ホッキョクグマThalarctos maritimus

[食肉目裂脚亜目イヌ上科クマ科]

哺乳類では、その移動様式のおおまかな区分〈蹠行性〉〈趾行性〉〈蹄行性〉に沿って観ていく。まずは、両棲類、爬虫類から続く四足動物の歩行の原型、蹠行性。

かかとをつける歩き方である。安定はしているが、かかとを上げてからでしか歩けないので速度自体は遅い。ホッキョクグマは観たところ、頸が長いのと突き出した頭が小さい。それと、同じ5m辺りをずっと往復し続けるのは運動のつもりだろうか。泳ぎも地上移動と同じように難なくやってのける。けっこう落ち着きがない。

イヌ上科の動物だが、イヌとは違って蹠行性の動物である。かかとがきちんと地面についている。体をしっかり地面から浮かし、下方を向いた四肢はずいぶん長くなり巨体を安定させる。しかし、かかとを浮かせるという面倒さは残る。主前進運動器は四肢のみとなっている。ヒトも蹠行性の動物だが、霊長目は別記にする。

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