大宮(氷川神社と大宮公園と盆栽町)
渋谷から埼京線で約1時間。
ちょっと遠足気分でやってきたいのがココ大宮。
意外に、とってもあなどれない素敵な町なのだ!
ゴチャゴチャとお店で溢れかえる駅からちょっと離れると、がらりと雰囲気は変わり
素朴で落ち着いた空気になる。
整備の行き届いた石道をぬけると、そこに巨大な鳥居が現れ
氷川神社へ向けて約2kmの長い長い参道が続く。
道の両脇には、自然保護指定でもうけていそうなどの巨大なケヤキがにょきにょきと
天を覆うように生い茂り、自然の匂いを体いっぱいで感じることができる。
途中、竹林に誘われて道をそれるとあちらこちらにタケノコが生えはじめている。
もっともっと注意深くあたりを見回すと、今度は不自然に盛り上がった土が目に入り、
ザッザッザッと軽く掘ってみると、そこから立派なタケノコが顔をだした。
昔のイモ堀りなんかを思い出して、ちょっと感動。
隣接されている市民会館のようなところでは、ちょうど地元の子供たちの絵の展示が
行われていた。
氷川神社到着。
大きな大きな朱色の門の真下にやってくると、ちょっぴり神聖な気持ちに
なってくる。晴れわたった空の下での朱色は特に綺麗で、お正月冬の澄み切った
空気の中で訪れる初詣を思い出す。
境内には池もあり、そこでは小さな岩に数十匹の亀が群がるように集まって
甲羅干しをしている、亀社会ではより多く陽に浴びれた物が強者なのだろう。
氷川神社と隣接してあるの大宮公園内には、屋台がいっぱいの大きな池と
ノスタルジックなミニ遊園地とミニ動物園がある。
遊園地には、数十台の¥100乗り物(古めかしい音と共に一定の動きを繰り返す幼児向けの乗り物)
やゴーカートや空中遊覧コースターなどがあり、動物園には熊や猿や山羊や鳥などが
とっても小規模に小さな檻にちょっとづついる。
動物園内なんて、高いところに登ればぐるりと全体が見渡せそうな程に
小さい。でも、意外に市民に人気のスポットらしく子供連れのお母さんたちが
「あれはお猿さんよ。」「あれは熊さんよ。」と幼児教育に良さそうな形で
利用していた。もちろん入場料は無料なので、いつでも気軽に入れる。
熊は、漫画で見るようにあっちへ行ったりこっちへ行ったりと
始終檻の中をウロウロしていてまったく落ち着きがない。
つぶらな瞳と、黒くてツヤツヤした毛並みが愛らしい。
休憩を入れることなく、盆栽町へ。(10:00〜16:00 休園日 木曜)
大宮公園の北側にある盆栽町には、12軒の盆栽業者それぞれ点在して盆栽園を営んでいる。
噂には聞いていたけれど、とっても不思議で面白い町!だってひとつの町の
中にいくつも同じ業種の人が住んでいるなんて、それだけでも興味深い。
たとえば、医者町という地名があってそこの町は病院だらけで皆がお医者さんだとしたら
絶対に奇妙な町に違いないから。
そしてこの町の、東京の下町の古めかしさや鎌倉の歴史ある感じや
田舎ののどかさや箱根などの観光気分など
全てがミックスしたような不思議な雰囲気もたまらない。
また、各盆栽園には、松や梅などのカタチの整った“いかにも盆栽風”の立派な鉢や、
今流行のミニ盆栽など大小様々な盆栽がずらりと並んでいて、ついつい盆栽に夢中になっている
自分に気付く。丹精込めて育てたらお花のように枯れることもないし長い年月に渡って
楽しむことができるなぁ。何より、“木”というものが手に収まる範囲にあることに惹かれる。
うーむ。育てたい!
しかし、素晴らしいもの程高く、その値段はかなり高額なためにしばらくは我慢することにした。
(2002.4.2)
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