トウブダイヤガラガラヘビCrotalus adamanteus

[双弓亜綱鱗竜下綱有鱗目ヘビ亜目クサリヘビ科]

しまった、このヘビ、イラストがない。(笑)

今まで観た爬虫類に通じることだが、四肢が短いと移動を困難にする。その短い四肢に愛想が尽きてしまったのがヘビである。トウブダイヤガラガラヘビはかなり落ち着きがないように思えた。頭部近くは絶えず持ち上げ揺らしつつ、細い二つに分かれた灰色の舌がシュルシュルと出入りする。そのなめらかなしなり具合は、背骨の数によるものだ。一般の四肢を持った動物の脊椎の数は四十を越えることはないが、ヘビの場合200〜500以上もあるのだ。肋骨は、脊椎の左右に一本ずつある。また、その肋骨それぞれに四本の筋肉が付いていて、この構造が巻き付きや蛇行を可能にしている。いや、もう一つ忘れてならないのが、可動式の鱗である。

観察すると、腹側の鱗が伸縮している。普段は引き締まっているのに、広がっているというか、摩擦になるとともに送っている。どうやら、内部の肋骨の筋肉が動いているらしいのだ。鱗と鱗は透明な膜でつながりを持つ。ミミズは体幹を縮めて伸ばすの繰り返し(縮めるときは前の部分を摩擦で固定して置く)だが、ヘビは骨を伸ばすわけには行かないから、鱗の動きで体を前に押し出すのだが、その際蛇行を利用する。逃走は実に巧みだ。

ところで、今回祭日に足を運んだと言うこともあって、アカダイショウElaphe guttata guttata[双弓亜綱鱗竜下綱有鱗目ヘビ亜目ナミヘビ科]を触らせてもらった。鱗は案外しっとりとして柔らかくてびっくりした。蛇腹のほうを観ると、横縞が入っていたのだが、この部分はやっぱり可動式で、なんと逆立てることも出来た。(図参照)これも変形の鱗と言うことになるが、これで引っかけて前進するとは感動した。

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