Step6
引力  〜やはり隣にいる二人〜
from  (12)The Keepsake  (13)Fall From Grace  (14)Hard Time


失恋から立ち直ったジミーは、その実力(?)を認められて大活躍。事情を知っているティースプン以外は、それが芝居だということに気づかず、本気でジミーを心配します。その中でもルーとビリーの心配度はダントツ。ルーは単独でジミーのいる危険な酒場に乗り込み、心からジミーを思って説得しようとします。ルーの正攻法と違い、ビリーは裏から力で無理やり侵入。ジミーにしてみれば、大事な芝居中にありがた迷惑だったと思いますが、ライダーたちが本気で自分を心配してくれることに、感動したことでしょう。

さて、恋愛事件から離れたジミーは、再びルーの近くにいます。それも、キッドがいないときは大抵。意識してか無意識なのかはわかりませんが、ルーがどれほど自分を思ってくれているかが身にしみて、その分、自分もルーを守ってあげようとしているのではないでしょうか。ルーを見つめるジミーの目が優しく見えるのは、気のせいではないと思いたいです。


「形見の手紙」


井戸堀りをさせられるライダーたち。ルーの隣にいつでもジミーが。

 アマンダを見送るライダーたち。キッドがいても、すぐそばにいる二人。

「血塗られた地図」

   
町で娼婦を助けたことから、ジミーの態度がおかしくなる。困惑と怒りでジミーを見つめるルーと、芝居をするジミー。

(ジミーの新しい職場に単身乗り込んでくるルー)

Jimmy「どうした、ルー?」
Lou   「(皮肉っぽく)かっこいいね」
Jimmy「ありがとう。子供はもう寝る時間だぜ」
Lou  「夕べのあれはないよな。腹がたった」
Jimmy「それを言いたくてわざわざ来たのか?」
Lou   「頼むよ。考え直してくれないか。まだ間に合うから」
Jimmy「おやじさんはそう思っちゃいないだろうさ。もう終わったよ」
Lou   「みんなで頼めば、うんって言うって」
Jimmy「もう面倒くせえや」
Lou   「ここはお前には似合わない」
Jimmy「ルー、俺はどこにも合わないんだ。結構な仕事だよ。やってみりゃ楽しいぜ」
Lou   「ジミー、頼む!帰ってくれ」
Jimmy「どこへ?ボロ小屋にか?安い給料でこき使われてよ。俺はこういう商売の方が性に合ってるんだ」

(無言で見詰め合う二人。グレースがルーの方にやってくる)

Grace「ぼうや、ここはビジネスの場所よ。食べたり飲んだりしていくか、カードで遊ぶか、でなきゃ帰ってちょうだい」
Lou   「話が終わったらな」
Grace「ボー。この子を外へ出して」

(ボーがルーの首を後ろからつかんで引きずり出そうとする。もがくルー。ジミーがすかさずボーに銃を向ける).

Jimmy「彼を離せ!俺は本気だぞ、グレース」。

(ボー、ルーを降ろす。ルーは素早く戸口に向かうが、ドアの前で一瞬ジミーの方を振り返る。出ていくルーを見送るジミー)
真剣にジミーを心配するルーに、ジミーはわざと突き放すような言葉を投げつけますが、いざルーがひどい目に遭いそうになると、同僚(?)を倒してでもルーを助けようとします。このあたり、ジミーの心境は複雑そう。味方よりも縁を切った相手を助けることで、ジミーの立場も危険になったと思います。
ルーが訪ねてくることはジミーにとって予想外の迷惑な出来事だったでしょうが、内心とても嬉しかったと思います。そして彼女に嘘をつかねばならないことがさぞ苦しかったかと。ここは、二人の真剣な思いを表している重要なシーンだと思います。

町で再びジミーに会うルーとビリー。ビリーはジミーを説得しようとしますが、ルーはそれを止めます。
Lou「あいつはもうジミーじゃない」

結局ビリーの説得も失敗しますが、これで諦めるビリーではなかったのでした。


事件が解決して、ジミーの芝居もバレた後の中継所で。離れていても視線を合わせる二人。


「キッド受難」
(仕事から戻ったルーを迎えるジミー)
Jimmy「ひでぇ格好だな」
Lou   「向かい風をまともに受けて走ったんだぜ」
(埃まみれの帽子を脱ぎすてるルーを楽しそうに見つめるジミー)
ここは二人が待っているライダー達の方へ歩いていくだけのシーンなのですが、ルーを見つめるジミーの嬉しそうな顔が印象的です。きっと、「帽子を取るとやっぱり女の子なんだな。髪を伸ばしたらどんな風になるんだろうな」などと考えていたのかもしれません。
カメオの件でもあったように、ジミーは普段から、ルーが女性の格好ができないことを気にしているようで、それが「ひでぇ格好だな」という発言に結びついたのかもしれません。


ティースプンがシカゴから取り寄せたという自転車を見に集まるライダー達。


左:キッドを探して行ったプロスペリティの保安官事務所にて
右:鉱山で働かされていた囚人達を解放する場面で

ここまででわかったことは、キッドがいるときはルーはキッドのそばにいるのですが、キッドがいないときは、ジミーがルーの隣にいるという原則(?)。何にせよ、ルーにとってジミーが隣にいてくれることは、心強く安心できるものなのかもしれません。

また、この頃からビリーもルーを気遣うようになっています。キッドの捜索に行くキャンプでも「心配することない」とルーに慰めの言葉をかけています。がさつに見えるライダー達も、結構神経が細やかなんですね。特にジミーは。これがまた、ヤングライダーズの魅力の一つなのかもしれません。





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