第三三日目


2000年2月24日(木) 39.5k

 6時40分出発 〜 第一番 霊山寺 15時35分到着 〜 かどや旅館 16時半到着


                                                          第一番 霊山寺山門にて
 昨晩はよく目が覚める。標高が高いのか暖房をつけっぱなしでも寒い。朝はいつもの通りだが、大荷物の彼は起きてこなかった。6時40分に出発するが、小雨が降る。第十番まで下り坂だと聞いて歩き出すが、どうも調子が悪い。昨日の女体山の疲れか、結願した安堵感からか、久しぶりのビールか、昨晩の寒さか、よく理由がわからない。

ただ体がだるく、調子が出ない。道が下りなので助かっており、前に進む。途中トイレに行きたくなるが我慢。今日で最後の歩きだと思うのでそれなりに頑張るが、体が辛い。途中民家でトイレを借りてから、だいぶ楽になる。

 第八番で紛失したと思われる御姿を頂き、たみや旅館に行くが、残念ながら不在であった。第一番に向かう途中、久しぶりにしっかりした昼食をとる。やはりうどんは美味しかった。ここからすぐかなと思ったら案外遠かった。

なおかつ途中で道を間違えてしまい、急なアップダウンに入り、ちょっと切れる寸前になる。おまけに風が強くちょっと困った。やっと本来の道に戻ると、急に喜びがこみ上げてきた。板東駅の看板を見ると、ワクワクし、第二番を超え、残り1kぐらいになると嬉しくなってくる。そしてついに第一番霊山寺の姿が見えた時には、さすがにこみ上げてくるものがあった。

 そしてついに到着。山門から入ると甲月さんがいるが、僕には気が付かないらしい。本堂、大師堂とお経を読む。「般若心経」はこれで終わりではなく、これからも読もうと思う。無事結願できたお礼と、以後も、全力を尽くした充実の人生と、慢心しないように見守ってくださいと自分のことを祈る。本堂の隣の納経所で、お礼参りの納経と掛軸の名札を書いて頂く。遍路ノートに、今日の日付を記録すると、料理人がもう終わっていた。実は軽トラのおじいさんが今日も途中までわざわざ追いかけてきたのである。このとき、料理人も乗ったのから乗っていきなさい類のことを言われて困ってしまう。

 その後一ヶ月前に道具をそろえた山門の隣の納経所に挨拶しに行き、お礼を述べる。コーヒーとお菓子を頂き,会話をする。来てくれたことを大変喜んでくださった。金剛杖は27cmも減っていて、僕も納経所の人も驚いた。そして僕は近くの旅館に行き,歩きの旅を終える。感無量。   17時50分記

                                                              第一番 霊山寺 本堂にて      


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