バンド時代にカリスマ的人気を博したミュージシャンの花火は、独立後は創作意欲を失ってしまい、人里離れた田舎でキャベツを育てながら隠遁生活を送っている。会う人間といえば友人でカメラマンの理人だけだった。その夏、花火の前にひとりの少女が現われた。ヒバナと名乗るその少女は突然、花火の家に押しかけてきて、そのまま居ついてしまう。
ダンサーを志すヒバナは、かつての花火の歌で踊り、早く新しい曲が聞きたいと言った。はじめはヒバナの行為に戸惑っていた花火も、やがてヒバナの存在を受け止めていくようになる。
ヒバナのダンスを前にし、ふたりでキャベツ料理を食べ、ヒバナに素晴らしい風景の丘を教えられ、花火はまたピアノに向かうようになった…。
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