シネマ大全 か行・キ

 キルビル Vol.2 2004年 アメリカ

毒ヘビ暗殺団のメンバーを抹殺して行くザ・ブライドの復讐の旅は、テキサスの荒野へと辿り着く。次なる標的はビルの実弟バド。かつては日本刀の名手だったバドも、今は寂れたクラブの用心棒に成り下がっている。
ブライドは闇夜に紛れてバドのトレーラーハウスを急襲するが、待ち構えていたバドの計略にはまり、生きたまま地中深く埋められてしまう。死の恐怖に苛まれる中で、ブライドの脳裏に懐かしい光景が甦る。
それは、恋人だったビルの薦めで弟子入りした中国拳法の達人、パイ・メイとの壮絶な修行の記憶だった…。


未見の方のために細かい事は書かないが、Vol.1では、小出しになっていた殺し屋ビル(デヴィッド・キャラダイン)は、もっと出番を減らして謎の人物でいて欲しかった気がする。それから、乱暴な考えだが、やはりVol.1と合体して、一時間分を切り、タランティーノ監督の思い入れ(最終的には観客には無縁で、鑑賞の妨げになる事も多い)とやや過剰なサービスを省略、3時間半ほどの一本の映画にした方が良かった気がする。

“余程の事がない限り、長ーい映画を世界中の誰も望んでいない”というのが、相変わらず私の持論だ。しかし、“ゴーゴー夕張”を始めとする数多くの魅力あふれるキャラクターとも、これでオサラバかと思うと淋しい気がする、それ程、素敵なキャラを創造してくれたタラちゃんに多謝、感謝!

(2004.4.22)