Focke-Wulf Fw190A-8
Schlangen schwarm

1/72 HASEGAWA A-8


1.蛇部隊のフォッケウルフFw190

この愛らしい蛇のマークは、JGr.10という、新兵器や戦術を研究する特別部隊に所属していた機体に描かれていました。赤8のほか赤11も知られています。私はイーグル・カルスのデカールEC#35をまんま使用しました。この解説もその抜き書きです。それによれば赤8のオリジナル写真は、ドイツの書籍Fligzeug Classic 2001に初出したそうです。私自身はお知り合いからモノクロ画像データを見せていただいたのみで、初出誌は所有していません。その画像も機首からコクピット部にかけてのクローズアップなので機番は判読できません。赤11および、イーグル・カルスEC#79(1/32 only)にはJG300に移籍した黒12が取りあげられているので、イーグル・エディションズのジェリー・クランドール氏は恐らくこれらの原典となる写真も所有しておられるのでしょう。

 さて、赤8はWGr.21(通称ドデル)という21センチ・ロケット弾の実験に1944年夏、使われた機体です。赤11もスタンダードね74/75/76の迷彩ですが、ハセガワの1/72キットを、2005年の静岡ホビーショー合同展示会に間に合わせるためストレートで組みましたので、少しは変化のあるロケット弾装備の赤8を選びました。

2.キット

 ハセガワの1/72キットは大変良くできた製品で、平均的には1/72ではベストでしょう。発売時期が少し前なので表面仕上げなどはドイツ・レベルの方に一日の長がありますが、それとて好き嫌いの問題で、おとなしめで端正なハセガワが良いと言う方も多いかも知れません。手を加えたのは、WGr.21ロケット弾のみです。PAVLA MODELより1/72レジンパーツが発売されていましたのでそれを秋葉のホビーステーションで購入しましたが、円筒のチューブはレジンの宿命で真円が出ておらず、またゲートから切り離す際に切り口がどうしても扁平になってしまうので、外筒はストローを利用し、レジンパーツは弾体の頭とおしりだけ使用。特に1/72ですと、おしりのロケット噴出口の細かい穴は重宝します。ステーや鍵型ラックは真鍮線や洋白線にて自作。意外にクローズアップ写真が少なく、位置関係の把握に苦労しました。ドデル使用機の照準機に関しては、航空ファン2005年に記事が掲載されていますが、さすがに1/72なのでオミットしました。後は尾輪収納穴を開口、主脚オレオのブーツとして金属線を巻いた程度です。

上:オレオのゴムブーツを金属線巻きでらしく。 上:サフを吹きました。

上:パネルラインや陰になる部分に墨を。 上:74/75/76各色三段階の明度で吹き分け。

上:楽しいデカール貼り。 上:出来上がり

3.出来上がり

蛇のマーク、スツーカのは昔から有名ですし、最近はJu52のかっこいい奴も発見されてますが、この
Schlangen schwarm(列 中隊?)のは、愛らしいというか、しまりが無いと言うか(~o~) 機体としても派手なようでいてどっかピシッとした精悍さがないし、アリアリの派手狙いはいささか恥ずかしいので、1/72でやります。

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