シネマ大全 さ行・シ

 69(シックスティナイン)  2004年 日本

高校生・ケンはいつものように掃除をサボり、仲間のアダマやイワセと屋上から女子生徒のマスゲーム訓練を眺めていた。「何かを強制される集団は醜い…」アダマの真面目な言葉に都合良く乗っかったケンは、「彼女たちを解放しよう!」と、映画と演劇とロックが一体となったフェスティバルの開催を目論む。人生は楽しまなくてはならないというモットーもさることながら、ケンにはしょうもない野望があったのだ…。


この映画には、太った人が出て来ない。現代の大人が想像する’60年代はこーーんな感じなのかもしれない。
安道政信と妻夫木くんは、共に“キレイな女顔”で、このコンビで、二時間のストーリーを貫くのは、何処かチグハグな気がする。

熱い熱い’60年代、シラケていた’70年代、カラッポの’80年代、思えば迂闊な’90年代。そして、まだ見ぬ’00年代…。

登場人物に、もっともっと、アホをやらせても良かった様な気がする。
もっともっと我々は、愚行とそのエネルギーのホトバシリを見たいんだ。
今となっては、私より5歳ほど年上のこの子達の未来に幸あれ!

2004.6.2)