Step5
新しい恋 〜ルーはジミーを応援〜
from  (10)End Of Innocence  (11)Blind Love

ジミーが続けざまに恋をします。どれも失敗に終わって傷つくものの、苦い経験を積むことでジミーは確実に成長していきます。ルーの方はといえば、そんなジミーを応援したり心配したり。互いに相手を思いやる優しさがじわじわと伝わってきます。

「特別な友情」でジミーが恋した相手はなんとエマ。危険な場所に閉じ込められた極限状態の中にあったための一時の気の迷いともとれますが、恋にとまどいながらも真剣なジミーが初々しいです。エマにとってジミーは恋の相手というよりも忠実なナイトといった感じ。エマの提案で二人は「親友」になることにしますが、結局ジミーの方はその後もエマのナイトであり続け、この後もエマの影響をかなり受けるようになります。

そして「悪女の涙」。ここでジミーは森で見かけた美女に恋するのですが、その後押しをしたのがルー。「こういうことは相手をよく知ってからの方がいい」という慎重派のキッドに皮肉めいたことまで言って。結局キッドの言葉が正しく、ジミーは危険にまきこまれてしまいます。それでも、ルーは心からジミーを応援し、彼の幸せを願っていたのです。それに対しジミーも、「男の格好していて辛くないか?」といった言葉をかけてくれます。こんなことをルーに言ってくれたライダーは、後にも先にもジミーだけ。ルーファンとしては、涙が出そうに嬉しい言葉です。そのとき一緒に歩くルーの笑顔の輝いていること!

誰もが「ジミーは騙された」と思った恋。最後までセーラを信じていたジミーも、彼女の本心を知らずに終わるのですが、去り行く馬車の中で彼女がひそかに流した涙は、ジミーの真心が彼女に通じていたことを我々に教えてくれました。ジミーの行動は決して無駄ではなかったのです。それを知らずに傷ついたままのジミーを、ルーは心配して終わります。このエンディングは「10セントのヒーロー」と似ています。こんなジミーを心配しているのは、いつもルーとエマなんですよね。

傷ついた分だけ成長し、優しくなるジミー。ますます目が離せなくなりそうです。


  左: 川に落ちたエマを助けようとして溺れそうになったジミー。不器用なナイトぶりを発揮。

右: その夜のキャンプでエマの手を握るジミー。女性を間近に見て目覚めてしまったか?
      左: 軟禁された状態で、襲われそうになったエマを必死で守るジミー。この後、エマを暖めようとしてキスしてしまう。

右: エマの危険を知ったライダーたちが救出隊に志願しようとするが、バックだけが選ばれる。ルーだってエマとジミーを助けようとしていたのでした。

以上「特別な友情」での一コマでした。ここでジミーは大人の女性へを意識するようになってしまったんですね。
エマにはサムという人がいるのに、すっかりジミーをその気にさせてしまって…。そうと知らないライダーたちは、素直に二人のことを心配していたのでした。

この後のエピソード「悪女の涙」では、引き続きジミーが大人の女性と恋に落ちますが、相手は人妻であり、結婚詐欺師でした。連続して女運のないジミー! そしてそのジミーを応援してしまうルーでした。


ジミーがセーラのことを話すとライダーたちはさまざまな反応を見せる
Lou  「みんな、そんなに妬くことないだろ」
Kid  「妬いてないよ」
Lou  「自分たちにできない恋を友達がしたなら、応援してやりゃいいじゃないか」
Jimmy「恋をしてるって誰が?」
Lou  「おまえだよ。彼女がお前のハートに火をつけたんだ。だったら突進するしかないだろ」
Kid  「いや、こういうことは用心深く慎重にやった方がいい。相手をよく知らなくちゃ。」
Lou  「それでみすみすチャンスを逃すってこともあるよ」
ルーはジミーの気持ちを「恋」だと指摘し、つき進むようアドバイス。自ら応援をかって出ます。
それに対してキッドは慎重派。ルーと意見が対立します。このシーンは、今後のルーとキッドが何度も衝突していくことを予感させる場でもあります。結局、セーラに関してはキッドが正しかったのですが、キッドが恋愛に対して慎重であるらしいことがわかります。
頼まれもしないのに、ジミーの恋の応援をするルー。
セーラとジミーがデートできるようにお膳立てをし、成功したのを見届けて喜びます。

