>>>welcome to 21st century

         
遅まきながら『明けましておめでとうございます。』幼いころ夢にまで見た21世紀がとうとう来てしまいました。でも世の中、なんか暗いと思いません?SF映画に良くあるパターンで<近未来イコール暗い>の図式は結構当たっているなぁ。などと思いながら新年を迎えました。まぁ、価値観を金銭や、必要以上に豊かな生活を持ってる人たちには、90年代以上に大変な時代になることは間違いないでしょう。そこで21世紀に求められるのは価値観の転換ではないでしょうか?勘違いされては困りますが、だからといって今まで持っていた価値観を否定しているのではありません。高度経済成長期にはそれに合った、またバブル期にはそれに合った、そして、現在のような低迷期にはそれに合った価値観を社会の変貌に合わせて、人間の持つ環境適応能力は対応してきました。しかし、私は過剰に社会環境に適応する時代は、すでに20世紀に置いて来るべきだと考えます。もっと言えば自分の視点でものを見る<人に迷惑をかけなければ何をやってもいいとか、先日の各地の成人式は論外ですが>つまり『個』の確立が自主性を持った21世紀人には必要だと感じます。『人と合わせる事に精一杯になるより、自分の視点でものを見て感じる。』何も哲学的に難しいことを考えるのではなく、身近なところから、<例えば海イコール夏という考えを変えるとか>でも良いわけです。都会で金を数えるより、波の数を数えた方が、得られるものが多いかもしれません。北野武に『あんた変われた?』といわれて、答が出せるそんな大人になりましょう  
 
 
 
         
         

 

                         

>>>SCRAP&BUILD IN TOKYO

         

このところ変貌目覚ましい場所の一つに代官山がある。不況下にも関わらずバブル期に計画されたり、地価下落によって再開発されたりと、「東京よ一体何処へ」と思わせる展開はまだまだ続くようだが。代官山は生まれ育った街の隣町ということもあり、三十年以上前からよく知ってる街だが、私にとっての代官山はまさしく何もない街の一つであった。<ヒルサイドテラスや小川軒に代表されるフランス料理店、大使館などは多かったが、旧家が立ち並ぶ物書きにはもってこいの閑静な街であったと記憶している。>そんな街にJUN ASHIDAやKID BLUE、PINK HOUSEなどのアパレルメーカーが、本社を構えヒルサイドテラスが増練され、ハリウッドランチマーケットに代表される輸入雑貨及びファッションが乱立するようになり、去年には留めの一撃のような「代官山アドレス」なるものが出来た。94年にオープンした「恵比寿ガーデンプレイス」の感動再びと思い、まぁ新しい物好きの私は真っ先に行ったわけだが、思いに反してかなり感傷的になってしまった。なぜか?その答えは記憶の片隅にあった同潤会アパートが、頭の中に鮮明に蘇ったからだ。<それは大正14年に建った母校の小学校が壊され、選挙の時初めて新校舎に行ったときと同じ感覚だった>「恵比寿ガーデンプレイス」の時は元々ビール工場という一般人には閉鎖された非日常的な空間だったため、このような感傷的感覚は起こるはずもなく、<再開発はいいものだ>などと思っていた私だが、「代官山アドレス」に関しては<あちゃー、やばいことやっちゃったな>という気持ちが先に立った。失ったものの大きさを、改めて気づいたのである。本人が欲する欲しないに関わらず、これからも多くのものや人を失うのは、明白な事実だろう。失ったときの事を想定して現実問題に取り組むことも、大事なそして聡明な策なのだろう。六本木六丁目再開発が進んでいるが、六本木WAVEにそのような感傷的感覚が芽生えるかは、私も定かでない。(ちなみに写真上は再開発が決まった原宿同潤会アパート)

 
 
 
 
 
 
 
   

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