らんま1/2 親子編

第6話 対決?シャンプー VS 乱馬


今日は日曜日…ことねは柔道教室でコーチのバイト、あかねはデパートのバーゲンセールに出かけていた
2人に共通していたことは夜遅くまで帰ってこないこと…
それはつまりシャンプーと乱馬ふたりっきりで一日の大半を過ごすということを意味している

シャンプーと早乙女一家の同居生活は、もうすぐ一ヶ月目を迎える
幸いか不幸か、ことねの"乱馬お兄ちゃん作戦”のおかげか、どうかはわからないが
乱馬はいまだシャンプーからは"息子的乱馬"として認識されていた

実はシャンプー、”息子的乱馬”と2人きりになるチャンスを待ち望んでいたのである
それは”息子的乱馬と戦い、負けて夫にする”という計画を実行に移すため…そして時は来た!

〜バタン!!!!!
「息子的乱馬ァ!」
シャンプーは乱馬の部屋の襖を乱暴に開け放った…が
爆睡中の乱馬は身動きひとつしない
「しめしめvvよく寝ているネ」
シャンプーはあやしげな香を発する壺を乱馬の枕もとにおくといそいそと部屋から退出した

実はこの香、始皇帝も恐れた"闘気睡深香(トウキスイシンコウ)”という香で
眠っている人間の闘争本能を倍増させる効果があり、それは眠りが深ければ深いほど効果があった
よってシャンプーの計画は乱馬の眠りが深いことが重要だった
つまり大声を出したり乱暴に襖を開いたのは眠りの深さを確かめるためであり
ちょっとやそっとの物音で目を覚ますのではあまり効果がないためである

香は徐々にその効果を発揮し始めていた
乱馬の体は徐々に赤みを帯びて、髪の毛は立ち…そして
「誰か!誰か俺と戦え!!!!」
乱馬は目を覚ました…
シャンプーはその声を聞き、乱馬の部屋に急いだ…これから起こる悲劇も知らずに…

「火中天津甘栗拳!!!!!!」
乱馬はシャンプーの姿が見えるや否や拳を放った
いつもの数倍のスピードにさすがのシャンプーも自らの身の危険を感じ始め
「ちょ、ちょっと待つネ!」
「問答無用でぃ!!!!!!」
制止を求めるも、乱馬は耳を傾けようとしない
「私が悪かったネ、だから許し…」
バシィ!!!!!!!
乱馬はシャンプーを30メートルほど吹っ飛ばし…
一秒もたたないうちに間をつめ…また拳を振り上げた
「や、やめるネ!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「これでフィニッシュでぃ!!!」
乱馬の目は人間味をなくし、まるで獲物を仕留める獅子のような目になっていた

「アイヤー!!!」
シャンプーは気絶した…乱馬の拳が急所を狙っていて、避けられそうもないという現実を知ったショックで…

ガシッ!!!!!!
「お父さん、目を覚まして!!」
「ことね…?はっ!俺は一体何をしてたんだ!?」
「帰ってきたら、すごい形相でシャンプー先生のこと睨んでるんだもん…ビックリしたよ」
「俺が?全然覚えてないぞ、それに俺は寝てたはず…?」
「目覚ませ〜!」
チュッ☆
「こ、ことね!?」
「目、覚めた?」
「コ、コラことね!」
「あ〜!お父さんのほっぺ真っ赤っか♪」
「コラことね!!からかうのはよしなさい」

その間シャンプーはずっと気絶していた…とさ

続く

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天道家のみなさんの家族会議

ことね:お父さんってこわ〜い

あかね:私の留守中にシャンプーを襲うなんて…やらしいわねぇ!!

乱馬:・・・・・・・・・・・・・・・・・俺は断じて知らん

ことね:私、見たもん

かすみ:乱馬君、大人だからって…いけないわ

乱馬:だぁあああああああ!勝手な事言うなぁぁあああああ

欄間:まぁまぁ、シャンプーには正体結局バレなかったからえーやん

乱馬:正体って何だよ?

欄間:だから青年の姿だけど実は中年ってことだよ

ことね:そーいえば”お父さん”って私、言っちゃったんだ…先生が気絶しててよかった…

乱馬:もはやそれはバレたほうがいいかも…

欄間:なるほどね…メモメモ

乱馬:こらぁ!勝手にメモすんじゃねぇ!!!!!

バキ!ドガ!グシャ!!!

欄間:や、やっぱり嫌なんじゃねーか…げふっ