えこし見聞録 0015 Knowledge Record of EKOSI  2007.1.1UP        <<0014      0016>>

 閑話年末大当たりの巻 鯉渕史子 


えこし会の中村先生に商店街の福引き券をいっぱい頂き、丸いガラガラを回してぽんと玉が出るあの福引きというものを、初めてやった。

紅白幕にかこまれて列の後ろに並びながら、
よし、商店街特選魚貝セットをみんなで喰らう!
…けれどここはまず、黄色の宝くじ狙いで資金調達といこう!
などと心を決め、赤いハッピを着た商店街のおじさんに促されるまま、

ガラガラーン、ぽとん。
餅ぃ〜

ガラガラーン、ぽとん。
お茶ぁ〜

と、何色が何なのか分からなくなったまま楽しくぐるぐるやっていたのだが、

カランカラ〜ン! 大当たり〜

おねいちゃんやったな!
と言われしばし呆然とする。一等の藤あや子演歌ショーご招待と知り、ふたたび唖然とする…。

大量のポケットティッシュやらお餅やらお茶やらが重たいビニール袋をひっ下げ、最後につかんだ宝くじ一枚を手に、ぼおっーとしたまま商店街をさまよい文房具屋さんで原稿用紙を買う。と、おつりと一緒にまた福引き券を一枚くれる。

…特等の大当たりである。

一等の上に特等もあったのか…と、もう脳みそが働いてない頭でどうでもいいことを考えつつ、東京湾夜景クルーズご招待券(しらない歌手の歌謡ディナーショー付き)を頂戴する。

くじ運などまったくない私がこんなに当たるなんてどうかしている。というかナケナシの運をココで使ってしまってよかったのだろうか…それより江古田の商店街も年末大感謝とはいえ感謝する相手が私でよかったのか…というより、そもそも私に演歌ショーや歌謡ショーに付き合ってくれる心のひろい友人っているのか…などと想いつつ、券を頂いた中村先生にご報告をかねてお礼のメールを送る。あちらではオオヨロコビ(笑)である。

いつか酒の席でえこし会のある人が、いつもの巫女的な直感と冷静沈着な脳内プロファイリングで、えこし会で資金調達の為の宝くじが当たりそうな人を予想(御告げ)していたことがあったが、私がそのランキングに入っていなかったのはこういう訳だったのかと、力なく笑いながらもふかく納得。

えこし会での私の空回りぶりをよく知るみんなは、この大当たりぶりを、きっとあたたかく迎えいれてくれるだろうと想いますが、来年こそは、みんなの期待に応えられる頼もしい人物になってみたいと願う年の暮れでした。

えこし研には大量のポケットティッシュがありますので、来年は私のおかげで年明けからみんな心おきなくハナをかめるよい年になると、思います…。

*こいぶち のりこ
 中右史子の名で詩、鯉渕史子の名で評論を発表している。第一詩集『夏の庭』を2006年7月1日に発刊。
戦利品たち
一等のチケット
並べてみてもティッシュ
イチルの希望


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