか。
RL/南海子:「なんだ、知ってたのか。急いだ方がいいね。千早のクグツらしき男が、“スカベンジャー”にヤマもちかけてたみたいだからね。それと、一緒にいた女だけど、ナイトワーデンのカブトらしいね。名前はガブリエル・リデル」で、プロファイルを渡す。
アンジェラ:2人がどこへ行ったかはわかりませんね?
RL/南海子:「悪いけど、そこまではね」
アンジェラ:わかりました。また何かありましたらよろしくお願いします。
SCENE 8
(カブトワリ)
RL:では、アンジェラのシーンだね。
アンジェラ:お肉屋サンが開店する時間に出かけましょう。その前に、ダニングさんに、今までわかった情報を提供しておきます。
RL/ダニング:「その、アードラーというのはどういう人物ですか」
アンジェラ:ただの臓器密売人です。
RL/ダニング:「ふむ……しかし何故彼がそんな男と?」
アンジェラ:さあ、わかりません。私は引き続きサマーランド氏の捜索に向かいます。もしかしら人員をお借りすることもあるかもしれませんが、その時はおって連絡します、と一礼してタタラ街へ。〈社会:ストリート〉で11。
RL:夕方行ったんだよね? では、コリン・アードラーらしき男がぶらぶらと歩いているのを見かけました。
アンジェラ:〈追跡〉とってない……人ごみの中だし、〈隠密〉じゃダメ?
RL:ま、許可しよう。では、そんなところで〈知覚〉の判定をしてもらおうか?
藤田:はい、登場していいですか?
RL:OKです。まず登場判定して、それから〈知覚〉判定を。
アンジェラ:17です。
藤田:13しかでない。
RL:ふっふ。こっちは19。じゃ、2人とも気づかなかったな。アードラーがいきなり振り向いて、棒立ちになる。その目は恐怖に大きく見開かれている。
アンジェラ:まずい!
RL:で、〈ファイアアーム〉《必殺の矢》あたりかな。
アンジェラ&藤田:どうしようもないです。
RL:では、2人の前でアードラーの頭が吹っ飛ぶ。血と脳漿が飛び散って、周囲はそりゃもう大騒ぎさ♪ さて、2人とも制御判定ね。
アンジェラ:黙って見ている。で、頬に血がぴっと飛んだのをぬぐいもせず近づく。
藤田:同じく、静かに近寄っていきましょう。
RL:えっと……いや、あの性格ならわざと姿を見せるな。〈知覚〉で判定。今度は目標値10で。
アンジェラ:山引いて……失敗です。
藤田:こっちは成功。
RL:では、振りかえるとビルの窓際に、男が立っているのがわかる。ミラーグラスをかけた、背の高い男。キャップかぶってるんで、髪の色はわからない。白人です。彼はあなたに視線をむけて、芝居がかった一礼をすると姿がふっと消える。
藤田:《影化》だったら〈知覚〉で対抗できるけど……あ、ダメだ。でない。
RL:じゃあわからないね。
藤田:しかし、今の顔は記憶しましたよ。(アンジェラに)あ、お嬢さん、むやみに触らないように。今N◎VA軍に通報しましたからね。
アンジェラ:……藤田? 何でこんなところに?
藤田:年上なんだから、「さん」ぐんぐらいつけてくださいよ。
アンジェラ:(無視)これは、“サンダーボルト”……カブトワリか。〈社会/N◎VA〉で判定します。でも9じゃ無理ですね?
RL:何もわからないね。
藤田:〈社会/N◎VA軍〉に鑑識の結果をまわしてもらうようにします。17です。
RL:あ、それと合わせて前のシーンでF.E.I.R.に依頼していた調査の結果がきました。
NAME:“Sviatvit”Rojion Gregoryevich
Staltsev
HEIT:187cm WEIT:75kg AJ:27 JENDER:Male
HAIR:Lite-Brown EYEZ:Amber SKIN:White
ロシア連邦出身。ユーラシアン。北米連合へ亡命後、G.C.I.に入社。退社後はフリーランス。N◎VAにはC.G.I.の随員として入国。
N.B.:2週間前、G.C.I.N◎VA支社と契約。特殊能力者であるという未確認情報あり。
藤田:バサラはヤだ。
RL:いや、ヤだと言われても(笑)。
藤田:(ぶつぶつ)さっき《転移》で逃げたでしょう。同一人物ですね?
