2024年3月28日
2024年度向けゆきとどいた教育をすすめる請願署名報告
『教育を何とかしたい!』は県民の声
2023年度の高校連絡会で集めた署名は、県向け1377筆、国向け1370筆です。
高校現場からは41分会784筆と53%を占めています。分会が若い世代へと世代交代が進む中で、旧来の「顔なじみ」は減っているのですが、各分会20筆平均(ほぼ全分会員数)と署名数は増えています。
地域の県民から署名を集めた人からも「『学校は、先生は大変だ』と署名してくれる人も多くなった」と聞いています。
12月1日、署名提出集会が開かれ、県議会事務局に「14,024筆」(高校連絡会と義務制および新日本婦人の会合計)の請願署名を提出しました。
県議会各会派への要請行動では、日本共産党のみが紹介議員となりました。
自民党など11会派の担当議員からは「各請願項目、それぞれには賛成だ。しかし会派として一致できないので紹介議員にはなれない」と説明がありました。
署名提出集会に駆けつけた共産党県議団
13日の文教常任委員会では、新日本婦人の会(藤沢)の山口さんが意見陳述をして保護者の立場から訴えました(下に掲載)。
左から大山奈々子、井坂しんや、木佐木ただまさ、各県議
自民党からは「要望の中には進んできていることもあり、現実的ではないこともあるので不了承」との発言があり、共産党以外の他会派は理由も言わず「不了承」でした。
日本共産党の大山奈々子県議からは「要望の中には進めてきて頂いているものもあるがさらに進めないといけない項目もあるので了承としたい」と発言がありましたが、採決の結果、「12対1」で否決。12月18日、本会議に送られ、「不了承」となりました。
請願は不了承となりましたが、図書予算が増額するなど、わずかですが「改善」はすすんでいます。政治の混迷が続く中、「異次元の少子化対策」などの言葉も飛び交い、教育・少子化対策をめぐって人々の関心が高まりつつあります。
<県議会文教常任委員会での口頭意見陳述>
ゆきとどいた教育をすすめる神奈川県実行委員会、30人学級を実現させる藤沢の会の山口です。請願項目一ー①、②に関して発言します。
①正規教員の採用と少人数学級実現と教員の未配置問題解消、
②県内の小・中・高校の 20 人以下学級をめざし、少人数学級を実現
藤沢市には県内トップクラス校の過大規模校と言われるマンモス校が3校もあります。マンモス校の抱える問題は多く、その解消が喫緊の課題となっています。
児童数1289人、39クラス、教室が足りず、特別教室がすべてなくなってしまった。長年使っている二つの仮設プレハブ校舎は冷暖房はあるが、夏は熱く、冬は寒い。校庭は全校で使えないため、遊ぶ日や時間がクラスごとに決められている。運動会も全校では開催できない、など問題山積です。一人ひとりの学びが保障されているとは到底言えない現状です。
市の教育委員会もその状況を把握していて、数十名の学区変更などを計画していますが、周辺の学校もまたマンモス校のため、根本的な解決にはなりません。
土地が空けば、高層マンションが建ち、また子どもが増え、校舎はパンパンです。新しく学校をつくるなど、抜本的なまちづくり計画が必要です。
また、教員不足も深刻で、療養に入る教員も多くなっています。発達支援の教員が代替教員に入るので、支援の必要な子どもたちへの教育に影響が出てきます。教員の忙しさを子どもが感じ取り、遠慮して相談ができなかったりと悪循環が起きています。ぜひ、県の責任で正規教員を増やし、子どもたちの学びと教員の働く環境が保障されるよう望みます。
不登校の子どもの増加も深刻です。学習についていけず、学校に行き渋るようになったケースをよく耳にします。不登校になる前に、学校に学習支援の教員がいてくれたらなぁと思います。
また、保護者の声で「子どもの対応をするために仕事を辞めざるを得なかった。毎日、学校に行くか行かないか、子どもとのやり取りで疲れ切っている。学校に居場所を作ってあげたいがもう限界、力が出ない。」と切実です。少人数学級が実現され、教員が増えたら、学校にゆとりがうまれ、子どもたち一人ひとりにゆきとどいた教育ができます。
神奈川県の教育にかける予算は全国的に見ても少なすぎます。子どもたち一人ひとりを大切に育てることが、神奈川県の未来の大きな財産、力になると信じています。ぜひ県の教育予算の大幅増を強く求めます。
・23年度向けゆきとどいた教育をすすめる請願署名報告
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