2026年8月6日
寄 稿

不登校の子や親を支援するために 

こだまの会(横浜市港南区)   馬場千鶴


 横浜市港南区で不登校の子どもをもつ親の会を毎月開いています。毎月の話題は様々なものが出て、子の先行きに関する不安や親自身の生き方(離職すべきか等)などそれぞれに課題があります。

 2017年の教育機会確保法成立以来、多様な学びのあり方が討議され、公教育の中で様々な形態の学校が少しずつ増え、また民間の教育産業の参画も目立つようになりました。教育が公立学校信仰一本であった頃とはだいぶ様相が変わってきましたが、苦しむ子どもたちは減りません。

フリースペース等補助金を、横浜市など、県内各地に広げていくことが必要

 学びの選択肢は増え、小中学生の場合、各教育委員会が設置する公のフリースクール等(横浜市の場合;ハートフルセンター、ハートフルスペース、ハートフルルームなど)がありますが、うまく繋がらないことも多々あります。

 民間の場合は、施設利用に月平均で3〜4万円程度の利用料がかかるところも多く、親の負担が大きくなっています。このような状況から、東京都は2024年度から、フリースクール等を利用する小中学生に上限で2万円を補助しています。このほかに荒川区や葛飾区などいくつかの区ではこれに上乗せする形で区独自の補助を行っています。

 神奈川県は、フリースクール等利用児童生徒支援事業費補助金として、事業を行っている市町村、もしくは各教育委員会に補助をおこなっています。これは生徒個人に直接行くものではありませんが、相模原市、鎌倉市、海老名市では、当該地区に在住の保護者に対して、フリースクール等利用費の助成を行う制度を2025年度から開始しています。

 助成額の算出は各自治体で異なり、また申し込みが煩雑な面もありますが、親にとっては朗報と言えます。横浜市はまだ助成は行われていませんが、全国的にもこの助成は少しずつ広がりを見せています。

横浜子ども支援協議会について

 「横浜子ども支援協議会」は横浜市における行政サイドと民間サイドの協力関係を作り出し、横浜市の不登校状態の子どもたちを含めた、青少年の自立支援活動を行い、いつでも、どこでも子どもたちが学ぶことのできる多様な環境整備を行うことを目的として設立されている団体で、市教委との連携のもと、年に数回の会議を持ち活動を行っています。

 参画団体には民間のオルタナティブスクールやフリースクール、サポート校も含まれ、年々数が増えています。これらの民間団体が市教委の「お墨付き」をもらったということではありませんが、市のHPからもアクセスできます。

 不登校の場合、進路選びの一つとして、今は当然のごとく、このような民間教育団体なども選択肢に入っており、早いところでは夏休み前に定員いっぱいになったと受付が終了されることがあります。中学校の進路相談で「早めに決めたほうがいい」と言われた人もいて、親の焦りを濃くしています。

 こういう状況の中で、こだまの会では必ず公立の進路があること、焦らないことを具体的に話しますが、一刻も早く進路を決めて安心したい場合など、難しい面が多くあります。

不登校問題を対症療法ではなく、少人数学級の実現など教育制度の見直しへ

 「不登校問題は経済問題」という声は以前から出ていたことであり、フリースクール助成金や高校無償化の流れは、不登校の子を持った親にとっては朗報である一方、教育が経済産業の中に絡めとられているのではないかとの思いもします。

 外と繋がれない子どもや青年の数がはるかに多いことや、140万人を超えるひきこもりの問題、また親の苦しみを考えた時に、対症療法ではなく、少人数学級の実現などの教育制度の見直しや、人間としての豊かさとはなにかを考えていかれる世の中であってほしいと思います。
・何より大切なことは、不登校の子の「声を聴き取る」こと
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