RL:うん、実はね(笑)。
アンジェラ:ダニングさんに連絡をとります。
RL/ダニング:「はい、どうしました?」
アンジェラ:コリン・アードラーが、街中で射殺されました。下手人のカブトワリは、元G.C.I.社員らしいのですが、調べていただけますか?(藤田に)データ転送していい?
藤田:よろしいでしょう。
RL/ダニング:「わかりました。この男なら覚えがあります。……少し、お時間をいただけますか」
アンジェラ:よろしくお願いします。
RL:で、そこで電話を切るよね? 入れ替わりに電話がかかってくるんだが。「もしもし? 私だ、アーメンガードだ」
アンジェラ:……え? 帰国されたんじゃなかったんですか?
RL/アーメンガード:「私のことはいい。それより、君はどこにいる?」
アンジェラ:タタラ街です。
RL/アーメンガード:「そうか。ということは、ダニングはそこにいないな?」
アンジェラ:ええ、そうですが。
RL/アーメンガード:「そうか、では手短に言うぞ。ガブリエル・リデルの居所がわかった。ケネスはそこにかくまわれているらしい。今、そちらにアドレスを転送する」
アンジェラ:…………。
RL/アーメンガード:「……そうそう。このことはダニングに言う必要はない。彼の管轄ではないことなのでね」
アンジェラ:……わかりました。
藤田:ちなみに〈知覚〉で18をだしておりますので、今の会話聞いていてよろしいでしょうか?
アンジェラ:いいけど、ガブリエルのアドレスは「聞け」ないよね。
藤田:ぐはあ。
アンジェラ:(←聞いてない)ダニングさんとアーメンガードさんって……。
藤田:(←すぐ立ち直る)今のアーメンガードとかいう男に、千早通して社会戦を挑んでやりましょう。
RL:ほんっと好きだな、そういう小細工。君の【外界】でG.C.I.のエグゼグに太刀打ちできると思っとるかね。
アンジェラ:後ろで何やらやってる男を放って、すたすたと去っていきます。
藤田:あ、ちょっと、アンジェラ……。
アンジェラ:(冷たく)私、仕事だから。
藤田:千早さんみたいなこと言わんでください(笑)。
RL:さて、シーンを変える前に舞台裏だ。勇基、どーする?
勇基:あれ? 俺、ブロッカーにコネあるじゃん(笑)。15で。
RL/ブロッカー:「なんだ、久しぶりだな」
勇基:ちょっと訊きたいことがあるんだけどな。
RL/ブロッカー:「情報の売り買いは俺の専門じゃない。他をあたれ」
勇基:そうじゃなくて、あんたんとこのカブトのことで。ケネス・サマーランドという男を護衛してるカブトがいるだろう。
一同:…………(思わず黙る)。
RL:……おい、それをブロッカーが漏らすと思うか?
藤田:世の中には「守秘義務」という言葉があるんですぞ?
アンジェラ:素直にガブリエルのこと訊けばいいじゃん。
勇基:だって、俺知らないですよ、ガブリエルって。
RL:……ん? ……藤田のおっちゃん、言ってなかったっけ?!
藤田:はっは。情報収集はワタクシ、彼は子守りをしておればよいのです。
アンジェラ:これだから千早のクグツなんて(笑)。
RL:えーと、じゃあブロッカーにワタリつける意味、なんもないんじゃないの?
勇基:ああ、そうかも(笑)。
藤田:あとは【外界】が8もあるんですから、報酬点をつぎこんで何とか金で話をつけるという手もありますが。
RL:ブロッカーが金で動くか?
勇基:どっちにしてもダイヤが1枚もないんだって(一同笑)。
RL:んじゃ、失敗してカード回してくれ。次のシーンね。