右利きの人は右の背中が盛り上がり、右に側湾になっています。M子さんもそうです。ふくらはぎが張る、首を回すと痛いとかがセットになっています。こんな人は訴えるとこを治療するよりねじれを戻す野に注力します。実は、左の後頭窩の硬結がひどいのです。C1,C2から来る筋の付着部位です。結局ここは脊柱全体を現しています。したがって、全身との反射関係にあるのですが、進行している場合は足(内部を含めた)を使わなければなりません。そこは”ひずみに抗していつも労働している”ところなのです。
実技は次のようになります。仰臥、膝曲げの姿勢で、首を右に傾けてもらいます。左後頭窩を指先でタッチし、足甲をパチパチパチと強く打ちます。そしてすぐ、指先に力を入れ、後頭窩を押しシゴキます。このとき、ボーという音が聞こえます。下項線、C2.C3の棘突起あたりを慎重にトレースし、かたさ、あるいは熱感を観察します。経験をつむと足甲との共鳴のあるところを感じ取ることができるようになります。
残りは盛り上がった右の背中を使います。胸郭のねじれ回復のための操作もします。別項で書きます。
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