この頃のルーもジミーも、お互いを大切な仲間だと思っているものの、目の前に気になるものがあるために、異性としてはあまり意識していないようです。


一緒に町を歩くルーとジミー。ルーはジミーに女性としての本音を語る。

Lou   「カメオが欲しいと思ってるんだ。綺麗な金のチェーンのついたやつ」
Jimmy「辛いんじゃないの」
Lou   「何がだい?」
Jimmy「普通の女の子みたいに着飾っておしゃれしたいと思うだろ」
Lou    「たまにはね。でも、そんなのは見かけだけだから」

これだけの会話なんですが、並んで歩いてくる二人の笑顔が実に素敵です。ルーが自分の欲しいものを人に語るのは非常に珍しいですし、女の子のルーを気遣うジミーの優しさも素敵。やはりこの二人、気が合うようで、思ったことを何でも話せる仲になっていますね。なのに、この後に悲劇が待っていようとは…。
できれば、ルーの誕生日にジミーから金の鎖のついたカメオをプレゼントしてあげる、というシーンが欲しかった!

  
セーラの父親を見つけて、ジミーに挨拶するようすすめるルー。
しかし、父親と思っていたのは夫で、セーラが既婚者であることがわかる。
ジミーは傷つき、恥をかかされたとルーをなじるが…。
Lou   「ジミー。ちょっと待ってくれよ」
Jimmy「あっちへ行ってろ。おせっかいやくのはもうやめてくれ」
Lou   「知らなかったんだ。嘘じゃない、本当だよ。」
Jimmy「みんなお前のせいだぞ。俺に赤っ恥かかせやがって…」

(うなだれるルーを見て、ジミーは声を落とす)

Jimmy「悪かった。俺は一人で帰るよ」
ひどく傷つき怒りながらも、ジミーはルーに当り散らすことができません。ルーにはジミーを騙すつもりはなく、ジミーを思って応援 してくれたことがよくわかっているのです。今までなら怒りをぶつけてせいせいしていたジミーですが、ルーの気持ちも考えるように なったのでしょう。 こうして行き場のない思いを抱えてしまうジミーなのでした。
去っていくジミーを心配そうに見つめるルー

ジミーのことで責任を感じ心配するルー。一方セーラはジミーを離すまいと、夫から暴力を受けていると嘘をつき、再びジミーの心はセーラへ。セーラのところへ行こうとするジミーを止めるルーでした。



夜中、こっそり中継所を出ていこうとするジミーにライダーたちが気づいて起き上がる。

Kid    「どこへ行く?」
Jimmy「お前には関係ない。出ていく」
Lou   「ジミー!」

ルーはベッドの下から銃を取り出してジミーを追い、ジミーの足元に向けて発砲する。
驚いて振り向き、ルーに銃を向けるジミー。

Jimmy「馬鹿野郎!殺すところだったぞ」
Lou   「セーラから逃げても傷は癒されないぞ」
Jimmy「逃げるんじゃない。迎えに行くんだ」
ルーとジミーが銃を向け合うシーンはこれが最初で最後。ルーの必死の思いが伝わってきます。 この後、ジミーはジェントリー殺しで死刑を言い渡されますが、ライダーたちはジミーを救おうと団結します。
フォートララミーで、セーラの結婚記録を調べるルーとキッド。

最後にセーラと話すジミーを心配そうに見つめるルー。
最後までセーラを信じ続けたジミーは、セーラから本当の心を教えてもらうことができませんでした。
ルーの方は、いつの間にかキッドを行動を共にするようになっていますが、頭の中はジミーのことでいっぱいだったはず。

これに懲りずに二人とも頑張れ〜! と応援したくなるエピソードでした。





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