2026年5月24日

 

教員未配置 深刻な実態  全教の調査で明らかに

神奈川県 未配置改善せず 未配置ゼロを強く求めよう


 全日本教職員組合(全教)は昨年10月、各自治体教育委員会に対して、教職員の未配置の実態を明らかにすることを求めるとともに、組合員に未配置の状況調査を行いました。

 それによると、教職員の未配置は、深刻な実態であることが明らかになりました。

35都道府県・13政令市で4000人超の未配置
担任未配置184人

 各学校種(小、中、中等、高校、特別支援)をあわせて「定員の欠員」が744人で、全体の6.1%です。最も多いのが「(産育休、病休などの)代替者の欠員」で、2093人(45.4%)です。

 未配置に対する対応としては、「人的措置なし、校内の教職員でやり繰り、少人数授業のとりやめなど、見つからないままにしている」が最も多く、56.3%を占めています。このなかに、184人の担任未配置が含まれます。次に、非常勤講師などによる対応が43.0%、他校からの兼務が0.5%でした。

未配置から、様々な教育の問題や勤務の負担が
増大している

 教員未配置から、いろいろな問題が生じています。担任交代による不安感、授業が遅れ、偏りのある時間割になったために不満が出たなどの声があがっています。

 高校では、専門外の教員が教えることにより、授業が分からず生徒のモチベーションの低下、非常勤が増えると時間割変更がほとんどできないなどの回答がありました。

 さらに、担任に欠員が出たため、調査書作成等大変、常勤の欠員のため部顧問が不足、一人で3つの部をみている先生もいるとの声も出ています。

神奈川県でも未配置は改善されず  

 昨年(25年)5月1日時点で、県立高校(中等を含む)おいて欠員臨任教員が659人(24年より19人増。以下の表、参照)であり、この欠員臨任で補えなかった教員は35人、このうち非常勤講師も配置できなかったため、9人が完全教員未配置(完全欠員)となっています。

 川崎市では、昨年4月7日現在、市立学校(174校)で、未配置(完全欠員)教員数が122.5人(小学83.5人、中学26人、高校3人、特別支援10人)となり、国の基準の35人を上回る36〜37人の学級が編成されるなどの影響が出ました(2026年1月1日現在、未配置は200人です)。

 横浜市では、市立学校(502校)で4月1日現在未配置(完全欠員)が99人、5月1日現在では84人(小学62人、中学19人、高校1人、特別支援2人)で、校内でのやり繰りなどで対応せざるをえませんでした。

 相模原市では、昨年12月1日現在、市立学校(105校)のうち、34校42人の未配置があり、36人を非常勤で対応したものの、6人が完全欠員となっています。

年度当初の未配置ゼロと臨任の正規化を

 こうした現状に対して、毎年の「神奈川県市民実行委員会」による教育分野に関わる対県交渉において、未配置を一刻も早く解消するため、「教員定数いっぱいまで教員採用試験で採用せよ、3年以上臨任教員として勤めてきた人を即戦力として採用せよ」と要求してきました(茨城県は2月、欠員臨任教員1600人を2032年度までに段階的に正規化する方針を決めました)。

 しかし、県教委教職員人事課は、将来的な年齢構成も踏まえた中期的な採用計画を立てて採用数の確保に努めており、年度当初未配置ゼロにするとは約束できないと、いつも同じ回答を繰り返しでいます。年度当初未配置ゼロと欠員臨任教員正規化をこれからも強く求めていくことが必要です。

神奈川県内の公立学校(政令市を除く)では、教員未配置数が2024年と2025年(ともに5月1日の段階)で下表の数値になっています。臨任教員とは、産休・育休などで欠員が生じた時に、代替で雇う臨時教員です。

 校種   欠員臨任
教員数  
 欠員臨任で補え
なかった教員数 
欠員臨任で補えなかった教員の配置 
 非常勤講師数 未配置(完全欠員)数 
24年   25年 24年  25年  24年 25年  24年   25年
 小学校 551 509 146.5 86  135.5 72.5 11   13.5
 中学校 621 661 88 68.5  77 64.5  11  4
県立高校・
中等学校
640 659 34 35  24 26  10
県立 
特別支援学校
384 351 59  146 28 89  31 57 

中教審「質の高い教師の確保特別部会」による「審議のまとめ」に対する「考える会」会員の意見書
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