>>>WORK IS BEAUTIFUL

         

『おもしろくなけりゃ仕事じゃない』を格言として今日まで人生やってきた私だが、裏を返せば、『好きじゃなきゃ出来ない仕事』でもある。広告の世界は、表面的にはデザインがどうの、コピーがどうの、アイデアがどうの、といったもので評価されがちだが、その段階にたどり着くまでが本来的な仕事の部分で、例えばある業界の全産業におけるポジショニング・その業界の動向といったバックボーン的なものから、クライアントの競合会社の動向・ターゲット層の設定・商品の十分な把握し、その優位性・広告媒体の選択など、羅列したら切りがないほどの要素をもとに、かなり緻密に作り上げていく。そして、何案かをプレゼンテーションし、多くの場合は競合プレゼンといった形でクライアントにふるいにかけられる。そこで運良く選ばれた場合喜びもつかの間、多くの場合急ぎの実施作業に入り、ようやく、皆さんの目に届くことになるのだ。そして、広告の世界の持つ独得の悲しさは、アートの世界などと違い、そのほとんどが短命で、残ることもない運命を辿る。『あー無情』な仕事なのだ。

でも、私はこの仕事が好きだ。ゼロからモノを作り出す、この仕事に惚れてしまったのである。偶然のようにこの世界に入ってしまって、ホントに幸運だと思っている。広告業界に入る前は、わずかな期間ではあったが、金融業界にいたこともあった。でも『何かが違う』と思い、まったく毛色の違うこの業界に飛び込んだ。前の広告会社も自分としてはクリエイティブなものに、物足りなさを感じ、それなら『自分の納得できる』会社を作ってしまおうということで、今に至ってる。もし、あなたが転職や起業を考えているのなら、どんどんやった方がいいと思う。そりゃ失敗だってあるし、私だってこの世界で成功してはいないぜ、と胸を張って言えるが、これで良しと思ってる。我慢や不満を引きずって、生き続けるのだって長い目で見れば人生の大きな失敗かもしれない。などと思う今日この頃の私であった。

 

 
 
 
 
         
                           

>>>お父さんの憂鬱

         

昨日、5才の長女に「パパとママって結婚してるみたいに見えるよ」と無邪気な顔で、さりげなく言われた。Tなに?おまえはそんな基本的なことも、知らなかったのかUと自分の娘ながら情けなくも思い、次の瞬間、子供の人間相関図とは、この程度のモノなのかなとも思った。そういえば先日も「響子〔次女〕って慶子〔本人〕の妹なんだよ。知ってた?」といわれ面食らったばかりなのに。まぁ、二人のやり取りを見ていると、年も近いせいか姉妹と言うよりは、友達っぽいからT無理もないかな?Uなどと考え、自分を納得させたのであるが、それにしても子供は不思議な生き物である。そういう自分も幼い頃、下宿人、しかも16人(昔、実家は学生下宿を営んでいた)を自分の兄姉だと思っていたし、実際は一人っ子なのだが、17人兄姉の末っ子だと思っていた。(しかし、賄い付きということもあったが、昔の人間関係は、今では考えられないほど濃かったなぁー。四畳半フォークソングの世界)そんな自分の体験も踏まえて、幼児期は人間形成の大事なときなどと思うと、ちっとは父親らしく振る舞わないといけない。と思う私であった。先週も娘二人と平日【恵比寿ガーデンプレイス】で遊んでいたら、昔の会社の同僚二人とばったりあった。かたやスーツ姿のアドマン。こちらは至ってラフな格好。まぁ私の方が先輩だから、向こうは敬語を使ってくる。さて、娘達の目には、どのような光景に映ったのだろうか?そのあと、中学の同級生のおばさん(失礼)が子供二人を連れてお買い物のところを、これもばったり遭遇。10代20代の頃、よく一緒に遊んでた女の子(当時)だけに、時の流れを感じるが、なぜか前者のふたりより和む。お父さんは一体何処へ?

 
 
 
 
         
         
         
         
           

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