第十一日目


2000年2月2日(水) 38.3k

 7時10分出発 〜 第二十七番 神峰寺 (登山50分) 〜 国民宿舎「海風荘」 17時5分到着


                                              朝焼け 田野町にて

 朝食は出来次第呼んでくれると言ったので、早くて6時45分ぐらいかなと思っていたら、6時半に呼ばれた。まだ荷造りの途中であったのでで、慌てて食堂に行く。

 おばさんが昼食分のおにぎりを握ってくれる。7,200円だったので200円分おにぎりだったと感じたが、大変ありがたかった。見送りをして頂いて、颯爽と歩く。

 足の調子はだいぶ良くなってきた。第二十七番は、本当の山の上の寺である。しかし登山道(車道)から実質45分で登れた。急勾配であった。上り始めにお遍路さんに出会う。

 この人は全て野宿で巡り順打ちで25日目だそうである。自分のことを「タクハツ」と呼び,理解できなかったが、後から意味を理解した。昨日といい,今日といい,巡礼の旅には、人それぞれの旅があり,自分らしい旅になるように強く意識した。


 とにかく僕の場合はギブアップしないことである。一所懸命に頑張って進むことだ。どこかで楽しんでやるという人もいたが、僕の場合、帰ってもやることがあるので、遊んで時間を無駄にすることはできない。

 登る途中は調子が良かった。頂上近くで、室戸岬であった絵のおじいさんと会う。ここでは一旦別れたが、頂上で再会する。寺ではお茶とみかんとお菓子を頂いて、縁側で話をする。ここでは団体客と同じになって、納経に時間がかかったり、ゆっくり話し込んでしまったために、今までで最もゆっくり休んでしまった。

 下りになっても足の調子は良くかった。そういえば上り始めの前におばあさんから120円の接待を頂く。ここからまた海岸沿いの道を歩き続けた。太陽の日が強いものの、風が冷たく、暑いのか寒いのか分からない。大山岬の道の駅で、握ってもらったおにぎりを食べる。

 歩き続けると、安芸市に入る。思ったより栄えてなく、ちょっとびっくり。タイガースのキャンプ場にちらりと寄ったが、縁起が悪そうだったので、すぐに歩き続けた。自転車道(高知-安芸)がすごく歩きやすく気分が良い。特に芸西の海岸はまっすぐ伸びて気分は良かった。ただ1時間同じ景色を歩き続けるのは堪えた。だがペースが上がってきて、17時頃に国民宿舎に着いた。従業員には昨日、「着くのは無理かな」と言われたので、反発心で頑張れたかな。それも明るいうちに着けて良かった。ここの浴場は広く,疲れがとれる。客も4.5人ぐらいしかいないので、気分が良い。これからまた風呂に入ろうかな。
    20時5分記


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